クリスマスローズの花言葉は?種類や色別の意味や由来

寒い冬にも可憐な花を咲かせるクリスマスローズ。今回はそんなクリスマスローズの花言葉を、詳しく紹介していきましょう。「合格の花」と呼ばれる所以や、品種別の花言葉も取り上げていくので、クリスマスローズに興味がある人はぜひ注目して下さい。

クリスマスローズの花言葉は?種類や色別の意味や由来のイメージ

目次

  1. 1クリスマスローズとはどんな花?
  2. 2クリスマスローズの花言葉
  3. 3クリスマスローズの花言葉と意味【色別】
  4. 4珍しい黒いクリスマスローズの花言葉とは?
  5. 5クリスマスローズの花言葉の由来
  6. 6クリスマスローズの種類
  7. 7クリスマスローズが「合格」の花と言われる理由
  8. 8クリスマスローズを楽しもう!名所3選
  9. 9その背景を知れば知るほど奥深く感じるクリスマスローズの花言葉

クリスマスローズとはどんな花?

名前の通り、クリスマスの時期に咲くクリスマスローズは、その華やかな見た目で人気の花です。多くの植物が枯れてしまう冬に開花する花なので、冬の季節の花束には必ずといってよいほど使用されています。

しかしクリスマスローズの花言葉を、詳しく知っているという人は少ないでしょう。そこで今回はクリスマスローズの花言葉の意味や由来について、種類別や色別に詳しく取り上げていきたいと思います。

冬に花束を贈る時のために、ぜひこの機会にクリスマスローズの花言葉をしっかり把握しておきましょう。

クリスマスローズの名前の由来

クリスマスローズには、和名と学名の2種類の名前が付いています。そこで和名と学名それぞれの名前の由来について、まず確認していきましょう。特に学名の由来は意外なので、ぜひ注目してみて下さい。

和名「クリスマスローズ」の由来

クリスマスローズは、明治時代の頃に海外から日本に輸入されました。当初は「寒芍薬」(かんしゃくやく)という名前で、親しまれていたようです。

しかし次第に「クリスマス」という海外の行事が日本に浸透すると、クリスマスの頃に咲くバラのように見えるということで、「クリスマスローズ」と呼ばれるようになりました。

ちなみにクリスマスローズは明治の頃から、華道や茶花として日本人に愛され続けてきた花なのです。

学名「Helleborus」の由来

クリスマスローズの学名「Helleborus」(ヘレボルス)の由来は、「殺害する」という意味のギリシャ語「Helenin」と「食べ物」を意味するギリシャ語「bora」とされています。

実はクリスマスローズの根には強力な毒が含まれており、昔から海外では狩猟の際にクリスマスローズの根の毒を活用していたそうです。そのためクリスマスローズの学名の由来は、恐ろしい意味のギリシャ語となっています。

ちなみにクリスマスローズの根には、下痢や呼吸麻痺などを引き起こす成分が含まれているのです。さらにその成分は粘膜にも炎症を引き起こすので、クリスマスローズを扱う時は注意して下さい。

クリスマスローズの別名

日本で流通しているクリスマスローズには、レンテンローズや初雪起こし、ヘレボルス・ニゲルなど、様々な別名があることを皆さんはご存知でしょうか?

ヘレボレス・ニゲルはクリスマスの時期に咲くクリスマスローズの種類の1つであり、クリスマスローズの代表的な品種です。しかし日本では春に咲くレンテンローズ(ヘレボルス・オリエンタリス)という種類も、クリスマスローズとして流通しています。

またクリスマスローズは、積もった雪をかき分けて咲くたくましい花ということにちなんで、「初雪起こし」とも呼ばれているのです。さらに冬に咲かせる少し下向きの花の美しさから、「冬の貴婦人」という別名も付いています。

クリスマスローズの歴史

クリスマスローズはヨーロッパやトルコ、シリアや中国で発見された花です。クリスマスローズは狩猟用の毒や強心剤、下剤などの薬として昔から多くの国で利用されてきました。

