アクリル絵の具の落とし方!落ちない油性絵の具を洗濯で落とす方法
イラストやポスターを描く時に使われるアクリル絵の具ですが、アクリル絵の具は乾くと落としにくいという特徴があります。今回はアクリル絵の具落とし方を紹介します。謝ってアクリル絵の具が洋服についてしまった時の、アクリル絵の具落とし方をまとめていきます。
目次
落ちないアクリル絵の具を落とすには?
イラストを描いたり、絵を描いたりするのが好きという人の中には、アクリル絵の具を使って絵を描いたことがあるという人もいるかもしれません。
高校生の美術の授業では、アクリル絵の具を使った授業があることもあるようです。ポスターを描く時などに使われるアクリル絵の具ですが、「所詮、絵の具」だと思っていないでしょうか。
アクリル絵の具を水彩絵の具のように思っていると、服についたアクリル絵の具を落とすことが大変になってしまうことがります。アクリル絵の具を落とすのはどうして大変なのでしょうか。
そもそも「アクリル絵の具」とは?
そもそもアクリル絵の具とはどういうものなのでしょうか。洗濯で落ちないのは、油性の絵の具だからなのでしょうか。まずはアクリル絵の具とはどういうものなのかをみていきましょう。
アクリル絵の具というのは、油性ペンとは違って水に溶けるという性質があります。水に溶ける性質があるので油性ではないと考えている人も多いでしょう。
水彩絵の具との違いは、塗ってから乾くまでの時間がとても早いことです。水に溶けるアクリル絵の具ですが、乾いてしまうと水に強くなります。多少の水であれば弾いてしまうという特徴もあります。
アクリル絵の具が水を弾くのは、油性ペンにも使われている定着剤が関係しています。色を固定させて、落ちないように膜を作るという成分が含まれているのです。
服についたアクリル絵の具は洗濯で落とせる?
それでは服についてアクリル絵の具は洗濯で落とすことができるのかどうかをみていきましょう。服についたアクリル絵の具は、簡単に落とすことができるのでしょうか。それとも油性ペンのように落ちないのでしょうか。
乾いているかいないかで落とし方が異なる
服に付いたアクリル絵の具を洗濯で落とす落とし方があるのかどうか、どうしたら落とすことができるのかは、アクリル絵の具が乾いているのか、それとも乾いていないのかで落とし方が変わってきます。
先ほども書いたように、アクリル絵の具は乾いてしまうと油性ペンと同じように定着剤が膜を張ってしまうので、落とすのが難しくなります。
乾く前のアクリル絵の具であれば、まだ水に溶けるという性質が残っているため、洗濯での落とし方が色々とあるということになります。
乾いたアクリル絵の具の落とし方
それではまずは、アクリル絵の具の落とし方としては難しい方になる、乾いたアクリル絵の具の落とし方をみていきましょう。油性ペンのようになってしまった、乾いたアクリル絵の具を落とす方法には、どんな落とし方があるのでしょうか。
クレンジングオイルでの落とし方
乾いたアクリル絵の具の落とし方には、クレンジングオイルを使った落とし方があります。油性ペンを落とす時にもクレンジングオイルが使われることがあります。油を油で落とすという落とし方になります。
用意するものはクラン人具オイルと、使い古した歯ブラシ、当て布用の汚れてもいい乾いたタオルです。アクリル絵の具が落ちない部分に、直接クレンジングオイルをかけます。水をつけてしまうと固まってしまうので注意します。
クレンジングオイルをかけたら、服の下に当て布をして、使い古した歯ブラシで擦ります。ある程度擦ったら、布から叩き出すように、当て布に汚れを移すイメージで叩いていきましょう。汚れを落とすことができたら、洗濯機で洗濯をします。
漂白剤での落とし方
漂白剤を使って、洗濯機で洗濯をして落とすという方法もあります。落ちないアクリル絵の具である場合は、つけ置きにするのがおすすめです。
服が浸かる位のバケツに水を入れて、アクリル絵の具で汚れている部分に直接漂白剤をかけて放置します。汚れが浮いてきたところで、洗濯機で洗濯をして落とすという方法です。
洋服が色柄ものである場合には、使える漂白剤が限られます。真っ白にする漂白剤よりはパワーが落ちることがあるので、色柄ものの場合は、アクリル絵の具が落ちないということもあります。
乾いていないアクリル絵の具の落とし方
