華奢の意味とは?華奢な人の特徴を紹介
華奢な人、華奢なテーブル、華奢なグラスなど、華奢という言葉を耳にする機会は多いです。何となくイメージはできるかもしれませんが、具体的に華奢とはどういう意味で、華奢な人とはどのような人のことなのでしょうか。華奢という言葉の意味や、華奢な人の特徴をご紹介します。
華奢という言葉は褒め言葉なの?
「華奢だね」と言われて、悪口だと思う人は少ないのではないでしょうか?とくに、女性に対しては、「華奢」という言葉は、ほとんどの場合褒め言葉です。しかし、「華奢」といわれて不快に思う女性も皆無ではありません。
最近は、もともとの華奢の意味から、一部の意味が薄れ、若干ネガティブな印象が強くなってきました。それは、女性のあり方、女性の価値観が変化してきたことと無関係ではありません。
「華奢」と言われた女性がどう受け取るかはさておき、基本的に「華奢」という言葉は褒め言葉です。それは、「華奢」という言葉が、「華」と「奢」とで成り立っていることからも明らかです。
華奢の意味とは?
痩せている人に対してよく使われる「華奢」という言葉ですが、そもそも「華奢」とはどういう意味なのでしょうか。「華奢」の「華」は、「豪華」「華麗」「華燭」などにも使われているように、「華やかで美しい」ことを意味します。「奢」は、「ぜいたくな」という意味です。
つまり、「華奢」とは、ただ単純に痩せていることを意味しているのではありません。「華奢」とは、「贅沢な美しさ」をあらわしています。そこから転じて、「華奢」とは、「上品で美しく、弱々しい姿、様子」のことを意味するようになりました。
最近では、「上品」の意味が薄れ、「姿形がほっそりとして弱々しい」という意味で使われています。
華奢の読み方
「華奢」には、二通りの読み方があります。「華奢」を「かしゃ」と読んだ場合、「派手に贅沢をする」という意味になり、「姿形が上品でほっそりしており、弱々しい」とは違う意味になります。あまり一般的な使い方ではありません。
ほっそりとした姿形を意味する場合、「華奢」という言葉は、「きゃしゃ」と読みます。「花車」と書いて「きゃしゃ」と読む場合もあります。「華」を「きゃ」と読むのは特殊な場合です。
華奢の類語
「華奢」の意味は、「細身で美しく、弱々しい」です。人に対してだけでなく、物にも使う言葉です。華奢なテーブルと言えば、華奢な椅子と言えば、エレガントで、乱暴に扱うと壊れてしまいそうなテーブルや椅子のことです。
同じようなことを、違う言葉で言い換えるとどうなるでしょうか。「華奢」の類語を挙げてみましょう。
・脆弱(ぜいじゃく) |
・繊細(せんさい) |
・柳腰(やなぎごし) |
脆弱
「脆弱(ぜいじゃく)」とは、読んで字のごとく、「脆く」て「弱い」という意味です。細いかどうかは問題ではなく、上品さも意味しませんが、「華奢」の持つ、弱々しさに通じる言葉です。
脆弱なテーブル、脆弱な椅子と言えば、壊れやすテーブルや椅子のことです。
繊細
「繊細(せんさい)」と「華奢」はほぼ同義です。「繊細」には、「ほっそりとしている」という要素はありませんが、「しなやかで美しい」というのは、「華奢」と相通じます。
繊細なテーブル、繊細な椅子と言えば、細やかで美しい装飾を施されたテーブルや椅子のことです。細かい作業を器用にこなす指のことを、「繊細な指」と言ったりします。
ただ、「繊細」には感覚や精神について、「細やかで鋭い」ことをあらわす場合もあり、「繊細な人」と言えば、神経が細やかで感覚が鋭い人のことです。外見より、どちらかと言えば内面的なことをあらわす言葉です。
柳腰
「柳腰(やなぎごし)」とは、「細くしなやかな腰」のことで、美人を形容するときに使われる言葉です。言い換えれば、美人をあらわすときにしか使わない、限定的で特殊な言葉です。このことからもわかるように、日本人にとって細身の体とほっそりとした腰は美人の条件です。
「華奢な人」は、おしなべて「柳腰」です。ということは、顔かたちは別にして、「華奢な人」は、美人の基準に合っていると言えます。
華奢な人の特徴【身体編】
「華奢」という言葉は、女性に限って使われるわけではありません。最近は、細身の男性も多いので、男性に「華奢」という言葉を使う場合もありますが、男性に「華奢」と言った場合は、積極的な褒め言葉とは受け取ってもらえないかもしれません。
