2019年03月16日公開
2019年03月16日更新
カラオケで低い声の出し方!低音ボイスで歌を出す練習・トレーニング方法
カラオケで低い声が出ず、困っている人は多いでしょう。安定した低い声の出し方が分からず、歌が上手く歌えないと悩んでいる男性もいると思います。そこで、今回はカラオケでの低い声の出し方や、低い声を出すためのトレーニング方法などについて、詳しく解説していきましょう。
目次
カラオケなどで低い音を上手に出すには?
カラオケで低音が続く歌を歌おうとすると、低い声が出ずに上手く歌えないということはよくあるでしょう。特に、女性が男性歌手の歌をカラオケで歌おうとすると、低い声が上手く出ずに思いっきり歌えなくなりがちです。
実は、低い声をカラオケでスムーズに出せるようにするには、正しい出し方を練習したり、肺や喉を動かす部分をトレーニングで鍛える必要があります。
今回は、低い声の正しい出し方や低音ボイスを出すためのトレーニング方法などについて、詳しく解説していきましょう。低い声を安定して出せるようになりたい人は、ぜひ今回の内容を参考にして、ボイストレーニングを始めてみてください。
低音ボイスってどんな声なの?
低音ボイスとは、どのような声を指すのか、まず確認しておきましょう。低音ボイスとは、単に低いというだけでなく、全体に深みのある声とされています。
低音ボイスは楽器で例えると、副旋律を担当するコントラバスやベースと言えるでしょう。低音ボイスには抜群の安定感があるので、低音ボイスの出し方をマスターできれば、歌唱力を格段にアップさせることができます。
ちなみに、男性の聞き心地のよい低音ボイスは、「バリトンボイス」と呼ばれることがあるでしょう。「バリトン」とは、男性の高音域である「テノール」と低音域である「バス」の中間の音域です。
つまり、バリトンボイスとは、低すぎず高すぎない絶妙な高さの深い男性の声と言えます。
低い声で話すメリットとは?
低い声は、会話の中でも役立つことが多々あります。以下では、低い声で会話することのメリットを、3つ紹介していきましょう。低い声の出し方をマスターして、ぜひ以下のメリットを実感してみてください。
安心感がある
男性も女性も、低い声には安心感を抱く傾向が強いのです。合唱では、女性の低音域の「アルト」と男性の低音域である「バス」は、その安定感を生かして副旋律を担当することが多いでしょう。
そのため、低い声で話すと、相手に安心感を与えることができます。話し相手を落ち着かせたい時や安心させたい時には、ぜひ意識して低い声で話してみてください。
大人っぽさを感じる
ハスキーな声には、大人っぽさを感じるという人が多いでしょう。成熟した大人の雰囲気が漂う低音ボイスには色気もあるので、低音ボイスは大人っぽい雰囲気の歌にぴったりなのです。
また、会話の中でも低音ボイスは大人の落ち着きを感じさせるので、相手から信頼されやすくなるでしょう。そのため、面接や発表の際には、ぜひ低い声を意識して発してみることをおすすめします。
説得力が増す
説得力が増すということも、低い声で話すことのメリットの1つです。低い声には独特の深みがあるので、自信がある印象を聞いた人に与えます。そのため、相手を説得しなくてはいけない場面では、なるべく低い声を出した方が成功しやすいのです。
また、人前で発表する場面でも、低い声を使って話した方が、聴衆に説得力があるという印象を抱かせやすいでしょう。
カラオケで低い声の上手な出し方
カラオケで低い声の出し方が分からず、お気に入りの歌が思ったように歌えないという人は多いでしょう。以下では、カラオケでの低い声の出し方を紹介していきます。カラオケでの低い声の出し方をマスターして、カラオケをより楽しんでください。
無理に出そうとしない
カラオケで低い声を出すには、しっかり喉を開きつつ、体内で声を響かせることが重要です。しかし、無理に低い声を出そうとすると、体全体が強張り、体内で声を響かせたり喉を開いたりすることが難しくなります。
さらに、喉が開きにくい状態で無理に低い声を出そうとすると、声帯に大きな負担がかかってしまうのです。声帯に負担がかかる状態が長く続くと、喉や声の深刻なトラブルに繋がることもあります。
そのため、カラオケでの低い声の出し方において、無理に低い声を出そうとしないことは、大切なことなのです。
