北枕で寝ると風水的に縁起や運気はいいのか？

風水で言うところによると北枕で寝るのがおすすめという話がありますが、これはどうなのでしょうか。「北枕」というと昔から「縁起が良くない」などと言われ、どちらかと言えば避けられていた枕の向きになります。

そのように「縁起が良くない」と言われていた北枕で寝る行為ですが、風水では金運や仕事運がよくなると言われるような運気アップに繋がると言われています。

風水でいう北枕にどのような運気アップの効果があるのか、というところと、なぜ北枕で寝るのが縁起が悪いと言われていたのかというところを併せて見ていきましょう。

まず、風水的に北枕が良いとされるその「効果」をお伝えする前に、「ずっと北枕で寝るのは縁起が悪いと思っていた」という「納得いかない」部分を取り除くためにも、北枕が縁起が悪いと言われている理由を確認していきましょう。

北枕で寝るのが縁起が悪いと言われている理由というよりは、「なぜそのように『勘違い』してしまったのか」という理由になりますので、チェックしてみてください。

日本古来で昔から言われている理由になるので、北枕が縁起が悪いと言われる理由の「説」となるのですが、「お釈迦様が亡くなった時に北枕だった」ということが影響している説が非常に有力な説となります。

お釈迦様という偉い人物が亡くなった際に「北枕」であったことを「死」と繋げることで、あまり縁起が良くないという捉え方をしたという説です。

そして、その影響から日本では、死者を北枕にして扱うということが続けられていたこともあって、「北枕＝死者」という考え方から「北枕で寝るのが縁起が悪い」とされていた説が非常に有力です。

こちらの説はそれほど有力ということではありませんが、昔は今以上に風習や習わし、他にも「噂話」が強く根付く傾向にありました。今のように電話やネットなどの情報源がないことからもそういったものが強く根付くのです。

そして、貴族は自分たちが北枕で寝ているところ、その噂を聞きつけた庶民が貴族の真似事をして北枕で寝るようになったという話があります。そしてそれが気に入らない貴族たちが「デマ情報」を流して庶民にやめさせたという説です。

そのデマ情報が、「良くないことが起こる」とか「縁起が悪く運気が下がる」などの情報だったために、その噂が根付いて今日まで続いていたという説です。

これは「説」というよりもほぼ事実になりますが、最初の「お釈迦様が亡くなった時に北枕だった」という情報を「＝死」と繋げているのがそもそもの日本独自の誤解になります。

他の国々では、「お釈迦様と同じ極楽浄土に行けるように」ということで北枕は「縁起が良い」ものとされています。死者も生者もどちらにとっても、お釈迦様と同じ枕の向きで寝ることは良いものとされているのです。

しかし、誤解したまま伝わった日本では、「死者の枕の向き」という考え方しか広がらなかったのです。これが北枕で寝るのが縁起が悪いとされる理由の1つです。

北枕で寝るのが縁起が悪いとされる「誤解」はその理由とともに解けたところで、次は風水的に北枕が良いとされる効果の部分を見ていきましょう。

風水の北枕ではどのような効果が見られるのか、という部分になります。様々な風水的効果が見られるのですが、「金運」、「仕事運」、「健康運」でのそれぞれの効果を確認していきます。

金運など、どの運気についても良い方向に行くという効果がありますので、素晴らしい北枕の風水的効果をチェックしてみてください。

風水的に金運アップの方角というのは、西が有名で、「お金を呼び込む方角」と言われています。ですから西側に金運の運気をアップするところが挙げられるのです。

では、なぜ北枕で寝ることに風水的に金運アップが繋がるのかと言うと、風水でいう北は「お金が貯まる」ところなのです。「西で呼び込み、北で貯める」ということになります。

ですから、風水的に金運の運気を上げるには、西ばかりを重視するのではなく、「北」も重視して「貯める」部分も見ていく必要があり、そのために金運アップのためにも北枕は良いとされます。

風水的に北枕では「性格が穏やかになる」とされているので、人間関係が円滑になります。他にも北の方角には「信頼関係や秘密を守る」という意味もあり、こちらも人間関係にとってプラスになるところです。

