2019年06月22日公開
2019年06月22日更新
ロストテクノロジーとは?日本刀などの失われた技術の一覧まとめ
ロストテクノロジーについて紹介します。ロストテクノロジーは失われた技術のことを言いますが、どんなものがあるのでしょうか。ロストテクノロジーは、日本のものだけではなく世界のものにもあります。ロストテクノロジーについて知って未来を考えてみましょう。
目次
ロストテクノロジーを一覧で紹介!
ロストテクノロジーを一覧でチェックしていきましょう。ロストテクノロジーと聞いても、今のほうが技術が発展しているのだから、簡単に再現できるのでは?と感じませんか?
しかし、現実には今では再現できない技術もたくさんあるのです。それがロストテクノロジーとして知られています。
日本のロストテクノロジーや世界のロストテクノロジーについてどんなものがあるのか見てみましょう。
ロストテクノロジーとは?
ロストテクノロジーとは、失われた技術のことを意味しています。つまりは、昔使われていた技術で作ったものが今では再現できなくなっているものです。
昔の人の知恵と技術そのものが今では分からなくなっているというのがロストテクノロジーです。機械がなかったり文明が発達していなかったからこそできた技術が今はできないのです。
そう考えると、多くの謎を持っているのがロストテクノロジーでもあるということです。ロストテクノロジーを知ることは実は面白いことでもあるのです。
オーパーツとの違い
オーパーツというのは、なぜこのようなものがここにあるのか?と不思議がられているものです。例えば、考古学上絶対に不可能であると言えるようなものがその時代にあったとされるものです。
どう考えても不可能なのに、どうしてこの時代にこれができたのか不思議すぎるものがオーパーツです。ロストテクノロジーは、その時代に使われていた技術が今ではできなくなったものです。
それに対してオーパーツは、その時代ではできないものなのにできているものです。オーパーツのほうが多くの不思議と謎を持っていることになります。
ロストテクノロジーが生れる原因
せっかく生み出した技術なのに、なぜロストテクノロジーと呼ばれるようになるものが存在するのでしょうか。これは、時代が進んでいく中では仕方がないことでしょうが、ロストテクノロジーが発生するのは不思議なことでもあります。
ここでは、ロストテクノロジーが発生する原因として考えられるものを紹介します。
新しい技術の発明
ロストテクノロジーが発生するのは、新しい技術が発明されるからというものがあります。時代が進むにつれて、機械も出来てきていますし、簡単な作り方なども編み出すことができています。
技術が進化することで、逆に昔使われていた高度な技術が失われていっているのです。新しい技術は便利を追求したものが多くあります。
そのため、手間がかかるような技術は失われていく傾向にあるのでしょう。
文明の衰退
ロストテクノロジーが発生する原因には、文明の衰退もあります。その文明で使われていた技術が衰退とともに失われていくのです。文明が衰退すると、そこで使われていたものもなくなる傾向にあります。
時代が進んでから、発見されるものもありますが、それらの中にもロストテクノロジーはあるのではないでしょうか。
ロストテクノロジーは増えていく?
今後もロストテクノロジーは増えていくと考えることができるのでしょうか。今作り出されているものは、機械的なものが多いので、ロストテクノロジーになるのか?という疑問もあります。
しかし、今でも手作業で行われているものがあります。それらの職人さんというのは減ってきていると言います。万が一、職人さんがいなくなってその手法を記したものも失われたとしたら、ロストテクノロジーは増えるのではないでしょうか。
便利がロストテクノロジーを増やす可能性は否定できません。
ロストテクノロジー一覧【日本編】
日本にもロストテクノロジーがあります。日本は、世界的に見ても技術が素晴らしい国だと言われています。そのため、日本の技術で失われたものがあるというのはとても残念なことではないでしょうか。
日本のロストテクノロジーは、日本人なら「もったいない。」とか「なんとかして復活できないのか?」と思ってしまうものです。
まずは、どんなものが日本で失われた技術とされているのかをチェックしてみましょう。
1.日本刀
日本のロストテクノロジーは、日本刀があります。日本刀は、1500年代よりも前に作られていたと言われています。日本刀には、古刀と新刀がありますが、ロストテクノロジーとされているのは古刀のほうです。
