女子高生籠の鳥事件の概要!女子高校生誘拐飼育事件のその後も紹介

1965年に起きた女子高生籠の鳥事件は、犯人の中年男性が被害少女の精神を支配し、半年間も監禁していた卑劣な事件です。当時、犯人の異常性は社会に大きな衝撃を与えました。今回は、この女子高生籠の鳥事件の詳細や犯人逮捕後の展開などについて、紹介していきましょう。

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目次

  1. 1女子高生籠の鳥事件の謎とは?
  2. 2女子高生籠の鳥事件とは?
  3. 3女子高生籠の鳥事件の概要
  4. 4犯人の中年男性と被害者少女の奇妙な旅行
  5. 5女子高生籠の鳥事件の犯人とは?
  6. 6女子高生籠の鳥事件のその後は?
  7. 7女子高生が陥ったストックホルム症候群とは?
  8. 8女子高生籠の鳥事件を題材にした作品
  9. 9女子高生籠の鳥事件と似ている事件
  10. 10忘れてはいけない女子高生籠の鳥事件

女子高生籠の鳥事件の謎とは?

皆さんは、1965年11月に東京都豊島区内で少女が誘拐され、半年も犯人に監禁されていた「女子高生籠の鳥事件」をご存知でしょうか?この事件では、被害に遭った少女が犯人に洗脳されていたことから、世間を震撼させたのです。

この少女誘拐事件は大きく報道され続け、映画「完全なる飼育」や小説「女子高生誘拐飼育事件」といった作品のベースにもなりました。しかし、50年以上前の誘拐事件なので、全く知らないという人も多いでしょう。

そこで、今回は女子高生籠の鳥事件の犯人や概要などについて、詳しく調査していきたいと思います。女子高生籠の鳥事件に関心がある人は、ぜひ確認してみてください。

女子高生籠の鳥事件とは?

女子高生籠の鳥事件は、1965年11月25日に起きた卑劣な少女誘拐監禁事件です。東京都豊島区内に住んでいた女子高生が、友達の家から帰宅している途中に、犯人の中年男性に突如誘拐されてしまいます。

帰宅しない娘を心配した両親が警察に知らせ、捜索が始まるも、なかなか犯人の手がかりを見つけることができず、半年という時間が流れてしまうのです。

半年後、犯人の家にいた女子高生が見つかるも、犯人に徹底的に洗脳されており、犯人の元に留まろうとしました。このことから、誘拐犯の洗脳の恐怖が世間に知れ渡り、日本の歴史の残る誘拐事件となったのです。

女子高生籠の鳥事件の概要

恐ろしい女子高生籠の鳥事件は、発生当時から50年以上経った現在でも、時折メディアで取り上げられています。以下では、そんな女子高生籠の鳥事件の概要について、時系列順に説明していきましょう。

女子高生籠の鳥事件をよく知らないという人は、ぜひしっかり確認してみてください。

1965年に女子高校生が誘拐される

女子高生籠の鳥事件は、1965年11月25日に豊島区内の商業高校に通っていた17歳の女子高生が行方不明となったことから始まりました。

友達の家で遊んだ帰り道で、突然姿を消した被害者の女子高生は、警察の捜査によって中年男性に連れされれたことが明らかになったのです。

女子高生は犯人の自宅に連れていかれる

事件発生当時は雨が降り出しており、女子高生は持っていた折り畳み傘を開こうとしていたそうです。その時、犯人の中年男性に金属の靴べらを首に当てられ、騒ぐと殺すと脅されます。女子高生は身の危険を感じ、犯人の命令に大人しく従ったそうです。

その後、誘拐現場から数百メートル先にあった犯人の自宅まで、被害者少女は引きずられていってしまいました。この時、数人とすれ違っているそうですが、犯人は誰の目にも留まることなく巧みに少女を家に連れ込んだのです。

半年間犯人と女子高校生は生活を共にする

狭い犯人のアパートに連れていかれた少女は、衣服を脱ぐように命令され目と口を塞がれました。さらに、手錠をかけられると、犯人に強姦されそうになったそうです。

しかし、少女の必死の抵抗で未遂に終わますが、犯人は少女の首にナイフを当てて脅し、口淫を強要しました。その後、犯人は態度を軟化させ、被害者少女に丁寧に接するようになったそうです。

雑誌や新しい洋服などを買い与え、優しい言葉もかけてくる犯人に、少女はだんだんと恋愛感情を抱くようになってしまいます。その後、2人は同棲中の恋人のような雰囲気で、半年間も同じ家で暮らしたのです。

通報により犯人を逮捕

被害者少女の家族たちや警察は、必死に少女を探していました。2人の様子を不審に思った周辺住民から、警察に通報があったことで、事件発生から半年後の1966年5月18日に、ようやく捜査員が被害者少女と犯人を発見するのです。

