揚げ足取りの意味とは?揚げ足を取る人の心理や特徴・対処法
揚げ足取りとはどういう意味かを知らない人や、よく揚げ足を取られるという人のために、揚げ足取りとはどういう意味かや、揚げ足を取る人の特徴や心理、上司などによく揚げ足を取られるという人はどうすればいいのかの対処法や上手な付き合い方などを紹介します。
目次
揚げ足を取られるとイライラ!ストレスが溜まる?
あなたの周りによく人の揚げ足を取る人はいませんか?揚げ足を取られるとイライラするので、揚げ足を取るような人とはできれば関わりたくないものです。
しかし、職場の上司など関わりたくなくても関わらなければならないという人もいますし、そういう人達からちょっとしたことで揚げ足を取られるということが続くとストレスがどんどん溜まってしまいます。
どうしてこの人はいつも揚げ足を取るのか心理がわからない、揚げ足を取る人との付き合い方がわからないということで悩みを抱えている人はたくさんいるでしょう。
そもそも「揚げ足取り」の意味とは?
そもそも揚げ足を取るとはどういう意味なのでしょうか?
よく耳にするし、何となくわかっているつもりだけど説明まではできないという人も少なくないでしょう。また、意味は知っているけど、どうして揚げ足を取ると言われるのかわからないという人もいるでしょう。
では、まずは揚げ足を取るとはどういう意味かを解説します。
「揚げ足取り」の意味
揚げ足を取るとは、人の言い間違いや失敗を取り上げて、皮肉ったりからかったりするという意味です。
どうしてこうした行為を揚げ足を取るというようになったかというと、由来は相撲や柔道といったスポーツからきています。相撲や柔道では相手が技をかけようとして足が揚がったのを狙って足を取り、相手を倒すというのを揚げ足取りと言っていました。
この相手の隙(欠点、弱点)を狙って攻撃するという行為が、人の言い間違いミスを狙って攻撃するという意味でも使われるようになったのです。
「揚げ足取り」の類義語
揚げ足を取るの類義語に「片言隻句をとらえる」という言葉があります。
片言隻句(へんげんせっく)とはほんのちょっとした言葉や一言という意味で、ちょっとした一言に対していろいろと大げさに指摘するという意味で使われます。
また「重箱の隅をつつく」という言葉もそれほど重要ではないところを取り上げて追及するという意味で、揚げ足を取るの意味と似たようなニュアンスで使われます。
揚げ足を取る人の心理
揚げ足を取る人のなかには、どうしていつもそんなに揚げ足を取るのかと不思議に思うほど、揚げ足取りに情熱を注いでいる人がいます。
そんな人をうまく対処するためには、揚げ足を取る人にはどういった心理が働いているのかを理解する必要があります。
自分を大きく見せたいという心理
揚げ足取りという行為を行う際には、自分を大きく見せたいという心理が働いているケースが多いです。
自分を大きく見せたい、自分が周囲の人よりも優れていると思われたいという心理から揚げ足取りを行い、自分が優位であるとアピールしたいのです。
こういう心理で揚げ足を取る人は、揚げ足を取る相手のどこかに自分よりも優れている部分があることを無意識的に感じているので、優秀な人、周囲から高い評価を得ている人がターゲットになりやすいです。
羨ましくて嫉妬している
羨ましいという心理が働いて揚げ足を取りを行うケースも多いです。
周囲の男性達からチヤホヤされている女性を見て、「あの子、料理も何にもできないのに」と揚げ足を取る女性もいると思いますが、それは羨ましいという心理が働いて嫉妬しているから、つい言ってしまうのです。
自己肯定感を高めたい
揚げ足取りを行う心理として、自己肯定感を高めたいという心理が働いているケースもよくあります。
自己肯定感とは自分は大切な存在だ、価値のある存在だと思うことです。本来であれば、自分が努力をして自己肯定感を高めていくものですが、周囲の人の揚げ足取りをして周囲の価値を下げて、自己肯定感が高まった気分になる人も少なくありません。
憂さ晴らしをしたいという心理
単純に憂さ晴らしをしたいという心理で揚げ足取りが行われるケースも多いです。
ミスや欠点を指摘して、正してあげようという気持ちは全くなく、相手が揚げ足取りを取られることで嫌な気分になったり落ち込んだりするのを見て、日ごろの溜まったストレスのはけ口にしているのです。
こうしたタイプの揚げ足取りは、反論できない弱い立場の人や、うまく言い返せないような人がターゲットになりやすいです。
間違いが許せない
