おっかないは方言?語源や意味・正しい使い方なども例文で紹介
おっかないという言葉は、自分の地域では使わないという人もいれば、よく使うから自分の地域の方言ではないか?という人もいるでしょう。おっかないがどこの方言なのか、また意味や使い方はどんなものなのかについてまとめました。おっかないについて詳しく見ていきましょう。
目次
「おっかない」の意味や使い方をマスターしよう!
「おっかない」という言葉を聞いたことがありますか?おっかないというのは、どんな意味でどんな風に使うことができる言葉なのでしょうか。
今回は、「おっかない」の意味や語源、例文などについて紹介します。普段何気なく「おっかない」を使っている人もいるのではないでしょうか。「おっかない」について深く知り、使い方も覚えていきましょう。
「おっかない」の意味とは?
おっかないとは、どんな意味かご存じでしょうか。どこかの方言なのか?それとも標準語なのか?というところから分からない人もいるでしょう。
おっかないの意味を知り、おっかないの使い方も学んでいきましょう!
「おっかない」の意味
おっかないの意味は、「恐ろしい」とか「怖い」です。例えば、心霊スポットと呼ばれている場所の近くを通るときに、「ここは本当におっかない。」などのように使われることがあります。
他にも、「お母さんに怒られそうで家に帰るのがおっかない。」という怖い、恐ろしいを表す意味もあります。おっかないというのは、心理を思いっきり表現する言葉の1つです。
「おっかない」の語源
おっかないという言葉は、「おおけなし」という「身の程知らず」という意味を持つ言葉からきています。おおけなしが「おっけなし」になって、いつしか「おっかない」という言葉が生まれたと言われています。
また、「こわい」という言葉に「おお」と「なし」がついて「おおこわない」から「おっかない」が生まれたという説もあります。
「おっかない」の対象になる人や物
おっかないの対象になる人や物は、基本的には恐ろしいと感じさせる人や物になります。例えば、怒っているお母さんとか、厳しい先生、仕事の上司、取引先などをおっかないの対象にしている人は多くいるでしょう。
他にも、幽霊もおっかない対象になります。また、心霊スポットやビルの屋上などのようにおっかないの対象が場所になることもあります。さらには、感染症がおっかないなどのように病気が対象になることもあるでしょう。
おっかないの対象になるというのは、自分の気持ち次第なので、人によっておっかないものが違うこともあります。場合によっては、自分はおっかないのに他人は何も感じていないということもあるでしょう。
「おっかない」は方言なの?
「おっかない」という言葉の意味が、「怖い」とか「恐ろしい」というものであることが判明すると、では、「おっかない」は方言なのか?という疑問が出てくるでしょう。
日本語はとても難しいもので、同じ意味を持ちながらもその地域によっては言葉の発し方が全く違うということもあり得ます。「おっかない」は方言なのでしょうか。
もし方言としたら、どこの言葉なのかについて見ていきましょう!
「おっかない」は北海道弁説
おっかないという言葉は北海道弁という説があり、北海道の人にスムーズに伝わる言葉です。また、北海道以外では、東北などの近隣の県でも使われることがあると言われています。
北海道では、おっかないを「おっかい」と言うこともあり、話し言葉の中で「おっかいね。」というのが出てきたら、「おっかないね。」というのを意味していることになります。
北海道弁というのを知らなかったという人もいますが、北海道では、日常的に使われている言葉でもあります。そのため、北海道の方言だと強く思っている人もいるでしょう。
「おっかない」は東京弁説
おっかないという方言は東京の言葉という説があります。東京の言葉というと、標準語ではないか?と思うでしょう。しかし、東京にも東京弁というものが存在しています。一般的に知られている標準語は山の手言葉である可能性が高いでしょう。
しかし、おっかないは東京弁の中でも下町言葉と言われています。江戸時代から使われている言葉なので、江戸っ子の人が、おっかないというのをたくさん使うことがあるのではないでしょうか。
どちらかというと、昔の人で下町にずっと住んでいるという人のほうが「おっかない」を日常的に使う傾向にあるでしょう。
「おっかない」の正しい使い方
おっかないという言葉は、どんな風に使えばいいのでしょうか。たまに、外国人でも覚えた日本語の中に「おっかない。」というのが入っていることがあります。
単語を覚えたとしても、使い方が分からなかったら上手に使うことができないでしょう。おっかないはどうやって使うのかチェックしましょう!