大きく息を吸ってのどを開く
カラオケでの低い声の出し方では、大きく息を吸って、喉を大きく開くということも重要なポイントです。
欠伸の時のように、喉の奥を大きく開くようなイメージで、腹式呼吸してみましょう。喉が開くことで、喉の奥で声が響きやすくなったり、喉への負担が少なくなったりするのです。
腹式呼吸とは、その名前の通り、お腹を意識する呼吸方法とされています。特に、女性は普段、胸を意識して呼吸する胸式呼吸をしていることが多いでしょう。
腹式呼吸の方が息をより多く吸ったり吐いたりすることができる上に、体内で声を響かせることができます。そのため、低い声を出す際には腹式呼吸が適しているのです。
お腹から響かせる
お腹から声を響かせるということも、カラオケでの低い声の出し方で意識しておきたいことです。お腹の中で声を響かせようと思いながら声を出すと、自然に深みのあるよい低音ボイスが出やすくなります。
また、体内で低い声を響かせるには、体をリラックスさせておかなくてはいけません。そのため、歌う前には体を軽く揺らして、リラックスした状態を意識して作ってみてください。
ちなみに、高い声を綺麗に出すには、頭に向かって声を響かせようと意識するとよいでしょう。低い声をマスターできると高い声も出しやすくなるので、低い声が出るようになったら、ぜひ高い声の練習もしてみてください。
遠くの人と会話するイメージをもつ
低い声をよく響かせ安定させるには、遠くの人とおしゃべりするイメージをしてみることが重要です。全身をゆるめて、遠くの人と自然に会話する意識をすることで、より低い声がより遠くに響きやすくなります。
叫ぶように低い声を出してしまうと、声帯に負担がかかるだけでなく、全身が強張って低い声が出にくくなってしまうのです。そのため、あくまで遠くの人に自然に話しかける気持ちで、低い声を出してみましょう。
低い声を出す練習・トレーニング方法
低い声の出し方を意識しても、上手く低い声が出せない場合は、喉やお腹の使い方や筋肉量に問題がある可能性が高いでしょう。そのような場合は、低い声を出すための練習やトレーニング方法をしばらく続けることをおすすめします。
以下では、低い声を出すための練習やトレーニング方法を、具体的に取り上げていきましょう。
腹式呼吸をマスターする
低い声を安定して出すためには、ある程度の量の息と、お腹で声を響かせることが欠かせません。そのため、低い声を出す練習やトレーニングでは、最初に基本の腹式呼吸をマスターすることから始めてみましょう。
まず、全身の緊張をほぐして、みぞおち部分に手を当てながら、胸と肩を動かさずに呼吸してみてください。その際にみぞおちが動いていれば、しっかり腹式呼吸ができていると判断できます。みぞおちが動かなかった人は、以下のトレーニングをおすすめします。
まず。まっすぐに立って息を細く長く吐き出しましょう。息を吐き出し切ったらお腹を意識して、5秒ほど息を吸わないようにします。その後一気に体全体をゆるませ、お腹を意識して息をたくさん吸い込んで完了です。
この腹式呼吸練習は、1日に20回ほど行うとより効果的でしょう。腹式呼吸に慣れていない場合は、安全のために最初は少ない回数から始めてみることをおすすめします。道具や広いスペースは要らない簡単な練習方なので、ぜひ試してみてください。
ドギープレス
低音を出すためのトレーニングや練習には、ドギープレスも挙げられます。「ドギー」とは犬を指す英語で、ドギープレスとは犬の息遣いを真似るボイストレーニングなのです。
口を大きく開いて舌を出します。そして、犬の荒い息遣いのように、短い息を連続して出していきます。息が苦しくなったら、お腹を意識して息を吸いましょう。この時、肩や胸は動かさないように注意してください。1日に5~8回行うと効果的です。
腹式呼吸マスターに役立つドギープレスには、低音を出す時の横隔膜の使い方習得にも役立ちます。低い声を出す際の横隔膜の使い方もしっかり身に着けることで、より響く低音ボイスが出せるようになるでしょう。
低音域でポルタメントを行う
ボイストレーナーとして活躍している永井千佳さんが提唱するポルタメントとは、腹式呼吸で声を出しながら音程を変えていくボイストレーニング方法です。腹式呼吸で声を出しながら、音程を低くしていくことで、効率的な低音ボイストレーニングになります。
