アーモンドプードルの代用品！きなこなどのアーモンドパウダーの代わりになる物

「今日はお菓子を作ろう」と張り切って材料を探したら、アーモンドプードルがなくて焦ったことはありませんか？あったとしてもレシピの分量には足りなかったりして、泣く泣く違うお菓子に変更した経験がある人も少なくないでしょう。

お菓子作りに必ずアーモンドプードルが必要なわけではありませんが、アーモンドプードルがなければ始まらない、そんなレシピも確かに存在します。正当なレシピを守るなら、アーモンドプードルに代用はききません。

もし、アーモンドプードルの代用になる材料があったら、それがどの家庭でも簡単に手に入る物だったら、素敵だと思いませんか？本格的なレシピにこだわらず。自由にお菓子作りを楽しむなら、何が何でもアーモンドプードルを使わなくてはならないわけではありません。

アーモンドプードルがない、もしくは足りないときは、アーモンドプードルにこだわらず、代わりのものを使ってみてください。家庭の台所には、アーモンドプードルの代わりに使える物がいくつかあります。

代用品を使えば、新しいレシピが発見できるかもしれません。アーモンドプードルの代用品を使って、お菓子作りを楽しみましょう。アーモンドプードルの代わりに使える食材をご紹介します。

洋菓子のレシピを見ていると、「アーモンドプードル」という材料によく出くわします。アーモンドプードルとは、ナッツのアーモンドの粉末のことです。

レシピによっては、アーモンドパウダーと書いてあるかもしれませんが、プードルはフランス語、パウダーは英語です。どちらも粉という意味なので、アーモンドプードルも、アーモンドパウダーも同じものです。

アーモンドプードルには2種類あり、アーモンドの皮を剥いて粉末にしたものは薄いクリーム色で、上品なコクがあり仕上がりがきれいです。アーモンドの皮を剥かずに粉末にしたものは、アーモンドの強い香りとコクがありますが、黒い粒が混ざるので仕上がりが素朴です。

皮を剥いたアーモンドプードルはパウンドケーキやクッキー、マカロンなど、見た目の美しさを重視するお菓子に向いていますし、皮つきのアーモンドプードルは、タルト生地やフィナンシェ、ダコワーズなど、アーモンドの風味をしっかりと加えたいお菓子に向いています。

とは言え、ケーキやクッキーを作るのに、皮なしのアーモンドプードルーの代わりに皮つきのアーモンドプードルが使えないというわけではありません。仕上がりさえ気にならなければ、どちらのタイプでも同じようにお菓子作りに使えます。

パウンドケーキも、クッキーも、アーモンドプードルがないと作れないというわけではありません。ですが、アーモンドプードルを使うと、アーモンドの風味に加えて味に深みとコクが生まれ、外側はサクッと、内側はしっとりとした食感になります。

よく似た焼き菓子でありながら、マドレーヌとフィナンシェの食感や風味が全然違うのは、アーモンドプードルを使うか使わないかに負う部分が大きいです。

アーモンドプードルの相場は、100g当たり400円くらいですが、スーパーでは小袋しか置いていないことも多いのでさらに割高になります。マカロンを作ろうと思ったら、だいたい1回につきアーモンドプードルを100g使います。

400円ならたいしたことないと思うかもしれませんが、小袋しか扱っていないスーパーで買うと、100g分でだいたい3袋、700円近くかかります。

アーモンドプードルを安く手に入れるには、まとめ買いがおすすめです。通販などで、500g、1kgとまとめて購入すると、スーパーで小袋を買うよりずっとお得です。ただし、古くなると酸化して油臭くなり、風味も飛ぶので、冷暗所で保存して早めに使い切る必要があります。

アーモンドプードルを使ったお菓子の代表格と言えばフィナンシェやダコワーズですが、他にも、従来のレシピに加えて、アーモンドプードルをよく使うお菓子があります。オリジナルな味を作りだすために、アーモンドが使われることが多いお菓子をご紹介します。