どんな小さいことでも間違いが許せないという心理で揚げ足取りを行うケースもたまにあります。
このケースの揚げ足取りは、相手を陥れようとか、落ち込ませようという悪意はなく、間違いを正さないと気が済まないという気持ちが強いのです。また、この人のために正してあげようという親切心で注意しているつもりの人もいます。
しかし、それが揚げ足取りになっていることには本人は全く気が付かないため、場合によっては悪意のある揚げ足取りよりもタチが悪く、対処法に頭を悩ますことになることも少なくありません。
揚げ足を取る人の特徴
揚げ足取りを行う人にはいくつか共通した特徴があります。その特徴によって、揚げ足を取られるときの対処法も異なってきます。
よく揚げ足を取られるので対処法を知りたいという人は、揚げ足取りを行う人にはどういう特徴があるか、自分の周囲で揚げ足取りをしてくる人はどの特徴に当てはまるのかを把握しておくことが大切です。
そこで、揚げ足を取る人の特徴を紹介していきます。
劣等感が強い
揚げ足取りをよくする人には劣等感が強い人が多いというのも特徴です。劣等感とは人よりも劣っているという感じという意味ですが、揚げ足取りをする人は劣等感が強く、たくさんのコンプレックスや、強いコンプレックスを抱えている人が多いです。
そのコンプレックスが刺激されてしまうと、劣等感を感じたくないという気持ちが強くなって、その対処法として、揚げ足取りというカタチで相手を攻撃して気持ちを抑えようとします。
なので、揚げ足取りをする時に攻撃的な言い方や言葉になりやすいのが劣等感が強い人の特徴になります。
プライドが高い
揚げ足取りをする人にプライドが高い人が多いのも特徴です。プライドが高い人は見栄っ張りな人が多く、自分が他人よりも優位でなければ気がすみません。
よって、人が言い間違いやミスをしたり知らないことがあると、プライドが高い人にとっては絶好のチャンスとばかりに「そこ間違っている」「そんなことも知らないのか」と揚げ足取りをするのです。
こういう特徴の揚げ足取りに反論すると、プライドが高いので引き下がりませんし、攻撃的になってしまいます。
周囲の評価を気にする
周囲の自分に対する評価を気にする人というのも揚げ足取りをよくする人の特徴です。
こういう特徴の人は、自分のことを自分で評価することができずに他人と比べたり、他人の評価によってしか自分自身を評価することができません。なので、他人の自分に対する評価が気になって仕方ありません。
よって、自分よりも周囲の評価が高い人が現れると、自分の評価が下がるのではと不安になって、評価が高い人の粗探しをして、揚げ足取りをして評価を下げようとします。そうすることで、自分の評価を下げていることに本人は気付いていません。
頑固で融通が利かない
揚げ足取りをよくする人のなかには頑固で融通が利かない人が多いのも特徴です。
「指摘していることは正しいかもしれないけど言う必要ある?」「たしかにそうだけど、そこまで言う?」と言い返したくなるような揚げ足取りの仕方をするのがこのタイプの特徴です。
頑固なので、言い返しても絶対に引き下がりませんし、自分は正しいと思っているので何を言っても聞く耳を持ちません。
コミュニケーションが下手
揚げ足取りをする人のなかにはコミュニケーションが下手な人が多いです。上手にコミュニケーションが取れていれば、自然と指摘することができるようなことでも、何の前触れもなく指摘してしまうと受け手側は揚げ足を取られる気分になってしまいます。
また、もっと自己アピールしたいという気持ちや、もっとかまってもらいたいという気持ちがあるのにうまくコミュニケーションが取れず、その結果揚げ足取りというカタチで表現してしまうのが、このタイプの特徴です。
揚げ足を取る人に狙われやすい人
揚げ足を取る人は一見、手当たり次第に粗を探してみんなの揚げ足を取っているように思うかもしれませんが、ちゃんとターゲットを絞っています。
では、揚げ足を取る人からターゲットになりやすい人とはどういった人なのでしょうか。
周囲からの評価が高い人
周囲からの評価が高い人は揚げ足を取る人から狙われやすくなります。特に、同じくらいの立場、または将来的に同じくらいの立場になる相手の評価が高いと、自分の立場が危うくなるのではと思って、その人の評価を下げようと必死に揚げ足を取ろうとします。
周囲が評価しているものなので、狙われる人に原因があるわけではありませんし、対処するのは難しいですが、「頑張っているね」とか、その人のことを評価しているということがわかる言葉をかけて安心させてあげるのも一つの方法でしょう。