ヨーロッパではクリスマスローズには、死臭を除去する力があると信じられており、ギリシャでは狂った人を正気に戻す力があると考えられていたようです。

20世紀になるとイギリスでクリスマスローズの品種改良が進み、種類や色のバリエーションが増え、観賞用の花として人気を集めていきます。日本では明治時代に、イギリスで品種改良されたクリスマスローズが輸入されるようになりました。

クリスマスローズの特徴

クリスマスローズには約20種類の品種があり、それぞれ色や咲き方、大きさなどが異なります。しかしほとんどのクリスマスローズの花弁とされる部分は、実は花弁を支えている「ガク」という組織なのです。

さらにクリスマスローズには、株分けによって増やすことが難しく、種から育てて増やしても柄や色が安定しないという特徴があります。

そのため特定の柄や色の花を咲かせることが難しい花であり、色や柄が花の分類分けの基準となる園芸においては、名前が付けられていないのです。

しかしランダムに色や柄が出るということが、クリスマスローズ最大の魅力ともされています。

クリスマスローズの誕生花

11月16日と12月13日、12月26日の誕生花がクリスマスローズとされています。11月~4月頃に咲くクリスマスローズは、その開花する時期の誕生花に設定されているのです。

また名前に「クリスマス」が入っているということから、クリスマスやクリスマスイブの日の誕生花だと思っていた人は多いでしょう。

しかしクリスマスローズは、クリスマスの翌日である12月26日の誕生花なのです。うつ向きがちに咲くクリスマスローズの控え目なイメージから、あえて煌びやかなクリスマスの日を避けて、その翌日の誕生花に設定されたされています。

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クリスマスローズの花言葉

クリスマスローズには、そのカラフルな色や豊富な柄毎に、様々な花言葉が付けられています。さらに国によっても、クリスマスローズ全般に付けられている花言葉は異なるのです。

以下では日本と海外のクリスマスローズの花言葉を、それぞれ紹介していきましょう。

クリスマスローズの日本での花言葉

日本ではクリスマスロースに、「スキャンダル」や「私を忘れないで」というようなネガティブな意味の花言葉が付けられています。なぜ華やかなクリスマスローズに、そのようなネガティブな花言葉が付いているのでしょうか?以下ではその謎にも迫っていきましょう。

スキャンダル

日本に伝わるクリスマスローズの花言葉の1つが、「スキャンダル」です。この花言葉の由来は、クリスマスローズが登場する、ギリシャ神話とされています。

ティリュンスを治める王プロイトスが、ヘラの彫像を馬鹿にして神の怒りを買い、3人娘全員が発狂してしまうというギリシャ神話です。

その後3人の娘は、ギリシャで発狂を治す薬とされていたクリスマスローズを食べたヤギのミルクを飲み、2人の娘は助かります。王様の3人娘全員が発狂してしまうというこの衝撃的な物語にちなんで、「スキャンダル」という花言葉が付けられたのです。

私を忘れないで

クリスマスロースには、「私を忘れないで」という花言葉も付けられています。

ヨーロッパでは戦地に行く恋人に贈る花として、クリスマスローズは有名でした。そのことが由来となって、クリスマスローズの花言葉が「私を忘れないで」という切ない言葉になったとされています。

また先に紹介したギリシャ神話で、発狂した3人娘の内1人だけ亡くなってしまった娘が、その花言葉の由来となったとも考えられているのです。

労わり

クリスマスローズの花言葉には、「労わり」という優しい花言葉も含まれています。クリスマスローズには古くから優れた薬効があるとされてきました。日本でも明治時代にはクリスマスローズを薬としても、利用していたそうです。

そのためクリスマスローズの薬効から、病気の人への労わりという意味で、そのような花言葉が付いたとされています。

クリスマスローズの海外での花言葉

クリスマスローズには、海外でも数多くの花言葉が付いています。そこで海外で有名なクリスマスローズの花言葉も、詳しく見ていきましょう。ぜひ日本の花言葉との違いを見つけて、楽しんでみて下さい。

私の不安をやわらげて

昔からギリシャではクリスマスローズは発狂した人の薬として、ヨーロッパでは死臭や悪臭を除去する香りを放つ花として珍重されてきました。さらにクリスマスローズは多くの国で、下剤や強心剤としても利用されてきたのです。

