あがり症の克服方法!すぐに緊張するのを治すには?
あがり症の克服方法、すぐに緊張するのを治す方法について説明します。会社でのプレゼンや結婚式のスピーチなど人前に出て話す時に緊張してしまう事がありますか?あがり症の原因や人前でしゃべる時でもあがらないコツについてお伝えします。あがり症を克服したい人は必見です。
目次
人前で話すのが緊張する自分を変えたい!
人前で話すときに緊張する自分を変えたい!そう思っている人は実は多いのではないでしょうか。堂々と話をしているように見える人でも終わってから「すごい緊張した」「昨日は眠れなかった」と言っている人もいます。
人前で上手に話が出来なくても死ぬわけではありません。それなのに何故人と話す時に緊張をするのでしょうか?それは「他人に認められたい」という承認欲求があるからです。承認欲求が強すぎる人は「カッコつけたがり」と揶揄されることがあります。
でも人間は動物とは違い社会の中で自分の存在を感じながら生きるもの。誰にも認められない自分は「死んだも同然」と思ってしまいます。それほどに承認欲求は当たり前の欲求です。認められたい気持ちが高じた結果、人前で話すのに緊張をしてしまうのです。
あがり症とは?
人前で話す時には誰でも多少は緊張をするものです。毎日寝食を共にしている家族だったら緊張はしませんが一歩外に出れば「アウエー」です。大勢の人の前で話しをする、会社で自分の成果物をプレゼンするなどであれば尚更緊張するでしょう。
人は緊張するとノルアドレナリンというホルモンの一種が分泌されます。それにより動悸や発汗やのぼせなどの症状が出ます。あがり症とは、緊張の度合いが大きく動悸やのぼせや震えなどの症状が人より強い事を言います。
あがり症には「ここからが病気」で「ここからは正常」という線引きはありませんが、対人恐怖症の一種とされており本人の人への恐怖心によって人間関係を築くことが難しくなることがあります。
あがり症で悩む人はどれぐらいいるの?
あがり症で悩む人、克服したい人、克服する方法を知りたいと思っている人はどれぐらいるのでしょうか?日本国内での調査結果はないようですが、アメリカの統計によると5人に一人があがり症の悩みを抱えているのだそうです。
アメリカは幼い頃から自分の考えをきちんと話すような教育方法を行います。日本はどちらかと言えば和を重んじる教育方法です。恐らくアメリカよりも日本の方が人前で堂々と話すのは不得意な人が多いのではないでしょうか。
そう考えるとアメリカでも5人に一人があがり症を克服したいと悩むのだから、日本人であがり症を克服したい、何か良い方法はないのだろうか、と思っているひとの割合はもっと多いのかもしれません。
あがり症によくある症状
ここであがり症によくある症状について代表的なものを3つ紹介します。最初に申し添えておきたいのは、これから紹介するあがり症の症状があるからと言って「すぐに病院に行かないと」とか「自分は異常なんだ」「直さないと」と思う必要はありません。
ただ、様々な症状のせいで「人前に出ることが怖い」「どうすればいいのか分からない」など深刻に思っている場合はあがり症の克服のために家族など身近な人に相談をしてください。
また、これから説明するあがり症の原因や、克服する方法や対策を読んで「自分でも出来そう」と感じたのであれば参考にしていただければと思います。
声や手足がふるえる
緊張すると「声や手足がふるえる」場合があります。これは緊張の度合いが高くなりすぎて自律神経のアンバランスが起こるからです。ふだん家族や見知った仲間と一緒にいる時には声や手足がふるえることはありません。
あがり症によって交感神経が活発になりすぎて抑制が効かなくなると、声や手足が震えて止まらないようになります。声や手足の震えは緊張する場面が終われば徐々に消えていくのも特徴です。緊張するのは悪いことではなく正常な反応です。