本音が顔に出やすい人
思っていることが表情や態度に出やすい人も揚げ足を取る人のターゲットになりやすいです。
揚げ足を取る人は相手の落ち込む姿や悔しい姿を見て、相手よりも優位に立った気分になろうとしたり、嫉妬心や鬱憤を晴らそうとします。そこで、深く落ち込んだり、イライラしている姿を見せる人は、次もまたターゲットになってしまうでしょう。
逆に、腹の中でははらわたが煮えくり返っていても笑顔で「指摘してくれてありがとう」と言える人はターゲットになりにくいです。
充実している人
仕事やプライベートなど日々の生活が充実していると思われている人は、揚げ足を取る人のターゲットとなりやすいです。揚げ足を取る人は嫉妬心や劣等感が強いので、充実してそうな人を見るとどこかに粗を見つけて安心したくなるのです。
現在ではSNSで自分のプライベートを周囲に発信することができますが、こういった人にターゲットにされる可能性があることも理解した上で発信する必要があります。
揚げ足を取る上司への対処法
揚げ足を取られると気分が良いものではありませんし、できることなら揚げ足を取られるようなことは避けたいものです。
揚げ足を取られることを避けるためには、揚げ足を取る人から離れるというのが一番の対処法です。しかし、その対処法が使えない場面はたくさんあります。なかでも職場の上司は避けたくても避けるのは難しいものです。
職場の上司からよく揚げ足を取られるという人はどのように対処していけば良いか、その対処法や付き合い方を紹介します。
反抗的な態度はNG
上司に揚げ足を取られるのは気分が良いものではありませんし、反論したくなることもたくさんあると思います。特に、日常茶飯事揚げ足取りをしてくる上司や自分のことを棚に上げて揚げ足取りをする上司ならなおさらでしょう。
しかし、反論したり、無視したり、不満そうな態度をとったりするのは良い対処法ではありません。揚げ足取りをする人は人に指摘するくせに、自分への攻撃は一切認めません。反抗的な態度をとることで、上司からより大きな攻撃を受けることになってしまいます。
また、仮に反論して言い負かすことができたとしても、その一瞬はスッキリするかもしれませんが、上司との関係の修復は難しく、居づらい職場になってしまい、自分を苦しめることになります。
同調して話を聞く(フリをする)
上司から揚げ足を取られる時は、同調してその場を穏便にすませるという対処法が基本です。同調とは相手の調子に合わせるという意味です。嫌な上司に同調するのは不本意かもしれませんが、自分が無駄なダメージを受けないためと割り切りましょう。
自己肯定感を高めたい、自分の知識や経験をひけらかしたくて揚げ足を取ろうとする上司なら真剣に聞いている(聞いているフリ)をするだけでも満足しますし、「ありがとうございます」とお礼を言えば今後必要以上に目をつけられることもにないでしょう。
またプライドが高い上司なら、「知らなかったです」「すごいですね」と言って上司の自尊心をくすぐっていけば、攻撃が強まることはないでしょう。ただし、上司の気分が良くなって話が長引きそうになったら、「ありがとうございました」と切り上げましょう。
周囲との付き合い方を改善する
上司に揚げ足を取られるときに穏便にすませようとするのは多くの人がすでに実践していると思いますが、その対処法だけでは、上司の攻撃がひどくなることはなくても改善されることもないというケースも多いと思います。
そういう場合は、その上司との付き合い方だけではなく、周囲の先輩や同僚、後輩達などとの付き合い方も見直すのも良い対処法です。周囲との付き合い方を見直し、良い関係性を築いていくと、上司は自分だけ取り残されていく気分になります。
そうなることで、揚げ足を取って攻撃的な態度をとることを改めることもあります。特に、ある上司から自分だけピンポイントで攻撃を受けているという人には、周囲との付き合い方を改善するという対処法はすごく効果的です。
上司をうまく言い返すは方法こちら
揚げ足を取る彼氏・彼女への対処法
揚げ足を取られる相手が上司の場合、職場で避けることがほぼ不可能なので付き合い方や対処法も難しいですが、その相手が自分の恋人であった場合も付き合い方や対処法は難しいものです。上司と違って仕事の間だけと割り切るわけにもいきません。
「都合が悪くなると彼氏がすぐに揚げ足を取ってくる」「彼女に不満はあまりないけど怒ると揚げ足を取ろうとしてくるのは嫌」と日ごろから密かに思っている人も少なくないでしょう。