サクッとした食感と優しい甘さが特徴のクッキー。フランスではサブレ、イギリスではビスケットと呼ばれます。アーモンドプードルを使わず、小麦粉だけで作るレシピも多いです。基本の材料は小麦粉、バターまたはショートニング、砂糖、卵といたってシンプルです。

混ぜて整形して焼くだけと、調理手順も簡単なので、お菓子作り初心者でも比較的失敗なく作ることができ、子どもからお年寄りまで誰にでも好まれるお菓子です。

小麦粉の代わりに一部アーモンドプードルを加えると、アーモンドの風味が口に広がるリッチな味わいになり、歯触りも軽くなります。

コロンとした見た目がかわいいマカロン。丸く焼いた生地でガナッシュをはさんで作ります。アーモンドの優しい香りとサクッと軽い食感で、いくつでも食べられそうです。贈り物にも最適で、最近は、ピンクや黄色、紫色など、カラフルなマカロンが大人気です。

マカロンの材料は、アーモンドパウダーと砂糖と卵白です。材料の大部分を占めるアーモンドパウダーが味の決め手、これぞアーモンドパウダーがなければ作れないお菓子の筆頭です。

小麦粉、バター、砂糖、卵を1ポンドずつ使うことから名づけられたパウンドケーキ。フランスではカトルカールと呼びますが、四分の四、つまり4つの材料が同量ずつという意味です。

焼き菓子の中ではもっとも簡単なお菓子の一つで、子どもの頃に作った記憶がある人も多いのではないでしょうか。もともとは小麦粉で作るお菓子ですが、小麦粉の代わりに、一部をアーモンドパウダーするレシピもあります。

パウンドケーキはアレンジの幅が広く、もともとの名前の由来になったように、4つの材料の比率を同時にするレシピばかりではありません。とくに砂糖の量は、かなり減らす傾向にあります。

タルト生地はビスケット生地とも呼ばれ、クッキーに比べて脂肪分や糖分が少ない生地のことです。薄くのばしてタルト型に敷き込み、から焼きして冷ましてからクリームやフルーツを盛りつけたり、タルト生地を敷き込んだ型にソースを流し込んで一緒に焼き上げたりします。

クッキーやビスケット同様、アーモンドプードルを使わないレシピもたくさんありますが、生地にアーモンドプードルを使うと、香りがよく、果物のシンプルなおいしさを引き立てます。ソースにもアーモンドプードルを使うと、風味豊かな贅沢な味に仕上がります。

アーモンドプードルの代用品として、まずおすすめなのは「ごま」です。同じナッツ類なので、違和感なく使えます。ごまをアーモンドプードルの代用にするときは、粒のままではなく、ごまを煎って皮をむき、細かくあたって（すって）使います。

あたり鉢であたる場合、あまりやり過ぎると油が出てねっとりしてしまうので、気をつけてください。もちろん、「すりごま」として市販されているものを代用にしてもかまいません。すりごまはふるいにかけず、そのまま生地に加えます。

アーモンドプードルの華やかな風味と違い、やはり和風なニュアンスはありますが、お菓子としては全く問題ありません。皮むきのごま（洗いごま）を細かくあたって使うのがポイントで、普通の煎り胡麻を使うと皮が口に残り、食感が悪くなります。

アーモンドパウダーを使ったときのしっとり感も見事に再現され、なかなかのクオリティです。ただ、やはり代用品は代用品。アーモンドプードルと全く同じというわけにはいきません。これはこれでこういうお菓子、と割り切ったほうがよさそうです。

アーモンドプードルの代用品として、次におすすめするのは「きなこ」です。アーモンドプードルが必須なマカロンですが、きなこを使えばアーモンドプードルなしで作ることができます。

煎った大豆を粉末にしたきなこは、油分こそ足りませんが香ばしい香りがアーモンドプードルに匹敵します。きなこは旨味も十分なので、アーモンドプードルの代わりに使ってもコクが出ます。

