クレメンスの意味や元ネタとは？許してクレメンス･やめてクレメンスなどの使い方を紹介

会話の中で「〇〇クレメンス」というのを聞いたことはありませんか？何だか流行ってるんだなー、でもクレメンスって何？と考える人も多いようです。

ツイッターなどでも「ダイエットに付き合ってクレメンス」とか「残業変わってクレメンス～！」などとよく書き込まれています。

今回は、「思わず使いたくなる〇まるクレメンス」とは、を紹介していきます。流行り言葉のすべてを知る必要はもちろんありませんが、知っておけば会話の引き出しも多くなるでしょう。

では、そもそもクレメンスの意味とは何でしょうか。クレメンスと聞いて、「食べ物」や「動物」を思い浮かべる方もいると思いますが、もともとは、人の名前です。

ですからクレメンス自体に意味があるのではなくて、ただ単に人の名前なわけです。オウム真理教の事件があったときに「ああいえば上祐」という言葉がはやりましたが、それと同じです。

命令形の「くれ」とひっかけたダジャレワードとして有名な人名が使われているのです。

ではクレメンスさんとは？という答えを紹介しましょう。クレメンスとは、元メジャーリーガーのロジャー・クレメンス選手です。

幼少時からバスケにアメフトに野球にとその力を遺憾なく発揮してきましたが、大学時代に野球を選んで偉大な選手になった方です。本人のパーソナリティより語感が良いので使われています。

日本語でものを欲しがるときに「〇〇をくれ」という言い方をしますが、クレメンス選手のクレをその「くれ」にひっかけて、「〇〇クレメンス」と使うようになりました。

なんJ（何でも実況版）住民が〇〇頂戴、という言葉の代わりに〇〇クレメンスと使いだしましたが、語呂がよく使いやすい、1度聞いたらつい使ってしまう、ということで人気になりました。

そこから2チャンネル（現在は5チャンネル）やツイッターなどでも流行りだしたようです。

「教えてクレメンス！」「見てクレメンス！」などと使いますが、なるほど、言いやすいです。さらに言葉を柔らかくするダジャレでもありますので、面白半分に頻発してしまう方が多いのでしょう。

そして「教えてクレメンス」などは、相手が気軽に答えてくれそうな内容の時に使います。例えば「美味しいお菓子屋さん教えてクレメンス」とか「ここら辺で飲める場所教えてクレメンス」などです。

あまり難しい内容であったり、説明が面倒くさいような状況の時には空気を悪くしてしまいますので気を付けましょう。

「〇〇クレメンス」は使いやすいですが、カジュアルかつ気軽に聞ける内容、お願いできる内容について、使う言葉です。

クレメンス選手の名前にひっかけて言い出す先駆けには、ハラディ選手もいます。ハラディ選手はロイ・ハラディという同じく元メジャーリーガーの投手です。

ハラディの使い方は例えば「画像を貼れ」と言いたいときに「画像ハラディ」というのです。少々厚かましい言い方ですので、かちんとこられる場合もあります。

野球ファンでない人はそもそも人名であったことを知らない人が多いでしょう。ちなみに、ダジャレですがいずれも人名なので、ひらがなで書かれることはありません。

では、要望をカジュアルに表すクレメンスとはどのように使うのが正しい使い方でしょうか。

基本的には相手に対して要望を出すときに使います。命令形の「くれ」を「クレメンス」に変化させればOKなのですが、ぜひこのパターンで使ってほしい、という例文を出して説明していきます。

「〇〇クレメンス」は上手に使えば会話も盛り上がり、言いにくいことも言いやすくなります。参考にしてください。

例えば長い間恋人がいないとか、ついこの間彼と別れたばかりというとき、友達に男性を紹介してほしいときがあります。

だけど「男を紹介して」と真剣に言うと怖いと思われそうだし、必死さを感じられるのも癪、といったようなときにはこのように使いましょう。

あくまでも冗談のようでありながら要求はきちんと述べ、さらに突っ込み要素も残しているので会話も盛り上げることができます。

最近では共働き家庭が多いので、家事も当然分担している家が多いです。しかし男性と女性では気になるところ、そのタイミングも違いますので、多くは女性からのお願いで男性に家事をさせます。

