才女の意味とは？才女の特徴も紹介

古くは平安時代、紫式部や清少納言らを「才女」と表しています。優秀な女性を褒める場合によく聞く「才女」という言葉。

女性に対する褒め言葉として聞き流しているかと思いますが、その意味や特徴とは何なのでしょうか。才女の意味・特徴を知ることで、知識を深めてみましょう。

「才女」とは、才知のすぐれた女性を指す言葉です。才知とは、才能と知恵のこと。理知的な女性・知的な女性・賢い女性・教養のある女性・聡明な女性・頭のよい女性・利口な女性とも言い換えられます。

才能にあふれ、頭のはたらきが鋭いことから、男性同様に仕事をこなすキャリアウーマンに多く特徴が当てはまります。類語で才媛（さいえん）という言葉もありますが、才媛は全体的に教養のある女性に使うためニュアンスが少し違っています。

才女と呼ばれる人の特徴とは何なのでしょうか。ここでは才女の特徴を5つ挙げています。

才女の特徴といえばまず、知能が高いことです。才女として紹介される方は、東大や京大卒など高学歴の方が多くみられます。

また、語学堪能であったり難易度の高い国家資格を持っていたりと能力の高さがうかがえます。

豊富な知識や観察力から、自ずと判断力の高さが目立ちます。判断力が高いため周囲からの信頼も厚くなり、会社の役職などを任されることもあるようです。

判断力が高いことは危機管理能力にも長けているということ。人を束ねる立場に就いた場合には、一層その手腕を発揮できるほどの能力があります。

知能の高さだけでなく、才能があることも才女の特徴です。スポーツ万能であったり、文字が美しかったり、絵画が上手だったりと、他者よりも秀でた才能を併せ持っています。

努力では届かない境地の才能をもった才女もいます。

理解力や分析力に長けているからこそ、頭の回転が速い才女。その場の状況に合わせて柔軟に対応できるため、社会人であれば上司に重宝される人物像です。また、頭の回転が速い方は会話も上手です。会話の単語や話題に対して情報の引き出しを多く持っているため、相手を飽きさせず会話が弾むからです。

しかし、頭の回転が速いことがマイナスになる場合もあります。それは、頭の回転が速すぎて相手の言動を先回りしてしまう場合です。気が利くと称されることもありますが、言動を先回りされることで不快に思う人もいるため、ケースバイケースと言えます。

これだけの特徴を兼ね備えていると、必然的に才女は仕事ができます。求められた仕事をこなし、それ以上の成果もあげることができる能力を持っています。

また、自身の仕事ぶりだけでなく、才女は上司としても有能です。物事を論理的に考えるため、指示が的確なのが理由のひとつです。その才能を遺憾なく発揮することで、次々と昇進して重役に就いている才女もいます。

頭がよく、才能もあり、仕事もできる才女のことを男性はどのように思っているのでしょうか。イメージも含め、男性の本音を紹介します。

自分より優秀な人物には劣等感を抱きがちです。男性としては、対象が女性であるとより強く劣等感を抱くケースが多いようです。

例えば、収入面。才女はその能力から高収入であることが多いため、自分より収入の高い女性とは付き合いづらいと感じる男性もいます。

職業においても、社会的地位の高い職業に就くことの多い才女。こういった理由から才女は高嶺の花に感じられるため、異性としては近寄りがたくもあるようです。

自分の力で物事を成し遂げることのできる才女は、他人に頼ったり甘えたりすることはほとんどありません。その優秀さや立ち振る舞いから、プライドが高いと思われているようです。

プライドが高い女性は可愛げがなく映るため、男性にとって魅力は薄いそうです。また、プライドが高いと自分の意見を曲げることが少ないため、衝突することも多いそう。

もちろん、才女＝プライドが高いというわけではありませんが、このようなイメージがあるようです。

才女は自身の意識や能力が高いため、他人に求める基準も高いのではないかと思われています。プライベートだと、食事のレベルやファッション。ビジネスだと、ノルマや成績など、優秀な人の基準で求められるプレッシャーをストレスに感じる人もいるようです。