それはさておき、同じように細身の人でも、「華奢な人」と言われる人もいれば、「ちゃせっぽっち」と言われる人もいます。「華奢な人」と「やせっぽっち」な人の違いは どこにあるのでしょうか。
華奢な人の特徴とは、どのようなものなのか、華奢な人の身体的特徴を見てみましょう。
骨細い
細身の人はたくさんいますが、みんながみんな「華奢な人」と言われるわけではありません。「華奢な人」と聞いて、思い浮かぶのはどのような人でしょうか。
薄れてきたとはいえ、「華奢」という言葉には、「ほっそりとしている」と同時に「上品」という意味が含まれています。細身なだけでなく、「上品」でなくては「華奢な人」とは言われません。
細身だけれど、品があって美しい女性が、「華奢な人」と呼ばれます。無理なダイエットや病気でやつれている人とは根本的に違います。「華奢な人」は、骨細く、ほっそりとした骨格が特徴的です。
顔が小さい
体が細身でも、顔が大きいとアンバランスで、「華奢」には見えません。とくに肩幅に対して顔の大きさが不釣り合いだと、「上品な美しさ」を醸し出すことはできません。
「華奢な人」は、骨格からほっそりとして、肩幅も狭いという特徴があるので、ちょっとやそっとの顔の小ささでは「華奢」には見えません。「華奢な人」の特徴は、手のひらにすっぽりと納まりそうなほど小さな顔です。
小柄
背が低いというのも、「華奢な人」の特徴の一つです。
「華奢」という言葉には、「弱々しい」という意味が含まれています。背が高くても「華奢な人」と言われる人もいますが、どちらかというとやはり背が低い、小柄な人のほうが「華奢」と言われることが多いです。
身長が何cmなら「華奢な人」なのかという具体的な基準はありませんが、細身で平均より身長が低い人は、「華奢な人」と言われやすいでしょう。
骨が目立つ
鎖骨が目立つデコルテは、「華奢な人」の特徴の一つです。鎖骨のくぼみに水が溜まるほど、くっきりとした鎖骨があるだけで、「華奢な人」に見えます。
「尺骨茎状突起(しゃっこつけいじょうとっき)」という手首の小指側にあるぐりぐりや、「膝蓋骨(しつがいこつ)」と呼ばれる膝の骨、くるぶしの出っ張りが目立つのも、「華奢な人」の大きな特徴です。
首が長い
細く長い首も、「華奢な人」の身体的特徴です。すっと伸びたうなじは、ほれぼれとするほど上品な美しさをあらわすとともに、折れそうなほど細い首は、儚さ、脆さ、弱々しさの象徴です。
「華奢な人」にとって、首が細いことは、絶対条件ではありませんが、くっきりとした鎖骨から続く細く目立つ首は、目につきやすく、「華奢」な印象を与えます。
華奢な人の特徴【イメージ編】
人を見かけでは判断することはできません。「華奢な人」に見えるからといって、内面まで「華奢」かというと、必ずしもそうとは限りません。
外見と内面がいつもいつも一致するほど人間は単純ではありませんが、「華奢な人」にはある一定のイメージがつきまといます。他人が「華奢な人」に抱くイメージとはどのようなものでしょうか。
物静かでおとなしそう
細身の人がみんな「華奢な人」と言われないのは、「華奢な人」には、「上品で弱々しい」イメージがあるからです。大声で騒いだり、走り回ったりするような、活発で健康的な人は、「華奢な人」のイメージにそぐいません。
アウトドアよりインドアを好み、スポーツで汗を流すより、部屋で本を読んでいる、そんなイメージを抱かせるのが、「華奢な人」の特徴です。
上品で優雅
竹久夢二の描いた女性画を、見たことがある人は多いでしょう。竹久夢二は、細身で儚げな美人画で有名な画家です。白い肌、ほっそりとした腰、長い首、誰もが抱く「華奢な人」のイメージそのものです。
物憂げなしぐさ、穏やかな表情、そこから湧き出るのは、上品な優雅さです。本当にそうかどうかはわかりませんが、「華奢な人」は、多くの人に、「上品で優雅な人」という印象を与えるという特徴があります。
ただ細身だというだけでは、他人に、「上品で優雅」なイメージを抱かせることはありません。本質はどうあれ、「華奢な人」と言われる人は、そう言われるだけの「上品で優雅」な雰囲気をまとっています。
誰にでも優しい
これはもう全くの幻想というか、妄想というか、思い込みに過ぎませんが、多くの人は、「華奢な人」に、「優しい人」という印象を持ちます。
それは、「華奢な人」が、小さく、弱々しい存在だからです。というより、小さく、弱々しい存在に見えるからです。「華奢な人」には、人の悪口を言ったり、人を傷つけるようなことをしたりはしないと思い込ませる特徴があります。