そのとき、男性に怖い顔をして家事しろ！といったのでは角がたちますし、お互いに嫌な気持ちになるでしょう。男性も素直に動こうという気分にはなれません。

そういうときにちょっとかわいいニュアンスを含めつつ指示しようとすれば、クレメンスを使うのが正解です。

インターネットの掲示板から始まった言葉ですので、使う際にはある程度空気を読む必要があります。基本的には命令形である「くれ」が変化したものである、ということを忘れないようにしましょう。

例えば「画像クレメンス」という風に使ってしまうと、直訳では「画像をくれ」になり、上から目線でものを要求している、厚かましいやつだと捉えられます。

そんな面倒なこと人に頼むなら態度を考えろ、と喧嘩になることも多々ありますので、何でもダジャレにすればいいものではないと理解しておきましょう。

なんJ用語と言われるネットスラングは、生まれては消えるのですが、まだまだあります。念のため、クレメンスと似たような使い方をされるスラングを紹介しておきましょう。

ちなみに大抵は語感によってそれに合致する選手名が使われることが多いだけで、選手のパーソナリティが意味に影響することはほとんどありません。

マダックスも元はメジャーリーガーのグレン・マダックス選手です。これは「画像マダックス」と使い、意味としては「画像はまだ？」ということです。

画像クレメンスや画像ハラディのあとに使うことで、まだ画像こないの？と催促をしているわけです。厚かましさでいえばこれが最上級の言葉でしょう。

笑いをとれる仲間内、掲示板では使ってもよいですが、さほど馴染んでいない場で使うとなれば覚悟が必要ななんJ用語です。

クレメンスやハラディなどと同じように「〇〇ヒヤシンス」という言葉も聞いたことがある方がいるでしょう。

しかし、ヒヤシンスに限ってはなんJ用語というわけではありません。この元ネタはギャグ漫画の「日常」の5巻の中で主人公が発したセリフとなります。

主人公が「許してヒヤシンス」「頭ヒヤシンス」と連発するシーンがあり、それが使われるようになった、ということが真相です。

なんJとは「なんでも実況版」というインターネットの掲示板ですが、ここは元々野球チャンネルの住民が移住してきた歴史があります。そのため、随所に野球用語が混じる会話となります。

選手名の語感が良ければ日常会話へ転嫁して使い、野球ファンであればそれがわかるので、ますます会話が盛り上がるという仕組みになっています。

用語から野球のことを調べ、見るようになり、すっかり野球ファンになってしまった、という人もいるようですので、掲示板の威力は凄いと言えます。

ロジャー・クレメンス選手は1962年生まれの白人男性で、アメリカで大活躍した野球選手です。レッドソックスやヤンキースなどでピッチャーとして名をあげ、数々の賞を受賞している文句なしのレジェンド選手です。

しかし性格は短気で荒く、相手の頭を狙う「ビーンボール」など危険球も多く、薬物疑惑や不倫疑惑などで世間を騒がせました。野球選手としては偉大ですが、人格はお世辞にも素晴らしい人とは言えない人です。

破天荒な性格と素晴らしいスポーツ選手というキャラクターが、余計にネットで盛り上がりを見せる点でもありました。引退してしばらく経つので、今ではクレメンスが選手名と気付かない人もいます。

ずばりそのまま言ってしまうと角が立つ、という言葉の場合、空気を柔らかくしてちょっとクスっと笑わせるために、ダジャレを混ぜることは普通にあります。

それがインターネットの掲示板でも存在し、もともと野球ファンが集う場所だったために人名をダジャレに利用した言葉が生まれたのです。

面白く語呂が良いですが、ユーモアを含みますので真剣な話し合いの時にはくれぐれも出さないようにしましょう。