世捨て人の意味とは?世捨て人の生活や世捨て人になるには?

世捨て人の意味とは何なのか?世捨て人の生活やニートとの違いついて解説します。世捨て人とは、俗世間からのしがらみを断ち生活をしている人です。もともとは僧侶の事を世捨て人と言っていましたがお坊さんにならなくても世捨て人のような生活をしている人もいます。

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目次

  1. 1世捨て人になれば自由に生きられるのか?
  2. 2世捨て人の意味とは?
  3. 3世捨て人の特徴【生活編】
  4. 4世捨て人の特徴【性格編】
  5. 5世捨て人になるには?
  6. 6世捨て人になる際の注意点
  7. 7不安な人はプチ世捨て人に
  8. 8世捨て人が住むのに最適な場所
  9. 9世捨て人になるには覚悟が大切

世捨て人になれば自由に生きられるのか?

世捨て人の意味とは何なのか?世捨て人の生活やニートとの違いついて解説します。世捨て人とは、僧侶など俗世間からのしがらみを断ち生活をしている人です。ただ、家庭を持ち地域に溶け込んでいるお坊さんは、世捨て人とは言えないかもしれません。

宗派によって違いはありますが、出家してお寺で修行をするような僧侶は、家庭や会社勤めから離れ世の中のしがらみを断つので、本当の世捨て人と言えるでしょう。また、お坊さんにならなくても世捨て人のような生活をしている人もいます。

たとえば、人里離れた田舎や海外に住んでネットもせず、人との付き合いもせず自給自足の生活をすれば世捨て人になれるでしょう。人間関係に疲れた人が憧れるであろう「世捨て人」ですが、世捨て人になれば自由に生きられるのでしょうか。

世捨て人の意味とは?

前述したとおり、世捨て人とは、俗世間からのしがらみを断って生活をしている人の事を言います。ただ、本当の意味で世捨て人になるには、俗世間から完全に離れ人里離れた場所で誰の助けも借りず自給自足で生活するしかありません。

厳密に言えば、そのような世捨て人の生活をしている人は、僅かだと思います。自給自足にはそれなりの知識や経験が必要ですし、田舎暮らしでも近所との付き合いがあれば完全なる世捨て人にはなれないでしょう。

この記事では世捨て人に近い生活をしている人や、世捨て人を楽しめる性格、世捨て人になる方法などについて解説をしていきます。

ニートとの違いは?

世捨て人と、ニートは混同されることがあります。ニートとは自分は働かず親の収入で暮らし、世間との交流を断っている人の事を言います。

世間との交流を断っているのは、ある意味世捨て人に近いですが、「自立している」「志を持っている」のが世捨て人であるのに対して、ニートは親の庇護の下で、漫然と日常生活を送っている人が多いので世捨て人とは言えないでしょう。

また、ニートは「認められたい」という隠れた欲求があるので、世間と関係を断っているように見えても、匿名でネットゲームをしたり、書き込みをしたりするなど情報はしっかり得ていることがあります。つまり闇で俗世間にまみれている人が多いのが特徴です。

世捨て人の特徴【生活編】

ここからは、世捨て人の特徴について詳しく見ていきましょう。世捨て人はニートとは違って、自ら覚悟を持って世間とのしがらみを断った人です。その生活ぶりとはどんなものなのでしょう。

最低限の物で暮らす

世捨て人は「最低限の物で暮らす」生活をしています。その生活は非常に質素なもので、便利グッズをあれこれ揃えたりせず、できるだけ一つのものを工夫して使いまわしています。

同じような生活をする人で「ミニマリスト」と呼ばれる人がいます。「持たない暮らし」「シンプルな暮らし」をする人の事です。

しかし、「上質な雑貨」「暮らしやすい部屋」にこだわりを持ち、その部屋をインスタにアップしているミニマリストは、世捨て人とは呼びません。世捨て人は上質な暮らしは求めていませんし、物の質にこだわる事やSNSに投稿する事もしません。

情報社会から距離を置く

世捨て人は「情報社会から距離を置く」生活をしています。ラインやメールはもちろん、フェイスブックやブログ、インスタなども一切せず、ネットも見ません。テレビがない人もいて、ラジオだけで災害などの情報収集をしている人もいます。

一見世捨て人のように見える表面的には人との付き合いを断っている人でも、ネットでつながりを持っていれば人間関係のしがらみが発生しますので、本当の意味での世捨て人にはなりません。

ネット上のつながりや、情報を極力断つことに、不安を持つ人もいますが、その分自分の考えが他人や情報に左右されなくなります。世捨て人にならなくても、時にはネットから身を引くのも、精神衛生上おすすめです。

大切な人とだけお付き合い

世捨て人の中には、完全に一人で生活をする人もいますが、家族と世捨て人のような暮らしをしている人もいます。

本来であれば、さまざまな欲望から解き放たれてお釈迦様のような生活をするのが「世捨て人」なので、家族を住むのは違うと言う人もいるかもしれませんが、極力俗世間から離れた自給自足の生活をしていれば、家庭を持った人も「世捨て人」と呼べるでしょう。

世捨て人は基本は自分の身内など一番大切な人とだけお付き合いをします。家族以外の最低限の人と繋がっている人もいれば、山里の一軒家で家族以外とは交流を持たない人もいます。