人間関係が円滑になったり、良い関係が築けるということは、仕事上でも非常に良いことで、結局のところ、「仕事も人と人との繋がり」が重要なので、そこが良くなるということは仕事運も運気がアップするというのが風水的な効果です。

風水で「健康に良い」とされているのは北枕だけで、その理由は「気の流れ」が良い向きになるということがあります。

大地の気は北から南に流れますし、身体の気も頭から足に向かって流れます。つまり、大地の気と身体の気が一致した方向に流れるので、身体の気がスムーズに入れ替わり疲れが取れやすく健康になります。

また、寝るときには頭寒足熱（ずかんそくねつ）と言い、頭を冷やして足を温めるのがよく眠るのに良いとされているので、北枕であれば、それも実現しやすく、「よく眠れる＝健康に良い」ということにも繋がります。

部屋の間取りなどの関係で北枕にできないというケースも少なくありません。そういった場合には、「それ以外のもの」を気をつけることで運気が下がることへの対策ができます。

良くないのは「寝室にある鏡」です。これは運気を吸い取ると言われていて非常に良くないので、別の部屋に移動させるか、布をかぶせるなどして鏡が出ていない状態にしましょう。

また「清潔にする」ことも風水の基本で、寝室の掃除だけではなく、シーツやパジャマなどは毎日、それができなければできるだけ頻繁に洗濯をして取り替えましょう。

風水では金運や仕事運、健康運、そして恋愛運など様々なものの運気が上がる北枕が一番良いとされていますが、他の向きの枕というのはどのようになっているのか解説していきます。

東、西、南、それぞれの枕の向きでの運気の動きがどのようになっているのか、ご自身の枕の向きと照らし合わせてチェックしてみてください。

風水で東枕がどのような運気を持っているかというと、「元気がないとき」や「どうしてもやる気が出ないとき」に良い方角とされています。

東というのは、「太陽が昇る方角」になっていますので、元気の源、太陽のパワー、という方角になります。これらを得ることで美容と健康にも良いと言われています。

風水で「西枕」がどのような運気を持っているのかを解説します。「西枕」にすることで、「落ち着きを取り戻したり」、「ゆったりした気分」になれると言われています。

これは、「東枕」の逆で、「太陽が沈む方角」が西になっているので、落ち着いたゆったりした気分になりたい場合に最適な枕の方角だということです。

ただし、ずっと西枕にしていると「ゆったりしすぎる」「のんびりしすぎる」ということになり、「やる気が出ない」ことにも繋がるので、その点は注意が必要です。

風水で「南枕の運気」については、「北枕と逆」になるので、あまり良いものとは言えません。それどころか「悪い枕の向き」と言えるでしょう。

金運も下がりますし、仕事運や健康運にとっても運気がよくない流れになります。また恋愛運についても上手くいかない傾向にあるので、南枕はおすすめできない方角となります。

風水で恋愛運をアップさせる枕の向きはどこになるでしょうか。さきにお伝えしてきたように風水的に見て「北枕」も恋愛運のアップには良いのですが、別の方角もあります。

また、風水では枕の向き以外にも恋愛運をアップさせる方法がありますので、そういったものについてもご紹介していきますので、恋愛運をアップさせたいという場合はチェックしてみてください。

さきほどからお伝えしているように、風水では「北枕」も恋愛運アップには良いものとなっています。ですが、これはどちらかというと夫婦関係がよくなる性質のほうが強くなっています。

現在、恋人を募集している、とか婚活をしている、とか彼氏との仲をもっと深めたいという場合には「北枕」よりも「南東枕」にしたほうがより恋愛運のアップが見込めます。

先にもお伝えしたとおり「南枕」は様々な運気にとって良くない方角なので、「真南」にならないように、「南東」をしっかり確認して枕を向けるようにしましょう。

風水には当然ながら「枕の向き」以外にも様々な運気をアップする方法があり、「恋愛運」についても多くの運気アップ方法があります。

ただ、生活全般や他の幅広いところまで話を広げてしまうときりがないことになってしまいますので、今回は「枕」についての恋愛運アップ方法にフォーカスしてお伝えしていきます。

