塗装ブースの自作で作る方法!おすすめはタミヤ・シロッコファン
塗装ブースは簡単に自作することができます。シロッコファンなどを取り付ければ自作で換気扇付き塗装ブースを作ることもできます。本記事では、塗装ブースの自作方法や注意点などを説明していきます。また、市販されている人気の塗装ブースについても紹介します。
目次
おすすめな塗装ブースは?
プラモや模型などを塗装する際は、隣人などへ迷惑がかからないようにしなければいけません。しかし、スプレーやエアブラシなどは飛び散ってしまうもの。塗装ブースを使って周りに迷惑がかからないようにしましょう。塗装ブースはどのように選べばいいのでしょうか?早速見ていきましょう。
塗装ブースはタミヤがおすすめ
タミヤはプラモデル用の工具などを主に販売しているメーカーです。塗装ブースももちろん販売しています。タミヤの塗装ブースは性能がいいことで有名です。何を買えばいいか迷ったときには、タミヤの塗装ブースを選ぶとよいでしょう。
シロッコファンとプロペラファンの違い
塗装ブースは各社から様々な商品が発売されていますが、どのような違いがあるのでしょうか。主に塗装ブースは吸引力の強さに注目して選ぶと良いでしょう。塗装ブースの吸引システムには、シロッコファンやプロペラファンが使われます。
シロッコファンは回転軸方向に気体を押し出すファンになります。扇風機をイメージするとわかりやすいでしょう。シロッコファンは吸引力が控えめですが、高い静音性を持ちます。
プロペラファンは回転軸に対し垂直に気体を押し出すファンになります。プロペラファンはレンジフードなどにも使われています。プロペラファンは吸引力が強いですが、作動音が大きいです。
塗装ブースを自作する方法
低予算で塗装ブースを手に入れたい場合は、自作するとよいでしょう。吸引システムなどをつけない場合は非常に低コストで作製することができます。
塗装ブースを自作するのに必要なもの
塗装ブースを自作するために必要なものは多くはありません。スプレーやエアブラシによる塗装の飛び散りを防ぐための箱を用意するだけです。
塗装ブースを自作する手順
まずは塗装ブースに必要な大きさを測りましょう。最低でも30×40センチメートルほどのスペースは確保するべきです。次に設置する場所を決めましょう。なるべく部屋に塗装剤が飛び散らないよう、部屋の隅へ設置するのがおすすめです。換気のことも考えると、窓際がベストでしょう。
塗装ブースのベースに使うものは、ダンボールやプラスチック製のケースが最適です。予算に合わせて選ぶと良いでしょう。
ベース部分を用意したら、作業スペースを確保しましょう。ダンボールやプラスチック製のケースの底をカッターなどで切り取って行きます。蓋付きのプラスチック製ケースなどを使えば、この工程を省くことができるのでおすすめです。
最後に、ベースの中へ新聞紙などを詰め込んで起きましょう。塗装剤で汚くなってしまっても、すぐ取り替えることができます。
塗装ブースを自作する方法:換気扇
シロッコファンなどの換気扇を取り付け、吸引システムのある塗装ブースも自作することができます。製品を購入するよりも安く塗装ブースを導入することができるので、工作などが得意な方はシロッコファンなどを自分で取り付ける自作に挑戦してみてもいいかも知れません。
換気扇付き塗装ブースの自作に必要なもの
換気扇付き塗装ブースを自作するために必要なものは、ベース部分になるケースと換気扇です。換気扇には金網とフィルターを取り付けますのでそれも準備しましょう。ハニカムフィルターなどで二重にフィルターすると換気扇の寿命を長持ちさせることができます。室外排気にする場合には室外と塗装ブースを接続するホースを準備します。
換気扇付き塗装ブースの自作手順
まずはベース部分を作っていきましょう。換気扇を取り付ける場合にはプラスチック製のケースがおすすめです。低コストかつ高い耐久性をもつためです。
ベース部分を加工し、作業スペースを確保できたら換気用のホースを取り付ける穴を開けましょう。テープなどで隙間をなくすのがコツです。
シロッコファンなどの換気扇を取り付けていきます。室外排気の場合は室外へとつながる穴と換気扇を直接取り付けるのがおすすめです。換気扇を覆うようなケースを用意し、壁へ貼り付ける形で設置するのが一番簡単な方法でしょう。
換気扇にはフィルターを取り付けて置きましょう。まずは換気扇部分に金網を取り付けておきましょう。その上にフィルターを取り付けます。フィルターはぴったりとはらずにある程度余裕をもたせると、無駄な隙間を埋めることができるのでおすすめです。二重のフィルターにする場合はハニカムフィルターも取り付けます。
