バングラデシュの治安は?ダッカ旅行での危険度や注意点も紹介

日本と国旗のデザインがそっくりなバングラデシュ。2016年に発生した大規模なテロ以降、バングラデシュの治安に不安感を抱く人は増えているでしょう。そこで、今回は現在のバングラデシュの治安の実態を、解説していきたいと思います。

バングラデシュの治安は?ダッカ旅行での危険度や注意点も紹介のイメージ

目次

  1. 1バングラデシュ旅行する前に治安を確認しよう!
  2. 2バングラデシュの特徴
  3. 3日本の国旗とそっくりなバングラデシュの国旗
  4. 4バングラデシュの治安は?
  5. 5バングラデシュで治安が悪い場所
  6. 6バングラデシュ旅行する際の注意点
  7. 7バングラデシュでおすすめの観光スポット3選
  8. 8注意点をしっかり守れば安全な観光が可能なバングラデシュ

バングラデシュ旅行する前に治安を確認しよう!

71年にパキスタンから独立したバングラデシュは、インドやミャンマーと接する位置にある国です。日本の約半分の面積の国土には、約1億5,000万人が住んでおり、人口密度は世界一と呼ばれています。

後進国とされているものの、主に稲作や麻布の生産などで外貨を獲得しているバングラデシュの素朴な雰囲気は、多くの観光客を魅了しているのです。

しかし、外国人も犠牲になった大規模なテロが最近発生したことで、バングラデシュの治安に対する不安は大きくなっています。また、バングラデシュの治安の危険度に関する様々な情報が行き交っているのです。

そのため、バングラデシュ旅行の前には、しっかり治安の危険度や観光の際の注意点などを把握しておく必要があります。そこで、今回はバングラデシュの現在の治安や、バングラデシュ旅行の注意点などを分かりやすく紹介しましょう。

バングラデシュの特徴

人口密度が世界トップクラスのバングラデシュの街は、活気があり明るい雰囲気が漂っています。しかし、2016年に首都ダッカで発生した大規模なテロによって、治安が悪い国というイメージが強まってしまっているのです。

以下では、そんなバングラデシュの特徴について、詳しく取り上げていきましょう。バングラデシュの本当の姿を確認した上で、現在のバングラデシュの正しい治安状況を調べてみてください。

首都ダッカの特徴

バングラデシュの首都ダッカは、バングラデシュの中で最も近代化が進んでいる都市です。主にバングラデシュの名産品であるジュートの加工や、食品の加工などで経済的にも潤っています。

しかし、急激な経済発展と人口増加にインフラの整備が追い付いておらず、貧富の格差も激しくなりつつあるのです。治安は特に悪いとされており、観光客を狙ったスリが多発しています。2016年には、日本人観光客7名が犠牲となった大規模なテロも発生しました。

また、現在の政治に異を唱える人々のストライキ「ハルタル」も時折発生するので、観光客は特に安全確保に意識を向けなくてはなりません。

バングラデシュ人の特徴

バングラデシュは南アジアに属する国ですが、バングラデシュ人の多くは、顔の彫りが深いラテン系の顔立ちをしています。男女共に平均身長も比較的高く、モデルのようなスタイリッシュな体系の人も多く見られます。

バングラデシュはイギリスやインド、パキスタンに支配されていた期間が長く、独立まで苦しい時代が続きました。しかし、バングラデシュ人の性格は基本的に穏和で明るく、外国人観光客に気軽に声をかける人も多いのです。

また、バングラデシュの田舎では、ほとんどの人が農業を仕事としているので、朗らかでのんびりした性格の人が多いとされています。バングラデシュ旅行の醍醐味の1つは、人懐っこく優しい地元の人との触れ合いとも言えるでしょう。

バングラデシュの物価

バングラデシュでは、タカヤポイシャといった通貨単位が使用されています。バングラデシュでは急激な経済成長と同時に、人件費が高くなりつつあるのです。そのため、後進国の中では物価はかなり高くなっています。

しかし、日本と比べるとかなり物価は安く、屋台の料理の平均価格は30タカ(日本円で45円)、日本食は500タカ(日本円で780円)となっています。ちなみに、正社員の月の給与の平均額は12,000タカ(日本円で18,500円)となっているのです。

日本人にとっては、バングラデシュはかなりリーズナブルに楽しめる海外旅行先と言えるでしょう。

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日本の国旗とそっくりなバングラデシュの国旗

バングラデシュと聞くと、日本の国旗にそっくりな国旗を思い出す人は多いでしょう。バングラデシュの現在の国旗は72年に制定されたもので、赤い火の丸マークが印象的な緑色を基調にした国旗となっています。

赤く丸いマークは71年のバングラデシュ独立戦争で犠牲となった人の血とされているのです。一説では、独立戦争時に対立したパキスタンの、主な宗教を象徴する三日月と星のマークへの反発心を表現しているとされています。

また、友好国である日本の国旗デザインを参考にして作られたそうです。国旗のデザインからも、バングラデシュ人と日本人の関係の良さが伝わってきます。

バングラデシュの治安は?

