2018年12月14日公開
2018年12月14日更新
言いたいことが言えない人の性格とは?思ったことが言えないのは病気?
言いたいことが言えない性格に悩んでいるという人は意外と多いでしょう。しかし、はっきり自己主張できる人の中には、自己主張できない人の心理を理解できているという人は少ないと思います。そこで今回は、言いたいことが言えない人の性格について見ていきましょう。

目次
言いたいことや思ったことが言えないのって辛い…
思ったことや言いたいことが言えない性格に、日々苦悩している人もいるでしょう。自分の発言が原因で相手を怒らせてしまうのではないか、相手から嫌われてしまうのではないかという不安で、言いたいことや思ったことが言えない人は意外と多いのです。
しかし、言いたいことが言えない人の気持ちは、そうでない人にはなかなか理解されにくいものでしょう。そのため、言いたいことが言えない人は周囲の人に誤解されてしまったり、厳しく注意されてしまったりして、余計に萎縮してしまいがちです。
そこで、今回は思ったことや言いたいことが言えない人の性格について、詳しく取り上げていきたいと思います。今回は言いたいことが言えないときの対処法も紹介するので、言いたいことが言えない性格に悩んでいる人は、ぜひしっかり確認してみてください。
言いたいことが言えない人の心理的原因
思ったことや言いたいことをしっかり言える人は、なぜ言いたいことが言えなくなってしまうのか、不思議に思うでしょう。言いたいことが言えない人の中にも、なぜ自分は言いたいことが言えないのか分からないという人はいると思います。
そこで、以下では言いたいことが言えない性格の心理的原因について、取り上げていきましょう。
自分の自由な発言は許されないという心理
言いたいことが言えない原因の1つには、自由な発言が許されない家族関係が挙げられます。家族関係は生まれて初めての人間関係です。そのため、幼少期の家族との関係は、大人になったときの人間関係に大きく影響するとされています。
家族と何でも自由に話すことができる家庭に育った人は、大人になってから周囲の人と上手くコミュニケーションが取れる傾向が強いのです。
しかし、子供の頃家族と自由に会話できるような関係でなかった人は、大人になってから周囲の人とのコミュニケーションでつまづきがちとされています。
特に両親が厳格だったり複雑な家庭環境であったりして、子供の頃に自由な言動が許されなかった人は、自由な発言は避けるべきという心理に陥りがちです。その結果、言いたいことが言えない性格になる傾向が強いとされています。
周囲に気を遣いすぎる心理
周囲の人に気遣いすぎるということも、言いたいことが言えない心理的要因の1つと言えます。元々争いを好まず穏やかに生きたいという人は、周囲の空気を読んだ行動をしがちです。優しい性格故に、相手の気持ちを汲んだ行動ばかりしてしまう人もいるでしょう。
その場の空気を読んだり相手の気持ちを考慮した言動をしたりすることはよいことですが、過剰になると自分の意見を伝えることが苦手になってしまいます。その結果、全く言いたいことが言えない性格になってしまうこともあるのです。
トラウマによって意見が言いたくても言えなくなる心理
自分の発言で恥をかいたり誰かを怒らせてしまったりしたという経験も、言いたいことが言えない性格の原因とされています。
自分の発言が原因のトラウマを抱えてしまうと、意見を言いたいときにそのトラウマを思い出してしまって、言いたいことが言えなくなってしまうこともあるのです。
過去の記憶が原因で言いたいことが言えない状態が長期間続いている場合は、心療内科を受診してみることをおすすめします。
相手に少しでも嫌われたくないという心理
特定の人に対してだけ言いたいことが言えない場合は、その人に嫌われたくないという強い気持ちが心理的原因である可能性が高いのです。嫌われたくないと思う相手には、誰でも自分のかっこ悪い所は見せたくないと思うでしょう。
自由な発言をしたら相手に自分の悪い所が伝わって、幻滅されてしまうのではという心理に陥り、言いたいことが言えなくなるのです。
言いたいことが言えない人の性格
言いたいことや思ったことが言えない人の性格には、どのような特徴があるのでしょうか?以下では、言いたいことや思ったことが言えない人の性格について、取り上げていきましょう。
優しすぎて相手に合わせてしまう
言いたいことや思ったことが言えない人の性格には、誰にでも優しいという特徴があります。常に相手の気持ちにを想像し、相手が気持ちよくなるような言動をするのです。
そのため、周囲から信用されやすいですが、自分の気持ちを押し殺してまで相手に合わせてしまうため、言いたいことや思ったことが言えなくなってしまいます。
周囲からの評価を気にする