恋愛運は「北枕」などの枕の向きだけではなく、枕カバーの色やデザイン、さらには「清潔にする」ことからも得ることができるので、確認していきましょう。

風水で恋愛運がアップする枕カバーの色とデザインはどのようなものでしょうか。まず「色」についてですが、風水で恋愛運アップの色は「ピンク」になっているので、ピンクのものを取り入れましょう。

もちろん枕カバーをピンクにするのも良いですし、シーツやパジャマがピンクでも良いです。「ピンク一色」ではなくとも、ピンクが大きめに入っていれば問題ありません。

また、黒などの暗い色を使った枕カバーやシーツ、カーテンなどが寝室にあると恋愛運を下げてしまうことに繋がるので、そういった暗い色は避けるようにしましょう。

風水では「掃除」などをして「清潔に保つ」のは基本中の基本です。良い運気を取り入れるためには、掃除などは欠かせないものとなります。

そして、枕カバーというのは冬であってもそれなりに汗などの湿気を吸ってしまうものなので、できれば毎日取り替えることで恋愛運を良い状態に保つことができます。

枕カバーを毎日取り替えることで、「枕本体」に頑固な汚れがついたり、湿気がとどまることを防ぐこともできますので、風水的な「清潔」を保つことができます。

風水で金運をさらにアップさせるにはどのようなポイントがあるのか、ということをご紹介します。こちらも恋愛運と同じように「北枕」のみではありませんから、たくさんの風水的な方法があります。

そして、それらすべてをお伝えすることはできませんので、ここでは「枕」に関連するものをお伝えしていきます。「北枕」の他に、風水で金運をアップさせる方法はどのようなものがあるでしょうか。確認していきましょう。

枕の素材として「枕」というのは古来から親しまれているものではありますが、こちらは「金運アップ」に非常に良い枕の素材とされています。

そば殻などの穀物というのは、生活に直結する「生命の次に大切なもの」として育てられてきたことから、現代の生活に直結する「金運」や「財運」をアップしてくれるものとして言われてします。

他の人工物の素材よりも少々手入れが大変ではありますが、少しの手間を惜しまず、晴れた日に天日干しするくらいのことでも快適に使えるので、金運アップを望むならそば殻の枕はおすすめです。

風水で金運をさらにアップさせようと思うのであれば、枕元に電化製品を置かないというのは重要なポイントとなります。目覚まし時計など小さなものでも同じことです。

風水では電化製品は電磁波により「気の流れを乱す」ものとして言われているので、さきにもお伝えしたように「気の流れ」は風水的に重要なポイントで、それを乱すというのは、運気も乱れマイナスに働きます。

せっかく「北枕」にして風水的な運気を上げて、気の流れもスムーズにしているところに、電化製品による気の乱れがあっては「もったいない」ので、枕元には電化製品を置かないようにしましょう。

風水では運気を浄化したり、再生するのが「寝ている間」とされています。ですから、「北枕」という寝ている間の運気に関わるものについては非常に重要なのです。

そして、北枕については、金運や仕事運、健康運など様々なものについて非常に良いものとなっているので、寝ている間にそれらを浄化し、良い方に再生するというとても縁起の良いものになります。

昔から「北枕は縁起が悪い」と言われていて、北枕を避けていたという人も少なくありませんが、ここでお伝えした「誤解」と風水の「北枕の効果」を見ると北枕の良さが伝わることでしょう。

もちろん絶対に北枕にしなくてはいけないとか、風水を信じなさいという意味ではありません。「縁起が悪いということはない」ということと、風水でいうと「こんなに良い効果がありますよ」という理解だけでも十分でしょう。

間取り的に北枕に出来ない場合は無理する必要はありませんが、もし、風水的な効果に多少なりとも興味があれば、その効果を期待しつつ北枕にしてみるのも良いでしょう。