ベースと換気扇が準備できたら、ホースでつなげます。空気漏れがないようにガムテープなどで隙間を埋めましょう。以上が換気扇付き塗装ブースを自作する手順となります。
換気扇付き塗装ブースをダンボールで自作する方法
ダンボールで作製した塗装ブースに吸引システムをつけたい場合はシロッコファンなどの換気扇を自力で取り付ける必要があります。少し難しい作業が必要ですが、注意点を押さえれば自作することができますので、チャレンジしてみてください。
自作手順
最も低コストな塗装ブースを作るには、ベース部分をダンボールで作るのがおすすめです。ただし、強度がないため室外排気にするのは難しいです。ダンボールで換気扇付き塗装ブースを自作する場合は、室内排気にしましょう。
必要なものや自作手順は前項と同じです。室内排気にする場合は、換気扇を直接ベース部分に取り付けましょう。
ダンボールを使うときの注意点
ダンボールはできるだけ強度の高いものを選びましょう。強度が弱いと換気扇を取り付けることができません。固定にはガムテープを使うのがおすすめですが、こちらもできるだけ粘着力の強い工業用のテープを使うのがおすすめです。
ダンボールを使うメリットとデメリット
シロッコファンなどの換気扇付き塗装ブースをダンボールで自作するメリットはたくさんあります。まず、かなりの低コストで作製できますので、費用を抑えることができます。また、ダンボールは確保が用意ですので、すぐさま作業に取り掛かる事ができます。また、メンテナンスがしやすいという点もあります。
一方で、強度の弱さや性能の問題もあります。ダンボールという性質上どうしても強度を高めることが困難になります。また、密閉空間を作りづらいので吸引製が市販の塗装ブースよりも劣ります。
プラモを塗装できるおすすめの塗装ブース
より確かな性能を求める場合には市販されている塗装ブースを購入するのがおすすめです。以下でおすすめの塗装ブースを紹介していきます。
タミヤエアーブラシシステムNo.32スプレーワークペインティングブースⅡ
最初におすすめしたいのは、タミヤから発売されているエアーブラシシステムNo.32スプレーワークペインティングブースⅡです。省スペース型で場所を取らない上、特殊な全面パネル構造により高い吸引力をもちます。シロッコファンを搭載しており、静音性も申し分ありません。プラモ塗装時に気になる騒音やシンナー臭も気にならず、プラモ塗装に最適の塗装ブースです。
エアーブラシ用塗装ブースマジカルサクション
次におすすめしたいのは、アネスト岩田キャンベルから発売されているエアーブラシ用塗装ブースマジカルサクションです。こちらの商品は、プラモ塗装ブースを設置する際に懸念される発熱を抑えた安全な塗装ブースです。クリアフードで作業性も抜群です。静音性も高く、掃除機の音よりも小さい音で作業をすることができます。折りたたみ可能で収納しやすいのもポイントです。
GSIクレオスMr.スーパーブース コンパクトホビー用塗装用具 FT03
最後におすすめするのはGSIクレオスから販売されているMr.スーパーブースコンパクトホビー用塗装用具FT03です。換気システムにはシロッコファンを採用しており、騒音対策がされています。ハニカムフィルターとペーパーフィルターの2段構造となっており、塗装剤を外に漏らすことなく吸引することができます。かなりコンパクトに設計されており、奥行き30センチメートルほどのスペースがあれば設置が可能です。
プラモを自作で製作するなら塗装ブースは必須アイテム
プラモ塗装ブースの導入はハードルが高く、購入の検討はしているが迷っているという方が多いようです。確かに塗装ブースがなくてもプラモを塗装することは可能です。窓を開け、外に向けて塗装するなどといった方法を取っている方もいます。しかし、それでは隣人トラブルの元となってしまいますし、環境汚染にも繋がります。
室内で行うにしても、きついシンナー臭や汚れなどはやはり気になります。特にシンナーは健康被害などの危険性もあります。塗装ブースはそういった様々なトラブルを回避することができます。まずは簡単に、ダンボールでプラモ塗装ブースを自作するのもよいでしょう。前述した自作手順を参考に是非塗装ブースを自作してみましょう。
おすすめのスプレーブース
低予算で塗装ブースを導入したい場合は、換気扇のないスプレーブースを導入するとよいでしょう。製品にもよりますが、1000円前後と比較的安価なものが多いです。人気のスプレーブースを紹介していきますので、参考にしてみてください。
3Mスプレーブース
