メキシコの治安は最悪!旅行や観光の危険度や注意点も紹介
最近物騒なニュースが伝えられることが多いメキシコの治安が、気になっている人は多いでしょう。最近では日本の外務省から、メキシコ渡航に対する注意勧告が出されています。そこで、今回はメキシコの治安の実態について、詳しく取り上げていきましょう。

目次
メキシコの治安はやばい?実態を調査してみた!
北アメリカの南に位置するメキシコには、陽気で明るい雰囲気やタコスやサルサソースなどのグルメをイメージする人が多いでしょう。治安が悪いというイメージがあまりないので、何となく治安がよい国と思っている人も多いと思います。
しかし、最近のメキシコの治安は悪化しているのです。実際にマフィアや不法移民などが増えてつつあり、強盗や殺人といった凶悪な事件が横行しています。
そこで、今回は最近治安が悪いという声が多くなっているメキシコの実態について、詳しく見ていきましょう。
メキシコってどんな国なの?
最近では治安の悪さから、特に女性の1人旅行は危ないと日本の外務省からも注意喚起されているメキシコ。多くの日本人に豪快で陽気というイメージを持たれることが多いメキシコですが、詳細を知らないという人も多いでしょう。
メキシコは遠い古代の時代から高度な文明を築いてきた国で、紀元前2万年前の歴史を物語るとされる遺構もあります。
しかし、大航海時代に大国スペインに植民地とされてからは、その実り豊かな大地を巡って多くの大国同士の争いに巻き込まれていくことになりました。
76年から連邦共和制国家となって以降は政情が安定し、人口が増え始め、現在は1億3,000万人にまで増えています。太平洋やメキシコ湾、カリブ海などの豊かな海に面しているメキシコは、漁業でも経済的に成長しているのです。
しかし、最近では麻薬組織がカルテル化したり、マフィアが資金力を付けたりしたことで、急激に治安が悪化しています。
首都のメキシコシティでも凶悪な事件が起こることもあり、現在メキシコの各地には日本の外務省から、渡航注意勧告や不要な渡航の中止勧告などが出されているのです。
メキシコを代表する音楽マリアッチとは
メキシコと言えば、マラカスを振りながら楽しむ陽気なラテン音楽を連想する人も多いでしょう。メキシコには古くからマリアッチと呼ばれる伝統音楽があり、2011年には無形文化遺産に選ばれています。
マリアッチはトランペットやギター、バイオリンなどの楽器で、陽気に演奏する音楽で、主に祝い事がある日に演奏されるのです。演奏者は綿素材の長いマントと、男性用の麦わら帽子ソンブレロを着用します。
最近まで演奏者は男性のみでしたが、現在では女性のみで編成されたマリアッチ楽団も登場しているそうです。
メキシコの治安はどうなの?
メキシコへの観光旅行を安心して楽しむには、しっかりメキシコの治安の実態を掴んでおくことが重要です。以下では、メキシコの治安の実態について、詳しく取り上げていきましょう。
メキシコへの観光旅行に興味がある人は、ぜひ以下のメキシコの治安の実態に注目してみてください。
外務省による危険情報
最近のメキシコでは、マフィアや麻薬組織が暗躍しているのです。そのため、各地でスリや置き引きといった金銭目的の犯罪だけでなく、人の命が犠牲となる痛ましい事件も起きています。
そのため、日本の外務省からは、メキシコの各地に観光旅行時には注意すべきという勧告が出ているのです。首都であるメキシコシティにも、レベルは最も低いものの注意勧告が出ています。
多くは観光旅行時の注意を促す軽いレベルの勧告ですが、危険度が高い一部のエリアには、渡航を禁じるという勧告も出ているのです。
犯罪件数は世界で2番目に多い
約200万k㎡という広大な国土に、1億3,000万人の国民が暮らしているメキシコ。そんなメキシコは、最近世界で犯罪件数ワースト2位という不名誉な記録を出しました。
貧富の差が国内で激しいメキシコでは、貧困層の人々が富裕層の人々を襲う犯罪や、金銭目的のスリといった犯罪が特に増えているようです。
また、麻薬組織や地元マフィアが資金力を強めたことで、警察官がお金の為に犯罪に手を染めてしまうこともあるとされています。メキシコ政府は次々と対応策を打ち出していますが、今のところあまり効果が出ていないようです。
地域によって治安状況が違う
メキシコの治安の実態には、各エリアによってかなり危険度が変動するという特徴が見られます。例えば、ゲレロ州に属するチルパンシンゴ市の治安は特に悪く、危険度が高すぎるということから、日本の外務省から渡航中止勧告が発令されています。
