トーヨーボール殺人事件の内容とは？犯人は首謀者の石元太一？

トーヨーボール殺人事件とは、2000年5月13日に東京都大田区池上にあったボーリング場で起きた事件です。暴走族の関東連合が、18歳の少年を一時間以上にわたりリンチした結果、殺害したという事件です。

関東連合は何のために18歳の少年を殺すほどに痛めつけたのでしょうか？トーヨーボール殺人事件の関係者や事件の概要について詳しく見ていきましょう。

関東連合とは世田谷区や杉並区の暴走族を中心にして1973年に設立されました。トーヨーボール殺人事件をはじめ、その後もたびたび事件を起こしました。芸能界と深い癒着を持ち、暴力団とは違う、はんグレ集団が関東連合なのです。

市川海老蔵暴行事件をはじめ何かと世間を騒がせますが、六本木クラブ襲撃事件で、リーダーの石本太一が逮捕され、その直後2003年に解体に追い込まれたはんグレ集団が関東連合です。

実質的に解体に追い込まれましたが、今なお関東連合の絆は深いようで、東京や六本木で周辺で発生する事件の関係者として、関東連合元メンバーという名称で登場するものも多く、本当に解体されたかは謎のままで、現在も暗躍している可能性もあります。

トーヨーボール殺人事件とは、暴走族である関東連合が起こした事件です。犯行にかかわった犯人たちは14名にも上ると言われています。

しかし、トーヨーボール殺人事件にかかわった犯人たち、関東連合のメンバーは未成年でした。そのため少年法の問題があって名前が公にさらされたのは関東連合のリーダー、石本太一だけでした。

関東連合に所属する他のメンバーたちは少年法に基づき実名が公表されませんでした。

トーヨーボール殺人事件の現場は、東京都の大田区池上にあるトーヨーボール池上というボーリング場の駐車場でした。現場となったトーヨーボールは、世界最大級のボーリング場として誕生した巨大施設で、全200レーンを誇っていました。しかし、殺人事件の現場となったあと、2008年に閉鎖されました。

被害者の18歳の少年は小笠原一也でした。小笠原一也は寿司屋の見習いとして勉強をしていた青年です。事件の当日、小笠原一也は友人たちとトーヨーボールの駐車場でダンスの練習をしていました。

突然複数の車と単車が現れ、犯人である関東連合のメンバーに囲まれ襲撃されました。小笠原一也をはじめ友人たちも血まみれになり逃げだしました。しかし。小笠原一也は車に乗り込んだ際に、ギアを入れ間違えて逃げ遅れてしまいました。

その車に犯人たち関東連合のメンバーが群がり、金属バットでガラスを割るなどして車から引きずり出しました。ガードレールにしがみついて「許してください」という小笠原一也を凶器や金属バットで殴る蹴るなどの暴行を加え、後頭部をマグライトで打撲してくるまに強引に拉致しました。

犯人たち関東連合のメンバーは小笠原一也を車に押し込んで拉致したうえ、世田谷区にある世田谷市場の空き地に連れ込みさらに暴行を加えました。

顔面を凶器で殴り、顔面を地面にたたきつけたり頭を踏んだりしました。また、頭をライターで焼いたり、至近距離からエアガンを乱射したり、舌をはさみで切ったりしてリンチを繰り返しました。一時間半にわたり暴行を続けた結果、小笠原一也さんは動かなくなりました。

見るも無残な姿に変り果て、全身が青アザだらけだったと言います。また、頭部はボールのように腫れあがり、舌は半分ちぎれた状態でした。

犯人たち関東連合のメンバーは、動かなくなった被害者、小笠原一也をもう一度車に押し込み、狛江市の東京慈恵会医科大学の看護婦寮の前に小笠原一也を置き去りにして逃げました。

偶然通りかかったタクシーの運転手が置き去りにされた小笠原一也を発見して救急車で杏林大学病院に搬送されましたがクモ膜下出血との脳挫傷により死亡しました。

車に拉致された小笠原一也は意識を失って大きないびきをかいていたそうです。意識障害やいびきは脳挫傷の患者によくある症状のひとつです。

脳挫傷により脳の一部が腫れて頭蓋骨内を圧迫します。頭蓋骨の圧迫は嘔吐や激しい頭痛と意識障害を引き起こします。意識を失ったあとのいびきは、凶器や金属バットで頭を殴られた衝撃により、脳の組織が損傷した可能性が高いです。

