嗚咽の2ch用語での意味とは?例文を用いて使い方や類語を解説
嗚咽の2ch用語での意味とは?分かっているようで詳細な意味までは分かっていない言葉を、分かりやすく例文を用いて解説します。言葉の使い方や類語も含めて解説します。ぜひこの機会にあまり馴染みのない言葉であった嗚咽という言葉の意味や用法をチェックしてみて下さい。
嗚咽の意味とは?
嗚咽の意味を辞書で調べてると、「声をおさえて泣くこと。むせび泣き。」と言う意味であることがわかります。声を抑えて泣くとは、読んで字の如く「声を出さないようにして泣く」と言う意味です。決して声を出さない訳では無く、多少は声も出る状態を指します。イメージとしては、葬儀の際などに声をおさえて泣く状態が声をおさえて泣くに近いです。
次の意味である、むせび泣きとは「のどをつまらせるようにして泣く。声を殺して泣く。」と言う意味です。むせび泣きは、喉で呼吸をするイメージです。むせび泣きも声を抑えて泣くに近い意味を持っています。
嗚咽の読み方
嗚咽の読み方は、「おえつ」です。読むことが難しい漢字ランキングにも入る漢字ですので、スムーズに読める方も少ないかもしれません。是非この機会に、読み方を覚えて下さい。嗚咽の「嗚」は、音読みでオですが「嗚呼(ああ)」の場合にはアと読む場合もあります。
また、最近では少ないですが「嗚」と「鳴」の間違いにも注意が必要です。最近のワープロでは、「嗚咽」とすぐに変換できますが以前は印刷物でも間違いがありました。嗚咽の「嗚」の旁(つくり)は、鳥ではなく烏(からす)が正しい書き方です。最近は少なくなりましたが、手書きの文章では注意するポイントの一つです。
2ch用語としての「嗚咽」の意味
2ch用語やネットスラングには、多種多様な用語が存在します。2ch用語のみを見た場合においても、認知度が高い2ch用語から、あまり知られていない2ch用語まで数多くの2ch用語があります。意味が分かると色々と面白いネットスラングや2ch用語ですが、「嗚咽」には2ch用語として別の意味があります。
知らない人が見ても意味が分からない2chでよく見かける「俺の嗚咽」や「俺の嗚咽自慢」等の使い方があります。2ch用語の「嗚咽」の意味とは、既婚男性が自分の妻以上に好きな女性を指します。既婚男性なので妻以上に好きな女性との関係は、自ずと不倫関係や二号さんとなります。
男性から見ても女性からも見ても、不倫関係は危険な火遊びで良い結末になる事はまずありません。あまり感心できる事でもありませんので、危険な火遊びはおすすめ出来ません。
男性が未婚の場合については、あまり触れられていませんでしたので「嗚咽」に当てはまるかは不明です。また、2chでは「嗚咽」を「oa2」と表記する事もあります。「oa2」の略は、o(俺)a(愛)2(2番目)で、「俺が愛する二番目の女(女性)」を意味します。2chでの「嗚咽」の語源には諸説ありますが「嗚咽するほど不倫相手の女性を好き」が有力な説の様です。
嗚咽の類語
「嗚咽」の類語も数多くあります。「嗚咽」の類語と各類語の意味や読み方もあわせて紹介していきます。「嗚咽」同様、類語にも難読漢字が多数あります。類語だけではなく、各類語の読み方もあわせて覚えると良いでしょう。
・歔欷(きょき) すすり泣き。むせび泣き。
・歔泣(きょきゅう) 泣きながら体を震わせてあえぐ様子。
・欷泣(ききゅう)すすり泣くこと。
・噎泣(むせびなき) 息が詰まるほど激しく泣く。声をのみこむようにして泣く。むせかえる。
・啜泣き(すすりなき) 発作的に泣く様子。
・噦り泣き(しゃくりなき)しゃくりあげて泣くこと。
「嗚咽」の類語のみを見た時でも、日本語の表現方法の多さにはいつも驚かされてしまいます。「嗚咽」とその類語を状況ごとに使い分ける事で、日本語の文章表現レベルも上がり、その状況に則した文章が書けるようになるでしょう。
「嗚咽」という言葉を使った例文5つ
「嗚咽」の意味の次には、使い方を紹介します。「嗚咽」の使い方を理解する事が、正しい使い方につながります。「嗚咽」には数パターンの基本的な使い方があります。まずは、基本的な使い方から学習しましょう。「嗚咽」の基本となる使い方は、「嗚咽を漏らす」です。
