ファスナーの直し方!外れたチャックのスライダーの修理方法とは?

ファスナーの直し方、外れたチャックのスライダーの修理方法を説明します。ファスナーはズボンのチャック、セーター、カバンや財布のファスナーなど様々な場所で使われています。でも外れたチャックは直すのに時間がかかりイライラしませんか?便利な直し方を覚えましょう!

ファスナーの直し方!外れたチャックのスライダーの修理方法とは?のイメージ

目次

  1. 1ファスナーが壊れた!自分で修理する方法ってあるの?
  2. 2ファスナー(チャック)の種類と構造
  3. 3ファスナーが壊れる原因
  4. 4ファスナーが噛んでしまった場合の直し方
  5. 5ファスナーが閉じても開いてしまう場合の直し方
  6. 6ファスナーの片方が抜けた場合の直し方
  7. 7ファスナーの滑りが悪い時の簡単な対処方法
  8. 8ファスナーが壊れた時は何処のお店に持っていく?
  9. 9ファスナーが外れたらセルフリペアを試してみよう

ファスナーが壊れた!自分で修理する方法ってあるの?

パーカーのファスナーやズボンのチャックを締めようとしたら、動かなくなってしまったという経験はありませんか?ファスナー付の財布を使い始めたはいいものの、レシートをチャックの部分に挟ませてしまって開けられない!なんてことも。

いろいろなところに使われているファスナーですが、一旦壊れてしまうと大変です。チャック部分が外れただけで洋服を着られなくなってしまうのです。

でも「それだけのために修理に出すのは嫌!」「自分で何とかしたい」と言う方のためにファスナーの直し方、外れたチャックのスライダーの修理方法を説明します。便利な修理方法を覚えてスッキリとしましょう。

ファスナー(チャック)の種類と構造

外れたファスナー(チャック)の修理方法の前に、チャックの種類と構造から説明します。チャックが外れた経験があまりなければ、チャックにどんな種類があるのかや、チャックの構造なって考えもしないでしょう。

でも何とか外れたチャックを修理して今まで通りパーカーやセーターを着たいと思う方は、少しだけお付き合いください。ちなみにチャックとは和製英語で、ファスナーが一般的な用語です。アメリカでは「ジッパー」と言う方が通じるようです。

ファスナーの種類

まずはファスナーの種類から説明します。ファスナーの種類には三種類あります。金属ファスナー・樹脂ファスナー・ビスロンファスナーです。金属ファスナーはジーパンに使われているあのファスナーです。

樹脂ファスナーは、上の写真のようにファスナー部が樹脂で出来ていてコイル状になっているファスナーです。ビスロンファスナーは一つ前の画像(黄色の生地)をご覧ください。ファスナー部は同じく樹脂で出来ていますが平らになっています。

ビスロンファスナーは金属ファスナーより軽いのが特徴です。柔軟性があまりないのでナイロンパーカーなど真っすぐな生地に使用されます。樹脂ファスナーはコイル状で柔軟性に富むので鞄などカーブのある物に多く使われるファスナーです。

ファスナーの構造

ファスナーが閉じたり開いたりするのは、歯車の原理によるものです。スライダーというファスナーの取っ手のある部分を上に引き上げたり引き下げたりすることで、歯車を嚙合わせたり外したりします。ファスナーの構造を知れば単純な原理だと分かります。

歯車がかみ合わなくなってしまうと困る事になります。また、閉じたはずのファスナーが下から開いてしまう事もあります。ファスナートラブルはイライラの元になってしまいます。次は、ファスナーの構造を見ていきましょう。

エレメント

エレメントとは、金属や樹脂でできたファスナー部分の事です。上の画像で言うとシルバーの部分をエレメントと言います。エレメントが噛み合う部分を務歯頭部といいます。務歯頭部が噛み合う事でファスナーが開いたり締まったりします。

スライダー

スライダーとは、ファスナーを開閉する際の取っ手がついている台形の部分の事です。エレメントの歯車をかみ合わせる役目をしています。

テープ

ファスナー専用の布の部分をテープと言います。エレメントが付いている部分のことです。洋服や鞄などの生地の色と合わせたカラーが使われます。上の画像では、ブラウンのパンツのファスナーなのでテープ部分も茶系の物が使われています。

ファスナーが壊れる原因

ファスナーの種類や構造を見てきましたが、そもそもファスナーが壊れてしまうのはどんな時なのでしょうか。ファスナーが壊れる主な原因を二つ挙げます。

生地を噛ませてしまった

一番多い原因はファスナー周囲の生地を噛ませてしまった事によるものでしょう。これは皆さんも一度や二度は経験があると思います。

洋服の生地であれば、割と簡単に外れた事もあろうかと思いますが、お財布や鞄のファスナーに糸くずや紙切れなどが挟まって取れなくなってしまった場合は取るのに苦労する事になります。

無理な開閉や劣化によるもの

二番目に多いのが、ファスナーが動かないからと無理な力を加えてしまう事です。エレメントの位置がずれてしまって歯車が噛み合わなくなったり、スライダーがひん曲がってしまって、スライダーの役目を果たさなくなればどうにもならなくなります。

