大天使ラファエルの意味とは?役割や特徴なども紹介
今回は大天使の中でも人気がある、大天使ラファエルについて紹介します。大天使ラファエルの名前の意味や、ラファエル天使のエピソードもまとめます。ラファエル天使には司る方位もあります。大天使ラファエルのパワーを受けることができるように、方位や色も確認しましょう。
目次
大天使ラファエルとはどんな天使?
大天使という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。大天使とは天使の階級の1つです。「大」と付いているので、天使の中では偉い存在だと思われるかもしれませんが、天使の階級的にはそれほど高いものではありません。
階級が高くない分、人間には身近な天使であるという意味があります。大天使には有名なミカエルやガブリエルと呼ばれる存在がありますが、ミカエルやガブリエルと同じくらい人気の大天使にラファエルがいます。
今回は大天使ラファエルについて、どんな天使なのかを紹介させていただきます。大天使ラファエルの人気の理由についてもみていきましょう。
「ラファエル」の名前の意味とは?
まずは大天使ラファエルの「ラファエル」とはどういう意味があるのかをみていきましょう。先ほども紹介しましたが、大天使ラファエルは、大天使ミカエルと大天使ガブリエルと共に、キリスト教では大天使の1人だと言われています。
キリスト教に引き継がれる前には、ユダヤ教でもラファエルたちは大天使だと考えられていました。ユダヤ教で使われていたヘブライ語で、ラファエルとは「神は癒やされる」という意味があるそうです。
ユダヤ教の中で大天使ラファエルとは、癒やしを司る神として人気だったことがわかります。ユダヤ教では、ユダヤ教の神であるヤコブの傷などを治した天使として描かれているようです。
大天使ラファエルの姿・画像
大天使ラファエルの姿や画像は、大天使ミカエルや大天使ガブリエルと比べるととても少ないと言われています。姿としては白い羽根を持っているという天使の姿です。
エメラルドグリーンの光をまとっていると言われ、衣装や後光にグリーンが用いられることも多いようです。
中性的な美しい姿であったり、筋肉質な体で描かれたりと、さまざまな姿で描かれるのが大天使ラファエルになります。
大天使は何かを持っている姿で描かれることが多いのですが、ラファエルにはコレというアイテムがありません。
旅人を守ってくれるということから水筒や杖を持って描かれるということもあります。また後ほど紹介しますが、ラファエルは音楽家を守護すると言われることから、ラッパを手に持っている姿で描かれることも多いようです。
大天使のラファエルの役割
それではあらためて、大天使ラファエルとはどんな役割を持っている天使なのかをみていきましょう。大天使ラファエルが人気の理由には、大天使ラファエルの役割も関係しているようです。
大天使ミカエルにも劣ることがない、大天使ラファエルの人気の理由にもなっている役割について1つずつみていきましょう。
癒しを施す
大天使ラファエルの役割とは、癒やしを施すという役割があります。天界の医師と呼ばれるように、神や天使の病気や傷を治す役割をもっています。
キリスト教の前、ユダヤ教の時代から、色々な治療をする天使として描かれています。聖書では大天使ラファエルの活躍はあまりえがかれていませんが、「エノク書」という聖書の外典では、人間の子供の色々な病気や怪我を治してくれる天使とされています。
目に見える病気や怪我を癒やすだけではなく、精神的な癒やしを与えてくれる大天使として、今でも大天使ラファエルのファンは多いと言われています。またスピリチュアルなパワーを手に入れたいと思っている人からも人気があるようです。
旅人を守る
大天使ラファエルとは、旅人を守るという役割もあります。大天使ラファエルが、旅人を守ると言われるようになったのは、旧約聖書外典「トビト書」が関係しています。旧約聖書外典「トビト書」は後ほど、あらすじを紹介します。
