駅弁大学の意味とは?地方国立大学を一覧で紹介!

駅弁大学の意味とは何なのか?を解説します。駅弁大学という言葉を聞いた事がありますか?駅弁大学とは、地方国立大学のことを言いますが、なぜそのような呼び方をするようになったのでしょうか。駅弁大学の言葉の由来と共に、該当する大学を一覧で紹介します。

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目次

  1. 1駅弁大学とはどんな大学?
  2. 2駅弁大学の意味とは?
  3. 3駅弁大学と言われる地方国立大学一覧
  4. 4駅弁大学平均偏差値ランキングTOP10
  5. 5早慶上智とMRACHの偏差値は?
  6. 6駅弁大学はMRACHとほぼ同等の偏差値
  7. 7駅弁大学のメリット
  8. 8駅弁大学のデメリット
  9. 9目的ない駅弁大学入学より就職に強い大学がおすすめ

駅弁大学とはどんな大学?

駅弁大学という言葉を聞いた事がありますか?駅弁大学とは、地方国立大学のことを言いますが、なぜそのような呼び方をするようになったのでしょうか。

日本の大学は入るのは難しいけれど、一度大学生になってしまえばパラダイスと言われてきました。しかし、現在は入るのが難しいのは一部の難関大学だけで、他の大学は定員割れしている状況になっています。

就職にも有利なブランド大学と、就職に不利とされる駅弁大学の言葉の由来と共に、該当する大学を一覧で紹介します。

駅弁大学の意味とは?

はじめに、駅弁大学とは何なのか?簡単に説明していきます。駅弁大学とは、地方国立大学の別名です。1946年に実施された「学制改革」により新設された地方国立大学をさします。

当時の急行列車の停車駅では駅弁が販売されていましたが、「駅弁が販売される駅には新制大学がある」「ありふれていて個性がない」と揶揄する意味で使われ始めました。

伝統ある大学と駅弁大学の違いとは?

では、伝統ある大学と駅弁大学の違いとは何なのでしょうか。たとえば日本一の大学である「東京大学」の前身「旧制東京大学」は、国際的な学問のレベル持つ人材を育てるために設立されたので、当時から特別な存在でした。

それ以外にも生徒の能力が高く財力のある私立の学校が旧制大学として昇格するなど、当時から国際的に通用する人材を育てる目的で存在していた大学は今も伝統ある大学として知られています。

それに対して、駅弁大学は国民全体の教育レベルを底上げするためにどんどん新設された大学です。駅弁大学は、昔ながらの大学生としての特別感やそれぞれの学校の特色が薄いのが特徴です。

駅弁大学と言われる地方国立大学一覧

ここからは駅弁大学と言われている地方国立大学一覧を紹介します。同じ国立大学でも、旧帝国大学と言われた7つの大学は駅弁大学とは呼びません。

7つの大学とは「北海道大学」「東北大学」「東京大学」「名古屋大学」「京都大学」「大阪大学」「九州大学」です。旧帝国大学とは、帝国大学を前身とした大学です。

当初は帝国大学=東京大学のことでした。しかし、京都をはじめとした6つの帝国大学が出来てからは、東京大学の呼び名が変わりました。また、駅弁大学ができてからは、7つをまとめて「帝国大学」と呼んでいました。
 

北海道(0)
東北(5)
弘前大学 岩手大学 秋田大学 山形大学 福島大学
関東(7)
茨城大学 宇都宮大学 群馬大学 埼玉大学 千葉大学
横浜国立大学 山梨大学      
中部(8)
新潟大学 富山大学 金沢大学 福井大学 信州大学
岐阜大学 静岡大学 三重大学    
近畿(3)
滋賀大学 神戸大学 和歌山大学    
中四国(9)
鳥取大学 島根大学 岡山大学 広島大学 山口大学
徳島大学 香川大学 愛媛大学 高知大学  
九州(7)
佐賀大学 長崎大学 熊本大学 大分大学 宮崎大学
鹿児島大学 琉球大学      

現在の国立大学は法人化されている

実は7つの国立大学(東京大学や京都大学など)も、駅弁大学と言われる地方の国立大学も全て「国立大学法人」として法人化されています。法人化とは、平たく言うと「会社組織」のことです。

今までは文部科学省の大学だったものが、法人化されることにより、大学側の主体的な運営を任されることとなり、自由度が増えました。それと共に、国からの資金援助も減ってしまいました。したがって、私立と変わらないお金が必要な場合もあります。