作り方がとても複雑で、現在では再現できないと言われています。現在のほうが技術は進んでそうだと思うでしょうが、昔の技術はすごいものばかりなのです。日本刀の古刀は、美濃刀という刀派が浸透したことでなくなっていったといわれています。
現在では、日本は銃刀法違反などもあるため持つときは登録が必要であり、美術品として持つしかありません。それらも含めて、日本刀は普及しないものとなった可能性もあります。
2.銅鐸
日本のロストテクノロジーには、銅鐸もあります。銅鐸とは、まるで盾のようにも見えますし楽器のようにも見えるでしょう。これは、弥生時代に作られていた青銅器です。
お祭りなどに使われていたことから、これは縁起物としても扱われていたのではないでしょうか。ただ、具体的な使用用途は分かっていないとも言われています。朝鮮半島にある材料を用いて作られていることは分かっています。
しかし、厚みがたったの2ミリしかなく、どんな技術を用いていたのか謎ばかり残っています。今では再現できないと言われています。
3.大和型戦艦
日本のロストテクノロジーには、大和型戦艦もあります。「宇宙戦艦ヤマト」という言葉を聞いたことがある日本人は多いでしょう。大和型戦艦は、1937年に使われていた日本軍の戦艦です。
当時、他の国に遅れをとっていた日本の海軍は、質の良い戦艦を作ることで優位に立とうとしました。そのときに作られたのが大和型戦艦なのです、設計図が残されていないために再現できないと言われていましたが、その設計図は発見されています。
しかし、設計図を見ても、大和型戦艦に使われていた材料を確保することが非常に困難と言われています。また、ミサイルなどが主力となり出番もなくなっていきました。そのため、大和型戦艦は失われたものとなっているのです。
4.和算
日本のロストテクノロジーには、和算もあります。和算と聞いても分からない人が多いのではないでしょうか。これは、日本の算数や数学のことを意味しているものです。
非常に難しい問題が多く、和算を今見たとしても何にも解けないという状態になるでしょう。1870年代に西洋数学が採用されたことで和算は廃止されてしまいました。
昔の人の頭の中がどうなっていたのか非常に興味深い技術の1つでしょう。数学の天才でない限り、和算は理解できないのではないでしょうか。
ロストテクノロジー一覧【海外編】
海外のものでのロストテクノロジーについて紹介します。海外のどんな技術が失われたのでしょうか。日本のロストテクノロジーを見て、寂しい気持ちになった人もいるでしょう。
海外の人も、自分の国に失われた技術があるというのは悲しいことでもあるはずです。海外のロストテクノロジーを知ることで、今ある技術を大事にしていこうと思う気持ちも増してくるはずです。
1.ダマスカス鋼
ダマスカス銅は、インドのロストテクノロジーです。古代インドでは、ダマスカス銅が作られていました。ダマスカス銅は、刃物として使われることが多かったため、刀剣などに利用されていました。
ダマスカス銅の特徴には、サビに強いというものがあります。普通の刃物はサビに注意しなければならないものが多い中、ダマスカス銅はサビないというのはかなりのポイントではないでしょうか。
しかし、18世紀頃を境にダマスカス銅はロストテクノロジーになってしまいました。失われた技術を再現するために今また研究が行われているという噂もあります。この失われた技術が再び復活するのを待っている人は多いでしょう。
2.越王勾践の剣
中国の越の王が持っていたとされている剣を「越王勾践剣」と言いますが、これもロストテクノロジーと言われています。たったの8本しか保有していなかったとも言われているのですが、これらのうちの1本が見つかっています。
かなり昔のものなのに、サビが全くないことで不思議がられています。調査の結果、何が使われているのかは判明したものの、どんな技術でこの剣が作られているのかというのは再現できないのです。
3.南米のプラチナ細工
海外のロストテクノロジーには、南米のプラチナ加工技術もあります。南米のプラチナ加工技術は、とても優れていると言われていました。プラチナの加工はとても難しく、高い技術なしではできないものです。
現在では、プラチナを加工する技術は発展していますが、南米のプラチナ加工は古代アンデス文明の頃に行われていたものです。現在のような機械はありません。それなのに素晴らしい技術で施された装飾品が残っているのです。
スペイン人が銀のまがいものとして扱ったために技術が滅んだといわれていますが、あの時代にどんな技術で作られていたのか不思議で仕方がない人も多いのです。しかし、完全に失われた技術の1つと言われています。
4.兵馬俑