発見された少年、小笠原一也は救急隊の懸命な措置にも関わらず、そのまま死亡しました。これが関東連合が引き起こしたトーヨーボール殺人事件の全容です。

関東連合が起こしたトーヨーボール殺人事件の犯人とは、首謀者が関東連合リーダーである石本太一、主犯がメンバー幹部の柴田大輔、共犯者に伊藤リオンなどの名前がすでに分かっています。あと、芸能人三田佳子の子供である高橋祐也も事件に関与していたといわれています。

犯人である石本太一、柴田大輔、伊藤リオンがどのような人物であったのか見ていきましょう。

トーヨーボール殺人事件の首謀者である石本太一は暴走族の元リーダーの男性です。メディアでは暴走族関東連合元リーダーという説明がされることが多いです。関東連合は杉並区や世田谷区の暴走族の連合体です。その連合体の中のひとつである、千歳台ブラックエンペラーが石本太一が実際に元総長をしていた暴走族です。

トーヨーボール殺人事件の首謀者である石本太一とは、1981年に誕生して2019年現在の年齢は37歳です。東京都の世田谷区の出身で、関東連合の暴走族、千歳台ブラックエンペラーの総長として、10代のころから少年院や鑑別所を行ったり来たりしていた人物です。父親が暴力団組員であったことが非行の原因のようです。

石本太一は世間一般の人が想像するような不良のイメージとは違った容姿をしており、メディアからも着目され、その姿を表舞台で見ることも増えました。現在は服役、拘留中です。

トーヨーボール殺人事件の首謀者が石本太一で、残忍なリンチ事件の主犯格とされるメンバーの一人が柴田大輔です。その行為は頭に火をつけて焼いたり、舌を切ったりと、普通では考えられない、暴力行為の度を越えた残忍なものでした。

柴田大輔も石本太一同様に関東連合に所属する、宮前愚連隊のリーダーでした。敵対する相手グループの実家に配達を装い襲撃し、両親に暴行を振るうような卑劣で卑怯な行為を平然とやるのが柴田大輔です。

石本太一を中心に柴田大輔、伊藤リオンなどがトーヨーボール殺人事件の首謀者であることは間違いありません。

関東連合が起こしたトーヨーボール殺人事件は首謀者、石本太一、主犯格、柴田大輔とあと一人共犯者、伊藤リオンがいたことがわかっています。

伊藤リオンとは、石本太一の弟分のような存在に当たる関東連合の幹部でトーヨーボール殺人事件の凄惨なリンチ事件の中心に柴田大輔とともにいたとされる男です。残忍なリンチも柴田大輔とともにその中心になって行っていた男とされています。

伊藤リオンは後に市川海老蔵暴行事件を起こした犯人として脚光を浴びた男です。その際に兄貴分の石本太一も同席していたことがわかっている、関東連合の幹部の一人です。

関東連合の石本太一、柴田大輔、伊藤リオンらが起こしたトーヨーボール殺人事件のには芸能人である三田佳子の息子、高橋祐也も関与していたことがわかっています。

高橋祐也は、女優三田佳子の次男で、1998年には覚せい剤取締法違反で逮捕されているのです。トーヨーボール殺人事件に高橋祐也が関与しているのはほぼ間違いないと見られ、犯行に使われた車は高橋祐也が石本太一、柴田大輔、伊藤リオンらに貸したものだということがわかっています。

高橋祐也が石本太一や柴田大輔、伊藤リオンらとともにリンチを行ったかどうかはわかりませんが、トーヨーボール殺人事件が取りざたされたときは大きな話題となりました。高橋祐也は石本太一、柴田大輔、伊藤リオンらとともにリンチに参加していたのでしょうか。

トーヨーボール殺人事件で最も注目される事柄のひとつに、女優である三田佳子さんの名義の車が犯人たちの犯行に使われた車の中に存在していたということです。トーヨーボール殺人事件がニュースに大きく取りざたされたのもこのことがきっかけでした。すぐに息子である高橋祐也の名前が世間で取りざたされました。

三田佳子の本名は、高橋嘉子というのですが、次男には高橋祐也がいます。8月16日に三田佳子の夫が緊急会見を開き、「車は何者かの手によって持ち出された」と主張しました。三田佳子もその次の日にビデオを通じて次男である高橋祐也とトーヨーボール殺人事件については一切かかわりはありません、信じてくださいと涙ながらに釈明しています。