旧約聖書外典「トビト書」では、人間と一緒に旅をするという姿が描かれています。人間に近い大天使だからこそ、人間に寄り添って旅の安全を願ってくれたのかもしれません。
人間と一緒に旅をした大天使ということで、大天使ラファエルとは旅人を守る役割もあると信仰されています。
音楽家を守護する
大天使というと、ユダヤ教やキリスト教が有名ですが、イスラム教にも大天使は登場します。イスラム教に登場する大天使は大天使ミカエル、大天使ガブリエル、大天使ラファエルと大天使アズラエルの4大天使になります。
イスラム教の中で、ラファエルはイスラーフィールという名前で登場します。イスラフィールこと大天使ラファエルは、イスラム教では最後の審判のときにラッパを吹く天使として知られています。
最後の審判とは人間が天国に行くのか地獄に行くのかを決める審判のことです。最後の審判と音楽家とは大きく関係ありませんが、ラッパを吹く天使ということで音楽家を守護する役割があると言われます。
大天使ラファエルに関するエピソード
それでは実際に大天使ラファエルがどういう天使だったのか、大天使ラファエルに関するエピソードをみていきましょう。大天使ラファエルが登場するエピソードで最も有名なのが、旧約聖書外典「トビト書」です。どんな話なのか早速みていきましょう。
旧約聖書外典「トビト書」
むかしむかし。メディアの町にサラという女性がいました。しかし不幸なことに、彼女が結婚をした男性は、新婚初夜に突然死してしまいます。
1度ばかりではなく2度3度と続いたことから、召使いに「呪われている」と悪口を言われてしまいます。自らも、自分は呪われているのだと思ったサラは、神に自らの死を望むようになりました。
メディアの町から離れた町に、ニネベという町がありました。ここには周りの人からも善人と言われる、信仰深い男がいました。名をトビトといい、働き者であることでも有名でした。
しかしトビトに不幸が・・・
ある晴れた日、トビトが庭に座っていると、鳥の糞が目に入ってしまいました。それが原因で目が見えなくなってしまいます。
どんな治療をしても治る見込みはなく、妻からはさんざん馬鹿にされます。トビトは、こんなヒドイ仕打ちを受けることなら自分を死なせて欲しいと神に祈ります。
サラとニネベの2人の願いを聞いた神は哀れに思い、大天使ラファエルを人間界に送ります。
目が見えなくなって、仕事をすることもできなくなってしまったトビトはお金に困ってしまいました。そのとき、以前メディアの町の知り合いにお金を預けていたことを思い出します。
そこで息子のトビアに、メディアの町に行ってお金を取ってきてくれないかとお願いします。トビアはメディアの村に行くために、一緒に旅をしてくれる仲間を探しました。すると、親戚のアザリアが「自分が一緒に行こう」と言ってくれたのです。
アザリアという親戚に心当たりはなかったものの、1人で旅をするよりも心強いと思い、一緒に旅をすることになります。
トビアとアザリアの旅が始まる
ニネベの町からメディアの町まではずいぶんと距離がありました川も越えていかなくてはいけません。2人がチグリス川のあたりに来たとき、トビアは大きな魚に足を飲み込まれそうになります。
アザリアの助けもあって、なんとかトビアは大きな魚を殺すことができました。アザリアはトビアに、魚を切り裂いて、内蔵を取り出して取っておくように勧めます。
「胆のうと心臓と肝臓は、薬として薬に立つ」と言うのです。アザリアが熱心に勧めるので、トビアは言うとおりにしました。
メディアの村で探していると・・・。
メディアの町について、トビトがお金を預けた人を探してみると、なんとお金を預けた人の娘というのが、呪われていると言われたサラでした。
サラの事情を聞いたトビアは、アザリアの助言で大きな魚から取り出してきた心臓と肝臓をいぶします。すると、サラについていた悪魔がシュルシュルと消えてしまったのです。
無事に悪魔を退治したトビアはサラと結婚をして、お金を持ってニネベの町に帰ります。
親友のアザリアは・・・実は!