また、ファスナーも洗濯やクリーニングなどで劣化します。動きにくくなるのは、油分が無くなる事も原因となっているようです。

ファスナーが噛んでしまった場合の直し方

では、ここからはファスナーが壊れた時の自分で出来る修理法について、壊れた状況別に説明していきます。ファスナーが壊れる状況は「ファスナーが噛んでしまった」「閉じたのに下から開いてしまう」「片方が抜けてしまった」「動きが悪くなった」です。

最初は「ファスナーが噛んでしまった時の直し方です。これはファスナーが付いている素材によって対応が違います。生地が柔らかい場合、硬い場合、浅い場合の直し方を見ていきましょう。

生地が柔らかい場合の直し方

最初は生地が柔らかい場合です。生地が柔らかいとはセーターやカットソーなどのように、伸縮性のある素材を指します。

伸縮性のある素材の場合は、ファスナーと垂直に横にそっと引っ張っていきます。これだけで、ほとんどの場合は直ると思います。セーターなどは噛んでしまったおかげでほつれたりすることもあるかもしれませんので慎重に行いましょう。

生地が硬い場合の直し方

次に「生地が硬い場合の直し方」です。伸縮性のない素材で出来たもの、例えばジーパンなどを噛ませてしまった場合は、横に引っ張っても噛んだ部分が直らない事が多いでしょう。

伸縮性のない生地の場合は、エレメントやスライダーの部分を温めて隙間を作るようにします。温めるのはドライヤーや今の様な寒い時期であればヒーターなどでもいいでしょう。

少しだけ隙間が出来たところで、スライダーに入る薄さの工具(マイナスドライバーなど)を使用して噛んだ生地を抜くようにしてみましょう。

噛み方が浅い場合の直し方

噛み方が浅い場合は、ドライヤーで温めるような事をしなくても、外れるケースが多いでしょう。温めすぎると変形する恐れもあるので、なるべく避けたいところだと思います。

噛み方が浅い場合は、生地を引っ張りながらスライダーを噛んだ方と逆側に引き上げる(引き下げる)ようにしてみましょう。大抵の場合はこれだけで噛んだ部分が直ると思います。

ファスナーが閉じても開いてしまう場合の直し方

次は、ファスナーが閉じても開いてしまう場合の直し方です。チャックをしめたはずなのに、何故か下が開いている、ということも結構あります。

ファスナーが噛んでしまって動かないのも嫌ですが、下が開いてしまうと、一体どうすればいいのやら茫然とした気分になるでしょう。

スライダーを中心にx型に開いてしまったファスナーを見て「もうだめだ」と諦めるのは早いです。簡単な工具を使えば簡単に直す事ができるので頑張ってみましょう。

用意するもの

ファスナーが閉じても開いてしまうのを直す時は「ラジオペンチ」を使います。ラジオペンチは100均でも売っているので、高い物を買わなくても大丈夫です。

直し方

ラジオペンチを用意したら、以下の順番で簡単に直してしまいましょう!簡単にポイントを解説すると、閉じたはずのファスナーが開いてしまうのは、スライダーが緩んでしまっていて締める役割を果たしていないからです。ラジオペンチで締めれば終了です。

①スライダーの下の部分をペンチで挟む

ファスナー部分をテーブルに置きます。上に引き上げる部分は上部、下の部分は下になるような位置(つまり通常の置き方)にします。スライダーの下、エレメントが収まる部分をラジオペンチで挟みます。

この時、ファスナーの下のエレメント部分を、まっすぐにしてスライダーに収めるようにします。

②ラジオペンチでスライダーを軽く締める

ペンチでスライダーを挟んだら、ペンチをそっと押してスライダーを締めます。ペンチを締めすぎるとスライダーが狭くなりすぎて、ファスナーが動かない原因になってしまいます。最初から強く押さずに、左右が同じになるように少しづつ押していきましょう。

③スライダーを一旦上に引き上げ下にそっと下げる

スライダーをラジオペンチで締めたら、スライダーを一旦上に引き上げます。その後で、エレメントがスライダーに収まるようにしながら下に引き下げてみましょう。試しにもう一度上に引き上げて下が開く事がないか確認します。無事に閉じていたら成功です。

ファスナーの片方が抜けた場合の直し方

ファスナーの片方が抜けてしまった!と言う経験のある人も案外多いのではと思います。片方が抜けてしまった時の直し方を説明します。ちなみに上の画像のようにエレメント部分が欠けてしまっている時は直らないのでファスナーごと変えなくてはいけません。

用意するもの

片方が抜けてしまったファスナーを直す時に必要なのは「マイナスドライバー」「ドライヤー」「ラジオペンチ」の三点です。マイナスドライバーも、100均で買えます。用途が多いのでこの機会に購入しておきましょう。

直し方

ファスナーの片方が抜けてしまったら、エレメントをスライダーに入れるしかありません。スライダーにエレメントは入らないので、広げて入れてまた締めるという方法で直します。