また、「嗚咽」は名詞として使用する事が殆どです。使い方の基本となる例文を5つ紹介しますので、順を追って見ていきましょう。
声を殺していたが嗚咽を漏らす
先ほども述べましたが、一般的な使い方としては「嗚咽を漏らす」です。この形が一番「嗚咽」には馴染む使い方です。「声を押し殺していたが、思わず漏れてしまうすすり泣きの声」を指します。様々な文章や小説においても登場回数は最多の使い方です。
例文として、数種類紹介します。
・雨の中肩を震わせ、嗚咽を漏らしていた。しばらくすると、彼女は泣く事をやめ顔を上げた。
・彼女は耐えきれないように、かすかな嗚咽を漏らした。
・急にしゃっくりのような嗚咽を漏らして泣きだした。
・彼女は嗚咽を漏らしながら、訊ね返す手を自分へと導いた。
・嗚咽を漏らしながら、その場で泣き崩れた。
・そして耐えきれないように、彼女はかすかな嗚咽を漏らした。
・唸るような嗚咽の声を漏らして身悶える。
・嗚咽を漏らして泣き出した。
すすり泣きから嗚咽に変わる
「嗚咽に変わる」とは、「他の状態から、すすり泣く状態へと変化する」事を示す際に使います。基本的には、涙を流し始めてから思わず声が漏れてしまう状態へ変わる時に使います。始めは涙が流れるだけでしたが、次第にすすり泣く状態へ変わります。小説などで刻一刻と変わる悲しみの状態を、印象的に表現する際に用いられます。
例文として、数種類紹介します。
・涙が次から次へと溢れ出し、やがて嗚咽に変わった。
・静かに流れていた涙は、やがて嗚咽に変わる。
・自然と目から涙が溢れ出し、やがて嗚咽に変わる。
・忍び泣きが嗚咽に変わる。
・全ては嗚咽に変わり喉を振るわせる。
思わず嗚咽が出る
「嗚咽が出る」とは、「嗚咽」が出る状態のみを指し示す際に使います。意味としては、「嗚咽が漏れる」と大きく代わりはありません。「出る」と「漏れる」で程度の大小を表現しています。本来の「嗚咽」は「漏れる」が基本ですので、時と共に変化した用法となります。
例文として、数種類紹介します。
・嗚咽が出て出て、つづけて見ている勇気がなかった。
・いまにも、嗚咽が出そうになるのだ。
・翌る朝、目がさめて、その映画を思い出し嗚咽が出た。
・彼は感情を絞り出すかのように、そして嗚咽を出しながらつぶやく。
・いまにも、嗚咽が出そうになるのだ。
嗚咽がこみ上げる
「嗚咽がこみ上げる」とは、「嗚咽」が漏れる前段階を指し示す際に使います。すすり泣く時の声が、その時点では「嗚咽」の声が漏れてはいませんがすでにすすり泣いています。この表現も「嗚咽に変わる」と同様に、刻一刻と変わる悲しみの状態を、印象的に表現する際に用いられます。
例文として、数種類紹介します。
・母親はやむをえず歌い出したが、嗚咽がこみ上げてきて歌にならない。
・私の胸には、今にも嗚咽がこみ上げてくるような感動が湧き上っていた。
・音は声にならなかった。 かわりに嗚咽がこみ上げてきた。
・突風のように嗚咽がこみあげて来たのを、あやうくこらえた。
・深刻な嗚咽がこみ上げて来たのでした。
嗚咽をこらえる
「嗚咽をこらえる」とは、「嗚咽」を漏らさない為に我慢をする状態を指し示す際に使います。今にも漏れ聞こえそうなすすり泣きの声をこらえている状態です。
「嗚咽が漏れる」とは反対の状態になります。こらえきれずに漏れてしまうのが、「嗚咽」なのであまり多くは使用されていませんでした。「嗚咽が出る」と同様に時と共に変化した用法だと考えられています。
例文として、数種類紹介します。
・それは嗚咽をこらえたようにも見えた。
・人々が見守る中、彼はうずくまったまま必死で嗚咽をこらえていた。
・嗚咽をこらえる必要も余裕もなく、声をあげて泣いた。
・彼女は嗚咽をこらえながら話を聞いていた。
・嗚咽をこらえる子供のように、震ふるえる声で彼は話し始めた。
嗚咽の間違った使い方
「嗚咽」の間違えた使い方を最近よく目にします。難読漢字のうえ、使い方も難しいので尚更間違いが起こりやすいのです。「嗚咽」の使い方の間違いを知る事で、言葉の理解を深めることが出来ます。「嗚咽」を正しく使う為に、間違えた使用方法やなぜ間違いなのかも含めて例文を紹介します。
号泣し嗚咽した