しかし。、警察の調べによって高橋祐也が石本太一、柴田大輔、伊藤リオンら関東連合に車を貸していたことが判明、世間では、ＤＶ癖がある、母親の金で生活している、などと高橋祐也に対する「クズ男」というイメージが固定化しているようです。

トーヨーボール殺人事件は高橋祐也と石本太一、柴田大輔、伊藤リオンら関東連合と関係を持っていることが浮き彫りになりました。トーヨーボール殺人事件で使われた、三田佳子の車は黒のチェロキーでした。高橋祐也に対しての甘やかしすぎた育児方法も公となっており、世論にさらされるハメになりました。

高橋祐也は本当に石本太一、柴田大輔、伊藤リオンらに車を貸しただけで、リンチには参加していなかったのでしょうか？事件当日にはほかにも十数名の関東連合のメンバーが確認されています。その中に本当に高橋祐也は含まれていなかったのでしょうか。どちらにせよ高橋祐也が関東連合とつながりがあったことは浮き彫りにされました。

トーヨーボール殺人事件において悲惨で残酷な事件とされている理由に一つに。襲われた少年は人違いであった。というものがあります。関東連合の石本太一、柴田大輔、伊藤リオンらは、被害者である小笠原一也さんを敵対組織の全狂連のメンバーだと勘違いして襲っているのです。

全狂連のメンバーと抗争中だった石本太一、柴田大輔、伊藤リオンら関東連合のメンバーは人違いで殺してしまったのです。何の罪もない18歳の少年、小笠原一也さんが残酷なリンチの末に死亡してしまったというあまりにもショッキングな事件がトーヨーボール殺人事件なのです。

トーヨーボール殺人事件とは実は犯人たちの勘違いによって起こってしまった凄惨なリンチ事件だったのです。

寿司屋見習いだった小笠原一也さんは関東連合と敵対していた全狂連とは全く関係のない一般の若者でした。関東連合はトーヨーボールでダンスの練習をしていた若者たちを敵対グループと勘違いして無差別に襲い掛かったのです。

この犯行により寿司屋見習いの若者小笠原一也さんは凄惨なリンチを受け死亡してしまったのです。寿司屋見習の小笠原一也さんは、まじめでよく働く好青年だという声が関係者から聞かれています。

勘違いによる犯行で残忍なリンチで殺害してしまったショッキングな事件がトーヨーボール殺人事件なのです。

先ほども書きましたが、トーヨーーボール殺人事件は勘違いによる犯行で襲撃を受けた小笠原一也さんや他の若者は関東連合や全狂連とは全くの無関係でした。

どうして無関係の人間が凄惨なリンチの末に死亡しなければいけなかったのでしょうか。運が悪かったでは済まされないのは当然のこと。何故関東連合が無関係の小笠原一也さんたちを襲撃したのかまったくもって浅はかで計画性のない犯行のように思われます。

勘違いの犯行によって犯人たち関東連合の凶暴さと残忍さだけが浮き彫りになった事件がトーヨーボール殺人事件なのです。

何故トーヨーボール殺人事件のような凄惨な事件が起こってしまったのか、そのいきさつは、2000年ごろに関東連合は全狂連暴走族というグループと対立していました。暴走族同士の対立には決まったルールはありません。

戦いを挑むというよりは、敵が少ない間を狙って潰して総員を減らしていくのです。小笠原一也は暴走族のメンバーではありません。少人数が夜更けに集まっていたことから人違いされて、逃げ遅れた小笠原一也が集中的に攻撃され、金属バットで殴られ、脳挫傷で死亡したのです。

トーヨーボール殺人事件は勘違いによる犯行でした。何故石本太一、柴田大輔、伊藤リオンら犯人が小笠原一也さんを襲撃したかというと、敵対していた暴走族全狂連から数日前に襲撃を受けた関東連合は、その報復のために夜更けにダンスの練習に集まっていた若者を全狂連のメンバーと勘違いしたのです。

人違いとは気づかずに関東連合のメンバーらは小笠原一也さんを全狂連のメンバーだと思い込み徹底的にリンチで叩き潰したのです。

トーヨーボール殺人事件は暴走族同士の抗争により起こった事件だったのです。

トーヨーボール殺人事件で実名が報じられたのは主犯格である石本太一ひとりでした。柴田大輔、伊藤リオンら他のメンバーは少年法により実名は明かされませんでした。

集団での暴行殺人事件なので罪も重いものかと思うでしようが、未成年ということで少年法が適応され、石本太一は特別少年院に二年ほど収監され、他のメンバーも2年ほどの刑を受けただけとなっています。