①スライダーに熱を加えマイナスドライバーで隙間を作る

はじめに、ドライヤーでスライダーを温めます。熱を加えて柔らかくするためです。少し柔らかくなったところで、マイナスドライバーを使いエレメントが収まる部分に隙間を作ります。

②エレメントをスライダーに入れラジオペンチで締める

スライダーに隙間を作ったら、エレメントをねじ込みます。真っすぐに上に上がる状態にしたら、最後にスライダーの下の部分をラジオペンチで締めて元に戻します。これで終了です。

原理を知れば簡単な修理法だと思いますが、大切な物は余計な事をしてもっと悪い事態になる前に、修理屋に出す方がいいかもしれません。

プラスチック製ファスナーが抜けた場合の直し方

プラスチック製のファスナーが抜けた場合はどうやって、直せばいいのでしょうか。片方だけ抜けるより両方抜けた方が大変そうに見えますが、スライダーが自由に動かせるのでかえって簡単に直す事が出来ます。

プラスチック製のファスナーを工具を使わずに直す方法を解説します。動画があるので、そちらも併せてごらん下さい。

①エレメントを二つ折りにする

はじめにファスナー部分(エレメント部分)を二つ折りに折り曲げます。動画ではビスロンファスナーを使って解説しています。

ビスロンファスナーはエレメントの部分が樹脂で出来ており、一つ一つのパーツが大きめで間が少し離れています。金属性に比べると柔軟性もありますので直しやすいと思います。

②スライダーにエレメントのパーツをはめ込む

エレメントを折り曲げて、パーツ(務歯の部分)の単体だけを出すようにします。それをスライダーにはめ込むようにします。

ビスロン式のファスナーはスライダーが取れる仕組みになっているそうです。取れやすいのでかえって直しやすいのかもしれません。

下にプラスチック製ファスナーが抜けた場合の直し方の動画を貼りますので、そちらも目をこらしてよくご覧ください。

ファスナーの滑りが悪い時の簡単な対処方法

ファスナーは経年劣化します。お洗濯などで油分がなくなる、摩擦による摩耗などがありますが、滑りが悪くなっているだけなら、簡単に対処する方法があります。二つご紹介します。

尚、下記では家にある物で滑りを直す方法を紹介していますが、YKKでファスナーの滑りをよくする専用の商品も販売しているそうです。ファスナー専用スプレー ファスナーメイトと言いますが500円~600円で購入できます。

ファスナー専用スプレー ファスナーメイトは、ホームセンターやアマゾンで買う事が出来るので、それを使ってもいいでしょう。

リップクリームを塗る

一番手軽な方法は「リップクリームを塗る」事です。綿棒などでリップクリームを取って、エレメント部分に塗り込めばOKです。メンタムのリップなどお安いものなら勿体なくないのでお勧めです。

油を塗る

油を塗るのも、ファスナーの滑りをよくする簡単な方法です。調理油でも大丈夫です。油は液体なので、お洋服に付くとシミになってしまう場合があるので、注意しましょう。

ラードやココナツオイルなどの固形油や蝋燭を綿棒や歯ブラシで削って塗る方法などもあります。ラードや蝋燭がお家にある人は、試してみてください。

ファスナーが壊れた時は何処のお店に持っていく?

ファスナーが壊れた時に自分で修理できればいいのですが、どうしてもうまくいかない時、或いは、大事な物だからお金をかけても修理したい、と言うこともあるでしょう。

そのような時は一体何処に修理に出せばいいのでしょうか?主な店舗とおおよその料金を紹介します。尚、ファスナー製造シェアNO1のYKKでも修理を行っていますが、縫製を伴うものや務歯の破損などの修理は行っていないそうです。

ファスナーの修理依頼はYKKに物を郵送する形になりますが、往復の送料を支払う必要があります。修理が不可能という場合もあるので手間を考えると、修理をしてくれるお店に持ち込んでその場で依頼した方が早いかもしれません。

革製品の修理専門店

財布、バックなどのファスナー部分が破けてしまった、噛んで動かなくなった時はありませんか?このような時は鞄・靴・バック修理を行っているお店に修理に持っていきましょう。ファスナー修理で7000円程度から行っているようです。

ブランド品の鞄のファスナー修理は、そのお店で頼む事も出来ますが、お値段が高い場合があります。見積りを確認して依頼するかどうか決めましょう。スライダーの交換であれば5000円以内で済むようです。

洋服のリフォーム店

洋服のリフォーム専門店でもファスナー修理を行っています。洋服のリフォーム大手の「マジックミシン」では、ズボンのファスナー交換は2200円から、スカートのファスナー交換でも2500円からの料金で受けてくれます。

ファスナーが外れたらセルフリペアを試してみよう

ファスナーの直し方、外れたチャックのスライダーの修理方法を説明しました。洋服自体はまだまだ着る事が出来るのに、ファスナーだけ壊れて着る事が出来ないのは悔しいと思います。

ファスナーが外れた、壊れた時は、とりあえずセルフリペアにチャレンジしてみましょう。でもダメそうな場合は無理せずに修理屋さんに持っていきましょう!

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