このトレーニングは、1日に4~6回行うと効果的でしょう。まず、欠伸をするように口を開き、舌が下の歯に当たるようにします。そして、左側の肋骨の一番下部分に左手を当てながら声を長く出し、だんだんと音程を低くしていきましょう。
一番低い声を震わせて出したら完了です。息を吐き出している時に、左手で横隔膜の動きが感じられれば、きちんと低い声を出せているということになります。ちなみに、音程を下げていく時に右手も下げていくと、よりやりやすくなるでしょう。
喉仏を下げる
低い声がだみ声になってしまうという場合は、喉仏を下げる練習がおすすめです。喉仏を下げるという練習は、首を回しながら低い声で歌うというだけでできます。
首を回しながらでも音程が乱れずに歌えていた場合は、きちんと喉仏が下がっているといことになるのです。
逆に、首を回しながら歌うと音程が乱れた場合は、喉仏が上がり気味で声帯に負担かかかっているということになります。そのため、1日に3回ほどこの練習を繰り返して、首を回しながらでも音程を乱さずに歌えるようにしてみましょう。
ちなみに、喉仏を下げようとすると顔全体を下げがちですが、顔全体を下げてしまうと喉仏が下がりにくくなってしまいます。そのため、顔全体を下に動かさないように意識して歌うようにしましょう。
低音を出しにくい女性に特におすすめのトレーニング
基本的に男性よりも声が高く、胸式呼吸をしがちな女性は、低い声を安定して出すことが特に難しいでしょう。女性が低い声を安定して出せるようにするには、肺活量を増やしつつ、腹式呼吸の癖をつけることが重要になります。
腹式呼吸を意識しつつ肺活量を増やすことができるトレーニングが、ペットボトルトレーニングです。まず、2リットルサイズの大きなペットボトルを用意します。
そのペットボトルの中の空気を吸い込んで、ペットボトル容器がへこんだら、息を吐いてペットボトルの形を戻して完了です。1回ごとに少しの休憩を挟みつつ、1日に10回程度行うとより効果的でしょう。
また、ペットボトルの中の空気を吸い込む際には、片手でみぞおちに触れ、動いていることを確認します。腹式呼吸の練習と肺活量の増強を同時にできる手軽なトレーニングなので、低い声が出せるようになりたい女性は、ぜひ実践してみてください。
低い声を出す練習におすすめの歌
低い声を出すには、どのような歌で練習すればよいのでしょうか?以下では、低い声を出す練習にぴったりの曲を紹介していきましょう。低い声を出す練習用の歌を探している人は、ぜひ以下の曲を試してみてください。
スピッツ「空も飛べるはず」
老若男女から人気を集めているバンド「スピッツ」が、1994年にリリースした「空も飛べるはず」は、爽やかな青春を思い出させる名曲として有名です。
そんな「空も飛べるはず」は全体的にスローなテンポで、音程の上げ下げが緩やかなので、低い声の練習に最適とされています。
サビ部分では少し高音になりますが、その音程の変化もよいボイストレーニングになるでしょう。さらに、幅広い年齢層の人が知っている名曲なので、練習中も家族や友人などと一緒に盛り上がることができます。
絢香「三日月」
落ち着いたアルトの歌声が印象的な有名女性歌手綾香さんの名曲「三日月」も、低音ボイスのトレーニングに最適な曲とされています。
切ない雰囲気のバラードであるこの曲は、幅広い年齢層の人に愛されており、他の多くのアーティストからカバーされているのです。
「三日月」では、深く響かせるような低音ボイスが多いので、「三日月」を上手く歌い上げることができるようになれば、低音ボイスをマスターしたと思ってよいでしょう。
サビの一番盛り上がる箇所では、よく伸びる低音ボイスを出す必要があります。その箇所をスムーズに歌うことは特に難しいかもしれませんが、練習を重ねて上手く歌えるようになれば、歌える低音の曲の幅がかなり広がるでしょう。
歌だけでなく会話でも役立つ低音ボイスを習得しよう
今回は低音ボイスの出し方や、低い声を出すトレーニング方法などについて、詳しく解説しました。低い声でかっこよく歌うことができれば、異性だけでなく同性からも憧れられるでしょう。
また、説得力や安定感のある低い声は、歌だけでなく普段の会話の中でも役立つものです。そのため、説得力や安心感のある人になりたい人も、ぜひ今回のボイストレーニング方法を実践して、低音ボイスを習得してみてください。