真摯に取り組むの意味とは？使い方を例文を用いて紹介

勉強でも、仕事でも、スポーツでも、恋愛でも、何事にも真摯に取り組む人は、見ていて気持ちがいいものです。そして、魅力的に映ります。それは、一生懸命に何かに打ち込んでいる人を見ると、素敵だと感じるからです。

いつも適当だったり、いい加減に物事に取り組んでいる人を見ると、あまりいい気がしませんし、信用もできません。ですから、何をするにしても、真摯に取り組む人は、仕事においても、人間関係でも信頼されるのです。

「真摯に取り組む」の意味について考えていきましょう。まず、「真摯」とはいったいどのような意味なのでしょうか。

真摯とは、「まじめで熱心なこと、またまじめだったり、熱心である様子」という意味です。ですから、「真摯に取り組む」とはつまり、「まじめに、一生懸命、物事に取り組む」という意味なのです。

つづいては、「真摯に取り組む」といった言葉の使い方について考えていきましょう。その前に、「真摯」という言葉は、単独でも使われていることをご紹介します。

「真摯な態度」、「真摯な姿勢」、「真摯に受け止める」といった使い方が多く挙げられます。どれも、自分自身に使われているのがわかります。

このように、自分自身が何かに真剣に打ち込む場面で使いやすい言葉なので、まじめなシーンで使いやすく、ビジネスシーンや勉強の場面などで使うと、自分の真剣な思いが伝わりやすいと言えるでしょう。

それでは、「真摯に取り組む」を使った例文を3つ紹介します。仕事、研究・勉強、スポーツの分野で使える例文を用意しました。使う場合は、自分に関する内容に置きかえて、使ってみてください。

ビジネスシーンにおいて、仕事に取り組む姿勢を表した例文です。「まじめに取り組む」だと、上司や先輩から指示されたことを、黙々とこなしているという印象を受けます。

また、「一生懸命取り組む」だと、がむしゃらに頑張っている様子は伝わってきますが、気合だけで乗り切ろうとしている印象です。

一方こちらの「真摯に取り組む」だと、仕事の本質を理解して、仕事と真剣に向き合って結果を出そうとしている印象を受けます。

自分が今行っている分野の研究に、ひたむきに取り組むことで、新しい製品の開発に結び付いたというものです。開発や研究職の仕事をしている人にも使えますし、理系の学生さんなども使いやすい例文です。

この例文は、スポーツに真摯に取り組んできた人にとって、使いやすい文章です。一生懸命、つらいことがあっても、ただひたすら練習に打ち込んできたことで、レギュラーになることができたという結果もわかり、姿勢と結果をアピールしやすい例文です。

続いては、「真摯に取り組む」の類語についてみてみましょう。上の例文の説明の際に少し触れたものも、合わせて紹介します。

それでは、1つ1つ見ていきましょう。

真剣とは、いい加減な気持ちではなく、本気であるという意味です。ですので、「真剣に取り組む」という言葉からは、物事に対して、まじめに、緊張感を持って取り組んでいる様子が伝わってきます。

会議で発表する資料は、とても大事なものです。ですから、緊張感をもって、試行錯誤を重ねながら作成している様子が伝わってきます。

まじめとは、うそや偽りがなく誠実であるという意味です。ですから、物事に対して、いい加減な気持ちではなく、きちんとしようといった気持ちで取り組んでいる様子が感じられます。

広告やチラシを大量にポストに配りに行くのは、重いし、地味だし、大変な仕事です。ですが、文句も言わずに、黙々とその業務に取り組んでいる印象を受けるのではないでしょうか。

「精力的に取り組む」は「一生懸命取り組む」に似ています。精力的とは、活動するエネルギーがあふれている様子を意味する言葉です。ですから、一生懸命よりも、パワーやエネルギーを注いでいる様子が伝わる印象を受けるでしょう。

この例文からは、最近の彼の仕事ぶりは、熱心で目を見張るものがあるという様子が伝わってきます。守るべき家族ができて、より仕事に一生懸命パワーを注いでいる印象を受けます。