まずはじめにご紹介するのが、3Mより販売されているスプレーブースです。幅362ミリメートル、奥行き250ミリメートル、高さ250ミリメートルと非常にコンパクトなのが特徴です。ベースの中に網目上のフィルターがあり、その部分へ新聞紙やキッチンペーパーなどを載せて使います。手軽に設置ができ、後片付けも簡単です。
ホルベイントリコンスプレーブース
次におすすめするのがホルベインから販売されているトリコンスプレーブースです。こちらのスプレーブースは広々とした作業スペースが特徴です。奥行きがあるので塗装剤が拡散しづらく、安定して作業に取り組む事ができます。非常に安価な製品ですので、とりあえずスプレーブースを設置してみたいという方におすすめです。
塗装ブースを自作する際の注意点
比較的低価格な塗装ブースを紹介しましたが、やはり吸引システムは欲しいという方も多いでしょう。費用を抑えて高性能な塗装ブースを導入したい場合には自作するのがおすすめです。
しかし、自作ブースにありがちな問題点として、設計の甘さから吹き返しや空気漏れなどといったトラブルが多発するという可能性があります。費用を抑えて自作したものの、メンテナンス時間を考えると製品を購入したほうがよかったと後悔する方が多いようです。
設計や工作が得意ではない場合は製品を購入したほうが良いでしょう。吸気システムのついていない塗装ブースならばかかる費用をかなり抑えることができますので、検討してみてください。
こだわるのなら塗装ブースだけでなくエアブラシも
プラモなどへ塗装作業を快適に行うためには塗装ブースが必要ですが、エアスプレーの使い心地も重要な要素です。おすすめのエアスプレーを紹介していきますのでぜひ参考にしてみてください。
エアブラシの選び方
エアブラシを選ぶ上で重要な要素となるのは空気圧です。エアブラシはエアーコンプレッサーという部分で空気を圧縮します。その圧力を利用し、塗装剤を吹き付けます。圧力が大きいほど強く空気を吐出させることができます。プラモ用に塗装を行う場合は、0.06から0.08MPaを目安としましょう。
また、塗装ブースと同じく作動音にも注意しましょう。深夜など音を大きく出すことができない時間帯に塗装をする場合、作動音が大きいと近所迷惑になってしまいます。エアコンプレッサーは強い振動を起こしますので、ゴムマットを敷いて振動を抑えるのが一般的です。エアブラシを購入する際には合わせて購入しておきましょう。
タミヤエアーブラシシステムNo.20スプレーワークベーシックコンプレッサーセット
タミヤではエアブラシも販売されています。こちらのエアブラシは基本的な機能をすべて持ち合わせており、かつコンパクトなのが特徴です。他社製品と比べ安価だという点もおすすめするポイントです。
耐久性も高く、長く使用することができます。使用後にきちんと洗浄などのメンテナンスをすると、より長持ちします。
最高空気圧は約0.11MPaで、最大連続使用圧力は約0.05MPaです。最大空気吐出量は毎分20リットルとなっております。
こちらの商品は大変使いやすく、塗装初心者にも入門用エアブラシとして大変人気を集めています。初めてエアブラシを購入する場合は、この製品を購入することをおすすめします。
GSIクレオスMr.リニアコンプレッサーL7レギュレーター
塗装ブースでもおすすめしたGSIクレオスですが、こちらのメーカも塗装用エアブラシを販売しています。タミヤと比べ少々値が張りますが、吐出エアの安定性を高めるエアアップ機構という特殊な機構を採用しています。
圧を高く設定することができ、非常にパワーのある塗装作業を行うことができます。反面、少々作動音が大きいのがネックです。最高空気圧は約0.15MPaで、定格圧力は0.1MPAです。吐出空気量は毎分7リットルとなっています。
塗装のクオリティは申し分なく、上品に塗装することができます。今使っているエアブラシの性能に不満がでてきた場合には、このエアブラシを購入すると満足できるでしょう。
塗装ブースの自作は計画的に
本記事では塗装ブースの自作方法や人気の製品をご紹介してきました。費用を抑えたい場合は換気扇のついていない塗装ブースを購入しましょう。費用を抑えつつ性能を求める場合は換気扇を自作で取り付けてみましょう。性能を最も重視する場合には、製品を購入するのが最も後悔の少ない選択となるでしょう。
塗装ブースを購入するときには吸引力や騒音性、必要なスペースを必ずよく吟味しましょう。各メーカから様々な塗装ブースが販売されていますが、中でもタミヤの塗装ブースはとりわけ人気があるようです。迷ったらタミヤの塗装ブースを選ぶと良いかも知れません。正しく塗装ブースを導入して、楽しい塗装ライフを送りましょう。