しかし、そのチルパンシンゴ市近くに位置する、歴史的な街並みから世界遺産に登録されたプレブラという都市には、注意勧告は一切出ていません。
メキシコの都市の中には、女性を狙った犯罪が多い都市もあるので、メキシコ観光旅行の際には、しっかり行く予定の地域の治安状況を確認してください。

メキシコで治安が悪い場所
メキシコへの観光旅行をする際には、事前にメキシコで特に治安が悪く危険な犯罪が発生しやすい地域を調べ、その地域を注意深く避けて移動することをおすすめします。
以下では、メキシコで特に治安が悪く、単独での旅行は危ないとされている地域を、3つ紹介していきましょう。
アメリカとの国境付近
メキシコの中でも、特に危ないとされている地域には、アメリカとの国境近くにある都市「ティファナ」が挙げられます。
アメリカカリフォルニア州との境に存在する都市「ティファナ」は、車であればアメリカのサンディエゴ市から約15分という位置にあるのです。
そのため、アメリカに麻薬を密輸する犯罪組織が多く滞在しているとされています。観光客向けのバーや飲食店、葉巻専門店などもありますが、観光客が狙われる犯罪も起きているので、観光では避けた方が賢明な都市と言えるでしょう。
テピト
メキシコの中でも特に治安が悪く危険な都市には、メキシコシティの人気観光地である歴史地区の近くに位置するテピトも挙げられます。
アステカ文明が息づいていた中世の時代から、スラム町であったテピトには、現在では多くのマフィアや麻薬売買の関係者などが集まっているのです。
荷を積んだ輸送バスの荷物を狙った大胆な強盗や、違法商品や麻薬などの売買が横行しているので、地元の人々からも危険視されています。観光客の現金を狙った犯罪も多発しているので、女性だけでなく男性も観光旅行の際にはテピトは避けるようにしましょう。
ゲレロ州
ゲレロ州も、メキシコ観光の際には避けた方が良いとされる、危ない都市とされています。50年代から、ゲレロ種の中で太平洋の広大な海に面した都市「アカプルコ」は、リゾート地として人気を集め続けてきました。
現在でも「アカプロコ」付近の治安は比較的よいものの、少し外れた地域ではかなり危ない雰囲気を漂わせています。
最近では、ゲレロ州のイグアラ市内で、政治家とマフィアとの癒着に対するデモ活動を計画していた、地元の学生43人のバスがマフィアに襲われる事件も起きました。
この事件は、被害に遭ったほとんどの学生が、市長や警察と癒着していたマフィアに殺害されるという衝撃的な結末を迎えたのです。この残忍な事件は、日本を含めた多くの国で報道されました。
セラヤ
治安が特に悪く、観光で赴くには危ないとされるメキシコの都市には、中部に位置するセラヤも挙げられます。メキシコの中で田舎町と呼ばれるセラヤには、地元のマフィアが闊歩しているのです。
夜間だけでなく、日中でも犯罪発生率が高く、観光客を狙う犯罪も増えています。
また、セラヤには日系の製造会社の工場が点在しているために、日本人観光客は犯罪者に特にお金持ちというイメージを抱かれやすいのです。そのため、日本人の徒歩での散策は、日中でも危ないとされています。
メキシコに旅行に行く際の注意点
メキシコで安全に観光を楽しむには、いくつか注意すべきポイントがあります。以下では、その注意点をいくつか解説していきましょう。特にメキシコ旅行を計画している女性は、ぜひ以下の注意点をしっかり記憶しておいてください。
交通マナーが悪い
交通マナーの悪さも、メキシコの特徴の1つです。信号機や道路標識はありますが、交通ルールを守らない人が多いので、事故や喧嘩が多発しています。
特に車の運転は日本人と比べるとかなり雑である人が多く、右折や左折の際に周囲を確認しなかったり、クラクションやパッシングなどを頻繁に行ったりする人もいるのです。
そのため、メキシコでは日本の交通マナーの常識が通用しないことを意識して、道路横断時や運転時には、いつも以上に周囲に注意を向けるようにしましょう。
スリや強盗に注意
最近急速に治安が悪化しているメキシコの観光時には、スリや強盗に遭わないように注意することも大切です。観光客の減少や犯罪組織の台頭などで、経済的に追い詰められているメキシコ内には、観光客を狙った強盗やスリで生計を立てている人もいます。
特に、日本人にはセレブというイメージを抱くメキシコ人が多いので、日本人観光客は特に金銭目的の犯罪の対象にされやすいでしょう。
