めんこいという方言の意味とは?北海道や東北別の使い方を紹介

日本には様々な方言がありますが、中には思わず心がほっこりするような方言があることをあなたはご存知ですか?今回はそんな方言のひとつ「めんこい」についてご紹介します。地域によっても意味が異なることもある「めんこい」の具体的な使い方をご紹介していきましょう。

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目次

  1. 1方言「めんこい」の意味と使い方を覚えよう!
  2. 2「めんこい」の意味とは?
  3. 3「めんこい」を使う場面
  4. 4「めんこい」の使い方《北海道編》
  5. 5「めんこい」の使い方《青森編》
  6. 6「めんこい」の使い方《秋田編》
  7. 7「めんこい」の使い方《岩手編》
  8. 8「めんこい」の使い方《山形編》
  9. 9「めんこい」の使い方《宮城編》
  10. 10「めんこい」の使い方《福島編》
  11. 11可愛い方言を日常生活にも生かしてみましょう

方言「めんこい」の意味と使い方を覚えよう!

あなたは日本国内でも地方によって、様々な方言があるのを知っていますか?方言は様々な意味合いで使われますが、中には聞くと思わず微笑んでしまう言葉や、可愛いなあと思ってしまう素敵な響きの方言もあります。

その中でも「めんこい」という言葉は、たまに耳にすることもあるのではないでしょうか?「めんこい」は北海道や東北などの寒い地方で使われる言葉と言われます。

「めんこい」の意味とは?

それでは「めんこい」の意味とはなんでしょうか?時々、地方の言葉として耳にする「めんこい」ですが、その意味は基本的に「可愛い」という意味になります。また別の意味では「小さい」、「可愛らしい」なども含みます。

東北や北海道では小さくて可愛い子供を見かけると、「めんこいねえ。」と声をかけられます。例えると、子供の小さくて可愛い表情を見ると標準語では「可愛いわねえ。」と声をかけますが、それと同じ意味合いになります。

「めんこい」の語源

「めんこい」の語源は、古語の「愛し(めぐし)」からきています。「愛し」は古くは万葉集から使われている言葉ですが、「めぐし」の「ぐし」は「心苦しい」や「切ない」、「痛々しい」という意味です。

そして、この「ぐし」に「愛」が加わることで「心が切なくなるほど可愛い」、「痛々しい程の可愛さ」、という意味に変化して、「愛し」から「めんこい」表現されるようになったと言われます。

「めんこい」の否定形

それでは方言で言う「めんこい」の否定形はどのような言葉を使うのでしょうか?「可愛い」という意味で使われる「めんこい」ですが、否定形になると「可愛くない」と同様に、「めんこくねえ」や「めんごくねえ」と表現されます。

また、地域によっても少しずつ表現が異なるように、別の言い方では「めげぐねえ」や、「めごぐねえ」など地域もあります。言葉の後ろに「ねえ」という否定形がつくようになるのが一般的です。

「めんこい」を使う場面

それでは地方で「めんこい」が使われる場合は、どのような場面で使われるのでしょうか?方言を身近に使っていない場合は想像しにくいと思いますが、「めんこい」という言葉は、地域によっては頻繁に使われている言葉です。

ここでは日常生活の中のどのような場面で「めんこい」という言葉が使われているのか、具体的な例を使ってご紹介していきます。「めんこい」の使う場面がより身近に感じられるようになるでしょう。

子供を褒めるとき

方言の「めんこい」という言葉を特によく使う場面と言えば、小さい子供と接する時でしょう。「あんたはめんこい子だね。」とか、「めんこい、めんこい。」など、お母さんが子供に声をかけて可愛がる言葉でもあります。

また、母親でなくとも「あんたはめんこいから、お年玉をあげようねえ。」など、年配の人や周りの大人から、子供の可愛いさを褒めてあげる時にも使われます。「めんこい」は子供にとっても嬉しい方言と言えるでしょう。

赤ちゃんやペット

「めんこい」は「可愛い」という意味で使われる方言ですが、私達が「可愛い」という言葉をかけるのが子供だけに限ったことでは無いように、他にも可愛い赤ちゃんや、可愛いペットにも頻繁に使われます。

