2019年04月18日公開
2019年04月18日更新
気分を害するの意味とは?気分を害されたお詫びなどの使い方も解説
気分を害するの意味とは?気分を害するのそもそもの意味と例文を交えた使い方をご紹介します。また、「気分を害する」の類語表現や気分を害する以外の謝罪に使えるお詫びフレーズ、気分を害する人への対処法なども取り上げていますので、チェックしてみてください。
目次
「気分を害する」の使い方をマスターしよう!
「気分を害する」という言葉を見たり聞いたりすることはあるでしょうか。プライベートの日常会話ではそれほど聞いたり使ったりする機会は少ない言葉ですが、それほど珍しい言葉というわけでもありません。
ビジネスシーンであったり、少しフォーマルな場であれば、「気分を害する」ような出来事、会話、行動などがあった場合に普通に使われる言葉です。
そして、プライベートなら良いですが、そういったビジネスシーンやフォーマルな場では言葉を知らないことで「恥をかく」ということがあります。恥をかかないためにも「気分を害する」という言葉の意味や使い方を学んでおきましょう。
こちらでは「気分を害する」のそもそもの意味とは?というところから、例文を使った敬語表現や類語表現、さらに周囲の気分を害する人への対処法などもご紹介していますので、チェックしてみてください。
「気分を害する」の意味とは?
まず、そもそも「気分を害する」という言葉の意味とはどのようなものでしょうか。「気分」という言葉は日常的に使われる言葉なので分かるでしょうが、「気持ち」とか「感情」、「心の在り方」を意味します。
そして、「害する」というのは、ストレートな意味としては「害を与える」という意味です。他にも「傷つける」や「損なう」、「妨げる」、「邪魔する」などの意味もある言葉です。
気分を害するの他にも「健康を害する」や「展望を害する」などにも使われる言葉で、どれも健康に害を与える、健康を損なう、展望を妨げるなどの意味になっています。
つまり、「気分を害する」の意味とは、「気分を損なう」など人の気持ちや感情を悪いほうへと導いてしまうようなもの表現していると言えるでしょう。
「良い気分でいたのにそれを邪魔する」とか、「楽しく嬉しい気持ちでいたのにそれを損なう」など人の気持ちや感情が良くないもの、ネガティブなものになることを「気分を害する」と表現します。
「気分を害する」の敬語表現
「気分を害する」の意味をご紹介しましたが、ビジネスシーンやフォーマルな場でそのまま使うことはできません。なぜなら「気分を害する」では敬語表現とは言えないからです。
それでは、この「気分を害する」という言葉の敬語表現とはどのようなものでしょうか。これは特に何かを言い換える種類のものではなく文頭部分に「ご」をつける形で、「ご気分を害する」とすれば良いです。
実際に使う際には「ご気分を害された」や「ご気分を害してしまい」という使い方をすることが多いでしょう。自分自身に使う場合には「気分を害されたので」などの使い方をします。この場合は文頭に「ご」をつけるのは誤りです。
「気分を害する」を使った敬語の例文
「気分を害する」の敬語表現とは先にお伝えしたようなものですが、これを実際に使った場合の「例文」をご紹介します。
ここで挙げる例文に関しては相手の気分を害するようなことをしてしまった際に、「お詫び」の言葉として使う場合の敬語での例文となります。
この「気分を害する」という言葉は、ほとんどがお詫びの言葉として使うことになります。お詫びこそ丁寧な言葉遣いが求められますので、敬語での使い方の例を見て、実際に使う場面に備えておきましょう。
例文①ご気分を害されたお詫びに
この例文に関しては、このあとに続く言葉が必要で、さらに言葉だけではなく「何か」を用意する必要があります。つまり用意しているときの使い方と言えます。
たとえば、「ご気分を害されたお詫びにこちらの品をご用意しました」などの使い方が多いでしょう。相手の気分を害したことに対する「お詫びの品」を用意しているという状況です。
他にも、相手がそれを望むのであれば、「ご気分を害されたお詫びにもう一度やり直させていただきます」など、気分を害する出来事が取り除かれた状態でやり直すなどの提案もこの敬語表現なら可能でしょう。
例文②ご気分を害してしまったことをお詫び申し上げます
さきほどの敬語表現が何かお詫びの品やお詫びの方法を具体的に示しているものになりますが、こちらの敬語表現はそれとは違い、「お詫びを言うだけ」というものになります。
これは特にどちらが「良い悪い」ということではないので、場面によって使い分けるのが良いでしょう。そして「お詫びします」ではなく、「お詫び申し上げます」という敬語表現を使っているので、より丁寧なものとなっています。