では、揚げ足を取る彼氏、彼女へはどういった付き合い方や対処法を用いればよいのでしょうか。
揚げ足取りはやめてと素直に言う
相手が上司の場合は反論するのは良い結果に結びつきにくいですが、相手が自分の彼氏、彼女であるなら揚げ足取りするのはやめてほしいときっぱりと相手に伝えるのが効果的です。
特に男性は指摘してあげているくらいにしか思っていない人も多いので、揚げ足取りしてくる彼氏には揚げ足を取られるのは嫌だということをしっかりと意思表示しましょう。
嫌われたくないという気持ちもあると思いますが、今後の恋人としての付き合い方を考えると、我慢してダメージを受け続けるのは良い方法とは言えませんし、精神的にもよくありません。
何が不満か聞いてあげる
もともとの性格上、揚げ足取りをする人であれば、揚げ足取りをやめるように伝えるだけでも良いですが、普段そういうことをする人ではないという彼氏、彼女が揚げ足取りをしてくる場合は、しっかりと不満を聞き出すことも大切です。
特に女性の方が多いですが、普段は彼氏に言えずにずっと我慢していたものが爆発して揚げ足取りしてしまうこともあります。そういった場合は、揚げ足取りはやめろと頭ごなしに言うのではなく、どんな不満をもっているかしっかりと聞いてあげるべきです。
そこから二人が良い方向へ向かっていけるように二人の気持ちや考えをぶつけあっていくと良いでしょう。
言われたことをちょっとだけ振り返る
彼氏、彼女に揚げ足取りされるのは嫌だと伝えるのは良いことですが、嫌だと伝えるだけで終わらせるのはよくありません。恋人が揚げ足を取ってきたということは、その点について日ごろから嫌だと思っていたり、直してほしいと思っているということです。
話の内容を振り返って、こういうところ嫌だと思っていたのだなとか、こういうところが気になる人なのだなと今後の付き合い方に活かしていくことも大切です。冷静に振り返ってみると、言われていることは正しいなと思うことも出てくるでしょう。
ただし、揚げ足取りされるのは気分が良いことではないので、あまり真剣に振り返らずちょっとだけ振り返ってみるのがストレスを溜めないポイントです。
揚げ足を取る人との上手な付き合い方
上司や恋人の他にも世の中には揚げ足を取る人はたくさんいるので、今後も出くわすことになるでしょうし、すでに出くわしている人も少なくないでしょう。
では、そういった人達とはどういった付き合い方をしていけばよいのでしょうか。
相手の感情を考えすぎない
相手の感情を読み取ろうとしないというのも、揚げ足取りをしてくる相手との上手な付き合い方です。
同じ人に何度も揚げ足を取られると、「自分のせいでイライラさせてしまった」「どうしてこの人は自分だけ言ってくるのだろう」「私と一緒にいるの嫌いなんだろうな」と相手の感情を考えてしまう人もいるでしょう。
しかし、揚げ足取りをする理由は嫉妬心やプライドの高さ、自信の無さなど相手の心の問題が原因であるケースがほとんどなので、必要以上に相手の感情を読み取って自分を責めようとする必要はありません。
突っ込まれ所を減らしておく
揚げ足取りをする人と長く付き合っている場合、その人がどういうことに対してどういうタイミングで揚げ足を取ろうとするかわかってくると思います。その人の地雷をできるだけ踏まないようにするだけでも、突っ込まれる機会をかなり減らすことができます。
自分の他にも人がいる場合は、どういうことをすると、その人は揚げ足を取ろうとしてくるかという情報を周囲の人達と共有しておき、協力して突っ込まれ所を減らしておくとさらに効果的です。
つまり、揚げ足を取ろうとする相手に足を揚げないようにするという付き合い方をしていくということです。
前向きに解釈する
揚げ足を取る人と付き合うときは前向きに解釈することも大切です。
揚げ足を取る人は劣等感や不安、嫉妬、コンプレックスなどからこの人には負けたくないという相手に対して揚げ足を取ろうとします、ということは、その相手に負けるかもしれないという危機感があって無意識のうちに相手を認めていることになります。
なので、揚げ足を取られる時は、私のことを認めてくれている証拠だなと前向きに解釈するように心がけると相手の言葉を真に受けず、受け流せるようになってきます。
揚げ足を取る人を上手に対処しよう
揚げ足を取る人の心理や特徴を知ると、世の中には当てはまる人がたくさんいることがわかると思いますし、今後、あなたも揚げ足を取られることもあるでしょう。
ここで、紹介した対処法や揚げ足を取る人との付き合い方を参考にして、上手に付き合ってイライラを溜めこまないようにしましょう。