野暮用の意味や使い方とは？例文を用いて解説！

「ちょっと野暮用で」なんて気軽に「野暮用」という言葉を使うことがあると思いますが、実際その使い方はあってるのでしょうか？

最近は使う人も減ってきたようですが、「野暮用で」と言うとどこか昭和な香りがします。「野暮用」の意味を知る前に、そもそも「野暮」とはどうゆう意味でしょうか？

まずは「野暮」の意味を見てみたいと思います。「野暮」とは「人の気持ちが理解できない」と言う意味と、「洗練されていない」と言う意味があります。

よく「野暮な人」と言う表現を聞くと思いますが、地味でダサい人と言う意味と、空気が読めない人という二つの意味があります。では「野暮」に「用」が加わるとどんな意味になるのでしょうか？

ここからは「野暮用」の意味をしっかり見て行きましょう。会話の中で「野暮用があって」と聞いたことあると思います。「野暮用で」と言われると、それ以上は何の用事か追求されないことも多いでしょう。

では「野暮用」とはいったいどんな用事なのでしょうか？「野暮用」の意味は、「仕事のための用事。または取るに足らない用事」とあります。また「日常的な用事」と言う意味もあります。

「野暮用」とは女性よりも、男性が外出の目的を曖昧に答える時に使う言葉とあります。言うほどでもない用事だったり、つまらない用事だったりしたとき、わざわざその内容を伝えるほどでもない時に、「野暮用で」と使います。

もちろん、用事の内容を隠したい時にも使いますので、その内容が浮気という可能性も秘めています。

「野暮用」とは実際どんなシーンで使うのでしょうか？使い方も見ながら、「野暮用」を使う例を見て行きましょう。特に男性が使う場合が多いですので、思い当たる節があるかもしれません。

家族が居るサラリーマンであれば、週末は家族サービスをすることもあるでしょう。しかし男性は、仕事をばりばり頑張っている人ほど、家庭のことは話さない物です。

また会社で厳しい上司をしているのであれば、「どこかでかけてたんですか？」と聞かれても「ちょっと野暮用で」などと答えるかもしれません。家で良い父親をしているのを会社で喋るのは、「恥ずかしい」と思っている男性も多いものです。

「野暮用で」と言えば、それ以上突っ込まれることはありませんので、家族サービスしていたことを話したくない男性は、「野暮用で」という使い方をするかもしれません。

例えば彼女とデートする時に、職場の人に「野暮用で」と言う使い方をすることもあるでしょう。彼女とのデートで浮かれている姿を会社の人に見せるのは恥ずかしいですし、変に勘繰られるのも嫌でしょう。そんな時、「野暮用」と言う言葉は重宝します。

男性とは、彼女のことを職場でペラペラ喋りたくないものです。特に仕事ができる男性であれば、なおさらデレデレした姿は見せたくない物です。

「野暮用」と言えば、それ以上何も言う必要がありませんので、自分のプライベートを隠す意味でも、かなり便利な言葉です。

例えば結婚している人であれば、「飲み会」と言うと色々勘繰られてしまう可能性もあります。家族に知られたくないですし、会社の人に知られても面倒なことになりかねません。そんな時は、都合良く用事を隠す意味で「野暮用」と使うこともあります。

「飲み会」に女性が居るようないわゆる合コンであれば、会社の人に知られると後々面倒です。「野暮用」という言葉は、男性の用事を非常に都合良く隠してくれます。

パチンコへ行くことを会社の同僚に話していないのであれば、わざわざ言うのも面倒ですし、「野暮用」という言葉を使って、片付けることもあるでしょう。

「パチンコに行く」ことがやましいことではありませんが、あまり知られたくない場合もありますし、言うまでもないと感じる男性もいるでしょう。

買い物に行く時に、「野暮用」でという使い方をすることもあるでしょう。買い物に行くことをいちいち説明する必要もありませんし、ちょっとそこまで行くだけでしたら、「野暮用で」という言葉で片付けた方が、説明する時間も省けます。

「買い物に行ってくる」と言えば、同僚から「○○も買ってきて」などと用事を頼まれないとも限りません。そんな面倒を避けるためにも、「野暮用」という言葉は、非常に便利です。