才女ゆえに、人生においてはエリートコースを歩んできた方がほとんど。そのため、遊び心やユーモアに欠けているというイメージを持たれているようです。

実際にはそれぞれの性格にもよるので、才女が堅苦しい方ばかりかというとそうではありませんが、才女の順風満帆な生き様がこのようなイメージを作っているのかもしれません。

才女に対する男性の本音はマイナスなイメージのものが多かったのですが、才女だからこそ異性として好感が持てるポイントもあるようです。

性別に関係なく、真面目で誠実な人物は好まれます。理知的な才女は、モラルを守る素敵な女性に映るようです。

真面目であることは、パートナーに対して一途に接してくれるということ。献身的な女性は男性の憧れです。

また、自身が正しいと感じたことに関して物怖じせずに発言するため、パートナーとして信頼ができる点も好まれています。

才女はその才能と頭脳から仕事がよくでき、高収入であることが多いです。経済的にも精神的にも自立している落ち着いた雰囲気が、男性を魅了する要因でもあるようです。

特に、結婚を意識した年齢の男性にとっては、ともに家庭を築くパートナーとして自立している女性を選ぶ傾向があります。

一見、何事も完璧に思える才女ですが、全てが完璧な人間はいません。完璧な部分が多いからこそ、稀に見られる欠点がかわいらしく感じられます。

例えば、仕事はできるのに料理が苦手だったり、語学堪能なのに歌が下手だったりと、意外な一面とのギャップにときめく男性が多いようです。

完璧主義者で弱みを隠したがるタイプの人ならなおさら、普段の姿とギャップのある一面は魅力的に見えます。

才能や魅力のある人物があふれる芸能界において、才女なイメージがある女性芸能人を紹介します。

「とくダネ！」の司会や「バンキシャ！」のコメンテーターを務めていた菊川怜さん。夫は実業家の穐田誉輝さんです。スカウトされモデルとしてデビューした菊川さんは、女優・タレント業でも活躍しています。

そんな菊川さんは、東京大学工学部建築学科の卒業生。「遺伝的アルゴリズムを適用したコンクリートの要求性能型の調合設計に関する研究」をテーマに卒論を執筆しています。

「ふくろう博士の日本家庭教師センター学院」のアンケート「理想の家庭教師像調査」においては、教わりたい有名人として6年連続で女性部門第1位に選ばれるなど、名実ともに才女の代表ともいえます。

菊川さんのご両親も東大卒で、頭の良さは親譲りのようです。大学受験では東京大学理科一類、慶應義塾大学医学部、早稲田大学理工学部にも合格している秀才です。

女優でタレントの高田万由子さん。夫は有名バイオリニストの葉加瀬太郎さんです。表紙モデルから芸能界デビューした高田さんは、東京大学文科三類に入学し、東京大学文学部西洋史学科を卒業しています。

小学4年生のころからフランス語を学び、高校時代にはスイスに1年間留学しています。特技は乗馬とフランス語で、テレビ番組が主催した馬術大会において優勝した経験を持っています。

高田家は、明治時代に武器・機械商として財を成し「明治三大貿易商之一」とまでいわれた高田商会の末裔である名家。美貌、頭脳だけでなく家柄にも恵まれている才女です。

AKB48の元メンバーの川崎希さん。卒業後はアパレルブランドの起業を皮切りに、ネイルサロン、エステサロンも展開している実業家です。夫のアレクサンダーさんとともにバラエティー番組に出演するなど、タレント業でも活躍しています。最終学歴は、進学校として有名な品川女子学院高等部。カナダへの留学経験もあるようです。

川崎さんの特筆すべきは、実業家としての努力と手腕。AKB48卒業発表の2カ月前から約50冊の経営本を読み込み、企業経営について勉強していたそうです。そしてグループ卒業翌日に、給料で貯めた40万円をもとに起業しました。

AKB48に入る前から、社長になるのが夢だったという川崎さん。自力で夢を叶える芯の強さが才女らしいです。

才女という言葉は、基本女性にのみ使います。同じく才知にすぐれた人物を表す言葉として、才子（さいし）・才人（さいじん）・才物（さいぶつ）があり、男性にはこれらの言葉が使えます。