しかし自分のなかで「人前で声が上ずってしまった」「手足の震えをみられてしまった」「緊張で思い通りの話ができなかった」と不甲斐なさを感じてしまうとそれが一種のトラウマとなりあがり症を増強させてしまいます。
顔が赤くなる
緊張すると「顔が赤くなる」場合もあります。これも自律神経のアンバランスに寄るものです。ノルアドレナリンという物質が出ると心臓がバクバクし頭に血が上ったような感覚になります。それと同時に顔が紅潮するのです。
顔が赤くなることを「赤面症」ともいいますが、比較的若い世代で多くみられる症状で徐々に収まっていくことが多いです。しかし過去のトラウマが抜けていない人や緊張の連鎖が続いている人はちょっとした事で顔が赤くなることもあるようです。
ひどく汗をかく
緊張すると汗をかくのは、精神性発汗と言う正常な反応です。精神性発汗は体温調節のための発汗とは違います。
体温調節のための発汗は背中など大きな皮膚の部分から汗をかいて積極的に体温を下げようとします。精神性発汗は手や足の裏、腋の下、顔面から汗をかきます。緊張すると手に汗握る、と言いますが手や足にも汗をかくのです。
汗をかくことも人間であればごく当たり前のことです。しかし汗をかきすぎると周りから「緊張しているのかな」と思われたり奇異の目で見られることがあります。そうするとますます緊張してしまう事になります。
あがり症になる原因
あがり症で見られる症状について説明しました。あがり症の症状は緊張する場面さえ終わってしまえば消えてしまいます。従って、症状そのものは大した問題にはなりません。何が本人にとって問題になるのかと言えば未来への不安を抱えてしまう事です。
「今日もあがってしまった。今度のプレゼンでも同じ事になるのでは?」と来てもいない未来を案じてしまいます。
あがり症になる人は人の目が気になる人です。皆に注目されることに喜びを感じるような人はあがり症にはなりません。では、具体的にあがり症になるのはどんな原因があるのでしょうか。
周りの評価を気にしすぎる
周りの評価を気にしすぎる人は、あがり症になりやすい傾向があります。先にも言いましたが誰でも承認欲求があるので他人の評価は気になるものです。しかし過剰に気にしすぎてしまうと自分のペースを保てなくなりあがってしまいます。
周りの評価を気にしすぎるのは育った環境が大きいようです。長男や長女、一人っ子は親の干渉を受けやすく自分の好きなように行動できない事があります。親からの期待が大きいのも特徴です。期待を裏切らないよう頑張りすぎる人ともいえるでしょう。
過去のトラウマがある
過去のトラウマもあがり症の原因になります。学校の発表会で自分のセリフが出てこなく友達に散々からかわれた、会議のプレゼンで質問をされ上手く答えられなかった、スピーチで何を話せばいいのか分からなくなってしまったなどの経験がトラウマになるのです。
人前で頭が空白になることなんて本当は大したことではありません。家族を震災で失うなど過酷な経験をした人に比べればトラウマとも呼べない小さなことです。しかし本人の中では辛い経験であったことは事実です。
学生は学校での友達関係が人生の全てと感じています。職場でも同じです。現在置かれた場所で恥ずかしい思いをしたり居心地が悪くなるのは、本人にとっては大問題に思えてしまうのです。
プレッシャーに弱い気質
元々プレッシャーに弱い気質の人もあがり症になりやすい人です。プレッシャーに弱い人は自律神経のバランスが悪い人とも言えます。
夜は寝つきが悪く熟睡できない、低血圧で朝が起きづらい、胃腸が弱いなど体力がない人はホルモンバランスも整わず精神が不安定になりやすいです。そういった体質ではちょっとしたことで急に緊張したり悲しくなるなど心が乱れる事があります。
更年期でもホルモンのアンバランスのために人前でのぼせたりすることがあります。更年期を過ぎれば収まるものですが、症状がある間は、人前に出るのが辛くなることがあります。