必要以上の現金を持ち歩かず、危ないエリアに近づかないといった、基本的な対策は忘れないようにしてください。また、危険な目に遭いそうな時には、抵抗せずに現金や貴金属を渡して、命を危険にさらさないという判断をすることも重要です。
一般のタクシーは利用しない
メキシコ旅行の際には、日本にいる時の感覚でいると、つい価格が安い一般のタクシーで移動したくなるでしょう。
しかし、メキシコでは一般のタクシーに乗った観光客が運転手に襲れたり、法外な料金を請求されたりする事件が多発しています。そのため、メキシコでタクシー移動したい時には、必ず無線タクシーを利用してください。
日本よりも危険が多いメキシコでは、特に女性の1人旅では乗り物の安全性にも気を配る必要があるのです。
金持ちと思われるような恰好はしない
メキシコで危ない目に遭わずに観光するには、セレブと思われるような見た目にならないということも重要です。高価なアクセサリーを付けていたり、高級そうな衣服を身に着けていたりする観光客は、強盗や恐喝といった被害に遭いやすくなります。
また、日本人は特にメキシコ人から多額のお金を持っていると思われやすいので、特に服装には注意を向けましょう。
夜間の女性の一人行動は危ない
メキシコでは、女性を狙った卑劣な犯罪も急激に増えています。そのため、女性観光客は特に治安が悪化して危険度が高まる夜間には、単独行動しないように注意しましょう。
また、日本で人気の小型犬「チワワ」の発祥地とされるメキシコのチワワ州では、女性がレイプ被害に遭う犯罪が特に増えています。
メキシコで治安が悪いとされるエリア内では、女性を誘拐して人身売買する事件も多発しているので、特に女性は危ない都市に近寄らないようにしてください。

メキシコでおすすめの観光スポット3選
メキシコの治安は、最近になって急速に悪化の一途をたどっているので、メキシコ全域が危ないのではと思う人もいるでしょう。しかし、実際にはメキシコの治安は場所によって大きく異なり、多くの人気観光地付近のエリアの治安は、悪化していないのです。
以下では、メキシコの中で治安が悪くなっていない観光地を3つ紹介しましょう。
マヤ文明の歴史を学べる遺跡「チチェンイッツァ」
メキシコの人気観光スポットには、古代の遺跡である「チチェンイッツァ」が挙げられます。メキシコで古代に栄えていたマヤ文明を物語る貴重な遺跡で、88年には世界遺産となったのです。
マヤ文明の時代に、最高神として崇められていた、羽根の生えた蛇のような姿の神「ククルカン」を祀った荘厳なピラミッドは、特に多くの観光客の目を惹きます。
「チチェンイッツァ」付近には常に観光客が多く、観光客向けの近代的なホテルや飲食店が多数あるのです。そのため、犯罪発生率は低く、比較的安全とされています。
楽しみながらメキシコの歴史を学べるメキシコ国立人類学博物館
メキシコシティ市内にある広大な公園の中にある「メキシコ国立人類学博物館」も、メキシコで人気の観光スポットと言えるでしょう。メキシコの長い歴史を、数々の貴重な品を間近で観察しながら学ぶことができます。
写真撮影可能で、展示方法はユニークであり、この博物館でしか見られない品もたくさん展示されていることから、観光客からの人気が高まっているのです。
宿泊施設が密集しているエリアの近くにあり、夜間は豪華にライトアップされることから、周囲の治安は良くなっています。
透明度の高い地底湖「グランセノーテ」
メキシコ西部の街カンクンにある地底湖「グランセノーテ」も、メキシコで人気の観光スポットです。透明度がとても高いことで有名な湖で、シュノーケリングの名スポットとなっています。
水の中から空を見上げると、水に差し込んだ日光がカーテンのように揺らめく幻想的な光景を見ることができるのです。
「グランセノーテ」を楽しむ観光客向けのツアーが頻繁に行われており、そのツアーに参加することで、より安全に楽しむことができます。
メキシコ観光の時には安全対策を忘れずに
今回は、最近悪化していると噂されているメキシコの治安の実態について、詳しく取り上げました。
実際にメキシコではマフィアや麻薬組織の活動が活発化しており、治安は悪化しているようです。そのため、特に女性のメキシコでの1人旅では、危険度の高い都市に行かないように注意してください。
しかし、メキシコには人気の高い観光スポットも多数あるので、しっかり安全対策をして、メキシコ観光を心行くまで楽しみましょう。