バングラデシュの緑色を基調にしつつ、赤い丸が印象的な国旗は、かなり日本と似ています。しかし、バングラデシュの治安状況は、日本の治安状況とは大きく異なるのです。以下では、バングラデシュの現在の治安状況を、詳しく解説していきましょう。

バングラデシュへの旅行を検討している人は、ぜひ以下の内容にしっかり目を通してください。

外務省による危険情報

バングラデシュに対しては、日本の外務省から不要な渡航は止めるべきという注意勧告が出ています。2016年に日本人観光客7名が巻き込まれて死亡したダッカでのテロ以降、外務省はバングラデシュに対する警戒を強めているのです。

この注意勧告は、バングラデシュ全域に対して出ています。しかし、現地在住の日本人によると、ダッカやチッタゴンといった都市以外のエリアの治安は、それほど悪い訳ではないようです。

バングラデシュに向かう日本人観光客の数も、それほど減っている訳でもありません。そのため、都市部の治安の悪さや散策の際の注意点をしっかり意識しておけば、バングラデシュを安全に観光することは可能でしょう。

都市部より田舎のほうが治安は良い

バングラデシュの治安の特徴として、田舎と都市部で大きな差があるということが挙げられます。首都のダッカやチッタゴンといった経済成長が著しい都市部では、治安が悪い傾向にあるのです。

一方で、昔ながらの農業で生計を立てている人が多い田舎の治安は、比較的良い傾向にあります。

経済成長に伴う貧富の格差の激化が、都市部の治安の悪さの主な原因になっているようです。そのため、バングラデシュでできるだけ危険度の低い観光がしたい人には、都市部以外のエリアを巡ってみることをおすすめします。

テロの可能性がある

バングラデシュの都市部の治安が悪いことには、テロの危険性が高まっていることも大きく関係しています。2016年7月1日に首都ダッカのグルシャン地区のレストランで、イスラム教過激派組織の犯人7名が爆弾や銃を使ったテロを起こしました。

数十人もの人質を取った犯人達は、無差別に周囲の人を殺戮し、28人もの死者が出てしまったのです。この犠牲者の中には18人の外国人観光客が含まれており、その内の7名は日本人でした。

この事件によってテロへの警戒心が強まり、以降大規模なテロは起きていません。しかし、特に都市部では現在現政権に反対する人々によるストライキが多発しているため、テロが起きる危険性は高いと言えるのです。

バングラデシュで治安が悪い場所

バングラデシュには、特に治安が悪いことで有名なエリアもあります。バングラデシュの旅行中に危険を避けるには、その治安が悪いエリアに近づかないことが重要になるのです。

そこで、以下ではバングラデシュで特に治安が悪いと危険視されている場所を、2つ紹介しましょう。

ダッカ

バングラデシュの首都ダッカは、最も経済発展が進み、人口が増えている都市です。大きな建物も多いため、治安が特に悪いとは思えない人もいるでしょう。

しかし、経済発展が急激すぎたために、貧富の差が大きくなっており、観光客を狙った金銭強奪目的の犯罪が増えているのです。また、ハルタルと呼ばれる労働者によるストライキも度々発生するため、公共施設やインフラ設備が突然機能しなくなることもあります。

さらに、ハルタル中には現政権に反対する人々が興奮しやすく、観光客が出歩いているとその人々に襲われる危険性も高まっているのです。

チッタゴン

バングラデシュで特に治安が悪いエリアには、カルナプリー川河口にある港町チッタゴンも挙げられます。人口は約400万人で、バングラデッシュではダッカに次ぐ人口数を誇る街なのです。

バングラデシュで最も大きな港がある街なので、長年バングラデシュの交易の玄関口として栄えてきました。港のあるエリア外には豊かなジャングルがあり、付近には世界で最も規模の大きな自然の浜辺「コックスバザール」もあります。

しかし、チッタゴンではスリやひったくりといった犯罪が多く、観光客は特に目を付けられやすいとされているのです。また、人口が多い分、テロの危険性も高まっています。そのため、バングラデシュ旅行初心者は避けた方が良い街と言えるでしょう。