それでは乾いてしまったアクリル絵の具よりは、少しは落とすことができる、乾いていないアクリル絵の具の落とし方をみていきましょう。乾いていないアクリル絵の具を落とす時には、どんなものを準備するといいのでしょうか。
台所洗剤での落とし方
乾いていないアクリル絵の具を落とす時には、油性ペンを落とすよりは簡単に落とすことができます。台所洗剤などの中性洗剤で応急処置をして、洗濯をするという方法になります。
乾いていないアクリル絵の具がついてしまった服の、汚れている部分に台所洗剤をかけてもみ洗いをします。汚れが浮いてきたら汚れが戻る前に洗い流してしまいましょう。
洗い流すことができたら、繊維に残ったアクリル絵の具も洗い流すためにも、できるだけ早めに洗濯機で洗濯をするのがおすすめです。
除光液での落とし方
さっと水で流しても、アクリル絵の具が落ちないという時には、油性ペンのように定着剤が膜をはってきてしまっているのかもしれません。そんな時には除光液を使った落とし方もおすすめです。
用意をするのは、除光液と使い古した歯ブラシです。アクリル絵の具が落ちない部分に除光液をたらして、軽く使い古した歯ブラシで馴染ませます。
汚れが浮いてきたら、水で洗い流します。除光液で落ちない汚れの時は、乾いてしまったアクリル絵の具の落とし方を参照しましょう。除光液で落ちた時にも、できるだけ早めに洗濯機で洗濯をするようにしましょう。
固形石鹸での落とし方
水で落ちないアクリル絵の具は乾いてきているので早めに落とす必要がありますが、水で洗い流せる時であれば、固形石鹸を使った落とし方もおすすめです。
ある程度水で洗った後、固形石鹸を揉み込んでゴシゴシと繊維から汚れを揉み出すように洗いましょう。アクリル絵の具が付いてしまって、すぐにきがつくことができれば落ちないという心配はありません。
しかしアクリル絵の具は油性ペンと同じように、描いてから乾くまでの時間が早いので気がついた時に洗濯をするという方法がおすすめです。
服の素材別の落とし方
アクリル絵の具が乾いているか、乾いていないかでもアクリル絵の具の落とし方は変わってきますが、アクリル絵の具がどんな服に付いたのかでも落とし方は変わります。
服の素材別の落とし方も紹介させていただきます。お気に入りの服を着ていたという時は、素材が傷まないように注意して落とし方を選んでいきましょう。
綿の服
アクリル絵の具を使って作業をしている時に、着てることが多いのが綿の素材ではないでしょうか。綿は素材としては強い生地なので、使い古しの歯ブラシを使ってゴシゴシと落とす方法も、もみ洗いにも強いという特徴があります。
しかし色柄ものの場合は、色落ちをする可能性があります。使う薬品によっては、服が縮んでしまうという可能性もあります。色柄ものの場合で、石鹸ではなく、クレンジングオイルや漂白剤などの薬品を使う場合は、しっかり説明を読んで使うようにしましょう。
また強い色のもの、他のものと一緒に洗うと、色落ちした色が別の洗濯物についてしまうこともあるので気をつけてください。
ポリエステルの服
ポリエステルの服も、綿の服と同じように強い素材なので、ゴシゴシと摩擦を与えて洗うという落とし方はおすすめです。綿よりも、縮むことが少ない素材なので、洗濯をするには洗いやすい素材といえるでしょう。
強い薬品を使う時には、繊維が変形してしまう恐れがあるので注意は必要です。洗濯用の洗剤や石鹸であれば心配する必要はありませんが、除光液などを使う時には、少し垂らしてみて、問題がないか確認してからアクリル絵の具を落とすようにしましょう。
羊毛・シルク
羊毛やシルクにアクリル絵の具がついてしまったという場合も、落ちないということはありませんが、デリケートな素材になるので、できればすぐにクリーニング店に持っていくのがおすすめです。
羊毛の場合は、水で洗ってしまうと縮みやすく、色落ちもしやすい特徴があります。シルクの場合は、落ちないことはありませんが、せっかくの質感が悪くなってしまうことがあります。
できれば羊毛やシルクを着ている時には、アクリル絵の具は使わないようにしてください。
番外編!壁紙
洋服ではなく、壁にアクリル絵の具がついてしまうということもあります。壁紙にアクリル絵の具が付いてしまった時には、まずは水ふきをしてみてください。壁紙は汚れに強く作られているため、場合によっては水ふきだけで汚れが落ちることもあります。
