クレーマーの心理とは?モンスタークレーマーの対応方法も紹介

近年増えつつあるのが、やっかいなクレーマーです。接客業ではクレーマーに当たってしまいがちですが、できればトラブルは避けたいものです。今回は、クレーマーの心理を紐解いていきます。クレーマーにはどんな心理が隠されているのかを知ることで、対処の方法も見えてきます。

クレーマーの心理とは?モンスタークレーマーの対応方法も紹介のイメージ

目次

  1. 1やっかいなクレーマーが増殖中!
  2. 2そもそも「クレーマー」の意味とは?
  3. 3クレーマーの心理
  4. 4クレームをつける人の特徴
  5. 5モンスタークレーマーの事例3選
  6. 6悪質クレーマーを撃退!有効な対処方法
  7. 7逆効果となるクレーム対応
  8. 8クレーマーとなる人の病気の可能性
  9. 9クレーマーには毅然とした態度が有効

やっかいなクレーマーが増殖中!

女性

近年、やっかいなクレーマーが増加している傾向にあります。「お客様は神様」という言葉を「客ならなにをやっても許される」「客なんだから店員よりも立場が上だ」と謝った解釈をしている人が多いようです。

SNSの発達により、かつては担当者や周辺にしか広がらなかったクレームも、一瞬で広く知られてしまう時代になりました。そのせいか、クレームを見かける頻度も増えたのではないでしょうか。

クレームには、正当な主張をしている場合もあるものの、難くせをつけているだけの場合や、従業者が暴言や暴力にさらされる悪質な場合もあります。悪質なクレームを受けた場合の対応も、学ぶべきでしょう。

そもそも「クレーマー」の意味とは?

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クレームは、サービスに対する苦情や改善要求のことで、クレーマーとは「苦情を申し立てる人」という意味です。現在では、しょっちゅうクレームをつけてくる客のことを、クレーマーと呼んでいます。

クレーマーの心理

ハート

クレーマーは、どのような心理でクレームをつけるのでしょうか。クレーマーの心理を読み解くことで、なぜクレーマーがクレームをつけるのかを解説します。

自分の立場が上だと思わせたい心理

コイン

クレーマーの心理には「自分の立場が相手より上だと、相手に思わせたい」という心理があります。相手よりも自分の方が上なんだといわんばかりの態度は、クレーマーに多いでしょう。

なぜなら、自分の方が立場が上なんだぞと思わせたいがために、クレーマーにつけるクレーマーが存在するからです。しかし、この手のタイプのクレーマーは、実は自分に自信がないこともあります。

それゆえに、クレームをつけることで、自分が上だと周囲に見せるのです。相手に、丁寧な対応をさせようとして、クレームをつけることもあります。要は、自分をもっと良い扱いにしろ、と言っているのです。

承認欲求が強すぎる心理

なみだ

心理的に承認欲求が強すぎる人もクレーマーに多いです。自分を認めてほしいという欲求が強すぎるのです。クレームを伝えることで、自分の欲求を受け入れてもらい、それによって自分が相手に認められたと感じたいのです。

この手のクレーマーは、相手が「あなたのおっしゃる通りです」という態度を見せるのを待っています。

クレームの内容に対して、金額を下げるなど具体的な対応を取らなくとも、「確かにあなたの意見はごもっともです」とクレーマーの意見を認めることで、「分かればいいんだ」と引いていくこともあります。

孤独をこじらせている心理

女性

心理的に孤独が隠されている場合もあります。誰かと話がしたいけれど、身近に親しい友人も家族もいない、というパターンです。誰かと話をすることもできない寂しさから、クレームをつけることでしか、人と交流できなくなってしまうのです。

このタイプのクレーマーには、しっかりと話を聞くだけでクレームが解決することが多いでしょう。話を聞いている間に、だんだん話題がズレていってしまう場合は、寂しさからクレーマーになってしまったタイプでしょう。お年寄りに多い印象です。

しっかり話を聞いてあげることで、クレームは解決しますが、「この人は話を聞いてくれる人だ」と思われて、何度も電話がかかってくるなんてことにもなりやすいでしょう。

ストレスのはけ口にしている心理

女性

クレーマーの心理には、ストレスが隠れている場合も、とても多いです。ストレスの発散方法を上手く見つけられず、クレーマーになる人も多いです。難くせをつけているだけなので、クレーム自体の内容は薄いことが多いでしょう。

怒鳴ったり、声を荒げるタイプのクレーマーには、このタイプの場合が多いです。

過剰なサービスなど具体的な要求がある

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心理的な要因ではなく、具体的に「金額を下げろ」等の明確な目的があって、クレームをつけるパターンです。実際にはそんな事実はないのに、「料理に虫が入っていたから、料金は払わない」など詐欺まがいの行為もあります。

