スリランカの治安は悪い?旅行や観光の危険度や注意点も紹介

パワースポットや豊かな自然が有名で、観光地として人気のスリランカ。しかし数年前まで内戦が行われていたりと、危険で治安が悪いと心配な方も多いのではないでしょうか。この記事では、スリランカの治安や観光での注意点、またスリランカの魅力なども併せて紹介していきます。

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目次

  1. 1スリランカの治安や観光時の注意点とは?
  2. 2スリランカってどんな国なの?
  3. 3スリランカの治安状況
  4. 4スリランカで治安が悪い地域は?
  5. 5スリランカ旅行の際の注意点
  6. 6スリランカのおすすめ観光スポット
  7. 7スリランカのおすすめグルメ
  8. 8魅力的なスリランカにぜひ足を運んでみよう

スリランカの治安や観光時の注意点とは?

今日、観光地として人気のスリランカですが、治安の面ではどうなのでしょう。数年前まで内戦が行われていたり、2019年4月にはテロが起こったりと、危険で治安の悪いイメージを持たれるかもしれません。

しかし、観光などでスリランカに訪れた旅行者の話を聞くと、意外なことに治安が悪いということはないとう答えが返ってくるようです。

そこで本記事では、スリランカの治安や旅行するときの注意点などから、観光地として人気のスポットなど、スリランカの魅力を紹介していきます。きっとスリランカの魅力に気づいていただけるはずです。

スリランカってどんな国なの?

スリランカの正式名称は、スリランカ民主社会主義共和国。通常スリランカと呼称されますが、ご年配の方などには旧国名のセイロンとしての呼び名でも知られています。首都はスリジャヤワルダナプラコッテ。名前が長いためコッテなどと略されます。

この項では、そんなスリランカがどんな国なのか、詳しく紹介していきます。

スリランカの地理・気候

インド洋に浮かぶセイロン島を領土とする島国で、面積は約65000平方キロメートル。島としては世界で25番目の大きさです。日本の国土と比較すると九州の1.7倍、北海道の0.8倍の広さになります。

気温は年間通じて2~3度程度の変化ですが、地形によりその差が大きくなっています。例えば、南西海岸部は熱帯雨林気候となり、年間の平均気温は27度程度ですが、中央高地の山岳部は西岸海洋性気候で平均気温も15~16度程度です。

雨季と乾季があり、年二度の季節風、モンスーンにより大量の降水があります。北東モンスーンの時期のみに雨季が訪れる乾燥地帯と、北東・南西モンスーンの二度の時期に雨季が訪れる湿潤地帯の2つに大別され、島の南西部が湿潤地帯、それ以外が乾燥地帯です。

スリランカの人々・文化

スリランカの総人口は約2027万人。内訳はシンハラ人が1517万人(75%)、タミル人が311万人(15%)、ムーア人が187万人(9%)。混血のバーガー人とユーラシアンが37000人、先住民のヴェッダ人、他などとなっています。

公用語はシンハラ語とタミル語。英語の使用も認められています。

宗教に関しては、国民の7割を仏教(上座部仏教)徒で占められる仏教大国です。次いで多いのがヒンドゥー教、その他にイスラム教、キリスト教も1割弱の信仰を集めています。

スリランカの歴史

1948年、スリランカはイギリスから自治領セイロンとして独立。1972年にはスリランカ共和国に改称、英連邦内の共和国となり、1978年から現在のスリランカ民主社会主義共和国となりました。

1983年~2009年には、シンハラ人とタミル人の民族対立をきっかけに26年に渡る内戦が行われ、多くの血が流れました。

内戦終結後は、治安も落ち着き、インフラなども整えられ、経済成長を続けています。

スリランカの経済

スリランカは、IMF(国際通貨基金)の統計によると、2013年のGDP(国内総生産)は659億ドル。GDP成長率は7.3%とアジアの中でも特に高くなっています。

イギリス植民地時代の19世紀から20世紀にかけて、スリランカではシナモン、天然ゴム、紅茶などが主な産業として発展し、これらは現在でも主要な輸出品目です。

特に気候と土壌に恵まれた茶の栽培は、世界3位の生産量を誇ります。現在でもセイロン島で採れる茶で作った紅茶は高品質でセイロンティーと呼ばれ親しまれています。

スリランカの治安状況

この項からは、スリランカの治安について触れていきます。現在、スリランカは旅行者などに高い人気を誇る観光スポットです。しかし、世界一治安がよいといわれる日本に暮らしている我々にとって、危険はないのでしょうか。

そういった懸念も含め、旅行・観光にあたっての注意点などをまとめていきます。

外務省による危険情報

2019年4月にスリランカで起こった同時爆発事件(者数290名、負傷者数約500名)に関して、外務省海外安全ホームページにて「スリランカにおける同時爆発に伴う注意喚起」が発布されました。

それによると、「当面の間不要不急の外出を控えるとともに、同国への不要不急の渡航は控えるようにしてください」となっています。外出禁止令は2019年6月時点で解除されていますが、ニュースなどをよく確認し、危険に備えるように述べられています。

また、やむを得ず渡航する場合は、人の多く集まる場所に行く場合などには注意するようにということです。

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スリランカで治安が悪い地域は?