ニネベの町に帰り着いて、トビアはサラに付いていた悪霊がアザリアの助言で退治できたことを伝えます。
するとアザリアは、トビアに大きな魚の胆のうを、トビトの目に塗るように勧めます。サラのこともあったので、アザリアの言うとおりにしました。すると、トビトの目は元通りに見えるようになったのです。
感謝の言葉を述べようと、トビトがアザリアを見ると光に包まれた天使の姿がありました。「私は栄光に輝く主に使えている天使の1人、ラファエルである」そう言い残して、姿を消してしまったそうです。
その他の大天使ラファエルのエピソード
大天使ラファエルは、エデンの園の番人としても描かれています。大天使ミカエル、ガブリエル、ウリエルとともに、アダムとイブを見守っていました。
またノアの方舟では、ノアに医学書を渡したのが大天使ラファエルだと言われています。色々なところに大天使ラファエルは登場していることがわかります。
大天使ラファエルの特徴
トビト書では、旅人を守るという役割のラファエルの姿を見ることができますが、大天使ラファエルにはどんな特徴があるのでしょうか。大天使ラファエルの特長をみていきましょう。
大天使ラファエルの力
大天使ラファエルの力とは、癒やしの力があります。旅人を守るという役割もありますが、大きな力というなら癒やしの力ということができるでしょう。大天使ラファエルは、傷などの外傷だけではなく、精神的に弱っているときも癒やしてくれるという力があります。
ストレスが溜まっている人はそのストレスを癒やしてくれる効果も期待することができるのです。現在では、特に精神的な癒やしを与えてくれる存在として人気があります。
大天使ラファエルの癒やしのパワーを得るためには、瞑想をしたり空気の入れ換えをするという方法もおすすめになります。
大天使ラファエルが司る方位
大天使ラファエルには、司る方位があります。日本でも風水などで朱雀・青龍・玄武・白虎が4つの方位を守っているという考え方がありますが、古代ギリシャでも4つの物質で守られていると考えられていたのです。
ギリシャでは大天使ミカエルが火で南、大天使ウリエルが土で北、大天使ガブリエルが水で西を司ります。大天使ラファエルは風に分類され、司る方位は東になります。
大天使ラファエルのパワーをより感じたいというときには、東の方向に向かって瞑想をするようにするといいようです。窓を開ける時も、東からの風が入るようにするといいでしょう。
大天使ラファエルの光の色
大天使ラファエルは、風に分類されています。風の色は黄色になるため黄色だと言われることもあります。また、大天使ラファエルはサードアイを司るとも言われるため、藍色もいいと言われています。
しかし大天使ラファエルのエンジェルカラーは、エメラルドグリーンや緑になるようです。癒やしの役割がある大天使ラファエルの光の色は、緑であるというのが一般的のようです。
大天使ラファエルに呼びかけるのはこんな時
それでは大天使ラファエルに呼びかけるのはどんな時がいいのでしょうか。大天使ラファエルに呼びかけるのは、癒やしを求めているタイミングがいいようです。
風邪などの病気になっているという時はもちろん、精神的に疲れが出ているという時にも、大天使ファラエスに祈りを捧げるのはおすすめです。また旅行に行く前に、無事に家に帰ってこれるようにと呼びかけるというのもおすすめになります。
大天使ラファエルに呼びかけるときには、自分で努力をすることも必要です。丸投げで神頼みをしても叶えてくれるわけではありません。努力をしてもどうにもならないときに、少しだけ力を貸してくれるというのが、大天使のパワーでもあります。
ヒーラーに対する指導も大天使ラファエルの役割
大天使ラファエルには、癒やしの役割や旅人を守るという役割がありますが、ヒーラーたちを育てるという役割も担っていると言われています。あなたが将来的にヒーラーになりたいと思っているのであれば、大天使ラファエルに祈りを捧げるのもおすすめです。
ヒーラーとはスピリチュアル的な力で、相手を癒やしてくれる人のことです。スピリチュアル的なパワーで痛みを和らげるという人もいれば、話を聞いて精神的な苦痛を和らげてくれるというヒーラーもいます。
ヒーラーを目指している人の傍には、大天使ラファエルや大天使ラファエルの命を受けた天使たちがついていることがあるようです。ヒーラーを目指している時に、困ったことがあれば天使たちがサポートをしてくれるでしょう。
大天使ラファエルは癒やしを与えてくれる
今回は大天使ラファエルについて紹介させていただきました。大天使ラファエルは、天界の医師と呼ばれるほど、神などにも癒やしを与えてくれる存在のようです。
天界だけではなく、人間界でも癒やしの効果で人々を癒やしてくれる存在になるようです。大天使ラファエルに直接会えるという奇跡は少ないので、外傷を治してもらうということは難しいかもしれません。
しかし大天使ラファエルを想うことで、精神的な苦痛は癒やされることがあります。大天使ラファエルの能力を信じて、瞑想をしてみるのもおすすめです。