キャットアイ症候群とは?特徴やキャットアイシンドロームのモデルも紹介
キャットアイ症候群という病気をしっていますか?先天性の疾患で、非常にレア、患者は瞳や口元、耳や背骨などに奇形が出る病気です。最近キャットアイ症候群を患った女性がモデルデビューをして、話題になりました。今回はそれについて紹介します。
目次
キャットアイ症候群とはどんな病気?
皆さんはキャットアイ症候群という病気の名前を聞いたことがありますか?ここ最近、アメリカでこのキャットアイ症候群を持つ女性がモデルとしてデビューしたことが話題になりました。
では、キャットアイ症候群とは何か、どんな症状があるのかやその原因、特徴などを合わせ、順番に画像と共に紹介していきたいと思います。
そして先天的、または後天的な外見に現れる障害をもちつつも、キラキラと輝いて色んな世界で活躍している方々の紹介も、あわせて行います。健康や成功とは何か、について考えてください。
キャットアイ症候群とは?
キャットアイ症候群、キャットアイシンドロームと俗によばれているのは、正しくは「シュミットーフラッカー口症候群」です。日本人では存在は確認出来ませんでした。
これは染色体異常が原因のとても珍しい病気で、その外見の特徴からまるで猫のように顔が見えるとして、キャットアイ症候群と呼ばれています。
キャットアイ症候群の特徴とは口唇口蓋裂や目の虹彩の一部欠損などで、確かに猫系の顔をしているように見えます。最初はハリウッドメイクのように思う方もいるかもしれません。
キャットアイ症候群の原因
外見が通常の人とは違ってネコ科の動物のように見えることが多いので、キャットアイ症候群という呼び方になっています。
では、どうしてこのようなキャットアイ症候群が生まれるのでしょうか。その原因について紹介していきます。
本当に稀な病気であるため、そもそもまだ研究が進んでいないそうですが、症状を持つ女性がモデルとして活躍していることから注目を浴び、研究が進むかもしれません。
染色体異常
キャットアイ症候群は先天性のもので、染色体の異常からくる病気と言われています。以前は13番染色体と言われていましたが、研究で主に22番染色体の異常が原因だと分かりました。
生まれつき22番染色体の異常が起きると、目や口唇口蓋裂などの症状のほかにも、頭蓋顔面奇形や四肢奇形などといった外見的異常を起こす可能性があるのです。
中には早期乳児期に多発奇形で亡くなってしまう方もいます。キャットアイ症候群とは外見に特徴が出てしまう病気ですが、現在の所治療する術は見つかっていません。
遺伝的要素はなし
先天性の病気ですが、キャットアイ症候群は遺伝的要素はないそうです。胎児の間に何らかの原因があり、染色体異常が起こってしまったのでしょう。
まだ原因は突き止められていませんが、先天性ではあっても同じ両親からこの病気を持った子が生まれやすい、ということもありません。本当に何らかのアクシデントが作用するのです。
15万人に1人の奇病であり、子供のころは特に偏見の目で見られることが多いということです。寿命は関係のない病気ですので、彼らも一般的な寿命となります。
キャットアイ症候群の症状・特徴
キャットアイ症候群は先天性の染色体異常が原因であり、遺伝ではないということがわかりました。では次は、キャットアイ症候群の症状やその特徴についてみていきましょう。
身体的な特徴として外見に症状が出る病気ではありますが、臓器が足りないといったようなことはありませんので、患者は日常生活は普通に送ることが出来ます。
ただ、人によっては視力が弱いという場合が多くあるため、生活をする上で注意が必要となるそうですし、内臓疾患を持っている場合もあり、その場合には手術で対応することになります。
目の虹彩の一部が欠損
この病気が「猫の目・キャットアイ」として呼ばれる一番の原因とは、目の虹彩の一部の欠損があります。虹彩は瞳孔の周囲にある色の濃い部分をさします。
彼らが胎児の時に目の組織を作る段階で虹彩部分の下の方がうまく作られず、瞳孔が縦長になっているように見えることで、猫の目と呼ばれるのです。
瞳が完全体となって生まれていないためでしょう、キャットアイ症候群の多くの人は、視力が悪いと報告されています。中には日常生活に支障がある方もいるそうです。
口唇口蓋裂
