君の瞳に乾杯の意味や元ネタとは?
君の瞳に乾杯の意味とは?「君の瞳に乾杯」という言葉がありますが、これの意味とその元ネタがどんなものなのかをご紹介します。また、「君の瞳に乾杯」と言われた時の返し方や「君の瞳に乾杯」が似合う場面やカクテルなどもご紹介しますので、チェックしてみてください。
目次
言うのも言われるのも恥ずかしい「君の瞳に乾杯」
言うのも言われるのも恥ずかしい「君の瞳に乾杯」という言葉がありますが、この言葉の意味や元ネタをご紹介します。最近では「このセリフだけは聞いたことがある」という人が多く、意味や元ネタを知らない人も少なくありません。
本気でこのセリフを使う場面もあれば、「ネタ・冗談」として使う場面もあり、「なんとなく」であれば意味を理解できても、ちゃんとした意味は分からない人も多くいます。
その「意味」をしっかりと理解するためにも、やはり最初にこのセリフが使われた「元ネタ」というのは大切です。「どういった意図で使われたのか」が理解できることになるので、そういった部分も確認していきましょう。
「君の瞳に乾杯」の意味とは?
そもそも「君の瞳に乾杯」の意味とはどのような意味なのでしょうか。グラスを女性の瞳…つまり目に「コツン」と当てて乾杯する、という意味ではないというのは分かるはずですが、ではどういう意味になるのでしょうか。
そもそも乾杯の意味は、「慶事を祝ったり、健康を祈ったり」するときに杯のお酒を飲み干す行為で使うものです。国や地域などによって違いはありますが、日本でもそのような形で使われます。
ここから考えると、「君の瞳に乾杯」というのは、「君の瞳に祝福を」とか、「君の瞳の美しさは祝杯を上げるほどだ」というような意味になり、「クサイ」ですが、女性の瞳や女性自身の美しさなどを褒めるセリフとなります。
「君の瞳に乾杯」の元ネタは?
この、言うのも言われるのも恥ずかしい「君の瞳に乾杯」というセリフですが、このセリフが生まれた元ネタはどのようなものなのでしょうか。
セリフ自体は知っていても、実際にはクサくてキザなセリフの代表とも言えるような言葉なので、使ったことがある人はあまりおらず、その元ネタについても知らない人も多いでしょう。
現代では、「バラエティー番組」などで生まれたのか?と思われそうなこの「君の瞳に乾杯」という歯の浮くようなセリフの元ネタをご紹介します。
映画「カサブランカ」
「君の瞳に乾杯」という言葉は「カサブランカ」という映画のセリフとして生まれました。1942年にアメリカで作成された映画になります。
もともと日本の映画ではないので、英語でのセリフは「Here's looking at you, kid.」というものになり、これを直訳すると「君を見つめていることに付いて乾杯」というようなセリフになります。
つまり、元ネタのカサブランカでは、「君の瞳に乾杯」とは言われていないのですが、日本語にする際に翻訳家の高瀬鎮夫さんがこのように訳したことから生まれた言葉となります。
この映画の舞台となっている「カサブランカ」はフランス領のモロッコになります。この映画内の時代では、ナチスドイツに侵略されていて、そこから亡命しようとする登場人物たちの切羽詰まった恋愛物語となります。
実際に使われているシーンは4回ほどあります。つまり「印象の強いセリフ」ということになっていて、映画の中で重要なセリフとも言えるものです。
使うのは主人公のリックがイルザというヒロインに対して使うのですが、それぞれシーンの印象が違うので、ここは本人の目で作品を見て確認すべきところでしょう。
「君の瞳に乾杯」と言われた時の返し方
映画「カサブランカ」の中で名台詞として生まれた「君の瞳に乾杯」という言葉ですが、やはり名台詞と言えども、1942年当時ならまだしも、実際に現代の現実世界で使うことはあまりありません。
そして、使う人がいないのですから言われることも少ないですが、使う人がまったくいないわけではなく、「君の瞳に乾杯」と言われる可能性は十分にあります。
それが「本気」なのか「冗談」なのかによっても、その「返し方」が違ってきますので、「君の瞳に乾杯」と言われた時の返し方を確認しておきましょう。
本気で言われた時の返し方
あまり「君の瞳に乾杯」と本気で言う場面も言われる場面も少ないのですが、とても純粋な男性で、映画を見て素敵なセリフだと思って言ってしまうケースや、キザすぎて本気で格好良いと思って言うケースがあるでしょう。
この場合、傷つけたくない相手であれば、「まぁ」と言いながらニッコリ笑って「乾杯」と返すとか、言葉は返さずとも「ふふ」と嬉しそうに恥ずかしそうに笑って「乾杯」と返しておくのが無難です。