「おっかない」を使った例文
おっかないという言葉の使い方がより分かるように、例文を用いて紹介します。
例文①おっかない顔
例えば、「言うことを聞かなかったので、お母さんがおっかない顔をしていた。」などのように使うことができます。おっかないは形容詞なので、おっかない顔という風に使うことができるのです。
他にも、「上司がいつもおっかない顔をしている。」と使うこともできるでしょう。顔そのものが怖いということを意味しています。
例文②怒るとおっかない
「普段優しそうでも怒るとおっかないんだよ。」とか、「私の嫁はニコニコしているけど怒るとおっかないから余計なことは言わない。」などのように使うこともできます。
このときの「おっかない」は、人の性格に対しておっかないというのを表しているものです。怒るとおっかない人というのは、先生や友達にもいるのではないでしょうか。
誰でも怒るとおっかない可能性はありますが、そのおっかなさに防衛線を張るために「おっかないから。」という理由付けをした使い方をすることもできるのです。
例文③~だからおっかない
例えば、「幽霊がいそうだからおっかない。」とか、「ミスしそうだからおっかない。」、「怪我をしそうだからおっかない。」などのように、何かがあるからおっかないという使い方をすることもできます。
これらのおっかないは、恐ろしいとか怖いという心理を表しているものになります。この場合は、おっかないから注意しようという意味で使われることもあるでしょう。
例えば、「ミスしそうでおっかないから気を付けよう!」などのように言うこともできます。
「おっかない」の類語表現
・怖い ・恐ろしい ・ぞっとする ・おびえを感じる ・血の気が引く ・身の毛もよだつ ・身がすくむ |
おっかないの類語はたくさんあります。これだけの種類の類語を見ていると、よりおっかないの意味が分かるでしょう。この中から例文をチェックしましょう。
身がすくむ
身がすくむというのは、怖さから体が動かなくなることを意味しています。例えば、「高所恐怖症なので高い場所では身がすくむ。」などです。
ジェットコースターに乗ったり、ビルの屋上から下を見たときなんかに身がすくむ思いをしたことがありませんか?他にも、大勢の人の前でスピーチをしなければならないときに、身がすくむ感覚を感じたことがあるでしょう。
心臓がどきどきして、前に進みたいのに進めないような状態です。かなりの恐怖心を抱えているのが「身がすくむ」になります。
血の気が引く
血の気が引くというのは、恐怖を目の当たりにしたときに顔が青ざめる様子を意味しています。例えば、「訃報を聞いて血の気が引いた。」とか「仕事でミスをして血の気が引く思いをした。」などです。
血の気が引く瞬間を経験した人なら、頭から一気にサーっと何かが下りていくのを感じるという感覚が分かるでしょう。それがまさに、血の気が引くという状態です。
血の気が引く状態になったときに、恐怖から震えることもあるでしょう。
おっかないの反対語は?
おっかないの反対語は、「平気」です。「怖くない」という言葉もありますが、「平気」が一番しっくりくるでしょう。例えば、高いところがおっかないと感じる人もいれば、平気と感じる人もいるでしょう。
また、人生でミスをするのがおっかないと思う人もいれば、少々のミスぐらい平気と思う人もいます。このように、おっかないと平気というのは、対比して使われることもあります。
おっかないは日常的に使う言葉
おっかないという言葉は、「怖い」とか「恐ろしい」というのを意味しているものでした。日常的に、怖いとか恐ろしいと思うことは多々あるのではないでしょうか。そのため、おっかないはよく使う言葉の1つでもあるでしょう。
おっかないの対象には様々なものがあるので、あまりおっかないという思いはしたくないと思っていても、いつおっかない状況になるのか分かったものではありません。
「おっかなかったー。」とか「おっかなくてできなかった。」などのように人に話すこともあるでしょう。おっかないは、感情の1つです。できれば出したくない感情ではありますが、出てきたときは口にすることで気持ちが楽になる可能性はあるでしょう。