先天性疾患として、目の虹彩異常と共に口唇口蓋裂を発症するケースが多くみられます。この病気は口唇や上のあご、そして歯茎などがうまく作られず、穴が開いたような状態になります。
猫のようなねずみのような口元に見え、口を閉じることが出来ません。日本においてはこの先天性疾患をもって生まれてくる人は、500人に1人と言われています。
日本でも口唇口蓋裂の患者さんは、男性であれば口ひげを伸ばして隠している方も多いです。外見に出る障害や病気や特徴的なため、やはり人目が気になるでしょう。
耳の変形
キャットアイ症候群はその目や口元につい視線が集中してしまいますが、病気の影響で耳の形が妖精のように尖っていたり、形がゆがんでいる場合もあります。
耳は髪の毛で隠したり帽子をかぶることなどが可能ですので、あまり目立ちませんが、耳の形が変形しているのはキャットアイ症候群を患っている人の特徴です。
異形ではあっても耳の仕組みはそのままですので、聴力に異常があるわけではありません。
背骨が曲がる
また、側弯症として背骨が大きく曲がっている人もいます。ひどい場合には左右にくねくねと曲がっている状態もあるそうです。
染色体異常が体に与える影響とは、本当に計り知れないということが改めて分かります。原因が解明されれば、背骨が曲がってしまうようなこともなくなるかもしれません。
キャットアイ症候群のモデル・ケイトリン・スティッケルズ
キャットアイ症候群を持つ女性が、モデルデビューをしたとしてアメリカで話題になっています。人気の写真家とタッグを組み、神秘的な写真をいくつも発表しています。
彼女の名前はケイトリン・スティッケルズさんです。現在29歳で、この病気を世に広めようと活動されています。
彼女の幻想的な写真は見る人たちの心をつかみ、いまではファンも多く、非常にファッションフォトグラファーと仕事をしているようです。
インスタグラムで注目される
シアトルをベースに活動する彼女は、モデル・女優・シンガーという肩書を持っています。元々インスタグラムでアーティストとして写真をたくさんあげていました。
写真は魅惑的で妖艶な雰囲気が漂い、非常に神秘的だとして人気になります。
そして、ファッション界においては神と言われることもあるほどに有名な写真家である、ニック・ナイトさんの目にとまります。
有名フォトグラファーに見いだされモデルに
フニック・ナイトさんは、インスタグラムにあげられた彼女の写真を見て興味を持ちます。「共に何か作らないか」とニック・ナイトさんがケイトリンさんに持ちかけたのが転機です。
二人は数々の写真を撮っていきます。どんどん発表される「普通でない外見の女性モデル」の美しい写真に、世界は度肝を抜かれるのです。
そして、色々なメディアで「常識を覆した」として賞賛を浴び、有名になりました。ニック・ナイトさんに撮影してもらい、Vマガジンというファッション雑誌で特集も組まれました。
Caitin Stickelsの神秘的な画像の数々
障害を魅力に変えて活躍する人たち
キャットアイ症候群を患っており、小さな虹彩と閉じることのできない口、猫のような鼻筋が特徴的なケイトリンさんは、ファッションモデルとして世界で人気を博しています。
この世の中には様々な病気、障害を抱えている方がたくさんいます。しかし自分を襲った病気や障害に負けず、世界で堂々と自分を見せ、前向きに活躍をされている方も沢山います。
続いては、ケイトリンさんと同じく外見に特徴が出てしまう障害や病気を自分の魅力に変えて、ファッションの世界で活躍する人々を紹介していきましょう。
ウィニー・ハーロウ
ウィニー・ハーロウさんは、本名シャンテル・ブラウン・ヤングさんで、「まだら肌のモデル」です。1994年の7月27日生まれ、カナダのトロント出身です。
彼女が患っているのは皮膚疾患である「尋常性白斑」で、皮膚の一部の色素が落ちてしまう病気です。肌がまだら模様になるのですが、その個性をいかしてモデルとして活躍しています。
彼女は幼少時からこの病気が原因でいじめを受けており、自殺を考えたこともあるそうです。しかし頑張って受けたオーディションで合格し、モデルとして大活躍をされています。
ウィニー・ハ―ロウさんが活躍を始めたおかげで、世の中に「尋常性白斑」という病気があること、そして「尋常性白斑」とは何か、という知識も一緒に広がりました。