トーヨーボール殺人事件で、傷害致死容疑で逮捕されることとなった石本太一、柴田大輔、伊藤リオンらは少年法という未成年の少年たちを実名で報道するのをできる限り控えるための法律で守られ、石本太一のみ、実名で報道されました。

また、少年法の適用により、犯人の石本太一、柴田大輔、伊藤リオンらは二年ほどの少年院への送致というごく軽い刑罰ですみました。

少年法とは未成年を守るための法律ですが、皮肉にも少年法によって犯人たちが守られた形となりました。

トーヨーボール殺人事件のあと、事件関係者はどのように暮らしていったかというと、トーヨーボール殺人事件の首謀者である石本太一は特別少年院に2年間収容されたそうです。

しかし、殺人事件で2年間というのはあまりにも短く、これも少年法が大きく関係していることがわかります。柴田大輔は事件に無関係であることを終始主張していたようですが、柴田大輔、伊藤リオンらにもおよそ二年の罪が課せられたにすぎませんでした。

被害者である小笠原一也さんの父親が損害賠償請求の裁判を起こしました。関東連合のメンバー、犯行グループ23人に対して、一人一律500万円の損害賠償請求の裁判を起こします。

しかし、犯人たちの親が、息子が刑期を終えたら払わせます、出所して真面目に働いて払います。と言ってうやむやにされてしまいました。なお、伊藤リオンだけは、その場で賠償金を支払って、深く謝罪したそうです。

詳しい金額は、伊藤リオンと、グループのリーダーの両親だけ、500万を一回で払いました。あとは、5～6人の家族が200万円ぐらいづつ払ったそうです。

トーヨーボール殺人事件の悲しい事実のほかにもう一つ、小笠原一也さんの高校生時代の同級生の女の子が自殺してしまった、というものがあります。大きなショックを受けて精神を病み、2001年7月30日に、オーストリアで精神分裂症の33歳の男とともに、ドナウ川に身を投げて自殺しました。

彼女は、19歳で私は死ぬと、知人に漏らしていたようです。自殺して死んだのは、実際19歳でした。作家の大崎善生の目にとまり、「ドナウよ、静かに流れよ」というノンフィクションの小説の題材になりました。

トーヨーボール殺人事件は事件の被害者だけでなく、その被害者の同級生の女の子まで死なせてしまったのです。

トーヨーボール殺人事件があった東京都大田区池上のボーリング場は、事件後しばらくして閉鎖され、現在はパチンコ屋ができているようです。

凄惨な殺人事件が起こった現場として報道され、話題にはなりましたがやはり取り壊されてしまいました。

関東連合のその後は、石本太一ら出所後、いろいろとマスコミを騒がせています、市川海老蔵暴行事件は石本太一、伊藤リオンが引き起こしたもので、芸能界との深いかかわりがあるとマスコミで話題になりました。

しかし、関東連合は、その後、六本木クラブ襲撃事件や振り込み詐欺事件の余罪を受けて再逮捕されたリーダーの石本太一の逮捕をきっかけに影をひそめるようになりました。関東連合を解体に追い込んだのは2012年に起きた、六本木クラブ襲撃事件だと言われています。

六本木のクラブで、飲食店を経営する一般人が集団でリンチを加えられ殺害されました。事件を引き起こしたのは関東連合の石本太一が敵対する人物を発見した、という情報をメンバーに流したためだと判明し、直接現場に参加していない首謀者としてまたしても逮捕されました。

手口はトーヨーボール殺人事件同様の手口で、最初の判決は、懲役22年を求刑されましたが、現場で直接犯行に及んでいない共謀罪の為、懲役11年の実刑判決が下りました。

関東連合のリーダーである石本太一の懲役11年の実刑判決とともに関東連合は、実質的な壊滅という状態を迎えたようです。

トーヨーボール殺人事件をはじめ、多くの反社会的な犯罪が明るみに出た関東連合は実質的な解体を迎えたと思われがちですが、本当に関東連合はなくなったのでしょうか？

現在でも世田谷区や杉並区を中心に暴走族は関東には多く存在していると思われます。石本太一の跡を継ぐ者や当時のメンバーとは違うメンバーが関東連合を動かしているともいわれています。今はおとなしくしているようですが、また同じような事件が起こらないとは限らないのです。