バングラデシュ旅行する際の注意点

バングラデシュ旅行を気分よく楽しむには、治安の悪い場所を避けつつ、いくつかの注意点を守ることが大切です。以下では、バングラデシュ旅行を良い思い出にするために、旅行中はぜひ意識しておきたい注意点をいくつか挙げていきましょう。

ひったくりに注意する

バングラデシュでは、観光客の金銭に目を付けたひったくりやスリといった犯罪が多発しています。人口が密集している都市部では、特に発生率が高いので、ひったくりやスリの対策は強く意識するようにしましょう。

パスポートや財布などの大切なものは、カバンやリュックに入れず、身に着けるようにして持ち歩くことをおすすめします。

外国人が多く集まる場所に行かない

現在、バングラデシュではテロの危険性が高まっています。2016年のダッカでの大規模テロのように、主に外国人観光客を狙ったテロも警戒されているのです。

そのため、無差別テロの舞台に選ばれそうな、外国人観光客がたくさん集まるエリアに近づかないということも、注意点の1つと言えるでしょう。

派手な格好はしない

派手な服装をしないということも、注意点の1つとして挙げらえます。派手な見た目の外国人観光客は、金銭強奪目的の犯罪の被害に遭いやすくなるでしょう。

比較的治安が良いとされる場所でも、観光客の持っているお金を狙った犯罪は起きているのです。そのため、バングラデシュの旅行中は、派手な格好はしないように注意してください。

夜間に1人で出歩かない

バングラデシュ旅行の注意点には、夜間に不用意な外出をしないということも含まれます。バングラデシュには、昼間は治安が良くても、夜間の犯罪率が格段に上がる地域が多いのです。

バングラデシュ旅行中は、つい夜遅くまで外出したくなりますが、観光客の夜間の1人歩きは危険ということを忘れないようにしましょう。

ハルタル時は外出しない

最近バングラデシュの都市部では、現政権に反対する野党勢力の人々が主導するストライキ「ハルタル」が頻発しています。ハルタル中には、野党勢力に賛成する地元の人々のボルテージが上がり、暴動が起きることもあるのです。

そのため、ハルタルが起きている時には、外出を中止するということも注意点の1つとされています。

バングラデシュでおすすめの観光スポット3選

現在テロの危険性が高まっているとして、治安が不安視されやすいバングラデシュですが、感動を呼ぶ観光スポットがたくさんある魅力的な国でもあります。そこで、以下ではバングラデシュで特に人気が高い観光スポットを、3つ取り上げていきましょう。

日本や中国の影響も感じられるスターモスク

バングラデシュでおすすめの観光スポットには、ダッカの旧市街地に位置するスターモスクが挙げられます。

16世紀から19世紀に、インドやバングラデシュなどを支配していたトルコ系イスラム王朝ムガル帝国の建築技術を駆使して、19世紀に建てられたモスクです。

モスクによくある尖塔は存在せず、壁には中国で製造されたと見られるタイルで装飾されています。何と、タイルの中には富士山が描かれたタイルもあるのです。星形のデザインが至る所に施されており、池にある星形の荘厳な碑も見どころの1つです。

港町の空気を堪能できるショドルガット

バングラデシュの港町で、グルメや買い物を楽しみたい人には、オールドダッカに位置する港町「ショドルガット」がおすすめです。

ブリガンガ川沿いにある港町で、バングラデシュの郷土料理が安い価格で味わえる屋台が立ち並んでいます。また、活気のある市場もあるので、地元の人々に交じっての買い物も楽しめます。

治安は比較的良好で、付近には宿泊施設がたくさんあるので、安心して散策できるでしょう。

バングラデシュの歴史を学べるラルバグフォー

バングラデシュの歴史を知りたい人には、1857年のイギリス軍とムガル帝国軍が戦った「セポイの乱」で、実際に使用された要塞「ラルバグフォー」がおすすめです。

頑強な印象の要塞の壁や柱には、戦争の時の傷が付いており、戦争の激しさを感じられるでしょう。博物館も付近にあるので、しっかりバングラデシュの歴史に触れることができます。

注意点をしっかり守れば安全な観光が可能なバングラデシュ

今回はバングラデシュの治安状況や、バングラデシュ旅行の際の注意点などについて取り上げました。近年に起きた大規模テロの影響によって、現在も日本の外務省からバングラデシュには不要な渡航を中止すべきという勧告が出ています。

しかし、バングラデシュの都市部以外の地域の治安に大きな変化はなく、テロの危険性も薄いとされているのです。そのため、今回見てきた注意点を守れば、バングラデシュも安全に旅行できるでしょう。

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