もちろん、そんなセリフを本気で言う人はお断りなら、寒い目、引いた目で見ながら何も言わずにグラスを合わせるか、グラスも合わせず、スっとグラスを上に持ち上げる乾杯のモーションだけで良いです。
冗談で言われた時の返し方
「冗談」や「ネタ」として、「君の瞳に乾杯」という人は本気で言う人に比べると非常に多いです。ただし、本気で言う人に比べると、というだけでやはりそれほど使う人は多くありません。ですが、冗談なら冗談で返しましょう。
たとえば、夏場なら「鳥肌が経つほど寒くなったありがとう」と言いながら乾杯したり、今の時代に言うにはキザで寒いセリフを堂々と言える「君のメンタルに乾杯」という返しをしてもいいでしょう。
相手が冗談やネタで言っていると分かった場合は、特に気にせず自由に返せば良いのですが、寒い空気にならないように笑いに変えるのは、返し方、つまり女性のツッコみ次第というところもあるので、腕の見せ所とも言えます。
もちろん、勝手にそんなセリフを使ってきた男性が悪いので、女性がフォローしてあげる義理はありませんので、滑っても「可哀想」と思わない相手であれば、「無視」して普通に乾杯で返しても問題ありません。
「君の瞳に乾杯」のセリフが似合う場面
元ネタの映画のワンシーンとしては、素敵な「君の瞳に乾杯」というセリフですが、さきほどから「あまり現代では言わないし言われない」とお伝えしています。
ですが、「君の瞳に乾杯」というセリフが『似合う場面』というものも少なからず存在しています。こんな場面で言われれば、「クサイけど素敵にも見える」というような場面です。
もちろん、「イケメン」や「二枚目紳士」が言うとその素敵さは割増になりますが、恋人同士やそれに近い関係性があるなどであれば、「イケメン補正」や「二枚目紳士補正」がなくとも似合う場面はあります。
夜景がキレイなレストラン
「クサイセリフが許される場面」として真っ先に挙げられるのが、「夜景がキレイなレストラン」です。ここで2人で静かにムードある食事をしている場面であれば、「君の瞳に乾杯」というセリフも素敵な言葉になり得ますj。
ただ、言うほうも恥ずかしいですが、「言われるほうも恥ずかしい」ので、ウエイターさんなどお店の人に聞かれるようなタイミングで言われてしまうと、女性は「自分は関係ない」という顔をしたくなってしまう可能性もあります。
ですから、ただただ「夜景がキレイなレストラン」という場所なら似合うというわけではなく、「君の瞳に乾杯」というセリフを言う『タイミング』も重要なので注意しましょう。
高級ワインやシャンパンとともに
「君の瞳に乾杯」というセリフが似合う場面としては、「高級ワインやシャンパンとともに」というものも挙げられます。これはその「高級ワインやシャンパンに酔っている」ので、クサイセリフほど似合うという状況にもなり得ます。
この「酔っている」というのは、「お酒で酔っ払う」という意味ではなく、「魅了されている」という意味で、高級なワインやシャンパンを飲みながら2人でグラスを重ねるというその状況には、少し恥ずかしいくらいのセリフのほうが際立つということです。
たとえば、普通の飲み会のように「おつかれっしたー!」というようなセリフでの乾杯は高級ワインやシャンパンに似合わないですから、そこから考えると、この場面に「君の瞳に乾杯」が似合うというのも分かるでしょう。
2人きりの空間になれるようなオシャレでムードあるバーで
夜景がキレイなレストランは「レストラン」ですし、高級ワインやシャンパンは「自宅」や「高級レストラン」などになるでしょう。ただ、そういった場所ではなくとも、高級なお酒がなくとも「バー」などでも「君の瞳に乾杯」が似合う場面はあります。
それは、「2人きりの空間」になれるようなところで、さらにオシャレでムードあるバーであれば、2人の雰囲気が「クサイセリフも許されるムード」になります。
「君の瞳に乾杯」というのはセリフはやはり言ったほうも言われたほうも照れて笑ってしまうこともありますが、耳元で囁くように言うことで、「寒い」とか「クサイ」というような雰囲気にはならず、良いムードがさらに増すケースも考えられます。
「君の瞳に乾杯」のセリフが似合うカクテル
「君の瞳に乾杯」のセリフが似合うものには、「場面」以外にも「カクテル」が重要になってきます。たとえば、ありきたりなところで「ビール」や「焼酎」などの日常的なお酒は似合わないです。
それが、たとえ「高級焼酎」や「高級ビール」であっても、雰囲気に合わないということもありますし、より日本的な「日本酒」も同じように似合わないと言えます。
では、どのようなものが「君の瞳に乾杯」というセリフに似合うのでしょうか。それはやはり映画「カサブランカ」に登場したカクテルと言えるでしょう。
