気にしいの意味とは？気にしいな性格の人を解説！

他人からの視線や考え方、意見などだけではなく、とにかく周囲の出来事やモノをとにかく気にしすぎてしまう人がいます。周りから見れば「そんなことで？」と思われる些細なことでも考えこんでしまうのが、特徴です。

そういう人は全てのことを気にしすぎるあまり、常に緊張状態でいることも多く気が休まることがありません。そのため、疲れてしまうことも多いので「こんな自分をどうにかして変えたい」と思っているのです。

ではそもそも、「気にしい」とはどんな意味で、どんな特徴を持つ人のことをいうのでしょうか。順番に見ていきましょう。

「気にしい」とは、関西の言葉で「何かと気にしすぎる人」とか「神経質な人」という意味で、誰かの視線や言葉が気になったり、物事の進捗などが気になったあげくにそれでクヨクヨと悩んだりする人の様を伝える言葉です。

最近ではお笑い芸人の数も増えたこと、彼らがテレビで関西の言葉で喋ることから、関東圏でも若者を中心に使われるようになってきました。

生まれつき繊細の人とか、神経が細やかな人はいます。しかしそれが成長するにつれてなんらかの原因があって、一般的な人々に比べると全てを「過剰に気にしてしまう人」、つまり「気にしいな人」になったわけです。

ではその「気にしい」が出来上がる原因とはどんなことがあるでしょうか。

例えば机の上においてある電卓が少し曲がっていたとか、帽子がいつものように被れなかった、という些細なことでも気にしてイライラする、神経質な性格は「気にしいな人」となる原因になります。

一つのことを気にしだして他のものまで考えが広がり、どんどん気になっていきます。それを自分が気に入るように訂正できるまで、納得が出来ません。

今日は少し寝癖があるとか、いつもの店でお昼ご飯が買えなかった、といったものであっても、どうして上手くいかなかったのだろうと考え込んでしまったりします。

気にしすぎる性格の人の多くは、大前提として、自分のことに自信を持っていません。自分に自信がないので自己評価も低くなり、物事が気になってしまうのです。周囲に誇れることがないので、一生懸命努力して成し遂げた結果に対しても不安を抱いてしまうのです。

自分に自信がないがために周囲に舐められている、と考える節もあり、何かで他人から注意やアドバイスを受けると自分の力が足りていないからなのだ、と思ってしまいます。そして更に努力を重ねようとし、空回りしたり失敗してしまったりします。

気にしいな人は自己評価よりも他人からの評価を大切にしますので、自分の考えよりも他人がどう考えるか、どう思うかを意識して何事にも取り組むことが多いです。

常に人からの評価が優先されますので、自分では良い結果だったと思っても他人からの評価が低ければそれを認められず、もう一度最初からやり直したりすることもあります。

「気にしいな人」になってしまう原因には高いプライドと理想も関係しています。

他人からの評価を気にするあまり、自らの素晴らしい理想を持っていてそれが現実にならないことで、自分はダメなやつだとせめてしまったり「恥ずかしい」とか「みっともない」と思ってしまいます。

自分で作る理想が非常に高く、それを壊したくない、と考えるプライドが、気にしすぎる性格を作っているのでしょう。

何でも気にしすぎる傾向のある人の、その原因をみてきました。では次に、「気にしいな人」たちの性格的特徴を見ていきましょう。一体どんな特徴を持つ人達が、物事を気にしすぎるようになってしまうのでしょうか。

物事は何でも完璧にしたい、と願う人は、気にしすぎる性格であることが多いでしょう。少しでもズレがあれば、それをとことんまで気にしてしまうのです。

モノの配置が普段と違うとか、並べる順番が違うといったことを酷く気にし、それを直すまで他のことに手がつきません。また自分が完璧に物事に取り組みますので、周囲にも同じように完璧を求める傾向があります。