男性とは、いちいち自分のことを話したがらない人が多いです。特に会社の人であれば、わざわざ話す必要のないことは少しでも省きたい物です。

家族のことや彼女の話など、色々突っ込んで質問されると面倒ですし、あまり知られたくない事もあるでしょう。そんな時、「野暮用」とは非常に便利な言葉で、言いたくないことを言わなくて済みます。

しかし正しく使う必要がありますので、のちほど使い方についてもしっかり見て行きたいと思います。

ここからは「野暮用」の使い方について見て行きましょう。どんなシーンで「野暮用」という言葉を使うのか見て行きました。ここからは使い方についてです。野暮用がありどこかへ出かける時、何かを断る時に使う事が多いと思います。

仕事に遅刻する時、用事に遅れてしまう時などに、「野暮用」を使うこともあるでしょう。また恋人や家族に対して、隠したい用事がある時に、「野暮用で」と突っ込まれないように理由をぼかすこともあるでしょう。では実際に例文で見て行きましょう。

ここからは実際に例文の中で、「野暮用」を使って行きましょう。先ほど説明した3つの使い方の例文を見て行きましょう。

会社の接待で、次のお店に行くことになった時、「私は野暮用がありますので、ここで失礼させていただきます」と言う使い方ができます。

どうしても用事があり、そこで抜けなければ行けない場合もありますし、ただ断りたい場合に「野暮用」を使う事もあるでしょう。

「野暮用」と言っておけば上司からもそれ以上突っ込まれませんし、「家族の用事か何かかな？」と察してくれて、そこで解放される可能性が高いでしょう。

「私は野暮用があるため、少し遅れてしまいますが、よろしくお願いします」と、外せない用事があるため、約束の時間に遅刻してしまう際に使います。

もちろん、本当に外せない用事がある場合もありますし、言うほどでもないけど用事がある場合もあるでしょう。また上司の付き合いなど、どうしても行きたくない時、遅刻の口実に「野暮用」を使うこともあるでしょう。

浮気する時に「野暮用」を使う場合もありますが、例えば家族に内緒でプレゼントを買いたい時などに「野暮用」を使います。

「遅くなるの？」と妻から質問されて、「ちょっと遅くなる」と答えると、妻がそれ以上何も聞いてこなければ良いのですが、たまに「仕事ですか？」などと聞いてくる場合もあるでしょう。

嘘はつきたくない男性であれば「ちょっと野暮用で」と答えるかもしれません。妻からは怪しまれると思いますが、決して嘘はついていませんし、「野暮用」がプレゼントを買うためであれば喜ばれるでしょう。もちろん浮気する場合に使うこともあるでしょう。

「野暮用」という言葉は、男性が使う事が多いと話してきましたが、女性も使うことあります。その用事が誰にも知られたくない時に、使う場合もあるでしょう。

例えば周りからは「きれいですね」といつも褒められている女性が居るとします。「きれいになるために相当努力してるんでしょ？」などと友人から言われても、「私何もしてないし、そんな綺麗じゃないですよ」などと答える女性もいるでしょう。

しかし実際は、エステやジムなどに通って、綺麗になるために自分磨きをしていたとしたら、その用事は誰にも知られたくないでしょう。そんな時に「野暮用」という言葉を使う事もあります。

ちょっとした用事とは、「野暮用」と同じ意味として使われます。例文を見てみましょう。「ちょっとした用事があって、少し後から行くね」と言うと、「ちょっと」と言う言葉がある分、大した用事ではないことが伝わります。

相手もそれ以上突っ込むことなく、到着を素直に待ってくれるでしょう。

細々した仕事上の用事のことを雑務や雑事と言いますが、「野暮用」の「つまらない用事」と同じ意味があると考えられます。

例えば会議に少し遅刻する際に、「雑務が少しありますので、遅れてまいります」と上司に報告する際に「野暮用がありまして、遅れてまいります」とも言えるでしょう。

「用を足す」とは用事を済ませることです。その用事の中には、もちろんトイレも含まれています。例文としては「ちょっと用を足してくる」と席を立つ時などに使います。意味はトイレに行くとも取れますし、何か用事をしてくるとも取れます。

「野暮用を済ましてきます」とも表現できますが、「用を足してくる」と言った方が、トイレに行くニュアンスが強くなるかもしれません。

「野暮用」という言葉の前に「ちょっと」をつけて、「ちょっと野暮用で」と言うと、表現はより柔らかになり、その用事は大したことではないニュアンスがしっかり伝わります。