スリランカの治安に関して、よい悪いとひとくち言っても地域により差があります。ここでは、旅行者に人気の観光スポットを例に挙げ、危険はないかどうか、注意すべき点はあるのか掘り下げていきます。

ガル

ゴールともよばれるスリランカ南部の港町です。築かれた要塞と、その城壁内に形成された歴史地区フォートは世界遺産となっており、旅行者には人気の観光スポットです。

海外の観光地にはありがちなことですが、不慣れな旅行者を狙ったぼったくりは日常茶飯事です。

スリランカでは、トゥクトゥクと呼ばれる三輪自動車がよく走っています。とても便利な乗り物ですが、例えばガルの駅を出ると猛烈な勧誘があると思います。慣れないうちはきっぱり断るべきでしょう。世界遺産があるフォートまでは徒歩でも十分行けます。

コロンボ

スリランカ最大の都市です。こういった大きな都市にありがちなことですが、治安は比較的悪いといえます。観光地であるビーチの近くにスラム街があったり、旅行者を狙ったぼったくりや、悪質なトゥクトゥクドライバーも多く出没し、危険な場所も多いです。

よく情報収集をし、治安の悪い危険な場所には近づかないように注意しましょう。また夜間一人で出歩くのも危険です。

シーギリヤ

スリランカの中部のマータレーにある遺跡で、世界遺産に登録されている旅行者に人気の観光スポットです。要塞化した岩の上に建造された王宮跡で、岩山の中腹にはシーギリヤ・レディとして知られるフレスコの女性画が描かれています。

ここで注意すべき点は、観光ガイドの勧誘です。遺跡を楽しむにあたって、ガイドを雇うのも悪い選択ではないと思いますが、問題は法外な値段を請求されることがあることです。

また、この遺跡では、地元のスリランカ人と外国の旅行者では入場料があまりに違うことでひんしゅくを買っているといいます。比較的危険ということはありませんが注意しましょう。

ヒッカドゥワ

ヒッカドゥワはスリランカの中でも、特に美しいビーチで有名な観光地で、サーフィンや美しいサンゴ礁などが旅行者に人気です。

しかし、不慣れな旅行者を狙った違法ドラッグの勧誘など、治安が悪い一面もあり、そういった点では非常に危険です。不審なものを勧められたらきっぱり断り、夜遅くのパーティーなどに誘われても行かないのが無難でしょう。

スリランカ旅行の際の注意点

ここでは、スリランカ観光をするにあたり、旅行者が知っておくべき注意点を紹介します。前述したように、海外では比較的治安がよいとされるスリランカですが、地域によっては治安が悪い一面もあり、場合によっては危険な出来事に遭遇するかもしれません。

そういったことが少しでもないよう、ここに挙げることは最低限知って、危険のない観光を心掛けましょう。

文化を理解しておく

スリランカを観光するにあたり、まず注意すべきなのは文化の違いです。親切な国民性で知られるスリランカの人々ですが、我々も旅行するにあたり、まず文化の違いを理解し気をつけなくてはなりません。

まず、国民の生活習慣と宗教が深く結びついているということを強く留意してください。例えば、神聖とされる世界遺産に入るにあたり、汚れを持ち込まないために帽子を脱ぎ、裸足にならなくてはいけません。

また、肌を隠す必要があり女性のミニスカートは禁止の場合が多いので注意してください。

仏像などの前で軽率な行動をとるのもいけません。仏像に背を向けるのも禁忌とされており、自撮りなどもってのほかです。寺院や世界遺産などで、撮影禁止ポイントにはその旨を記した看板などがありますが、こういった看板にも素直に従うようにしてください。

