ミオスタチン関連筋肉肥大症とは?日本人で有名人はいる?

「ミオスタチン関連筋肉肥大症」という症状を聞いたことがありますか?ミオスタチン関連筋肉肥大症とは、生まれながらに筋肉もりもりになりやすい病気の一種なのです。今回は、有名人にもいる、ミオスタチン関連筋肉肥大症について調べてみました。

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目次

  1. 1病気?それとも超人?「ミオスタチン関連筋肉肥大症」
  2. 2そもそもミオスタチンとは?
  3. 3ミオスタチン関連筋肉肥大症の人・動物
  4. 4ミオスタチン遺伝子とは?
  5. 5ミオスタチンを抑制する方法
  6. 6ミオスタチンがドーピングに悪用されることも
  7. 7ミオスタチン関連筋肉肥大症は遺伝子の異常で起こる病気

病気?それとも超人?「ミオスタチン関連筋肉肥大症」

「ちょっと鍛えるだけで筋肉がついたらいいのにな~」なんて考える人は多いでしょうが、実は生まれながらにして、筋肉が恐ろしく付きやすい体質の人がいるのです。

それが、世界で100人程確認されている、「ミオスタチン関連筋肉肥大」なのです。普通の人と同じだけトレーニングするだけで、普通の人の1.5倍~2倍筋肉がついてしまうのです。

一見いいことに見える「ミオスタチン関連筋肉肥大」は、超人のなせる業なのか、それとも病気なのか、「ミオスタチン関連筋肉肥大」について調べてみました。

そもそもミオスタチンとは?

そもそも「ミオスタチン」とは、なんなのでしょうか?ミオスタチンとは、タンパク質の一種です。骨格筋を含む、筋細胞の成長に大きく影響する分子の一つで、MSTNという遺伝子の指示で作られます。

ミオスタチンは、筋肉の成長と分裂を抑制する働きがあります。これはどういうことかというと、筋肉がつきすぎるのを抑えてくれるという事です。

ミオスタチンが働いてくれるおかげで、筋トレしても以上に筋肉が増えるのを抑えて、バランスのいい身体を作ってくれているということなのです。

ミオスタチン関連筋肉肥大症とは?

では、ミオスタチン関連筋肉肥大症とはどういう症状なのでしょうか?ミオスタチン関連筋肉肥大症は別名「ミオスタチン欠乏症」とも呼ばれています。

遺伝子の突然変異によって、ミオスタチンの働きが阻害され、筋細胞が通常よりも大きく、頻繁に分裂してしまい、少ない運動でも筋肉の量が一気にアップしてしまいます。

こうなってしまうと、トレーニングを何もしなくても、まるでボディビルダーのような筋肉隆々の身体になってしまうのです。

ミオスタチン関連筋肉肥大症の人・動物

実際に「ミオスタチン関連筋肉肥大症」の人は、どんな身体になってしまうのでしょうか?ミオスタチン関連筋肉肥大症の人は、子供でもボディビルダーのような体型になってしまいます。

また、ミオスタチン関連筋肉肥大症を発症するのは人間だけではありません。実は、犬や牛にもミオスタチン関連筋肉肥大症の症状が見られることがあるのです。

また、ネズミもミオスタチン関連筋肉肥大症を発症することがあるようです。遺伝子の変異なので、生まれ持った症状で、他人に移るようなものではありません。また、生まれてくる前に病気を発見することも難しいでしょう。

リアム・フックストラちゃん

アメリカに住む、リアム・フックストラちゃんもミオスタチン関連筋肉肥大症です。2歳にならないうちから、脂肪が極端に少なく、筋肉質の体です。2007年に報道され、その身体が話題を呼びました。

今現在の様子は分かりませんが、ミオスタチン関連筋肉肥大症の子供は他にも確認されています。筋肉が増えるので、筋力もあり、子供でも大人を軽々と持ち上げたりできるようです。

ミオスタチン関連筋肉肥大症は、生まれ持った疾患なので、赤ちゃんの頃からその症状が現れます。生まれたときの姿は、他の子と変わりませんが、乳幼児の時から筋肉が発達してしまいます。

犬も、ミオスタチン関連筋肉肥大症を発症します。普通の生活をしているだけで、筋肉が異常に発達してしまうので、とても犬には見えないような姿に成長してしまいます。

体格も大きく、まるでアニメか映画に出てくる怪物のような姿になってしまうのです。

犬は、牛や人以上に、ただ生活しているだけで様々な部分の筋肉を使います。また、遊ぶのが好きな犬も多く、走り回ることでより筋肉質になってしまうのです。

牛も、ミオスタチン関連筋肉肥大症の牛が確認されています。こちらも筋肉が発達しすぎて、異様な姿になっています。モコモコと筋肉が盛り上がり、歩くのも大変なんじゃないかという体格になっています。

ミオスタチン関連筋肉肥大症は、世界各地で確認されています。こちらも、遺伝子の突然変異が原因です。やはり、筋肉が異様に発達してしまうため、体格も他の牛より大きくなるようです。

ミオスタチン関連筋肉肥大症の牛の中には、身体が大きくなりすぎ、足で体重を支えられるのか、心配になるほどの姿をした牛もみられます。

ミオスタチン遺伝子とは?