気にしいな人でもしも仕事などでミスがあったりすれば、自分を責めて追い込み、ずっと気にしてしまうのです。

何でも気にしてしまう性格の人は、責任感がとても強いという特徴があります。何か失敗があれば、一生懸命取り組んだにも関わらず失敗してしまった、きっと私が悪かったのだ、と自分で責任を感じて追い込むのです。

ですから、自分がしてきたことの中で万が一にもミスがなかったか、誰かに迷惑を与えていないかを常に考えており、思い出す作業をしていることも多いでしょう。

気にしいな人が不安になって一度でも「もしかして」と考え出してしまうと、連想ゲーム的にどんどん考えがあふれ出して不要なことまで考えてしまう特徴もあります。

生活を送る上でちょっとでも気になったことがある細かいことも覚えているので、どんどん考えが深まっては自分で不安を呼び起こしてしまうのです。そんな必要がない、ということまで考えてしまう癖があるのが「気にしいの人」たちです。

気にしいな人たちは基本的に優しい性格で責任を感じてしまいがちなので、何に対しても心配してしまうことがあります。自分は誰かを傷つけていないか、嫌な気持ちにさせてしまってはいないか、などを考えこむのです。

また、まだ実際には起こっていない出来事に対しても「もし○○になってしまったらどうしよう」などと無駄な心配をしている時もあります。常に相手の気持ちを考えてしまうので、おどおどした態度になってしまい、相手をイラつかせることもあります。

「気にしいな人」たちは、他人から自分がどう思われているかが非常に気になります。誰でも他人からの評価は大切ですが、特に気にして周囲の人から好意的に思われたい、という気持ちを強く持っています。

中には他人からの評価を上げたいがために、よく見られたいとついつい見栄をはってしまったり、嘘や大げさに言ってしまったりすることもあります。

他人からの評価を気にしすぎて、良くないことを言っている人のことばかり考えてしまったり、やり取りを逐一思い出して悪かったところを探そうとしてしまうのです。

人から「気にしいだよね」と言われてしまうくらいであれば、十分神経質になっている証拠です。本人達もその状況に苦しんで疲れきっていることも多いので、「この性格を直したい」と思う人も多いのです。

では中々根が深そうなこの問題を、克服する方法はあるのでしょうか？

気にしすぎてしまう、という性格を克服する最善の方法は、何といっても「他人」を意識しないように努力することです。自分自身の評価をまずは優先して大切にし、他人から受ける評価は見ない、聞かない、読まないようにするのです。

他人からの評価は人によって大きく違ってくるのが普通です。誰かがあなたを悪く評価したとしても、別の人は正反対の評価をしてくることも日常茶飯事です。昔から十人十色と言われるほど、人の考えは様々なのです。

大切なのは自分がどう受け止め、考えるかであって、他人がどう思うかではありません。それを自らがしっかりと認識・納得することが必要です。

「気にしいな人」は、一般的な人に比べると非常に神経質です。少しのミスも許せない完璧主義者も多いのですが、日常生活の全てにおいて、「少しだけ」適当になってみることを実践しましょう。

完璧な人間など決していない、と理解して、疲れているときには家事や仕事も手を抜いてみる、洗濯物が床に積みあがっていても死にはしない、と見てみぬ振りをする、など少しずつでいいので実践してみましょう。

何か気になることが起きたら、まずは「このくらい大丈夫｣と口に出していってみるだけでも、少し肩の力が抜けるはずです。完璧よりも少し欠けているくらいの方が、人間らしさが溢れて魅力的だと気付きましょう。

何か一つのことを考え出すと、それを増幅させてどんどん深みにはまってしまうという特徴がある「気にしいな人」ですので、まずは考えだしたときに「これはダメ」と自分で気付いて、気分転換できるものを探しましょう。

本を読むとかDVDで面白いドラマを観るなど、好きなことをいつでも出来るようにしておくのも一つの手です。何かを考え出したと判ったら、すぐに気分転換の行動に出ましょう。深く考え込まずに済むことを積極的に行うのです。