言いたいことや思ったことが言えない人の性格には、他人からの評価を過剰に気にするという特徴もあります。自分のしゃべり方や話す内容が原因で、周囲からの評価が下がってしまうのではという不安から、言いたいことが言えなくなってしまうのです。
周囲の人からの評価を常に気にしているので、話している間はずっと大きなストレスを感じやすいとされています。
他人への興味が薄い
言いたいことが言えない人の中には、他人に対する興味が薄く無口な性格の人もいるのです。このような性格の人は、言いたいことがあってもあえて言わないということが多いとされています。
あえて言いたいことや思ったことを言わないので、普段あまりストレスを感じることは無いでしょう。しかし、他人との関係が希薄になる傾向が強いので、孤立しないように注意する必要があります。
とても恥ずかしがり屋
言いたいことや思ったことを言えない人の特徴には、恥ずかしがり屋という特徴があります。子供の頃に自分の言葉や話し方で恥ずかしい思いをすると、恥ずかしさから自由に言葉を話せなくなることもあるのです。
大人になっても恥ずかしさから、自分の意見を堂々と言えない場合もあるとされています。
言いたいことが言えないことのデメリット
言いたいことが言えないことには、多くのデメリットがあります。そのため、言いたいことが言えない人は、大きな苦しみを抱えていることが多いのです。以下では、そのデメリットを詳しく取り上げていきましょう。
他人と関わっているときに大きなストレスを感じる
言いたいことが言えない人の多くは、常に怒られたり嫌われたりしないように周囲の人に気を遣っています。そのため、他人と関わっている間は常に大きなストレスを感じてしまうのです。
言いたいことが言えない人はストレスを溜め込んでしまう傾向も強いので、ストレスを溜めて深刻な精神病になってしまう可能性も高いでしょう。
恋愛や仕事で損をすることが多い
言いたいことが言えないと、自分の本当の気持ちや意見を伝えることがどんどん苦手になってしまいます。その結果、仕事や恋愛で損をすることが増えてしまいやすいのです。
本音を他人に上手く伝えることができないので、人間関係がこじれてしまったり、好きな人に告白できなかったりすることが多いでしょう。
ずっと自信がもてない
言いたいことが言えない性格の人のほとんどは、自分の性格に対して否定的です。そのため、どんどん自己評価が低くなり、いまいち自分に自信が持てなくなってしまう傾向にあります。
自分の性格に否定的であるが故に、他人からの自分に対する否定的な意見ばかり意識してしまい、精神的に追い詰められてしまうこともあるでしょう。
言いたいことが言えないときの対処法
言いたいことが言えないときは、どのように対処すべきなのか気になる人は意外と多いでしょう。そこで、以下では言いたいことが言えないときの対処法を4つ紹介したいと思います。
言いたいことが言えないことで悩んでいる人は、ぜひ以下の対処法を実践してみてください。
自分の言いたいことを文章にする
言いたいことが言えないときは、メモやスマホに自分の言いたいことを文章にするという対処法をおすすめします。口では自分の意見を上手く言えないという人は、言いたいことを文章にして整理する訓練をすることで、口から意見を言いやすくなるのです。
また、言いたいことを文章にして表現することで、ストレスを発散することもできます。
1人で会話のイメージトレーニングをする
自分の話し方や言葉に自信がなく言いたいことが言えない場合は、1人のときに言いたいことを言ってみるという対処法がおすすめです。
相手がいなくても実際に口に出して話すことで、よいイメージトレーニングになります。鏡を見ながら話すことで、より効果の高いトレーニングになるでしょう。
主語をはっきりさせた話し方を心がける
言いたいことが言えない人の多くは、自己主張が苦手なので、会話の中で「私は」というような主語を曖昧にしがちです。しかし、会話の中では主語をはっきりさせることで、話す内容が相手に伝わりやすくなります。
言いたいことを言えない人は、ぜひ主語をはっきりさせることを意識しながら話してみてください。それだけでも、相手に自分の意見が伝わりやすくなるでしょう。
自分の性格を受け入れて無理に話さない
言いたいことが言えなくても充実した人生を送っている場合は、自分の性格を受け入れて、無理して話さないということも対処法の1つです。
無口であることは悪いことではありませんし、不用意な発言は深く人を傷つけてしまうこともあります。そのため、言いたいことが言えない性格を、繊細で優しい性格と前向きに捉えてみましょう。
自分の性格をポジティブに受け入れることで、話さなくてはというプレッシャーから解放され、自然に意見を言えるようになることもあるのです。
言いたいことが言えるようになる方法とは?