そのためクリスマスローズには、心身の調子を整えてほしいという意味の「私の不安をやわらげて」という花言葉が付いたとあれています。

クリスマスローズの花言葉と意味【色別】

同じ色や柄の花を咲かせることが難しいクリスマスローズには、無数の色や柄があります。そのため色別の花言葉も設定されているのです。クリスマスローズの色別の花言葉とは、どのようなものなのでしょうか?以下で取り上げていきましょう。

白いクリスマスローズの花言葉

白いクリスマスローズの花言葉は「追憶」です。キリストが生まれたばかりの時に、貧しい少女から贈られた白いクリスマスローズの伝説や、クリスマスローズのうつ向きがちな咲き方などが由来なのだそうです。

白いクリスマスローズの繊細な見た目には、センチメンタルな「追憶」という花言葉がとても合っています。

赤・ピンクのクリスマスローズの花言葉

「慰め」や「安心させて」が、赤やピンクのクリスマスローズのは花言葉とされています。クリスマスローズが薬として古くから使われていたことから、そのような花言葉が付けられました。

赤やピンクのクリスマスローズの色は、落ち着いた色合いなので、鑑賞していて癒しを感じる人が多いことも、由来の1つなのかもしれません。

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珍しい黒いクリスマスローズの花言葉とは?

クリスマスローズには、白や赤のイメージを強く抱いている人が多いでしょう。しかし黒い色のクリスマスローズも存在しているのです。黒いクリスマスローズの花言葉には、「中傷」や「中毒」などネガティブな意味のものが数多く含まれています。

黒の怪しいイメージから、そのような花言葉が付いてしまったようです。黒のクリスマスローズはその見た目の怪しさから、海外では呪術に利用されていたと言われています。

クリスマスローズの花言葉の由来

クリスマスローズには意味深であったり、少し怖さを感じる花言葉も付けられています。そこでそれらの花言葉の詳しい由来も、見ていきましょう。由来から分かるクリスマスローズの花言葉の正しい意味も、ぜひ確認してみて下さい。

花言葉「私の不安をやわらげて」「慰め」の由来

クリスマスローズの花言葉の中でも、特に有名なものが「私の不安を取り除いて」と「慰め」です。この花言葉の由来は、クリスマスローズが深く関わるキリスト教上の伝説とされています。

その伝説ではキリスト教の始祖であるイエス・キリストが誕生した時に、1人の貧しい少女マデロンが祝福のためにキリストの元にやってきます。

マデロンは誕生を祝う品をキリストに贈りたいと思いますが、貧しいために何も用意できず、その恥ずかしさと悔しさで涙を流すのです。

その涙が地面に落ちた時、そこから白いクリスマスローズが咲き、そのクリスマスローズをキリストへの贈り物にしました。そんな優しい物語にちなんで、「私の不安を取り除いて」と「慰め」という花言葉が生まれたのです。

花言葉「中傷」の由来

クリスマスローズの少し恐ろしい花言葉として有名なものが、「中傷」です。貶めるという意味の「中傷」という言葉が、なぜクリスマスローズの花言葉なのか、気になる人は多いでしょう。

先に紹介したキリスト教上の伝説では、マデロンがキリストに白いクリスマスローズを贈っていました。しかしクリスマスローズには、毒となる成分が含まれています。

そのことをマデロンが知らずに、クリスマスローズをキリストにプレゼントしてしまったことから、「中傷」という花言葉が生まれたそうです。

クリスマスローズの種類

クリスマスローズの種類は、現在20種類ほどとされています。クリスマスローズの花言葉は、種類別にも設定されて楽しまれているのです。そこで以下では種類別に、クリスマスローズの花言葉を紹介していきましょう。

シングル

クリスマスローズの1種類である「シングル」は、一重咲きということでその名が付けられた品種です。とても丈夫で、地植えでも鉢植えでもすくすく成長するという特徴があります。

花の色や花弁の形は1つ1つ異なるので、その違いを楽しむことができるのです。花言葉は「追憶」となっています。

ダブル

クリスマスローズの「ダブル」という品種は、八重咲に咲く花と、鳥の足のように5~11に裂ける葉が特徴的です。2~4月の春に集中して開花するという点も、通常のクリスマスローズとは異なります。花言葉は「労わり」です。