過去に同じような事をして、要求が通った経験をしているクレーマーは、より強気で言ってくることもあります。このタイプのクレーマーには、毅然な態度を取りたいものです。

間違った正義感を持っている心理

けん

クレーマーの心理に「間違った正義感」や「固定概念」が隠されているパターンも、多いでしょう。

クレーマー自身は「正しい主張」をしていると信じて疑わないパターンです。自分の中での「自分ルール」があり、それに反する対応をされた場合に、激怒します。

このタイプのクレーマーは、間違った正義感にかられてクレームをつけるので、主張を曲げませんし、相手が折れるまでクレームを取り下げないことが多いでしょう。厄介なタイプですが、クレーマーには多いタイプです。

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クレームをつける人の特徴

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クレームをつける人には、どのような特徴があるのでしょうか?クレーマーに隠された心理を見ていきましたが、実際にはどのような特徴があればクレーマーと判断するべきなのでしょうか。

特徴を知っておけば「これはクレーマーだな」と心構えをすることができ、対応もスムーズにいくでしょう。また、身近にこの特徴に当てはまるひとがいたら、その人はクレーマーになりやすい人かもしれません。

クレーマーの特徴を3つご紹介します。もちろん、クレーマーの特徴に当てはまっていても、良いお客さんである可能性は十分にありますので、参考程度に心に留めておきましょう。

言葉遣いが荒い

荒れる

クレーマーは、往々にして態度が大きいです。心理的に「相手より自分が上の立場なんだ」と思っているタイプは、言葉遣いにその心理が表れてしまいます。

一般的なお客さんは、店員さんに対しても、丁寧語や敬語を使って会話をするでしょう。たとえ苦情があるときでも「どういうことですか」「○○ですよ」など、丁寧な言葉遣いをします。

語尾に「です」「ます」も付けずに、大きな態度で喋っている人は、クレーマーである可能性があります。

自分の間違いを認めない

女性

間違った正義感を振りかざすタイプのクレーマーは、日常でも自分の間違いを認めない人が多いでしょう。仕事でミスを指摘されても「上司の説明が下手だったから」など言い訳をして、自分のミスは他人のせいだと言う人は、このタイプである可能性が高いです。

また、心理的に自分の意見を曲げないタイプであり、自分の常識が世間の常識とズレていても、自分の方が正しいと信じ続けます。

身近に、自分の間違いを認めようとしない人がいたら、その人はクレーマーになりやすい人かもしれません。

理解力が低いがその自覚がない

疑問

クレーマーとの対応で、いつまでも話が平行線で先に進まないことがあります。それは、クレーマーの理解力が低いからです。しかし、クレーマーは自分の理解力が低いという自覚がありません。

相手が悪いと決めつけているので、自分にも非があるということに思い至らないのです。むしろ、自分の話が通じない、自分の主張が通らないのは、相手が理解していないからだと、攻撃を強めてきます。

理解力が低いので、勘違いや見当違いの主張を繰り広げることも多く、一度トラブルになるとなかなか収束しないのが、クレーマーの特徴といえるでしょう。

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モンスタークレーマーの事例3選

女性

ここからは、実際にあった悪質なクレームの事例を、3つご紹介します。戦々恐々の事例をご覧ください。

事例①ささいなことで店員に説教をはじめるクレーマー

いし

ファミレスでのクレーマー事例です。「バイトの店員が注文の復唱をしなかった」というクレームをつける客が現れました。普通は気にならないようなことでも、クレーマーはクレームをつけるネタにしてしまいます。

他にも「コーヒーのおかわりに来ない」「店の教育がなっていない」とクレームは続きます。来店しようとした他のお客さんが、驚いて帰ってしまうほどの大きな声で、怒鳴り散らすクレーマーは「店長を呼べ」と言いだして、ついには店長に対して延々と説教を繰り広げたそうです。

ファミリーレストランのような、幅広い客層が来るお店には、クレーマーも発生しやすいです。「客の方が立場が上だ」ということを、心理的に主張しやすいのでしょう。

事例②キレて商品を投げつけるクレーマー

ぞう

おもちゃ販売店でのクレーム事案です。「買った商品が不良品だった」と、いきなりクレーマーが怒鳴り込んできたのです。さらにその客は、子供用のクルマ型の乗り物を、対応に当たった店員に向かって投げつけてきました。

一歩間違えれば、傷害事件にもなりかねないクレーム事案です。クレーマーの中には、主張が通らないと暴れだす人もいます。海外でも、たまにニュースになっているでしょう。

事例③後日に第三者が殴り込みに来たパターン

ごりら

サービスに不満を抱えていた客の彼氏が、後日になってクレームをつけるために乗り込んできた事例です。美容院でのことです。客であった女性は、大人しそうなタイプだったものの、仕上がりに不満があったようなのです。

そして翌日に、その女性の彼氏が「彼女が変な髪型にされたと泣いていた」と苦情を言いに来たのです。ヤンキー風の男性は「誰が担当したんだ」「金を返せ」「訴えるぞ」などとまくしたてました。