栄養価も高く、アーモンドプードルに比べカロリーも低いので、美容や健康が気になる人には、アーモンドプードルよりきなこを使うほうがいいかもしれません。

当然アーモンドの香りときなこの香りの違いはありますが、本家本元のマカロンと、きなこを代わりに使ったマカロンを比べても、まったく遜色ありません。アーモンドプードルを使ったマカロンのしっとり感には若干劣りますが、それも好みの問題です。

アーモンドプードルに比べて経済的で健康的なきなこを使ったマカロンが、日本のマカロンとして、スタンダードになってもおかしくはありません。

アーモンドプードルの代用品としておすすめする次の材料が、「片栗粉」です。そもそも今現在使われている片栗粉が、カタクリの根の代わりに馬鈴薯を使った代用品です。代用品の片栗粉をアーモンドプードルの代わりにするというよく考えると複雑なテクニックです。

スノーボールは、手で丸めて焼いたクッキーに、雪のような粉砂糖をたっぷりとまぶしたお菓子です。ワンボウルででき、生地を寝かす必要もなく、型が要らないので、気軽に作ることができます。

スノーボールは、卵が入らないため、ほろほろと崩れる食感が特徴ですが、粉が全部薄力粉ではこうはいきません。グルテンを含まないアーモンドプードルだからこそ、あの儚い食感が生まれます。代用とするなら、同じくグルテンを含まない片栗粉がぴったりです。

片栗粉にはアーモンドプードルのようなコクや風味はありません。片栗粉をアーモンドプードルの代用品とした場合は、ものすごくあっさりとしたスノーボールになります。片栗粉独特の粉っぽさが気になる人もいるかもしれません。

スノーボールとしてはちょっと物足りないかもしれませんが、片栗粉を代用品にする目的は、口の中で溶けるような口当たりを再現するためです。さすがにそこは、代用品とは思えない仕上がりです。

バターたっぷりの生地で作るラングドシャ。「猫の舌」という意味のお菓子で、薄く細長い形が特徴ですが、最近では丸い形や四角い形の薄いクッキーもラングドシャと呼ぶことがあります。ラングドシャをくるくる丸めたものはシガレットと呼ばれます。

ラングドシャには、アーモンドプードルを使わないプレーンなレシピと、アーモンドプードルを使ったリッチなレシピがあります。オリジナルはプレーンタイプなので、アーモンドプードルがないからと言って作れないわけではありません。

しかし、アーモンドプードルを加えると、風味が増すことに加え、ラングドシャの持ち味であるサクッとした食感が強調されるので、アーモンドプードル入りのタイプを好む人もいます。食感を大事にしたい人には、代用品として「コーンスターチ」がおすすめです。

コーンスターチはトウモロコシの粉末です。料理にとろみをつけるため、片栗粉の代わりに使うこともあります。コーンスターチは片栗粉と同様にグルテンを含まないので、お菓子作りに使うと、サクッとした食感を生みます。

ですから、スノーボールを作るとき、アーモンドプードルの代用品として使うことも可能です。コーンスターチは無味無臭なので、アーモンドプードルのコクや風味を再現することはできませんが、軽い口当たりを真似ることはできます。

片栗粉を代用にしてもよさそうですが、コーンスターチは片栗粉よりだまになりにくいので、ラングドシャのような水分の多い生地には片栗粉よりコーンスターチが向いています。

ホットケーキミックスは、粉や砂糖、香料がバランスよくミックスされた万能製菓材です。パウンドケーキだけでなく、クッキーや蒸しパンも作れます。ホットケーキミックスの原材料表示欄を見ると、小麦粉の他に「アーモンドプードル」と書いてあることがあります。

アーモンドプードルの代用品に、アーモンドプードル入りのホットケーキミックスを使うのは反則のような気がしないではありませんが、アーモンドプードルはなくても、ホットケーキミックスならあるという家庭は多いでしょう。