才女と同じく、才知にすぐれた男性芸能人を紹介します。

歌舞伎役者、俳優及びボクシング解説者、実業家と幅広く活躍している香川照之さん。個性が強い役柄を見事に演じる印象が強い、実力派俳優です。

昆虫にも造詣が深く、昆虫についての科学系番組を受け持っています。番組内では、昆虫に対する熱い思いを口にする姿が多くみられ、今までの香川さんのイメージとは違った魅力が話題となっています。

こうした昆虫に対する認知度向上の貢献への感謝の意から、2018年に新属新種として記載されたアミメカゲロウ目トガマムシ科の昆虫化石(琥珀化石、和名クジコハクトガマムシ)の学名には、香川さんに献名された「クジベローサ・テルユキイ（Kujiberotha teruyukii）」が命名されています。

そんな香川さんは、東京大学文学部社会心理学科の卒業生。あの林修さんと同期だったそうです。

派手な外見や所作から来る印象ばかりが目立つ方ですが、早稲田大学社会科学部を卒業しています。

ミュージシャン・マルチタレント・ジャーナリスト。ロックバンド聖飢魔IIの元ボーカリストと、さまざまな分野において才能を発揮しています。幼少時にアメリカに在住していたこともあり、異文化交流に関してのコメントも多くみられます。

日本の伝統芸能・文化にも造詣が深く、純邦楽・能等と共演することも。また、大相撲関係者すら感心するほど知識をもった好角家でもあるなど、幅広いジャンルで活躍している才人です。

妻女を表すことわざや四文字熟語について見ていきましょう。

才女を表すことわざには「柳絮の才（りゅうじょのさい）」というものがあります。柳絮の才とは、非凡な才女の例えで、女性のすぐれた文才を褒めて使う言葉です。「彼女は本当に柳絮の才が高い」といった使い方をします。「柳絮」とは、白い綿毛のついた柳の種子のことで、それが雪のように舞うことも指します。

晋の時代、貴族政治家である謝安が急に降り始めた雪を見て、この雪は何に似ているかと尋ねました。すると、甥の謝朗は「空中に塩を蒔いたようだ」と言い、姪の謝道韞は「白い綿毛のついた柳の種子が風に舞い散るのには及ばない」と答えました。

謝安は姪のこの返答に感心し、「柳絮の才高し」と言ったそうです。「柳絮の才」という才女を表すことわざは、この故事に基づいています。「詠雪の才（えいせつのさい）」ともいいます。

才色兼備とは、すぐれた才能と美しい容姿の両方をもっていること。多くは女性について用いる言葉です「才色」とは才知・才能と顔かたちのことで、「兼備」とは兼ね備えることを指します。

才女という言葉に容姿についての特徴は挙げられていませんが、一般的に才女と称される人は容姿も美しい女性の場合が多いです。

才色兼備と似た四文字熟語に「秀外恵中」があります。「秀外恵中」とは、風姿が立派で美しく、高い知性を備えていることを表します。

「外」「中」は外形・内心の意味で、「秀」はひいでている、立派であるを意味しています。「恵」は頭の働きの聡いこと。

「そとにひいで、なかにけいあり」と訓読します。

優れた才能と容姿の両方を持ち合わせていることを指す熟語です。

才女について紹介してきましたが、世の中には、才女を気取っている女性もいます。

才女に見られたいという願望が強く、実績以上に、「私は仕事ができます」「才能があります」「知識が豊富です」というようなアピールをしている女性のことです。

多くの場合は、その人の言動から本当の才女かどうか分かるケースが多いため、才女を気取っていてもすぐに見破られてしまいます。

才女の意味や特徴、男性から抱かれているイメージについて紹介しました。マイナスのイメージもありましたが、裏を返せば才女とは、それだけ魅力のある人物だということ。

家柄や容姿は生まれ持ったところによるものが大きいですが、才能の伸ばし方、努力の積み重ねは誰でも挑戦できることです。なりたい自分になるために努力する姿は、きっと周りから輝いて見えるでしょう。

日本は「天照大神（アマテラスオオミカミ）」という女性の最高神が存在する珍しい国です。歴史上においても、その能力をもって輝いてきた才女がたくさんいます。日本人女性として自分を内面から磨くことこそが、才女と呼ばれるための一歩ではないでしょうか。