それでも人気のある大学はやっていけますが、地方大学は財政が一層苦しくなっている現状があるようです。ちなみに東京大学や京都大学など研究力に優れた成果を残しているものは「指定国立大学法人」として区別されています。

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駅弁大学平均偏差値ランキングTOP10

不利な状況に追い込まれつつある駅弁大学の偏差値一覧表を掲載します。大学の偏差値は学部ごとの違いがあるので、ここでは全学部の平均を出しています。

駅弁大学とは、ありふれた個性のない大学という蔑称ですが、更に評価を落としているのが、これらの大学の偏差値が低めなことです。

駅弁大学でも優秀なのは「神戸大学」「横浜国立大学」です。これらの大学は「駅弁大学」とは区別している人もいます。人気もあって定員割れとも無縁です。人気の理由は医学部などの偏差値が高いことや、神戸や横浜が不便ではないことでしょう。
 

1 神戸大学 59.2
2 横浜国立大学 57.3
3 千葉大学 56.9
4 岡山大学 56.0
5 広島大学 55.8
6 金沢大学 55.7
7 熊本大学 54.3
8 滋賀大学 53.1
9 岐阜大学 52.9
10 埼玉大学 52.8

早慶上智とMRACHの偏差値は?

偏差値低めと言われ、人気面でも苦境に立たされている駅弁大学ですが、伝統ある早慶上智とMRACHの偏差値はどれぐらいなのでしょうか。どの大学も学部によって偏差値の違いがあります。

例えば慶應の医学部などの偏差値は72.5と、私立大学の医学部の中ではダントツトップですが、理工学部は62.5、商学部は65となっています。

上記の駅弁大学平均偏差値と比較するために、早慶上智とMRACHの偏差値も学部別ではなく全体の平均偏差値を掲載してみました。細かな統計処理などはしていませんので、ザックリとした数字であることをご了承ください。

早慶上智の偏差値

早慶上智の偏差値は、大学全体の平均偏差値でもかなり高めです。これだけ見ても優秀な事が分かります。例えば、駅弁大学の上位「神戸大学」の偏差値は、59.2となっていて、早慶上智の偏差値を下回ります。
 

1 慶應義塾大学 67.5
2 早稲田大学 66.3
3 上智大学 62.5

MRACHの偏差値

では、MRACHの偏差値はどうでしょうか。MRACHの中で偏差値が高いのは青山学院大学や立教大学です。(2019年度調べ)こちらの偏差値60は、神戸大学の59.2を上回ります。しかし、それ以外の大学は神戸大学より下となっています。

法政大学はMRACHの中では一番下で「行く意味あるの?」と揶揄されがちな大学ですが、菅官房長官の出身学部である法学部などが偏差値を押し上げているため、明治や中央と偏差値は変わりません。
 

M 明治大学 58.8
A 青山学院大学 60
R 立教大学 60
C 中央大学 58.8
H 法政大学 58.8

駅弁大学はMRACHとほぼ同等の偏差値

上記の一覧を見比べても分かるように、駅弁大学は、慶應義塾大学・早稲田大学・上智大学には及びませんが、上位の駅弁大学ではMRACHとはほぼ同じレベルとなっています。

ネット上でも「MRACH」と「駅弁大学」は比較対象となっています。どちらの学校に行くべきか?といった悩みを持つ人もいるようです。大学の偏差値や学校の人気や今後の就職を見据えてのことでしょう。

駅弁大学のメリット

ここからは、駅弁大学に入るメリットとデメリットを考えてみたいと思います。大学入試を考えている人は参考にしてみてください。

学費や家賃が安い

駅弁大学のメリットの一つ目は、学費や一人暮らしする上での家賃が安いことです。学費面では、法人化され、国からの資金援助が大幅に減らされてしまった国立大学ですが、それでも私学に比べればかなり学費は安いです。

例えば岡山大学の一般的な学部の学費は年間で約55万円ほどです。一方で青山学院大学の文学部日本文学科の2019年の学費は年間で115万円です。国立大学の方が半額で済むのは、かなりのメリットと言えるでしょう。

地方都市に住む親としては、東京の大学に行かせると年間100万円以上学費を納め、更に都内の家賃や生活費まで支援しなければいけません。経済上の理由からも、地方大学に行かせたくなるのも分かります。

地方での就職には強い

駅弁大学のメリットの二つ目は、地方での就職に有利であるということです。たとえ駅弁大学と揶揄されていても、その地方の中では地方国立大学はブランド大学として扱われます。