生まれたばかりの小さい赤ちゃんを見て「めんこい赤ちゃんだねえ。」と表現したり、可愛くじゃれてくる犬に「しっぽ振って、めんこい犬だねえ。」と表現することもあります。私達が思わず「可愛い!」と表現するのと同じように使うのが一般的な使い方です。

洋服や雑貨

「めんこい」と声をかけるのは、人や動物だけではありません。可愛いと思わず口にしてしまうのは、洋服や雑貨なども含まれます。この場合でも、可愛い雑貨を見ると「可愛い!」と思わず口にしてしまうのと同じ使い方になります。

具体的には、「この服めんこいわあ。試着してみようかな?」とか、「このピアス、めんこいけど買おうかどうか迷うなあ。」と、可愛い雑貨や洋服にも使われるケースがあります。

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「めんこい」の使い方《北海道編》

方言である「めんこい」という言葉ですが、地域によって少しずつ違う表現で使われているのが現状です。「めんこい」がよく使われる地域は北海道や東北の寒い地域でよく使われています。ここからは地域によって異なる「めんこい」の使い方の具体例をご紹介していきます。

まずは北海道の「めんこい」の使い方ですが、北海道では年配の人が「めんこい」を頻繁に使い、若い人は「可愛い」を使うことが多いようです。また、北海道で「めんこい」を使う場合は北海道独特の方言も合わせて使われることもあります。

例文①めんこい赤ちゃんだねえ。

北海道での「めんこい」は、濁音も無くこのまま使われことが多いようです。発音では「めんこい」の「こ」を強めに発音します。この例文ではこれまでご紹介した意味と同様に「可愛い赤ちゃんだねえ。」という褒め言葉の意味になります。

例文②なまらめんこい男の子だねえ。

北海道で「めんこい」を使う場合は、北海道独自の方言である「なまら」を組み合わせて使う場合もあります。「なまら」とは「やたら」とか、「とても」という言葉の意味を更に強調するような使い方になります。

この場合だと「とても可愛い男の子だねえ。」という意味になり、子供の可愛さを更に強く強調して褒めるような意味となります。

「めんこい」の使い方《青森編》

それでは青森で「めんこい」を使う場合は、どのように使われるのでしょうか?青森では「めんこい」は「めごい」と使われることもあり、また「すごく」と強調する言葉は「たげ」や「たんげ」と表現されることもあります。

例文①この赤ん坊はたんげめごいっきゃな。

この例文だと意味は「この赤ん坊はすごい可愛い。」となります。ここでの「たんげ」とは青森独特の方言で「すごく」という意味合いがありますが、青森では他にも「とても」という意味で「なんぼ」という方言を組み合せることもあります。

例文②猫の寝姿がめごすぎで好きじゃ。

女性が思わず「可愛い過ぎる!」と言ってしまうのと同じく、青森では「めんこい」を使って「めごすぎ」と表現します。この例文だと「猫の寝姿が可愛過ぎて好きだわ。」という意味になります。思わず可愛いと感じた時の表現になるでしょう。

「めんこい」の使い方《秋田編》

それではお隣の秋田では「めんこい」はどのように使うのでしょうか?秋田では「めんこい」とは「めんけ」と言われることが一般的なようですが、他にも「めごえ」や、「めんこえ」と言われることもあります。

例文①このぼんぼこ、なんとめんけごと。

秋田の方言では「赤ちゃん」のことを「ぼんぼこ」と言います。そしてまた別の方言で言われる「なんと」とは「なんて」という意味になります。この例文では可愛いさを強調して「この赤ちゃんのなんて可愛いこと。」という意味になります。

例文②うちの犬、めんけべ。

秋田の方言では同意を求める時に「こうだべ?」と言うように「べ」を語尾につけるケースが多いです。ここでの例文で言うと、「うちの犬は、可愛いでしょう?」と愛犬の可愛さに同意を求めるような意味合いになります。

「めんこい」の使い方《岩手編》

それでは同じ東北地方の岩手県では「めんこい」はどのように使われるのでしょうか?岩手県では、「めんこいテレビ」というテレビ局が存在するほど「めんこい」という方言は子供から年配の人まで幅広い世代で使われています。