店側が返金すると言っても、クレームは止まず、一時間以上怒鳴り続けたそうです。その場でクレームをつけるのではなく、後日に第三者からクレームが入ることもあるのです。

悪質クレーマーを撃退!有効な対処方法

こくばん

悪質なクレーマーには、どのように対応すべきなのでしょうか?悪質なクレーマーの撃退方法をご紹介します。これであなたも明日から、クレーマーに怯えることの無い生活を送れるでしょう。

長時間のクレームには時間を区切って対応する

とけい

長時間に渡って、苦情を言い続けるクレーマーがいます。この手のクレーマーは、心理的に孤独を抱えていて、話をわざと長引かせることもあります。

そう場合には「ご意見は持ち帰らせていただきます」などと言い、ある程度の時間で会話を区切ってしまうことも有効です。

長時間怒鳴り続けているような場合には、なかなか言い出せないですが、毅然とした態度を取ることも、大事です。

まず謝罪する

あやまる

クレーマーには、相手に自分の主張を通したい以上に、自分の立場が上だと示したいという心理を抱えている場合も多いです。その際は、まず謝罪することで、ある程度クレーマーを納得させることができるでしょう。

真剣な表情で謝罪をすることで、相手のクレーマーに誠実さを伝えましょう。怖いあまりに他の誰かに助けを求めるように、キョロキョロしてしまうと、相手を逆上させることもあります。

目を泳がせること無く、しっかり向き合って対応しています、という態度をクレーマーに見せるようにしましょう。

冷静な対応を心がける

こおり

クレーマーに対応するのは、怖いという人も多いでしょう。しかし、怯えた態度になってしまうと逆効果です。ぼそぼそした喋り方や、小声になってしまうと、相手はようイライラしてしまいます。

しっかりと相手の目を見て、冷静に対応するようにしましょう。一度、深呼吸をすると、落ち着きやすいです。

相手の話を聞いて相槌を打つ

かいわ

心理的に、自分は間違っていないと思い込むタイプのクレーマーに、有効な対応です。クレーマーの主張をしっかりと聞いて、あなたの主張を理解しています、という姿勢を表すための対応です。

「そうなのですね」「よくわかります」など、相手の意見を認めるような相槌を心がけましょう。相手の話をオウム返しのように「○○なのですね」と繰り返すのも、有効でしょう。相手のクレームの内容を、整理するのにも役立ちます。

逆効果となるクレーム対応

ひ

クレームの対応は、一歩間違えると逆効果になってしまいます。では、どのような対応が、間違ったクレーム対応なのでしょうか。クレーマーが来ると、つい焦ってオロオロしてしまいがちですが、冷静な判断で対応できるといいでしょう。

非が無いのに謝罪する

あめ

店側が悪くないのに謝罪してしまうと、クレーマーは付け上がってしまいます。特に、お金を払いたくないが故にクレームをつけるような、詐欺まがいの行為をするクレーマーにはやってはいけない対応です。

この店はクレームをつければ言うことを聞く、と思われ目を付けられてしまいます。一度やった対応を、次は断るなどしてしまうと、ますますクレームは激しくなります。

悪くないのに、悪質なクレームをつけるクレーマーには、毅然とした態度を取りましょう。

クレームの途中で反論する

かべ

クレームは、正しくない主張であることが多いですが、クレームの途中で話を遮ったり、反論しては逆効果です。クレーマーは軽く見られたと思い、よりクレームがひどくなったり逆上するかもしれません。

あきらかにおかしい主張をしてきている、と思っても、クレーマーの話はまず一通り聞くようにしましょう。

クレーマーとなる人の病気の可能性

びょういん

精神疾患や障害により、人との会話がうまくできない人がいます。全く話が通じない、説明しても理解してもらえない、などの場合は、病気によりクレーマーになってしまっている可能性があります。

では、クレーマーになってしまう、クレーマーと捉えられてしまう病気には、どのような病気があるのでしょうか。可能性の高い精神疾患などをご紹介します。

疑われる精神疾患

かるて

クレーマーになってしまう精神疾患として、統合失調症が挙げられます。統合失調症は、病気によって幻覚や妄想に囚われることがある精神疾患です。一貫した思考や行動ができないことが、主な症状として挙げられます。

統合失調症の人が、皆手の付けられないクレーマーになるわけではありません。病気のせいでクレームをつける人も、中にはいるということだけ、心に留めておきましょう。

クレーマーには毅然とした態度が有効

女性

クレーマーの心理は、相手に自分の立場が上だと思わせたいタイプから、ただ話を聞いて欲しいタイプまで様々なことが分かりました。

クレーマーの主張は、全て聞き入れるべきではないことが多いですが、話はしっかり聞く、などポイントを押さえて対応しましょう。

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