ミオスタチンは、遺伝子によってつくられる量が決まります。ミオスタチンが活発になると筋肉が減り、ミオスタチン機能が低下すると、筋肉が増加します。この、ミオスタチンの生成量を決める遺伝子を「ミオスタチン遺伝子」と呼びます。

ちなみに、筋肉質な身体で知られる「サラブレッド」には、ミオスタチン遺伝子が3種類あると、研究で結果が出ています。

このミオスタチン遺伝子の種類の違いで、短距離を走るのに向いているサラブレッド・中距離向けのサラブレッド・長距離向けのサラブレッド、と種類が分かれるようです。

ミオスタチンを抑制する方法

とはいえ、ミオスタチン関連筋肉肥大症の人は、世界70億人以上の人がいる中で、確認されているのは100人程度です。普通の人は、どちらかというとミオスタチンの働きを抑制して、効率よく筋力を増やしたり、ダイエットしたいと考える人が多いでしょう。

では、ミオスタチンの分泌を減らすには、どうすればいいのでしょうか?ミオスタチンを減らす、ミオスタチンの働きを抑制する方法をご紹介します。

運動でもミオスタチンを抑制することはできますが、そのほかにも食事に気を付けることが重要です。一つの方法だけではなく、いくつかの手段を並行して行うことが、ミオスタチンの抑制には重要です。

運動

運動することで、ミオスタチンの働きを抑制させることもできます。まだ、研究段階ではありますが、不可の大きな運動をすることで、ミオスタチンの働きを抑制させる効果が得られるという研究結果が、発表されています。

しかし、高負荷なトレーニングとは、どれぐらいのトレーニングを言うのかが難しいポイントです。ジムでダンバルを使ったトレーニングなどが連想されますが、どんな運動をどれだけやればいいのかまでは、まだ研究結果が出ていないようです。

また、高負荷な運動は、筋トレ初心者にはなかなか難しいものがあります。すぐに効果を期待するのではなく、普段から出来る範囲で身体を鍛えておくことも重要でしょう。

食べ物

食べ物で、ミオスタチンの働きを抑制することも可能です。ミオスタチンの働きを抑制するのに有効なのが、「有精卵」です。

卵を日常的に食べている人は多いでしょうが、スーパーで売られている卵はほとんどが「無精卵」。つまり、絶対にヒヨコにならない卵です。ミオスタチンの働きを抑制するには、有精卵を食べる必要があります。

有精卵は、卵の直売所やインターネットから購入することができます。有精卵の中の、フォリスタチンというタンパク質が、ミオスタチンの働きを抑制させるのに効果的なのです。

サプリメント

最近の研究では、クレアチンという物質やHMBという物質も、能率的に筋肉を鍛える効果があると結果が出ています。これらも、タンパク質の一種です。

クレアチンとは、主に肝臓などで作られる物質で、血液により体内に運ばれて、筋肉に作用します。クレアチンは食事のほか、サプリメントで摂取することもできます。

HMBという物質とは、必須アミノ酸である「ロイシン」から生まれる物質です。筋肉にかかった負荷によるダメージを減らす作用があります。HMBも、サプリメントから摂取するといいでしょう。

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ミオスタチンがドーピングに悪用されることも

ミオスタチンの作用に関しては、研究が進んでおり、すでにミオスタチンを抑制させる薬の開発も行われているようです。まだ、実際に販売されるには至っていませんが、実用できるようになるのも、近いかもしれません。

ミオスタチンを抑制する薬は、筋力がどんどん衰えてしまう「筋ジストロフィー」という病気の治療に役立つと考えられている反面、アスリートのドーピングに悪用されるという懸念もあるようです。

どんなにいい薬も、使い方を間違えれば、危険な作用を及ぼしたり、ドーピングなどに悪用されてしまうのです。

ミオスタチン関連筋肉肥大症は遺伝子の異常で起こる病気

「超人」ともてはやされたり、世界的に話題となることがある、ミオスタチン関連筋肉肥大症ですが、その実は遺伝子の異常による病気なのです。

脂肪が付かずに、筋肉が増えるのは、良い事のようにも聞こえなくは無いですが、手放しで喜べる症状ではありません。

今後研究が進み、ミオスタチン関連筋肉肥大症の治療や、また筋力が付くのを抑えるミオスタチンを研究することで、様々な病気の治療が可能になることを祈るばかりです。

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