もちろん、何か言葉以外にお詫びの方法を告げる場合には、この敬語表現のあとに「つきましては、こちらお詫びのしるしに、心ばかりのものですがお収めください」などを続けることもできます。
例文③ご気分を悪くさせてしまったのであれば
こちらの敬語表現は「害する」を使っていませんが、これも言葉の意味としては同じものになります。ただし、相手が気分を害したのかどうか確定していない状況で使う敬語表現と言えるでしょう。
「ご気分を悪くさせてしまったのであればお詫び申し上げます」などの使い方です。これを軽い言い回しにすると「もし怒ったなら謝るよ」ということになりますので、確実に気分を害したのなら使わないほうが良いです。
この敬語表現を使う場面は、相手が気分を害したと決めつけることが失礼にあたるという場面です。「そんなことで怒らないよ」と相手が思うかもしれないというときに、「やんわりと」謝りたいことを伝えるための表現です。
「気分を害する」の類語表現
心証を害する |
悪印象を与える |
機嫌を損なう |
不愉快極まりない |
気分を害するという言葉はプライベートな日常会話ではあまり使われることがないとお伝えしました。ただ、同じような意味を持つ言葉は当然使われることはありますし、場面によっては気分を害する以外の言葉を使ったほうが良いこともあります。
そこで、「気分を害する」の類語表現をご紹介します。すでに4つほど類語表現を上に挙げていますが、これらについて下記にて詳細に取り上げていきますので、チェックしてみてください。
心証を害する
気分を害するの類語表現には、「心証を害する」という言葉があります。「害する」の部分に関しては同じですが、「心証」という言葉を使った類語表現です。
この「心証」という言葉は、「心に受ける印象」のことを指した言葉です。法律用語として、裁判官が審理の際に心の中に得た確証や認識のことを指す場合もあります。
気分を害するの類語表現として使われる場合には、「心に受ける印象」の意味で使い、気分を害するとほとんど同じ意味で使うことができます。
ただ、気分を害するが「気持ち」や「心」を害する意味が強いのに対して、心証を害するは「印象」を害する意味が強いので、多少の違いはあります。
あまり良い行ないをしない人に対して、その人自体の評価が悪くなった場合には、気分を害するというよりも、心証を害するという言葉のほうがしっくりくるでしょう。
悪印象を与える
気分を害するの類語表現には、「悪印象を与える」というものがあります。「悪印象」というのは、「好印象」の反対語になるので、そのように考えると意味が理解しやすいでしょう。
また、悪印象というのは「印象」のことになるので、どちらかと言うと先にご紹介した「心証を害する」に近い言葉と言えます。
そして、「悪印象を与えてしまい申し訳ない」というような相手に対してお詫びする表現はあまり使われず、「悪印象を与えてしまった」と、自分自身で反省するようなときに使う言葉となります。
機嫌を損なう
気分を害するの類語表現には、「機嫌を損なう」という表現もあります。この「機嫌を損なう」という表現は「気分を害する」を日常的な表現にしたものと言えるでしょう。
機嫌が良かったものを悪くさせてしまう、という意味でも使えますし、特に上機嫌でも不機嫌でもなかった人の機嫌を悪くさせたという意味でも使えます。
ただし、類語表現とはいえ「機嫌を損なわせてしまい申し訳ありません」という使い方はあまりしません。そのような表現をする場合には、「気分を害してしまい申し訳ありあせん」を使ったほうが良いでしょう。
不愉快極まりない
気分を害するの類語表現には、「不愉快極まりない」という言葉もあります。この「不愉快極まりない」という表現の場合には、「自分自身が不愉快に感じた」場合に使うものとなります。
もし、相手に対してお詫びとして使う場合には、「不愉快にさせてしまい申し訳ありません」や「不愉快な思いをさせてしまい申し訳ありません」という表現を使います。
「不愉快」というのは、「愉快ではないこと」、「気分が悪いこと」を意味しているので、「不愉快」という言葉だけで「気分を害する」という言葉の意味とほぼ同じ意味と言えます。
周囲の気分を害する人への対処法
「気分を害する」という言葉の意味や敬語表現、類語表現をご紹介してきましたが、その「気分を害する」ようなことをする人への対処法にはどのようなものがあるでしょうか。
自分自身のみならず、自分を含めた周囲の気分を害する人というのは、残念ながら珍しい存在ではありません。非常に高い確率で出会ってしまうであろう「気分を害する人」への対処法をご紹介します。