それでは、何事にも真摯に取り組む人とは、どのような特徴をもっているのでしょうか。以下の4つにまとめましたので、1つずつ見ていきましょう。

真摯に取り組む人は、物事にしっかりと向き合っているため、もし自分に足りない能力や技術があれば、それを得ようとします。そして、さらに向き合っている物事、そのもの自体をより良いものにしていこうと、試行錯誤を重ねていきます。

真摯に取り組む人は、さらにより良いものを作っていこう、そのためには自分自身もいろいろな知識や技能を身につけていこうと思うのです。ですから、真摯に取り組む人には、向上心があるという特徴が挙げられます。

何かに取り組むとき、何事も問題が起こらずスムーズに事が運ぶのが望ましいですが、そうとは限らないのが現実です。どうしてもトラブルが発生したり、壁にぶつかったりしてしまうといったことが起こるのです。

そういうときに、投げ出してしまったり、諦めてしまったりするのではなく、努力を続けられるのが、真摯に取り組む人の特徴でもあります。

真摯に取り組む人は、きちんとそのものに向き合うことで、問題点を見つけ、さらに問題を解決するための方法を考えます。時には、1人で解決するのが難しく、誰かに頼むこともあるでしょう。

しかし、いろいろな方法や方面からアプローチを続けることで、そのトラブルや壁を乗り越えられるのです。これは、途中で投げ出さずに、努力を続けたからこそ得られるものです。ですから真摯に取り組む人とは、努力を続けられる人でもあるのです。

真摯に取り組む人は、素直である人が多いのが特徴です。例えば、一生懸命に取り組んだ自分の企画書を、上司に見せたとしましょう。そこで、上司が見て問題点や改善点を指摘したとします。

一生懸命頑張って、自信もあった企画書なので、自信があった部分について指摘をされたら嫌な気分になってしまう人もいるかもしれません。

しかし、真摯に取り組む人は、自分が作り上げたものが更によくなることを求めます。だから、他人から改善点や問題点を指摘されれば、それを素直に聞くことができるのです。

真摯に取り組む人は、物事や自分自身について、前向きに考えることができます。嫌な部分やできない部分ばかりに目が行っていては、事態は改善しませんし、物事は進みません。

真摯に取り組む人は、前向きに考えることで、新たな視点や解決方法が見つかることを知っているのです。そうすることで、効率的に物事を進める方法を思いついたり、良いサイクルを生み出すことができるのです。

真摯に取り組んでいるか、そうではないかは、自分ではなく見ている他人が判断することです。ですから、相手にその姿勢を見せることが必要となります。それでは、真摯に取り組む姿勢とは、どのようなものなのでしょうか。

仕事や日常の場面で、いろいろな意見を出したり、自分がやると言ってくれても、実は口だけになっている人はいないでしょうか。口で言うはいいものの、全然行動には移さない人は、真摯に取り組んでいるとは言えません。

特に、仕事の場面では、自分が発言したことには責任を持ち、実行することが求められます。そうでなければ、「あの人はいつも口だけで、信用できない人だ。」、「人にばっかりやらせて自分はやらない適当な人だ。」と思われてしまいます。

ですから、必ず「行動に移す」という姿勢を見せることが大切です。そうすれば、周りの人からも「あの人は、自分の発言に責任をもち、自分の仕事に真摯に取り組んでいる。」と思われます。

誰かから言われたからという受け身の姿勢の人からは、真摯に取り組んでいるという印象は受けません。なぜなら、自分の意志ではなく、言われたからしょうがなくやっているという印象を持たれてしまうからです。

真摯に取り組む姿勢を見せるには、自ら積極的に取り組む姿勢を見せましょう。そうした積極的な姿勢は、相手にも好印象となり、信頼を勝ち取ることができます。

何かを始めたら、途中で投げ出さずに最後までやり遂げることは、真摯に取り組む姿勢として、ぜひ押さえておきたいポイントです。物事に真摯に取り組むとは、最後まで責任を持つという意味に他ならないのです。