これは治安以前にスリランカへの旅行者が知っておくべき心掛けです。

交通マナーが悪い

2017年の一年間で、スリランカの交通事故の発生件数は約4万件。そのうち3000人が亡くなっています。この死亡件数は日本の10倍です。

原因のひとつに、近年の経済成長にあたって車両の台数や運転免許の取得数が急激に増え、道路などの整備が追い付いていないことが挙げられます。

また、それらの急激な増加に対して、交通安全が十分に啓蒙されていないことや、車検がないために整備不良が多いというのも原因といわれています。

衛生面や感染症に注意

スリランカではまず飲み水に注意しましょう。水道水は飲まず、ペットボトルなどで売っている水を飲む必要があります。日本は世界でも数少ない水道水が安全に飲める国なので忘れがちですが、スリランカでは水道水は飲料に適していません。

また、安い飲食店などでも不衛生と思われる店での飲食は避け、少々値が張っても清潔な店を選びましょう。感染症などを媒介する蚊も多いので、極力薄着は避け、虫よけスプレーはこまめにかけるようにしてください。

女性の一人旅は痴漢に警戒

スリランカで女性が特に注意すべきなのは痴漢です。スリランカでバスや電車などを利用した際の痴漢は非常に多いとされています。日本のようにこっそりするのではなく、堂々とされる場合も多いといいます。

あまりに堂々と痴漢をするので、気のせいかと思うかもしれませんが、きっちり拒否しましょう。

また、治安が比較的よいとされても、夜に出歩いたりするのも危険が伴うので注意しましょう。

親切な人でも簡単に信用しない

スリランカは治安がよく、人々は温厚で親切な国民性といわれていますが、不慣れな旅行者、観光客をだますような人も中にはいます。

法外なお金を請求されるぼったくりなどへの注意ももちろん必要ですが、違法薬物への誘いなど場合によっては非常に危険な事案も数多くあります。意にせず投獄などされたり、命にかかわることさえあります。

治安がよいという評価を鵜呑みにせず、常に注意して行動することが必要です。

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スリランカのおすすめ観光スポット

ここまで、スリランカの治安に関して述べてきました。ここからはスリランカを楽しむための情報を紹介します。どこも魅力的なスポットなので、ぜひ足を運んでみてください。

シンハラジャ森林保護区

スリランカの国立公園の一つで、1978年に世界遺産となっています。東西21km、南北7kmと小さな公園です。スリランカヒョウなどがが稀に姿を見せることもあります。多様で色鮮やかな鳥類や爬虫類、昆虫など、この場所固有の種を多く目にすることができます。

スリランカの中央高地

スリランカの中央高地は2010年に世界遺産に登録されています。標高2500mに達する熱帯雨林群で、スリランカでは神聖な山として崇められています。

別名をアダムスピークといい、シンハラ語で蝶の山という意味です。その名の通り、乱れ飛ぶ美しい蝶をはじめ、固有の動植物、そして美しい山稜に魅せられることでしょう。

ダンブッラの黄金寺院

1991年に世界遺産に登録された石窟寺院です。スリランカでは、最も保存状態がよい石窟寺院として知られています。

黄金寺院には重要とされる寺院は5つあり、そのそれぞれに釈迦とその生涯に関連した聖像や絵画があります。153の釈迦像、3つのスリランカ王の像、4つのヒンドゥー教の神像が祀られており、壁画の面積は2100平方メートルに達するといわれています。

スリランカのおすすめグルメ

スリランカは食べ物も非常に魅力的です。インドと地理的に近いということもあり、カレーなどもよく食べられていますが、そのカレーもスリランカならではものとなっています。

他にも、魅力的な料理がありますが今回はその代表的なものを3つ選んでみました。

カレー

スリランカのカレーは煮込み料理全般のことで、特定のカレーを指すものではありません。例えば、魚の煮込みなどに豊富な香辛料で味付けをしたものなどがカレーと呼ばれます。

魚以外では、ダール豆や野菜、ゆで卵、鶏肉、豚肉、牛肉、エビ、イカなどのシーフードといった具材が代表的です。米飯と煮込み料理数種に付け合わせなど盛りつけたのセットをライス・アンド・カレーと呼び、スリランカの国民料理となっています。

キリバット

米から作られるスリランカの伝統料理です。キリはミルク、バットはご飯の意で、ココナッツミルクで炊いたご飯をキリバットと呼びます。

お祝いごとなどにはかかせない料理で、月のはじめや新年などに最初の食事として食べられます。

ミーキリ

カードとも呼ばれる、水牛のミルクから作られた濃厚なヨーグルトです。キトゥルパニと呼ばれる花の蜜や、ヤシの蜜をかけて食べるのが一般的です。

魅力的なスリランカにぜひ足を運んでみよう

スリランカの治安に関してと、その魅力を紹介しました。現在、治安が不安定なこともあり、おいそれと足を運べないかもしれませんが、美しい自然とおいしい料理、親切で温厚な人々といった魅力ふれる国です。ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

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