あがり症を治す方法
あがり症は人の目が過度に気になってしまう症状です。「人の目なんて気にしなければいいのでは?」と簡単に言う人がいますが「気にしないようにしよう」と思えば思うほど気になるのが、あがり症です。
「気にしすぎるからいけないんだ」というのは本人が一番分かっています。従って、別の角度から克服するためにアプローチをする必要があります。ここからはあがり症を治す方法について説明をします。
あがり症の自分を認めてあげる
まずはじめに大事なのは「あがり症の自分を認めてあげる」ことです。あがり症の人は「人前で緊張する自分を許せない」と思っています。
あがり症の人は「なぜ自分はみんなのようにカッコいいスピーチが出来ないのか」「堂々としゃべれたら格好いいのに」と思い自分を情けなく感じています。でもそんな自分も認めてあげてください。
世の中に完璧な人なんて一人もいません。いい点も悪いところもあって一人の人間です。あがり症の自分も個性の一つだと割り切りましょう。
相手に伝わればOKと開き直る
次に大事なのは「話し上手になろうとは思わないこと」です。テレビタレントやニュースキャスター、お笑い芸人のような話し方はできなくて当たり前、とにかく自分の言いたい事が相手に伝わればOKだと開き直りましょう。
海外の人を相手に話をするときには、つたない英語で身振り手振りで話をするでしょう。上手に話が出来なくてもゼスチャーを交えるなどで大体伝わるものです。完璧を目指さず気楽に考えましょう。
専門家に協力を得るのもおすすめ
会社で発表をする機会が多くいつも憂鬱な気持ちになる。どうしてもあがり症を直したい!と思っている人は専門家に協力を得るのもおすすめです。
専門家とは話し方教室の先生やメンタルトレーナーなどです。こういった教室に通うメリットは主に2つあります。「実践をしながら話し方のコツがつかめる」「先生や仲間が出来ることで勇気がもらえる」ことです。
単独であがり症を直そうと思うよりも、先生や仲間と共に直したほうが見えない力で後押しをしてもらえる気がして、心強いはずです。興味がある人は検討してみてください。
あがらずに上手に話すコツ
では、実際の場面であがらずに上手に話すコツはあるのでしょうか?あがり症の人でもあがらずに上手に話すコツを4つ紹介します。人前で話をする機会があればやってみてください。
身体全体を動かす
あがらずに上手に話すコツ、一つ目は「身体全体を動かす」ことです。電車の中で貧乏ゆすりをしている人を見かけませんか?いかにも落ち着かない人のように見えますが、あれは身体を動かすことで心の平静を保っているのです。
人はじっとしているよりも、身体を動かしていた方が余計な事を考えずにすみ怖さがなくなります。「緊張する時は深呼吸をしましょう」と言われますが深呼吸をして落ち着こうとすればするほど、心がソワソワします。
緊張しているな、と思ったときこそ身体を動かしましょう。プレゼンするときも「直立不動」で話をするよりも動きながらしゃべった方が緊張しなくて済みますよ。
縁起かつぎをする
あがらずに上手に話すコツ、二つ目は「縁起かつぎをする」ことです。手の平に「人」を書くと落ち着くよという迷信がありましたが、それを信じている人にとっては迷信ではなく本当に落ち着きます。
一流スポーツ選手もイメージトレーニングは欠かしません。もちろん縁起かつぎをしている選手も多いです。どんなことでも構わないので「これをやると上手くいく」「これをやると心が落ち着くようだ」というポイントを見つけましょう。
表情筋を動かす練習をする
あがらずに上手に話すコツ、三つ目は「表情筋を動かす練習をする」ことです。緊張している時は体も顔もカチコチになっています。本番は緊張するのが当たり前ですが本番前に口を大きくあけて発生練習をしたり鏡の前で無理にでも笑う練習をします。