ピコティ

1~3月の寒い時期に咲く「ピコティ」は、花弁の縁を飾るように色が出る可愛いクリスマスローズです。色は深い赤や紫であることが多く、特に女性からの人気が高い品種とされています。

ピコティの花言葉は「安心させて」です。

ベイン

クリスマスローズの1種類である「ベイン」の名の由来は、静脈を意味する英語「ベイン」です。花弁にはまさに静脈のような模様があるという特徴があります。花毎に色は異なり、冬にそのカラフルな花を咲かせるのです。

花言葉は「私の不安をやわらげて」だとされています。

クリスマスローズが「合格」の花と言われる理由

クリスマスローズは2000年頃から、日本で「合格の花」と呼ばれるようになりました。しかしその根拠はあまり知られていません。そこで以下ではクリスマスローズが、「合格の花」と呼ばれる訳について、詳しく見ていきましょう。

落ちにくい「ガク」に「受験に落ちない」と「学」を重ねた

クリスマスロースが合格の花と呼ばれ出した理由には、クリスマスローズの花の特徴が深く関係しているそうです。クリスマスローズの花弁とされている所は、本当は「ガク」と呼ばれる部分で、「ガク」は花弁よりも落ちにくいとされています。

その「ガク」の落ちにくい性質に「受験に落ちない」という言葉を、「ガク」という名前に「学」を重ねたことが、「合格の花」と呼ばれ出した理由なのだそうです。

厳しい寒さに耐えて花を咲かせる姿と受験生の姿を重ねた

クリスマスローズが「合格の花」という呼ばれ出した背景には、もう一つの理由があります。クリスマスローズは寒い冬に咲く、数少ない花の1つです。

その寒さに耐えて美しい花を咲かせるクリスマスローズの姿が、受験生と重なるということから、「合格の花」という別名が付いたとも考えられています。

クリスマスローズを楽しもう!名所3選

クリスマスローズは少し下向きに咲く、上品な花が魅力的です。クリスマスローズをしっかり鑑賞したことが無い人は、ぜひ一度実際のクリスマスローズを堪能してみて下さい。以下ではクリスマスローズを鑑賞できるスポットを、取り上げていきましょう。

130品種のクリスマスローズを鑑賞できる淡路島国営明石海峡公園

独自の手法でクリスマスローズの品種を増やしている淡路島国営明石海峡公園では、今では何と130種類ほどのクリスマスローズを鑑賞できます。

見ごろは11月~4月までで、その間には色も咲き方も異なる、バラエティに富んだクリスマスローズを楽しめるでしょう。クリスマスローズ以外では、ハボタンや菜の花、キンセンカなども鑑賞できます。

クリスマスローズの自然な姿を楽しめる国営武蔵丘陵森林公園

国営武蔵丘陵森林公園には、1000株ほどの10種類のクリスマスローズが展示されています。見ごろは2~4月で、野山にたくましく咲くクリスマスローズを鑑賞できるでしょう。

植物園やハーブガーデンもあり、クリスマスローズについて深く学ぶことができます。

バラとクリスマスローズを堪能できる横浜イングリッシュガーデン

横浜市を象徴する花とされているバラを、数多く展示している横浜イングリッシュガーデンには、クリスマスローズも豊富に展示されています。見ごろは11月~4月で、華やかなバラに囲まれたクリスマスローズを楽しめるのです。

ハロウィンやクリスマスのイベント毎に、凝った展示を行っているので、ぜひイベントの時期にも訪れてみて下さい。

その背景を知れば知るほど奥深く感じるクリスマスローズの花言葉

今回はクリスマスローズの花言葉について、詳しく紹介しました。クリスマスローズにはセンチメンタルな花言葉や恐ろしい意味の花言葉が多いですが、その花言葉が付いた背景を知ると、その花言葉に込められた深い意味も知ることができます。

クリスマスローズにはまだまだ多くの花言葉があるので、興味が湧いた人は、ぜひクリスマスローズの花言葉を掘り下げてみて下さい。

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