外にウォーキングに行くこともおすすめです。体力や筋力がつく上に体も温まってきますし、風が吹いたり変わる空の色を眺めたりしているうちに、きっと気分は大いに変わってくるでしょう。

何事も気にしている人は、周囲の人のことや通りすがりの他人のことでもよく見ていることが多いです。自分が他人の細かいところまで見ているので、相手もきっと自分のことをよく見ているに違いない、と思い込んで評価を気にするのです。

しかし、一般的には人は他人のことをほとんど気にすることはありません。皆自分のことは非常に気にしますが、人のことはさほど観ていませんし、気にもしていません。

その考え自体が「気にしい」を作ってしまっていますので、人のことを観察することをやめ、周囲の人がほとんど自分のことを注目していないという事実に気がつきましょう。

最初に述べたように、「気にしい」は関西の方言になります。大阪では「○○しい」というのは「○○する人」の意味がありますから、そのままで「気にする人」です。

どちらかというと「気にする人」の前に「クヨクヨと」というニュアンスが入りますので、「クヨクヨと気にする人」というのが大阪方面での意味です。

「気にしい」と言われてしまう人達の性格の特徴やその原因などを見てきました。ここで、自分って結構神経質だと思ってはいたけれど、実は「気にしい」なの？と感じた人がいるかもしれません。

では、あなたが「気にしいな人」なのかどうか、今すぐ診断してみましょう。次の項目で当てはまるものが多ければ多いほど、色んな面で気にしすぎる傾向があるということになります。

自分はこうだ、と思われる項目はいくつあるでしょうか。

1、緊張しやすい
2、人の視線が気になる
3、愛想笑いをよくしている
4、冗談が通じないといわれることがある
5、人と比べて落ち込むことがある
6、優柔不断である
7、頼まれごとは断れない
8、ひそひそ話は自分のことだと思う
9、人の評価が気になる
10、自分の意見はあまり言わない

いかがだったでしょうか。上の10項目でいくつ当てはまりましたか？多ければ多いほど、あなたは色んなことを気にしすぎている可能性があるということです。

しかし、これで例えば全てにチェックがついたとしても、それを気に病んで必要以上に暗くなるのはやめましょう。まずは結果を素直に受け止め、前述したアドバイスに従ってゆっくりでいいので改善していくことが大切です。一度深呼吸をして、きっぱりと前を向いてください。

気にしいはただ単に「神経が繊細な方なのですね」とにっこり笑って終れる、ということではありません。気にしすぎる性格は精神的にも肉体的にもあまり良いこととは言えませんので、徐々にでも克服する方向に持っていくようにしましょう。

まず大きなデメリットは、ストレスが肥大するということです。いつでもニコニコ笑っているおおらかな性格の人とは反対に、ぎすぎすした視線で緊張状態にあることが多く、どんどんストレスが肥大します。

ストレスは万病のもとですから、過剰にあってよいはずがありません。

また、ストレスが溜まることで暴食暴飲をして感情の発散に走ったりすることも多く、肥満体型になったり肌荒れを招いてしまうこともあります。見た目の美しさが失われると当然自信もなくなってしまいますから、更に自分で自分を嫌う結果になってしまわないように注意が必要です。

「気にしい」と言われてしまう人の性格や特徴、その原因や改善方法を見てきましたが、いかがでしたか。

気にしすぎてしまう性格は、本人がその気になれば必ず克服することが出来ます。勿論性格の癖を直していく必要がありますので、すぐにとは行かずに時間がかかることもありますが、必ず改善は出来ます。

深く悩みすぎて疲れていた自分が、周囲の色んなことを気にしなくなって明るく軽やかになった自分になる様をイメージしつつ、楽しみながらじっくりと取り組んでみましょう。まずは、最初の一歩を踏み出すことです。