ちゃんとその場で注意する
周囲の気分を害する人には近づかないのが一番なのですが、「そうもいかない」という状況もあるでしょう。人は人と関わって生きていますので、「近づかないわけにもいかない」という状況の人も当然います。
そういった場合には、「ちゃんとその場で注意する」という対処法を取りましょう。周りの気分を害しているという自覚がない可能性もありますので、注意するというのは大事なことです。
注意することで自分が周りの気分を害している事に気づいて気をつける可能性もあります。そして、1度ちゃんと注意することで他の対処法も取りやすくなるのです。
近づかないようにする
さきにお伝えしたとおり、周囲の気分を害する人への対処法としては、「近づかないようにする」という方法が一番に挙げられるでしょう。嫌な人、変な人、苦手な人には近づかないのが一番です。
そのような人と無理に関わる必要はありませんし、関わることで得られるメリットというのは少なく、デメリットのほうが多い可能性が高いです。そして一度でも注意したのなら、距離を空けることに罪悪感を覚える必要もありません。
周囲の気分を害するということは、自分が心地よいはずの環境や空間がその人のせいで崩されるということです。そのような人とは距離を空けるのが一番の良い対処法と言えるでしょう。
そういう人だと思って諦める
周囲の気分を害する人の対処法としては、「そういう人だと思って諦める」というものもあります。こちらの対処法もやはり「距離を空けることができない」という場合の対処法となります。
諦めることで「気分を害する度合い」が少し小さくなります。「あの人はそういう人だから仕方ない」と思えるのです。もちろん我慢することになるので、他の対処法が取れないときの最終手段とも言えるでしょう。
また、諦めると「あの態度を続けたら周りも離れていくよな」と感じることができますし、「可哀想な人だ」と同情さえ感じるようになります。その感情によって「怒り」のようなものはさらに薄れていくでしょう。
「気分を害する」以外の謝罪に使えるお詫びフレーズ集
「気分を害する」という言葉の表現をご紹介する際には、使われる場面の多い「お詫び」を想定した例文などをご紹介しました。
そのお詫びの際に「気分を害する」以外の言葉で謝罪するときに使える「お詫びフレーズ」をいくつかご紹介します。
不快な思いをさせてしまい申し訳ありません
気分を害する以外の謝罪に使えるお詫びフレーズには、「不快な思いをさせてしまい申し訳ありません」というフレーズが使えます。
「不快」は「快い(こころよい」を否定した言葉なので、「こころよくない思いをさせてしまった」ことを謝罪しているフレーズとなります。
つまり「気分を害した」ことを謝罪していることになるので、「気分を害する」という表現を使わない、別表現での「同じ意味の謝罪」と言えます。
不愉快な思いをおかけしたこと、心からお詫び致します
気分を害する以外の謝罪に使えるお詫びフレーズには、「不愉快な思いをおかけしたこと、心からお詫び致します」というものもあります。
「不愉快」については気分を害するの類語表現としてもご紹介しましたので、こちらのフレーズについては意味も理解しやすいでしょう。
「おかけしたこと」や「心から」、「お詫び致します」など非常に丁寧な言葉を使っているものです。少々固い表現ともいえるので、よほど厳格な場面で利用するようにしましょう。
「気分を害する」場面とは?
「気分を害する」場面にはどのようなものがあるでしょうか。これには様々なものがありますが、「目上の人に敬語を使わない」、「仕事中にスマホばかりいじっている」、「ニヤニヤしながら話す」、「挨拶しない人」などがよく挙げられます。
ほかにも「無愛想な医者」、「すぐにため息する人」、「何かと比べてすぐに文句を言う人」なども挙げられます。
挙げればキリがないですが、これらのよく挙げられるものは、「分かる分かる」と多くの人が経験したり想像でも気分が悪いと感じるものなので、自分が当てはまらないように注意しましょう。
「気分を害する」を使いこなして丁寧なお詫びを
ここまでご紹介してきたように「気分を害する」は謝罪、お詫びで使うことの多い言葉です。そして、フォーマルな場面で使うことのできる言葉になります。
ビジネスシーンなどで謝罪やお詫びを言う場面は丁寧な言葉遣いと正しい言葉遣いが求められます。そのような場面で言葉が分からず「怒らせちゃってすみません」のような言葉を使ってしまうのはNGです。
ここでご紹介した「気分を害する」を使いこなしてビジネスシーンなどで恥をかかない、失礼のない丁寧なお詫びができるようにしましょう。