大きなことではなくても、小さなことを最後までやり遂げる姿勢を見せていくことで、真摯に取り組む人という印象を持ってもらうことができるでしょう。

就職や転職の面接の際には、自己PRがつきものです。真摯に取り組むことを相手に伝える場合は、どのようにしたらいいのでしょうか。以下3つ、ご紹介します。

仕事でもイベントでも人付き合いでも、すべてのことにおいて、自分がどのようにそれに向き合ったか、どのような姿勢で取り組んだのかを伝えることで、相手に自分の姿勢を理解してもらうことができます。

真摯に取り組んでいるのであれば、さまざまな経験をしているはずです。嬉しいことや楽しいこともあれば、辛かったこと、苦しかったこともあったでしょう。しかし、何らかの解決策を見つけようと取り組んだはずですし、周りの人に働きかけもしたでしょう。

そうした自分の姿勢を伝えることで、真摯に取り組む姿勢を感じ取ってもらえるはずです。

上に述べた「どのような姿勢で取り組んだかを伝える」にプラスして、どのような結果を得ることができたのかを伝えましょう。真摯に取り組んだことでしか、物事には結果がついてきません。

まれに、真摯に取り組まなくても結果が出ることがありますが、それは幸運だっただけです。真摯に取り組むことで、結果を出すこともできますし、さらに自分も成長できます。その成長も合わせて伝えると、さらに説得力が増すでしょう。

そして、「目の前の相手に対する態度」はとても重要です。いくらうまく過去の経験や出来事をアピールしたとしても、自分の目の前の相手がいい加減な態度だったり、姿勢だったりしたら、おそらく信用してもらえないでしょう。

ですから、相手の話をしっかり聴く、相手の目をしっかり見るなど、相手を尊重する姿勢をとりましょう。人として好印象を持たれなければ、真摯に取り組んできた自己PRも嘘のように感じてしまうのです。

真摯に取り組むことによって、得るメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。続いては、メリットについてご紹介します。

まず1つ目は、信頼されることが挙げられます。プライベートでも仕事でも、真摯に取り組む人は、約束したことをきちんと守ってくれるだろう、一生懸命何事も取り組んでくれるだろうと思ってもらえるのです。

ですから、この人は信頼に値する人だと思われ、頼りにもされますし、今後も付き合っていきたい人だと思われるでしょう。

真摯に取り組む人は、社内でもそうですし、プライベートな人間関係の中でも、評判が良いのです。それは、誠実な人だと思われるからです。誠実な人を嫌う人は、おそらくいないでしょう。

こうした評判の良さは、同性間だけでなく、異性の間でも広がりますので、恋愛面でも有利になるでしょう。

真摯に取り組む人が困っているときは、普段からその様子を見ている周りの人は、助けてあげたくなるものです。ためになるアドバイスをもらえるかもしれませんし、一緒に手伝ってくれるかもしれません。

いつもいい加減な人なら、そのようなことは思いません。いつも一生懸命な人だからこそ、このような感情が生まれるのです。

類は友を呼ぶではありませんが、真摯に取り組む人には、同じように真摯に取り組む人が集まってきます。やはり、何かに真摯に打ち込む人は、同じような仲間が欲しいと思うでしょう。

それは、情報を共有したり、お互いにアドバイスをしあったりして、高めあっていきたいと考えるからです。同じような人が周りに多くいればいるほど、多くの刺激をもらい、さらに良い循環が生まれることでしょう。

真摯に取り組む人は、一生懸命で誠実であり、人として魅力的です。そのため、周りの人から信頼を勝ち取ることができ、仕事でも恋愛でも良いサイクルを生み出すことができるでしょう。

誰も見ていないと思っていても、意外と他人は見ているものです。何事にも手を抜かないで真摯に取り組む、その姿勢こそが、人間関係を円滑にし、そして自分を成長させるものとなるのです。