犯人はすぐに逮捕され、被害者少女も保護されますが、少女は犯人の男性を庇うような供述を繰り返し、警察官や家族は困惑します。

犯人の中年男性と被害者少女の奇妙な旅行

事件の犯人男性に巧みに洗脳されていった被害者の女子高生は、簡単に逃げられる状況になっても、男性と暮らし続けたそうです。さらに、2人は半年間の誘拐機関の間に、何と仲良く旅行にも行っていました。

犯人男性は宿泊したホテルの宿帳に「日野雅史」という偽名を残し、少女には自分の娘の名前である「みどり」と名乗らせていたそうです。少女には自らのことを「パパ」と呼ばせ、親子連れを装っていました。

監禁しているはずの少女を旅行に連れ出し、さらに自分の娘の名前を名乗らせるという犯人男性の異様な行動に、世間は騒然としたのです。

女子高生籠の鳥事件の犯人とは?

女子高生籠の鳥事件で少女を洗脳し、まさに飼育されている状態に陥れた卑劣な犯人は、どのような人物だったのか気になる人は多いでしょう。

以下では、女子高生籠の鳥事件の犯人の経歴や、生い立ちなどについて調べていきたいと思います。

犯人の生い立ち

女子高生籠の鳥事件を引き起こした犯人は、1922年に神奈川県内の一般家庭で生まれています。病弱だったという母親とは幼い頃に死別し、新聞記者をしている父親に育てられたそうです。

11歳の頃には父親が再婚し、妹が誕生しました。その後、東京都杉並区に移り住むと2人の弟も生まれ、賑やかな家庭となります。犯人の男性が20歳の頃に、新聞社を辞めた父親は満州に移住します。犯人の男性は日本に残り、海軍に所属する兵隊となったのです。

戦後に犯人男性の家族は満州から日本に戻りましたが、その直後に父親は亡くなってしまいます。以後、犯人の男性は、実家にあまり顔を見せなくなったようです。

犯人の経歴や職歴

犯人の男性は戦後に父と同じ出版会社に勤めており、23歳の時に仕事先で出会った女性と結婚しています。その直後には一人娘も生まれ、幸せな時を過ごしたのです。しかし、夫婦仲は急激に悪化し、娘が生まれて間もない頃に離婚してしまいます。

ショックを受けた犯人の男性は会社を辞め、以降定職に就かずに暮らしていたようです。窃盗罪で逮捕され、府中刑務所に入った犯人男性は、出所した1年後の42歳の頃には、偽名でアパートを借ります。

その後、得意な英会話を活かして、観光ガイドの仕事をしていたそうです。

女子高生籠の鳥事件のその後は?

女子高生籠の鳥事件は、犯人が逮捕された後に驚くべき展開となりました。被害者である女子高生が犯人男性を守るような言動を見せ、洗脳という問題が明るみになったのです。

以下では、事件の犯人逮捕後の展開について、詳しく取り上げていきましょう。

女子高校生は犯人を庇う供述をする

犯人の中年男性によって、半年間も監禁されていた女子高生は、保護された当時意外と元気そうな様子を見せていました。そして、警察官によってこれまでの事情を聞かれると、犯人の罪が軽くなるような嘘の供述をし始めたのです。

初めての事情聴取の場面で、女子高生は誘拐された当時池袋駅で友人と別れ、思い付きで渋谷駅に訪れ、ハチ公像の前にいたと供述しています。雨が降る中、傘を差さず立っていた自分に、犯人男性が優しく声をかけてくれたとも話したです。

被害者であるはずの女子高生が、犯人の男性の罪を軽くするような供述をしたことから、洗脳の事実が明らかになりました。

犯人と女子高校生の供述が全く同じ

犯人男性には厳しい取り調べが行われ、犯人男性も被害者少女と似通った供述をしました。犯人男性は、渋谷で雨に濡れていた被害者少女を心配して声をかけましたが、少女が家に帰ろうとしないので仕方なく自宅に連れ帰ったと語ったのです。

さらに、被害者少女が離婚した妻と似ていたため、手放しがたくなり結婚を意識して同棲を続けていたとも証言しました。少女の供述とほぼ同じ内容であったため、当時のメディアは犯人の供述内容を疑わずに報道してしまいます。

その結果、その供述を信じ込んだ人々から、犯人男性に対する同情の声も挙がったのです。

男女の関係になっていた

犯人男性の不自然な供述に疑問を抱いた警察は、事件当時の状況をより細かく捜査しました。その結果、犯人の男性は逮捕される直前に、被害者少女に「シブヤ」という暗号を伝えており、予め同じ供述をするように少女に言い聞かせていたことが分かったのです。

さらに、犯人は半年の間に巧みに少女を洗脳し、未成年であった少女と肉体関係を持っていたことも明らかになりました。

少女の心も体も弄んだ挙句、罪を逃れるのために嘘の供述を少女に強制した犯人男性には、重い刑罰を求める声が多く挙がったのです。

1966年に懲役6年の刑が下される

事件の裁判はすぐに始まりました。犯人男性の卑劣な洗脳や少女への強姦などは残酷極まりない行為とされ、1966年11月10日に懲役6年という刑罰が犯人男性に下されたのです。

犯人男性はこの結果に不満な態度を見せ、最高裁まで控訴しています。しかし、控訴は全て棄却されました。

女子高生が陥ったストックホルム症候群とは?