心の中で「うまくいく」「私は大丈夫」「きっと上手にしゃべれる」と呪文を唱えるよりも笑顔を作る、身体を動かすなどの動作をした方が緊張はしません。これも思い出したらやってみてください。
話す内容を準備しておく
あがらずに上手に話すコツ、四つ目は「話す内容を準備しておく」ことです。スライドを使ったプレゼンであれば、それに沿って話をすればいいだけなので、比較的簡単でしょう。
事前に作りこんでおけば緊張して話の内容が飛んでしまっても伝えたい事は伝わるのでOKです。できればスライドを見せながら家族の前で発表して練習をしておくといいでしょう。
あがり症を治したい人におすすめの本
ここであがり症を治したい人におすすめの本を二つ紹介します。あがり症を直すための本は種類が豊富に出ているのでこれ以外でも良い本があれば読んで見てもいいと思います。
あがっても大丈夫!3秒であがり症を克服する技術(加藤史子)
「あがっても大丈夫!3秒であがり症を克服する技術」はメンタルトレーナーとして活動している加藤史子さんが書いた本です。
加藤史子さんご自身もあがり症で苦労した経緯がありあがり症の人の気持ちを代弁するかのような本の内容になっています。話をする際のコツや、あがらない方法についても具体的に書かれていますので興味を持った方は手に取ってみてください。
今日からあがらずに話せるコツ(鳥谷朝代)
「今日からあがらずに話せるコツ」は「一般社団法人あがり症克服協会理事長」の鳥谷朝代さんが書かれた本です。鳥谷朝代さんも中学生の時の本読みが引き金になりあがり症に苦しんだ経緯があります。
メディアにも多数出演されている方なのでご存知の人も多いと思います。ここの講座に通っている生徒さん達の評判も良いそうなので興味のある方は本を読んだり実際に教室に通うのもいいかもしれません。
あがり症診断で今すぐチェック
最後に「あなたはあがり症?あがり症診断で今すぐチェック」をしてみましょう。簡単な質問に答えるだけであがり症がどうかが分かります。しかし、ここで「あがり症です」という診断結果になったとしても落ち込む必要はありません。
自分の考えや気持ちの整理をする機会にしてください。あがり症が気になった人は先に紹介した本を読んだり、この記事でお伝えしたあがり症克服のための方法をやってみてください。
あがり症診断
下記の質問にyesかnoでお答えください。yesの数であがり症診断をいたします。
□ 電話に出るのはなるべく避けたい
□ 人前で叱られるのは絶対に嫌
□ 人前で意見を求められると動悸がする
□ 人前で話す時は頭が真っ白になる
□ 人前で話す時に声や手足が震える
□ 会議で発言をする事は滅多にない
□ 会議の前になるとお腹が痛くなる
□ プレゼンの前は何日も眠れない
あがり症診断結果
【6個~8個】★★★★★
あなたのあがり症度は★5つです。あなたは強いあがり症で悩んでいるようです。会社での自分の評価が気になってしまい仕事にも支障をきたしている人もいるかもしれません。周囲に相談して一人で悩みを抱えないようにしましょう。
【2個~5個】★★★
あなたのあがり症度は★3つです。あなたのあがり症は人並みなようです。しかし強いプレッシャーを感じると動悸がとまらない、足が震える事などもあるようです。プレッシャーに勝てるように縁起をかついだり事前の対策をしておきましょう。
【0個~1個】★
あなたのあがり症度は★1つです。あなたはあまり人前で緊張しないタイプのようです。これからもその調子で気楽にいきましょう。
あがり症でも堂々としていよう
あがり症の克服法、人前で緊張しない方法について説明しました。あがり症で悩む人は意外に多いようです。「もしかして私は病気なの?」と思う人もいるようです。
しかしほとんどの場合、あがり症は病気ではなく乗り越えていけるものです。乗り越えるためには「あがり症ですが何か??」と開き直ることが大切です。あがり症は恥ずかしい事ではありません。堂々としていましょう。