「号泣し嗚咽した」は、とても聞いていて違和感があります。なぜ違和感があるのか考えてみます。この例では、そもそも「嗚咽」の意味を勘違いしています。本来「嗚咽」の意味は、「声を出さずに泣く」という意味です。しかし、例文では相反する表現である「号泣」と組み合わせて使用しています。このミスマッチが、違和感の原因でした。
「嗚咽」の意味である「声を出さずに泣く」に対し、「号泣」は「大声をあげて泣くこと」です。これではまるで、「晴天で豪雨です」と書いている事と大差ありません。
他の言葉においても、このような誤用は多く見られます。このような誤用をしない為にも言葉の意味をしっかり覚えておきたいものです。「号泣し嗚咽した」の間違いポイントは、「嗚咽」と「号泣」は同時には出来ませんという事になります。
緊張からくる吐き気や嗚咽
「緊張からくる吐き気や嗚咽」も、不自然な印象を受けます。この例の不自然さの原因も「嗚咽」の意味を勘違いしている事に起因しています。本来「嗚咽」の意味である、すすり泣き。むせび泣き。と「吐き気」は全く別の意味である「吐き気」と組み合わせて使用しています。
「吐き気」と「嗚咽」の指している意味が、お互いに全く異なるので不自然な印象を受けたのです。
緊張からくる吐き気は理解出来ますが、人が緊張してすすり泣くとはとても考えにくいです。「緊張からくる吐き気や嗚咽」の間違いポイントは、「嗚咽」と吐き気は全く異る状態であるという事になります。
嗚咽が走る
「嗚咽が走る」は、前述と同じく不自然な印象や違和感を受けます。この例も「嗚咽」の意味を勘違いしています。〇〇が走ると聞いて真っ先に連想する言葉は、「悪寒が走る」が一般的です。
「悪寒が走る」は、全身に寒気が走る(伝わる)事です。「嗚咽」は喉や口を伝わり声または音になります。「悪寒」と「嗚咽」では、寒さ(感覚)と声または音なので性質が全く異なります。この部分が、不自然な印象や違和感を生む原因でした。
なぜ、「嗚咽」が走るとなるかの原因は分かりませんが、この使い方も間違いです。「嗚咽が走る」の間違いポイントは、「嗚咽」は走らないという事になります。
「嗚咽」と「嘔吐」は言葉の意味が違う
今までは、間違えた「嗚咽」の使い方を見てきました。その過程で気付いた事ですが、「嗚咽」と「嘔吐」の意味を混同している文章が非常に多くありました。なぜ「嗚咽」と「嘔吐」意味を混同するかを知る為にも、「嘔吐」の意味や読み方と例文を紹介していきます。
嘔吐の意味
「嘔吐」の意味は、食べたものを胃から吐き戻すことを表します。使用方法は、「苦しそうに嘔吐する」の様に使います。同じ漢字で「嘔吐く(えずく)」もありますが、意味は「吐き気をもよおす。また、へどを吐く。」です。
どちらも吐きはしますが、苦しそうに吐く「嘔吐」と吐き気をもよおすまたは吐く「嘔吐く」は意味が異なります。大まかな意味としては、「嘔吐」は吐きますが、「嘔吐く」は吐き気をもよおす状態を指します。
嘔吐の読み方
「嘔吐」の読み方は、「おうと」です。こちらも「嗚咽」同様、読むことが難しい難読漢字ランキングにも入る漢字ですので、スムーズに読める方も少ないかもしれません。「嘔吐」の類語には、「反吐(へど)」があります。関連語には、「吐瀉(としゃ)」等があります。
嘔吐を使った例文
「嘔吐」の意味も理解できましたので、次に「嘔吐」を使用した例文を見ていきます。
「嘔吐」には使い方により、実際に吐いてしまう状態を指す場合と「催す」等と組み合わせて使う事により吐き気(実際には吐いていない)状態を指すこともできます。
ここでは例文として、数種類紹介します。
・嘔吐を催させるような臭い。
・痛みの増大と共に嘔吐が始まり、食欲が無くなる。
・悪寒が始まり次第に、高熱を発し、はげしい嘔吐を催した。
日本語を正しく使いたい
「嗚咽」や「oa2」、「嘔吐」との違いについてを説明しました。この記事で、言葉やその意味を深く理解して頂けた筈です。色々な言葉の意味を理解する事で、日本語ならではの表現や楽しさがより一層増えまていきます。今日では辞書を引いたりインターネットで調べる事だけでも、様々な情報を収集できる良い時代になりました。
言葉を習得する場合においても、正解を学ぶことも必要ですが間違いを見る事により、一層言葉の理解を深めることが出来ます。言葉の乱れや、誤用が取り沙汰されている昨今ですがこの記事が皆様の正しい日本語の一助になりましたら幸いです。