家にあるホットケーキミックスにアーモンドプードルが入っていなかったとしても、香料がバランスよく含まれたホットケーキミックスを使えば、アーモンドプードルを使ったときのような豊かな風味が生まれます。

ホットケーキミックスは、わざわざ代用品にせず、そのままパウンドケーキを作っても美味しいです。パウンドケーキはアーモンドプードルがなくても問題なく作れるお菓子の一つなので、代用品と考える必要はありません。

パウンドケーキにアーモンドプードルを加えると風味豊かで贅沢な味わいと軽い口当たりを楽しめます。残念ながらホットケーキミックスでは、サクッと軽い口当たりまでは再現できませんが、風味の豊かさはかなり近いところまで再現できます。

あればアーモンドエッセンスを数滴加えるとさらに効果的です。

栄養豊富なおからはヘルシー食材としても注目の的です。アーモンドパウダーと比較して、値段も安くカロリーも低いおからは、ダイエットにも効果的です。ハンバーグに加えたり、コロッケにしたり、ホワイトソースの加えたりと、料理でも大活躍します。

生のおからは、水漉ししてきつく絞ってからから乾煎りするか、ラップをかけずに電子レンジで加熱し、臭みを抜いて、パラパラにほぐしてから使います。

料理用にサラサラに加工したおからパウダーなら、ふるいにかける必要もないので、手間いらずで簡単です。

おからはクッキーに入れたり、ドーナツに入れたりもします。油分をほとんど含まないおからを使ったタルト生地は、パサつき感が否めません。料理用のおからパウダーならまだしも、生のおからを使った場合は、口当たりの悪さも気になります。

タルトはけっこう手間がかかるお菓子です。わざわざ作るのなら、おからで無理に代用するより、アーモンドプードルなしのプレーンなタルト生地を作ったほうが無難かもしれません。

もっとも、おからを使ったクッキーやタルト生地は、アーモンドプードルを使った場合に比べて、大幅にカロリーダウンできますから、美容や健康が気になる人には良いかもしれません。お菓子より、キッシュの台に、おから入りタルト生地はおすすめです。

アーモンドプードルの代用品として利用できるものもあれば、絶対に代用品にできない物もあります。うっかり代用してしまわないように、気をつけてください。

クッキーやタルト、パンウドケーキなどのように、小麦粉と合わせてアーモンドプードルを使うお菓子もあります。その場合は、アーモンドプードルを使わず、小麦粉の分量を調整して、いわば小麦粉にアーモンドプードルの代用をさせ、作ることは可能です。

しかし、小麦粉を使わず、アーモンドプードルオンリーで作るマカロンは、アーモンドプードルの代わりに小麦粉を用いることはできません。小麦粉にはアーモンドプードルにはない粘り成分、グルテンがあるため、アーモンドプードルの持ち味である軽い食感が生まれません。

食感が命のマカロンやスノーボールは、小麦粉を代用にすると、元のお菓子が何だったのかわからないほどかけ離れた代物ができあがるので気をつけてください。

杏仁粉は、杏の種の殻を取り除き、すり潰したものに、砂糖やコーンスターチを加えたものです。

アーモンドのような香りがするので、アーモンドプードルの代用品になりそうな気がしますが、杏仁粉は杏仁豆腐を作るときに欠かせない材料で、アーモンドプードルとは用途がまったく違います。アーモンドプードルの代用品にはならないので気をつけてください。

コクや風味を加え、軽い食感を生むアーモンドプードルは、本格的なお菓子作りには欠かせない材料ですが、どこの家庭にも日常的にあるわけではありません。

頻繁にお菓子を作るならまだしも、たった1回のお菓子作りのためにアーモンドプードルを買うのはもったいないと思う人もいるかもしれません。

そんな時には代用品が大活躍します。代わりになるのは家庭にあるものや近所のスーパーで手に入る安価なものばかりです。ちょっとハードルが高いアーモンドプードルを使ったお菓子も、代用品を使えば気軽にトライできますよ。