女子高生籠の鳥事件は、被害者少女が十分逃げられる状況でも犯人宅に留まり続け、保護後も犯人の男性を庇うような証言をしたことから、大きく注目されました。当時、少女はストックホルム症候群に陥っていたのではという声も挙がったのです。

ストックホルム症候群とは、1973年にスウェーデンの銀行で起きた強盗人質立てこもり事件がきっかけで、提唱されるようになった特殊な精神状態を指します。

その強盗事件では、多くの人質たちが強盗犯たちを庇うような態度を見せ、助けに来た警察官に対して銃を向けたのです。

この不可解な出来事から、後に誘拐事件や監禁事件などに巻き込まれた被害者が、犯人に愛情や同情といった好意を抱いてしまうストックホルム症候群が提唱されました。

大きなストレスによって陥る異常な精神状態であることから、PTSDとして扱われることが多いようです。

女子高生籠の鳥事件を題材にした作品

女子高生籠の鳥事件は被害者少女が、犯人の洗脳によって飼育されている状態になっていたことで、歴史に残るサイコ誘拐事件となりました。

このインパクトのある事件は多くの作家や映画監督にも影響を与え、事件をテーマにした小説や映画も生まれたのです。以下では、事件を主なテーマとして扱っている小説と映画を紹介していきましょう。

完全なる飼育

1999年に第1シリーズが公開された「完全なる飼育」は、2013年に最新版の第8シリーズが公開されている大作映画です。

女子高生籠の鳥事件は、第1シリーズの「完全なる飼育」のテーマとなっています。被害者少女を演じた荻野目慶子さんが、この映画で始めてヌード演技に挑戦し注目を浴びました。

2シリーズ以降は、オリジナルストーリーの要素が強くなりますが、ヒロインがヌードになるという点は共通しています。そのため、「完全なる飼育」でヒロインを演じる女優は、「飼育女優」と呼ばれたのです。

女子高校生誘拐飼育事件

1997年に刊行されたノンフィクション作家松田美智子著の「女子高校生誘拐飼育事件」も、事件をテーマにした作品です。犯人の男性が残した日記を追いつつ、洗脳を受けた少女の心理状態や、犯人男性の異常性を解き明かしていくという内容となっています。

女子高生籠の鳥事件と似ている事件

女子高生籠の鳥事件が世間を騒がせた後にも、同じように卑劣な誘拐事件は各地で発生しています。以下では、女子高生籠の鳥事件と似ていることで話題となった誘拐事件を、いくつか解説していきましょう。

新潟少女監禁事件

1990年11月に起きた新潟少女監禁事件は、新潟県三条市内の道路上で、9歳の少女が男性に誘拐され、9年間も監禁されていたという事件です。女子高生籠の鳥事件と同じく、2000年に少女は犯人の自宅で発見されています。

9年という少女の貴重な時間が奪われたこの誘拐事件は、社会に大きな衝撃を与えました。少女の人生を踏みにじった犯人への激しい怒りの声だけでなく、捜査ミスを犯していた当時の警察への批判の声も多く挙がったのです。

2003年に裁判が行われ、少女の人生そのものを破壊した卑劣な犯人には、懲役14年という重い刑罰が処せられました。

女子中学生監禁事件

2016年9月27日にも、女子高生籠の鳥事件とよく似た女子中学生監禁事件が起きています。埼玉県朝霞市内で、当時中学生だった少女が若い男性に連れ去られ、2年間監禁された事件です。

当時24歳だった犯人寺内樺風は、名門大学に通う普通の大学生だったことから、社会に大きな衝撃が走りました。この事件の少女も犯人に完全に心を支配されており、逃げれる状況下にいましたが逃げだすことができなかったのです。

さらに犯人は、女子高生鳥の過誤事件の犯人と同じく、自らの罪を誤魔化すような供述をしています。裁判が行われると、卑劣な犯人の寺内樺風には懲役9年の判決が下されました。

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忘れてはいけない女子高生籠の鳥事件

今回は罪のない1人の女子高生が深刻な被害を受けた、女子高生籠の鳥事件について詳しく調べました。誘拐した女子高生に洗脳を施し、まるで同棲中の恋人のように振る舞わせた犯人男性の異常性や卑劣さは、現在も語り継がれています。

このような悲惨な誘拐事件を防ぐためにも、この事件を定期的に振り返り、忘れないことが大切でしょう。

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