人を見た目で判断しては痛い目に合います。華奢だからといって、優しい人だとは限りません。でも、見た目が他人に与える印象は絶大です。「華奢な人」は、見た目の儚さでずいぶん得をしているのかもしれません。
華奢な女性がモテる理由
人の好みはそれぞれで、痩せている人が好きという人もいれば、ふっくらとしている人が好きな人もいます。痩せていることはモテる理由にはなりません。ですが、はっきり言って、「華奢な女性」はモテます。
なぜ細身なだけではモテることにならないのに、「華奢な女性」はモテるのでしょうか。「華奢な女性」がモテる理由を探ってみましょう。
守ってあげたくなる
「華奢な女性」は、見た目が「上品で美しく、弱々しい」のが特徴です。守ってあげたくなるような、小さくてか弱い存在が、「華奢な女性」です。「華奢な女性」は、男性の保護意欲を掻き立てずにはいられません。
対等な関係がいいとか、依存されたくないとか言いながらも、全然甘えてくれない強い女性より、儚げで弱々しい女性を好ましいと思う男性は多いです。「華奢な女性」には、男性に、「自分が守ってあげないと大変だ」と思わせるところがあります。
「華奢な女性」は、体つきがほっそりとしているので、壊れやすい人形のように、大切に、慎重に扱いたくなるのでしょう。
女らしく見える
実際はどうあれ、「華奢な女性」の外見はとても女性的です。エロティックな魅力は乏しいですが、繊細でエレガントな雰囲気がまた、女性を守りたい男心をくすぐります。
さばさばと男っぽい女性が好みという男性でも、上品で美しい女性が嫌いなわけではありません。加えて、「華奢な女性」は、実年齢より若く見られる傾向にあります。若いというより、幼く見える場合が多いです。
小さくて可愛い、子どものような「華奢な女性」を、好ましく思う男性は多いです。
一緒にいると強くなったような気持ちになれる
小柄で細身の「華奢な女性」と一緒にいると、男性は強く、大きく見えます。女性の平均身長が伸び、平均的な男性より背が高い女性も少なくありません。
身長差を気にしない男性もいるでしょうが、やっぱり一緒にいる女性は自分より背が低いほうがいいと考える男性もいます。
「華奢な女性」といると、男性はことさらに強さや男らしさを誇示しなくても、自然と強く見えます。そのことで、「華奢な女性」を好む男性もいます。
華奢になる方法とは?
痩せて細身になることはできても、簡単に華奢になる方法はありません。骨格や身長は、今さらどうにもできないからです。でも、イメージや雰囲気は、真似ることができます。
現実問題として、本当に華奢になることはできなくても、華奢に思わせることは不可能ではありません。
必要ならダイエットをしよう
ただ痩せるだけでは華奢にはなれないとは言うものの、人並み以上にふくよかでは華奢には程遠いです。どうしても華奢になりたいのなら、他人から見て「痩せている」と思われるくらいには、ダイエットする人要があります。
ただ、極端に痩せてしまうと、上品さや美しさが損なわれます。そうなると華奢どころではなくなるので、くれぐれも気をつけてください。
優雅なしぐさを身につける
「華奢な女性」に不可欠の要素は、「上品な美しさ」です。これなら後づけでも何とかなります。しなやかな手の動き一つで女らしさは格段にアップします。
ゆっくりと話す、丁寧な言葉遣いをする、所作に気を配るなど、優雅なしぐさを意識すれば、「華奢な女性」の印象に近づくことができます。
肌は焼かない
繊細な美しさが特徴の「華奢な女性」は、白い肌も魅力の一つです。健康的な女性も素敵ですが、華奢になりたいなら、小麦色の肌は諦めましょう。
男性に、「守ってあげたい」と思わせるようなか弱さを演出できれば、「華奢な女性」への道はぐっと近くなります。
華奢は褒め言葉
「女だからって弱いと思われたくない」「守ってほしくなんかない」と強がるのもいいですが、「華奢だね」と言われて腹を立てるのはもったいないです。
少なくとも言っているほうは、褒め言葉として「華奢」という言葉を使っているはずです。「華奢」という言葉には「弱々しい」という意味もありますが、それよりは「ほっそりとして美しい」という意味のほうが強いです。素直に受け取って喜べばいいのではないでしょうか。
「華奢」は女性にとって最上ではないかもしれませんが、素敵な褒め言葉です。