これは、古代中国で作られていたものです。古代中国では、死者のお墓に一緒に入れるものとして作られた木製の人形とされています。人型もあれば、馬などの形をしているものもあるのです。世界遺産にもなっています。
世界遺産には、8000体も存在していると言われているのです。現代の技術では作ることができないものと言われています。古代中国の技術はとんでもなくすごいものがあります。
加工技術そのものが高度すぎて、1ミリ程度の薄さで陶器を作っているのです。
5.ロシアンカーフ
海外のロストテクノロジーには、ロシアンカーフもあります。ロシアンカーフは、トナカイの皮を使ってつくられた皮製品です。ロシアで作られていたので、ロシアンカーフというのです。
ロシア革命前後にはなくなってしまった技術と言われています。沈没した船から発見されたものもありますが、数はとても少ないとされています。
ただ、最近またロシアンカーフの技術を研究している会社もあり、復活する可能性もあると言われています。ただ、当時の技術はとても難しいようです。
6.ヨーロッパの魚醤
海外のロストテクノロジーには、ヨーロッパの魚醤というものがあります。ヨーロッパの魚醤は、魚を塩につけて発光させている調味料になります。
古代ローマで作られていたといわれているのですが、現在では作られていないと言われています。古代ローマがなくなる頃にその技術も受け継がれなくなってしまったのでしょう。
7.ギリシア火薬
ギリシア火薬は、東ローマで使われていたものです。なんと水をかけても火が消えなく、水をかけたほうが益々火が強くなると言われているものです。どうなっているのか?と不思議がられている武器の1つです。
しかし、どんな製法で作られているのか今でも謎に包まれています。東ローマ帝国の衰退とともに、ギリシア火薬も失われたのではないでしょうか。
今の時代にあったとしたら、どんな使われ方をしたのでしょう。考えると怖いものでもあります。
8.イランのF-14
イランのF-14は、1970年代に使われていた戦闘機です。アメリカとイランの当時の親交を現している戦闘機でもありました。アメリカ海軍でも使われていたものなのです。
しかし、イラン革命が起き、その後は反アメリカの姿勢をとったためにF-14に使われていた重要な部品がアメリカから届かなくなってしまいます。操縦も難しく、維持費も高いことから次第に失われたという背景があります。
今でもイランのF-14というのは存在していますが、それは材料が違うため1970年代の頃に使われていたF-14は失われた技術なのです。
9.ヴォイニッチ手稿
ヴォイニッチ手稿は、古文書です。何かの柄にも見えるため、今ではその可愛さがお洒落に見えて、洋服の柄や小物の柄などに取り入れられるものもあるでしょう。ただ、これらはヴォイニッチ手稿の真似でしかありません。
100年以上も解読できないとされている古文書でもあり、解読することができないと言われているのです。解読できないために、作り出すことも不可能なためロストテクノロジーになっています。
しかし、解読は調査され続けているため、いつか解読されてまた復活する可能性もあるのではないでしょうか。
10.聖ヨセフの螺旋階段
聖ヨセフの螺旋階段も世界のロストテクノロジーと言われています。螺旋階段ならどこででもあると思いそうですが、実は聖ヨセフの螺旋階段は支えがないのです。普通は中心に支えがあってその支えにそって螺旋階段ができるものです。
支えなしで螺旋階段ができるというのはかなりすごいことです。この階段は、誰が作ったのかも分からないうえに、どんな技術で作られたかも分かっていません。
再現ができない階段のため、多くの謎に包まれているのです。
ロストテクノロジーをテーマにしたアニメ
ロストテクノロジーをテーマにしたアニメについて紹介します。ロストテクノロジーをより知るためにも、アニメを見るのもおすすめします。
天空の城ラピュタ
天空の城ラピュタでは、お城が空にあるという不思議な現象が起きています。これは、古代文明などの技術を用いているのではないかとされていることから、ロストテクノロジーだといわれています。
また、飛行石もロストテクノロジーではないかという人もいるのです。
風の谷のナウシカ
風の谷のナウシカでは、古代遺跡からエンジンなどを取り入れているため、ロストテクノロジーと言われています。
他にも、巨神兵などの登場もロストテクノロジーでは?と噂されているのです。
ロストテクノロジーをよく知ろう!
ロストテクノロジーは、知れば知るほど不思議なものばかりです。どんどん自分から学んでいき、興味を広げていくと楽しいと思えるでしょう。
ロストテクノロジーは、かなりすごい技術があります。当時の背景も学んでいくとより深みを増した面白さがあるでしょう。