言いたいことが言えない性格の人の中には、言いたいことが言えるようになりたいと強く思う人が多いでしょう。そこで、以下では言いたいことが言えるようになる方法も、詳しく紹介したいと思います。
自分に対して少し甘くなる
言いたいことを言えない人の中には、自分に対して厳しすぎるために自由な意見が言えないという人がたくさんいるでしょう。そのため、自分に対して少し甘くなるということが、言いたいことを言えるようにする方法の1つと言えます。
例えば、まずは家族や仲のいい友達に対して、今まで言いたくても言えなかったことを話してみましょう。気になっていたけれど、今まで聞かなかったことでもよいので、自分の気持ちが少しすっきりすることを聞いてみて下さい。
相手に自分の言葉を受け入れられるという経験を積み重ねていくことで自信が付き、自由な意見を話す自分を許せるようになるでしょう。
感情を誰かに伝えたり文章にしたりする
言いたいことが言えない人は、自分の感情を無意識に抑え込みがちです。自分の感情が自分でも分からないために、言いたいことを言えなくなってしまうこともよくあります。
そのため、自分の感じた感情をその場で誰かに伝えたり文章に書き残したりすることも、言いたいことが言えるようになる方法の1つなのです。感情を過剰に抑圧しなくなれば、自然に自分の意見が話せるようになるでしょう。
他人の話し方を冷静に観察する
どうしても他人の前では緊張して意見が言えなくなるという場合は、他人の話し方を冷静に観察するという方法をおすすめします。他人の話し方をよく観察することで、話し方のお手本にすることができるでしょう。
さらに、自分と相手の話し方にそう変わりないことに気付けば、自分の話し方に自信を持つことができます。自信がつけば他人に対して過度に緊張せずに、自分の意見を言えるようになるでしょう。
言いたいことが言えないことと病気の可能性
言いたいことが言えないことには、深刻な病気が隠れていることもあります。そこで、以下では言いたいことが言えないことと関係が深いとされる病気について、取り上げていきましょう。
うつ病の可能性
実は、うつ病の症状の1つに言いたいことが言えないということが挙げられます。言いたいことが言えない人の多くは、他人を気遣いすぎるあまり意見を言えないことが多いでしょう。
不満も一切口に出せないと、相当のストレスが溜まってしまいます。そのストレスを溜めこみすぎた結果、うつ病になってしまうこともあるのです。2週間以上よく眠れなかったり気分の落ち込みがひどかったりする場合は、すぐに心療内科を受診してください。
発達障害の可能性
言いたいことが言えないことは、発達障害の症状の1つともされています。常に落ち着きがなかったり、部屋を片付けられなかったりということでも悩んでいる場合は、発達障害である可能性があるでしょう。
気になる場合は心療内科を受診して、医師に相談してみてください。
他人の前では言いたいことが言えない場面かんもく症とは?
人前で発言することに恥ずかしさや不安を感じて、一切話すことができなくなる先天的な障害を場面かんもく症と言います。場面かんもく症は家族の前では話すことができるという特徴があるのです。
そのため、最近までは単に子供本人の問題とされ、反抗的というレッテルを貼られた子供本人が傷つくことも多かったのです。しかし、最近では不安を感じやすいという特徴から、先天的に他人の前で言葉が出なくなる障害とされて広く認知され始めています。
また、この場面かんもく症は、大人になるまでに自然治癒することが多いとされているのです。しかし、まれに大人になっても場面かんもく症が治らないこともあります。言いたいことが言えない人の中には、この場面かんもく症の人もいるかもしれないことを覚えておきましょう。

言いたいことが言えない人にはゆっくり対応しよう
今回は言いたいことが言えないことの心理的原因や、言いたいことが言えない人の性格について、詳しく紹介しました。言いたいことが言えない人の多くは、優しすぎる性格や繊細な性格から苦悩を抱えていることが多いようです。
そのため、言いたいことがスムーズに言えずに困っている人には、なるべく言葉が出るまで待ってあげましょう。