シャンパン・カクテル
「君の瞳に乾杯」というセリフが似合うカクテルといえば、「シャンパン・カクテル」です。これは、映画カサブランカにも登場するカクテルで、20世紀初頭にはすでに完成していたとされる歴史の古いカクテルとなります。
グラスに角砂糖を1ついれて、その上からラムをベースにした苦いお酒(アンゴスチュラビターズ)を数滴垂らします。そしてその上から辛口のシャンパンを注いで作るカクテルです。
フレンチ75
「君の瞳に乾杯」というセリフが似合うカクテルで、もう1つ挙げるのなら「フレンチ75」というものが挙げられるでしょう。これはフランスの勝利を祈って作られたカクテルと言われます。
こちらも「君の瞳に乾杯」の元ネタとなる映画「カサブランカ」に登場するカクテルで、フランスの勝利を祝うとともに、75口径の大砲が名前の由来になっているものと言われます。
ジンをベースにしたカクテルで、そこにレモンジュースと砂糖、さらにシャンパンを入れます。ちなみに、ベースがバーボンだとフレンチ95、ブランデーがベースだとフレンチ125になります。
その他映画から生まれた名セリフ4選
映画「カサブランカ」から生まれた「君の瞳に乾杯」という名セリフと同じように、映画から生まれた名セリフというものは多く存在しています。それらをご紹介します。
明日は明日の風が吹く「風と共に去りぬ」
ヒロインのスカーレット・オハラの最後のセリフとなっています。映画「風と共に去りぬ」で生まれた「明日は明日の風が吹く」というセリフです。
直訳では「明日は別の日だ」というような訳になりますが、意訳されてより意味が通じやすく、「素敵なもの」として生まれたものがこちらのセリフです。
I know「スターウォーズ」
映画「スターウォーズ」で生まれた「I know」というセリフも名セリフとして言われています。ハン・ソロがレイアから「I love you」と言われた際に返す言葉です。
ただこれは台本上ではハン・ソロも「I love you」と返すはずだったのですが、ソロ役のハリソン・フォードが「ソロはそんな言葉は言わない」と本番にてアドリブで言って生まれた名セリフとなっています。
諦めるな、1度諦めたらそれが習慣になる「がんばれ!ベアーズ」
映画「がんばれ!ベアーズ」で生まれた「諦めるな、1度諦めたらそれが習慣になる」という言葉も名セリフとして残っています。
映画の主役の「ベアーズ」が決勝戦でヤンキースに破れ、準優勝のトロフィーを放り投げたシーンで使われるセリフです。諦めるとそこで終わるというだけではなく、それが癖になってしまうという名セリフです。
I'll be back「ターミネーター2」
映画「ターミネーター2」で生まれた「I'll be back」という言葉も名セリフとして挙げられることが多いです。多くの場合、日本で公開される場合は翻訳されますが、この「I'll be back」という言葉は英語そのままに使われています。
翻訳すると「私は戻ってくる」というような意味ですが、それを翻訳せずに「I'll be back」というセリフのままに使ったことが名セリフとなった理由とも言えるでしょう。
使われるシーンは、アーノルド・シュワルツェネッガー演じる「味方のターミネーター」がSWATに包囲された時に、それらを蹴散らしに行くシーンで、「I'll be back」と言って出ていくシーンです。
「意訳」によって生まれる名言もある
ここで挙げた名言の中にも「意訳」によって生まれた名言がありますし、他にもたくさんの名言が「意訳」によって生まれているという事実があります。
意訳というのは、翻訳家が「セリフの意味を汲み取って」、直訳では表すことができないような言葉に切り替えて訳していることを言います。
その「意訳」が秀逸で、そこから名言が生まれたというケースも多く、つまりは日本で名言として言われている言葉は、元の国の言葉では別のセリフとして扱われているというケースもあるのです。
「名言」は実力と関係性を兼ね備えた時に使おう
「君の瞳に乾杯」を含め『名言』と言われるようなセリフは普通に使うと恥ずかしかったり、言われたほうも反応に困るケースや、「キモイ」と思ってしまうケースも多いです。
ですが、「名言」と言われるくらいなのですから使うタイミングさえ間違えなければ、良いセリフとして使えるケースもしっかりと存在しているのです。
こちらでもご紹介した「似合う場面」もそうですが、そのセリフに見合う実力と、そのセリフを聞かせる相手との「関係性」も大切になってくるので、使うタイミングをしっかりと見極めて「名言」の効果を享受できるように意識しましょう。