珍しい病気や障害であればあるほど、認知度が低くなってきます。病気や障害をおった人が有名になり、症状を広めることでいじめや差別も減ってくるはずです。
障害とは、病気とは何か、自分はどういう状態なのか、を日々知っていくこと、違う人がいても同じ人間であることを子どもたちが考えるきっかけになるのは間違いないでしょう。
マデリーン・スチュアート
マデリーン・スチュアートさんは、ダウン症候群のファッションモデルです。1996年11月13日生まれで2019年で23歳になります。
出身地はオーストラリアのブリズベン、身長は149センチです。デビューは2015年、ファッションショーにも60以上出演されています。
彼女はダウン症だけでなく先天性心疾患も患っているのですが、自らモデルをやりたいと希望して努力を重ねたこと、周囲の協力もあって、夢を見事に叶えました。
ディアンドラ・フォレスト
ディアンドラ・フォレストさんはアフリカ系アメリカ人で、アルビノです。職業はモデルで、1989年の10月22日生まれ、2019年で30歳になられます。
出身地はアメリカのニューヨーク・ブロンクス、身長は180センチあります。アルビノとは先天的にメラニン色素が欠乏した人をさし、どの人種でも肌は真っ白で瞳は赤く、白髪です。
アルビノは日本にもたくさんいますので知っている方も多いでしょう。確率としては1万7000人に1人の割合なのですが、なんとディアンドラさんは弟さんもアルビノだそうです。
もしも我が子が障害をおってしまったら
障害や難病には先天的なものと後天的なものとがありますが、現在は胎児に間にある程度の病気や障害は知ることが出来ます。
では、我が子が先天的に障害を持っている、と知った親たちは何が出来るでしょうか。
それでも生む、と決断した親たちは、自分がどのような対応をすればよいか、どうすべきなのかを思い悩むでしょう。日本にも政府や市町村の色んな助けはありますので、調べてください。
「たら」「れば」を封印する
もし自分がお酒を飲んでいなければ、この子は障害(病気)にならなかったかも、などと自分を責めてしまう親御さんは多いでしょう。
しかし、現実は嘆いていても変わりません。過去を振り返るより、未来を見つめる癖をつけましょう。我が子が一つでも多く笑顔になれるようにはどうすべきか、を考える方が、健全です。
育児などで自分が追いつめられている、と感じた場合には、公的機関などの助けも求めてください。話を聞いてくれる人がいる、というだけでもかなり心は救われます。
自信を持てるものを身につけさせる
子供にとって武器になる、自信が持てるものを身につけさせましょう。それがあれば、その子は周囲から「すごい」と言ってもらえるものが1つあるだけで、とても人生は生きやすくなります。
指がなくてもピアノを弾ける人もいますし、腕がなくてもサッカーなどの球技をする人もいます。それはその子が好きだ、と言ったことを親が応援し、諦めさせなかったからです。
歌でも絵でも、音読も良いでしょう。一生懸命になれて、人からすごいと賞賛されるものが何か1つあれば、それが武器になります。やがてその子はそれが仕事になるかもしれません。
親が悲観的にならない
親が悲観的になってしまうと、子供は自分の存在自体を責めることにつながります。どうぞ、愛情をいっぱいもって、べたべたに甘やかすくらいの勢いで愛してください。
親が確固たる愛情を見せて感じさせていれば、子供は不安に思うことはありません。やがて自分の人とは違ったところも個性として、堂々と見せることが出来るようになるでしょう。
あなたはあなた、それは個性であり、悪いことは一つもないのよ、と教えていきましょう。どうぞそのままを受け入れて、慈しんでいきましょう。親御さんも自信を持つのが一番です。
キャットアイ症候群は染色体22番の異常で起こる
原因はまだ突き止められていませんが、キャットアイ症候群は染色体22番の異常によっておこるとわかっています。ケイトリンさんが有名なモデルになったことで、病気が世に広まりました。
障害や病気を持っていても、それが引き起こす様々なことに負けずに人生を切り開き、輝いている方は何人もいます。病気も個性として捉え、前向きであることが幸せの秘訣なのでしょう。
誰であっても、心身がどんな状態であっても生き物としては同じ、そして同じ空の下に生きており、自信をもってやりたいことに挑戦するというのが大切である、と実感できる話題です。