水だけでは汚れを落とすことができないという場合には、除光液を使ってアクリル絵の具を落としていきます。雑巾などの捨ててもいい布に、除光液を垂らしてまず壁紙の目立たないところを少し拭いてみます。
壁紙がよれたり、変色したりしなければ、アクリル絵の具で汚れてしまったところを拭いていきましょう。変色するようなら業者に依頼をしたほうがいい場合があります。
アクリル絵の具が服につかないようにする対策
アクリル絵の具が乾いてしまった時の落とし方と、アクリル絵の具が乾いていない時の落とし方をみてきましたが、そもそもアクリル絵の具が服につかないというのが理想的です。
アクリル絵の具が服につかないようにするのは、どんな対策の方法があるのでしょうか。
エプロン
アクリル絵の具が服につかないようにする対策には、エプロンを利用するという方法があります。エプロンの汚れも気になるという人は、汚れを落としやすいビニール製のエプロンを利用するといいかもしれません。
エプロンをしていても、たっぷりのアクリル絵の具がついてしまったら、エプロンの下の服も汚れてしまう可能性もあるので、万全というわけではないということは理解しておきましょう。
アームカバー
アームカバーを利用するというのも、アクリル絵の具が服につかないようにする対策になります。事務仕事をしている人は使ったことがあるかもしれません。
袖部分を上げることもできるので、手の周りを汚したくないという時にはおすすめのアイテムになります。大きな作品を作るという時には、アームカバーを二重にしておくのもおすすめです。
知らないうちに腕の下がすれてしまうということもあるので、十分に注意しながら作品に取り組むようにしていきましょう。
番外編!その他の絵の具の落とし方
今回はアクリル絵の具で汚してしまった時の落とし方を紹介しました。では他の絵の具で汚してしまったという時にはどんな落とし方をするといいのでしょうか。簡単に紹介をさせていただきます。
水性絵の具の場合
水性の絵の具なら簡単に落とすことができるだろうと思うでしょう。実際、水性絵の具をつけてすぐなら、水で洗い流せば落ちることがあります。水で洗い流しても落ちないという時には、でんぷんのりを使って落とす方法がおすすめです。
水性の絵の具で汚れた部分にでんぷんのりをつけて、もみ洗いをします。でんぷんのりがない場合は、ご飯粒で洗っても大丈夫です。すると汚れが浮いてきます。軽く水洗いをして、普通の洗濯をすれば綺麗に落とすことができるでしょう。
油性絵の具の場合
絵の具の中でも、1番厄介なのが油性の絵の具でしょう。油性の絵の具がついてしまった時、諦められる服なら諦めた方がいいかもしれません。
諦められない時には、除光液と、セスキ炭酸ソーダ、漂白剤、クエン酸水と、キッチンペーパー、タオル、お湯を準備しましょう。
まずはキッチンペーパーに除光液をたっぷりと染みこませます。服から他のものに汚れが移らないように、下にタオルで当て布をして、上から除光液を染みこませたキッチンペーパーで叩きます。
色が少し薄くなってきたら、セスキ炭酸ソーダを汚れている部分に振りかけていきます。さらにその上に、漂白剤を振りかけます。ガスがでないように、酸素系漂白剤にしましょう。「混ぜるな危険」と書いていない漂白剤を選びます。
その上に、お湯をかけていきます。お湯をかけたら5分から10分ほど放置をします。お湯をかけたら汚れが浮いてくるはずです。その汚れを落とすようなイメージで、クエン酸水をかけていきます。そのまま洗濯機で洗濯をしましょう。
アクリル絵の具の落とし方をマスターしよう!
今回はアクリル絵の具の落とし方を紹介させていただきました。油性ペンというわけではありませんが、アクリル絵の具を落とすというのも、大変な作業になりそうです。大人なら、アクリル絵の具がついてしまったらすぐに洗うことができるでしょう。
しかし子供がアクリル絵の具をつけてしまった時には、洗濯をする時までついていることに気がつかないということがあります。子供の服についたアクリル絵の具が、他の洗濯物を汚染してしまうということもあるかもしれません。
万が一、アクリル絵の具が服についていたという時にも慌てないで、どうすると一番アクリル絵の具が取れるのかを考えて洗濯をしていくようにしましょう。