岩手では「めんこい」はそのまま「めんこい」の形で使われますが、思わず可愛くて感激してしまうような場面では、「めんけー」と表現されることもあります。

例文①その服めんこいー。

岩手では「めんこい」は年配の人だけではなく、若い世代でもよく使われる方言です。「可愛い」という意味では女の子達が「その服可愛いー。」と言うのと同様に「めんこい」も「その服めんこいー。」と使われることがあります。

例文②おめさんの無邪気なとこ、めんこいよ。

山形の方便で「おめさん」とは「おまえさん」や「おまえ」を意味します。ここでの例文の意味は「おまえの無邪気なところが、可愛いよ。」という意味で、相手の可愛い無邪気な性格を褒めてあげるような意味になります。

「めんこい」の使い方《山形編》

それでは山形県では「めんこい」はどのように使われるのでしょうか?山形では「めんこい」はそのままの形で使うのではなく、「めんごい」や「めっこい」という言い方をします。「可愛いね、可愛いね。」と繰り返す女の子もいますが、それと同じく山形弁では「めっこいの、めっこいの。」と使うことになります。

例文①あの猫、すんげめっこいよの。

山形での方言で「すんげ」とは「すごい」という意味になります。この例文では、「あの猫、すごい可愛いよね。」という意味になります。語尾の「よの。」は「よね。」という意味で、相手に同意を求める方言となります。

例文②あの赤ちゃん、めんごいにゃあ。

「めんこい」を山形の方言で使うと「めんごい」という使い方をします。ここの例文では、「あの赤ちゃん、可愛いよね。」という意味になります。また、語尾の「にゃあ。」ですが、こちらも同意を求める「だよね。」と同じ意味の方言となります。

「めんこい」の使い方《宮城編》

それでは宮城県では「めんこい」はどのように使うのでしょうか?宮城県では「めんこい」はそのままの形で使われます。また、強調する方言で「いぎなり」という言葉と組み合わせて使うこともありますが、「いぎなり」は「いきなり」という意味ではなく、「すごく」という意味になります。

例文①この子は、いぎなりめんこいっちゃ。

「いぎなりめんこい」は、宮城では頻繁に使われる方言です。この例文では「この子は、すごく可愛いよね。」という意味になります。また語尾の「っちゃ」は、「~だよね。」という同意を求める意味の方言になります。

例文②前は、めんこかったっちゃ。

「めんこい」は子供やペットに使う方言ではありますが、すでに大きく成長した大人には使わない言葉です。「めんこかった」は「めんこい」の過去形となります。この例文では「前は可愛かったんだよ。」という意味になります。

「めんこい」の使い方《福島編》

それでは福島では「めんこい」はどのように使われるのでしょうか?福島でも「めんこい」は使いますが、他にも「めんけえ」や、「めげえ」、「めごい」などと言われることもあります。いくつかの例文を見てみましょう。

例文①あの赤ちゃんは、めげえなあ。

福島の方言は濁音がつく場合が多く、「めんこい」も「めげえ」や「めごい」という使い方をします。ここの例文では「あの赤ちゃんは、可愛いなあ。」という意味になります。

例文②あの犬はうるさくて、めごくね。

「めごくね」は「めんこい」の否定形で、「可愛くない」という意味になります。ここでの例文では「あの犬はうるさくて、可愛くない。」という意味になります。しかし、この否定形は同時に「憎たらしい」という意味でも使われることがありますから、使う時は言われる子の気持ちを考えて使う必要があります。

可愛い方言を日常生活にも生かしてみましょう

「めんこい」は北海道や東北地方でよく使われる方言で有名な言葉ですが、「めんこい」のような可愛い方言を聞くと心がほっこりと暖かくなるものです。時には親しい仲間や友人との会話の中で、このような方言を少し取り入れてみるのも楽しいでしょう。

また、地方出身の初対面の人との会話の中でも、相手の地方の可愛い方言を少し知っているだけでも心の距離が縮まるものです。方言を使った楽しいコミュニケーションを、日常生活の中にも積極的に取り入れてみましょう。

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