もちろんそこから相手には「詮索しないでほしい」と言う思いも伝わりますので、それ以上何か聞かれることもないでしょう。「野暮用で」と言うより「ちょっと野暮用で」と言った方が、詮索されにくいかもしれません。

「野暮用」の対義語と言えば「急用・大事」が考えられます。「急いで片付けなくてはならない用事・大事」を指しています。

「急用が出来ましたので、本日の学会は欠席させていただきます」などと言えば、理由は後日説明が必要になりますが、その場は了承を頂けるでしょう。「急用」と言えば「何か大変なことが起こったのでは？」と相手は感じますので、しっかり後日説明がいるでしょう。

「やむをえない用事」と言うと、どうしても外せない用事に巻き込まれてしまい、自分の意志ではどうしようもできないことが伝わります。「やむをえない用事ができ、本日は休ませてください」と言うと、何かが起こったことがしっかり伝わります。

後日、同僚から心配されることも考えられますので、やはり説明が必要になるでしょう。

「急務」とは、急いで片付けなくてはならない仕事のことを指します。「急務を常務から任されたので、この仕事を引き受けてくれませんか？」と言うと、今やってる仕事を置いて、急務にとりかからなくてはならなくなり、同僚に助けを求めている意味になります。

急務とは、仕事の上で最優先して取り掛からなくてはならない仕事であり、「急用」よりも仕事の上で優先順位が高くなります。

「急用」「やむを得ない用事」「急務」を使う際には、必ずその内容を説明する必要があります。その場は「急用」で片付くことも多いでしょうが、仕事に穴をあけたり休んだりした場合には、必ず説明が必要になります。

「野暮用」と言えば、それ以上突っ込まれることはありませんが、「急用」と言うと相手は「何かあったのか？」と心配になってしまうものです。ですから、必ずその内容を告げる必要があります。

意味は「野暮用」の対義語であっても、使い方は全く異なりますので、注意が必要です。

「野暮用」と言われると、どんな気分になりますか？「それ以上突っ込んで聞かないで」と言うニュアンスが取れると思います。相手にとっては良い印象を与えないと思います。

会社の同僚で仲良くしている相手であれば、「野暮用」と言われてしまうと、なんだか距離を感じてしまいますし、寂しい気持ちになるでしょう。「野暮用」はあまり多様しない方が無難です。その理由を見て行きましょう。

「野暮用で」と片付けられてしまうと、相手からしたらなんだか誤魔化されている感じがするでしょう。特に互いに信頼関係を築いているのであれば、「話してくれても良いのに」と思ってしまうでしょう。誤魔化された気分で相手は傷ついてしまうでしょう。

「野暮用で」と言われると、言えない用事があると理解してしまいます。言えない用事と言えば「浮気？」などと詮索されてしまうでしょう。特に男性が女性への言い訳で「野暮用で」などと言ってしまうと、一番に浮気を疑われてもしかたありません。

「野暮用で」と言って片付けられると、相手からしたら「私はどうでもいい人なんだ」と思ってしまいがちです。用事の説明をするのがただ面倒で「野暮用」という言葉を使ったと相手は捉えてしまうでしょう。

「友達になりたくないんだ」と感じてしまい、相手は大きな壁を感じてしまうでしょう。

「野暮用」というたった一言で、せっかく築いてきた友人関係をぶち壊してしまう可能性もあります。「野暮用で」と言われると、どうしても相手との間に距離を感じてしまい、寂しい気持ちになってしまいます。

その用事が気になっても、突き放された気分になり、なかなか問い詰めることも出来ないでしょう。「野暮用」を使う際は、相手を選んで使った方が良いでしょう。

「野暮用」の意味や使い方をみてきました。「野暮用」は用事の中でも、大したことのない用事で、説明するまでもないことを指しています。「野暮用で」と言われると、それ以上は突っ込めない空気が伝わり、あまり良い印象は与えません。

しかし男性ならば、大した用事でないのにいちいち説明する必要もない、と感じる事もあるでしょう。「野暮用」を使う際には、しっかりその言葉が与える印象を考え、どうしても突っ込まれたくない時に使うと、効果的でしょう。

ぜひ正しい使い方を学び、ここぞと言う時に使ってみてください。