したがって、大学を卒業後も地方で就職する予定の人は、地方国立大学卒という学歴は有利に働くのは間違いありません。

日本の会社は閉鎖的な側面が強いので、出身校が同じだとそれだけで採用率が上がったりしますし、入社してからも、強力な援護が受けられたりするのも、メリットの要因となっています。

勉学に励める

駅弁大学のメリットの三つ目は「勉学に励める」ことです。東京都内の大学生は、目的をもって勉強に励んでいる大学生と「遊んでばかりいる大学生」に二分されます。

遊んでばかりになるのは、ひとえに遊ぶ場所が多いからです。年を取れば誘惑にも乗らずに済みますが、若い内は、魅力的な遊びに誘われると勉学は疎かになりがちです。

駅弁大学は、横浜国大や神戸大学などを除けば、周辺の遊び場が極端に少ないため、落ち着いて勉学に励めるのです。

MRACHより優秀な大学もある

駅弁大学のメリットの四つ目は「MRACHより優秀な大学もある」ことです。先ほども説明しましたが、偏差値だけで見ると、伝統校よりも優秀な学部は数多く存在します。

学費は100万円以上も取られて、偏差値もそこそこの私立大学より、学費が安く優秀な駅弁大学の方がいい、と思う人もいるようです。

駅弁大学のデメリット

次は、駅弁大学のデメリットを見ていきましょう。駅弁大学の最大のデメリットは「就職難」になることです。

遊びも学びも刺激がない

駅弁大学のデメリットの一つ目は「遊びも学びも刺激がない」ことです。小さい都市の中の大学なので、都会に比べると圧倒的に知的な刺激が少なく、遊び場もないです。

人は安定した中にいると、それに慣れてしまい知的な好奇心が失われていく傾向があります。地方の大学にいると、落ち着いて勉強はできますが、落ち着きすぎて好奇心が刺激されません。

若い内はなるべくたくさんの異質な経験をして、グローバルな視野を持つ必要があります。地方にいると狭い範囲の付き合いになってしまい、異質な体験ができにくい、のが難点となるでしょう。

バイトの時給が低い

駅弁大学のデメリットの二つ目は「バイトの時給が低い」ことです。地方都市なので、家賃も低く、ある意味バランスは取れますが、親元を離れて何かとお金が必要になる大学生にとっては、バイトの時給は低いのは大きなデメリットと言えるでしょう。

都会での就職が厳しい

駅弁大学のデメリットの三つ目は、「都会での就職が厳しい」ことです。これが駅伝大学の最大のウイークポイントになります。就活で一番大切なのは「有益な情報を仕入れる」ことと「説明会や面接に足を運ぶこと」です。

今のネット社会では、情報はいくらでも取れると思う人がいますが、ネットの情報は怪しいものも多く含まれていますし、建前しか書かれていない事も多いです。都内の大学にいれば就活支援も積極的に行われており、本当の情報が手に入りやすいです。

地方大学では就活支援が充実していないところも多く、情報が入ってきにくいです。また、説明会に行くときの交通費もかかるので、それもネックとなるようです。都会で就職したい場合は、お金をケチらずどんどん説明会に足を運ぶといいでしょう。

学校の設備が整っていない

駅弁大学のデメリットの四つ目は「学校の設備が整っていない大学もある」ことです。人気のない大学では特にこの傾向が顕著なようです。古い学舎で節約に節約を重ね、必要な機器も揃えられない大学も存在しています。

また、やる気のある優秀な先生は他に移ってしまうので、やる気のない教師だけ残る、という事実もあるようです。

井の中の蛙になりやすい

駅弁大学のデメリットの五つ目は「井の中の蛙になりやすい」ことです。今やスポーツの世界でも芸術の世界でも、日本で一番を目指している人は少数派です。

本当に優秀な人や自分を高めたい人は世界で通用するようになりたい、と才能を磨いています。駅伝大学に入り、就職も地方で、となると他の世界を知らず「自分が一番優秀」と思ってしまう傾向もあるようです。

人間性と学力や才能は決して比例するものではありませんが、これからのグローバル社会に向けて活躍する人は、視野を広げることも大切になるでしょう。

目的ない駅弁大学入学より就職に強い大学がおすすめ

駅弁大学の意味とは何なのか?地方国立大学を一覧で紹介していきました。大学全入時代の今は、大学で何をしたいのか考えつつ、先の就職まで見越しての入学が大切です。

もし、地方にいて「みんなが入るから」と言った理由で、これといった目的もなく駅弁大学に入るのであれば、学費はかかりますが、都会の大学に入るのもおすすめかもしれません。

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