世捨て人の特徴【性格編】

続いては、世捨て人の「性格」の特徴をみていきましょう。世捨て人は、人との交流を断っても生きられる人なので、孤独に耐える力がある人とも言えます。また、「あの人変だよね?」と後ろ指を指されて気にしてしまうようでは世捨て人になれません。

常識に囚われない

世捨て人の「性格」の特徴の一つ目は「常識に囚われない」ことです。世間体や肩書を気にする人は、世捨て人になるのは難しく、人から何と言われても自分の意思を貫けるメンタリティーを必要とします。

そもそも人との繋がりを断つので、噂話は耳に入ってはきにくいですし、入ってきたとしても意に介さない性格です。

また、「家族を大切にするべきだ」のような倫理的な常識に囚われていないのも特徴です。もちろん人を殺してしまうような事はしませんが、家族であっても独立した一人の人間と考えるので自分の意思を貫きたい場合は家族の元を去ることもあります。

欲がない

世捨て人の「性格」の特徴のニつ目は「欲がない」ことです。良い物を持ちたい、良い服を着たい、女性と付き合いたい、美味しい物を食べたい、旅行をしたい、名声を得たいなどの欲求がほとんどありません。

もちろん、世捨て人と呼ばれる人も、最初から欲がなかったわけではなく、人生の中でさまざまな経験をして、悟りを開いた境地になり結果的に「欲がなくなった」人がほとんどだと思われます。

その日その時を流れに沿って生きるだけ、何かを積極的に得ようとすることはなく、最低限の食事や暮らしぶりをしています。

孤独を楽しめる

世捨て人の「性格」の特徴の三つ目は「孤独を楽しめる」ことです。一人でいるのが寂しいと感じる人は世捨て人には向いていませんし、なろうとも思わないでしょう。

他人と会うことは滅多になく、ラインやメールでつながらなくても全く平気な人、一人山の中に入り、誰ともしゃべらずにいても満足できる人は、世捨て人に向いています。

世捨て人になる人も、喜怒哀楽などの感情は持ちますが、人間関係の煩わしさがないので俗世間で感じるほどの強い怒りや悲しみはありません。その代わり、喜びや楽しさもささやかで静かなものです。基本的には感情の起伏が少ない人となるでしょう。

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世捨て人になるには?

世捨て人の生活や性格の特徴を見ていきました。では世捨て人になるにはどうすればいいのでしょうか。「人間関係に疲れてしまった」「世間のしがらみから離れてゆっくり暮らしたい」と思っている人は「世捨て人」に憧れを持つ人もいるようです。

ただ、世捨て人に向いている人、いない人がいるのも事実です。一時的に人間関係に疲れたから、といきなり海外に移住したり、田舎暮らしを始めたりすると「こんなはずじゃなかったのに」と後悔する事もあります。

酷い場合には、慣れない環境の中で「うつ病」になってしまうなど、精神的に病んでしまうこともあります。心配な人は世捨て人の前段階として徐々に慣らしていくことをおすすめします。

SNSから距離を置く

世捨て人になる一つ目の方法は「SNSから距離を置く」ことです。SNS疲れが話題となっています。外だけでなく家に帰ってからも人づきあいをしなければならなくなるSNSは、精神的に疲れてしまう原因となります。

SNSから距離を置くだけでも、解放された気持ちになるので世捨て人の第一歩としてはお勧めの方法です。慣れてきたら、テレビやネットを見るのもやめてしまいましょう。

テレビは視聴者に見てもらうための様々な仕掛けを作っているので、一旦付けてしまうと最後、ずるずると見続けることになります。

持たない暮らしをする

世捨て人になる二つ目の方法は「持たない暮らしをする」ことです。まずは身近な物の整理から始めて、必要最低限のもので暮らすようにします。

あると便利だったあれやこれ、は無くしてしまうと、しばらくは不自由ですし、何をやるにも時間がかかってしまうでしょう。

でも、快適な暮らしや、贅沢をするという欲求を捨てられれば、必要な物はそれほど多くありません。もちろん自給自足の基本である農作業の道具なとは必要ですが、基本は「食べる」「飲む」「寝る」「排泄する」ことさえ満たせればいいのです。

退職し地方に移り住む

世捨て人になる三つ目の方法は「退職し地方に移り住む」ことです。会社員のままで世捨て人になるのは難しいので、働いている会社は退職する事になるでしょう。

地方都市にもいろいろな地域があり、特に田舎だとご近所付き合いが発生する場合があります。地域の催し物はもちろん、人助け的な事までする必要が出てくることもあります。また、ご近所さんが朝からお茶を飲みに来るような地域もあるそうです。

そうなってくると、地方に住んでも世捨て人とは程遠くなります。ご近所付き合いもできる限りせずにいたいのであれば、人里離れた一軒家を見つけて、農作物を育てたりしながら住める場所を探しましょう。

海外へ移住する

世捨て人になる四つ目の方法は「海外へ移住する」ことです。出家する以外では、これが一番、世捨て人に近い生活ができるでしょう。

海外での価値観は日本とは全く違っている事も多いです。特に成熟した個人主義が発達しているアメリカなどでは、他人の価値観を尊重するので人との関りを減らした付き合いをしたければ、いくらでも可能です。

ただし、海外に住むには収入を得る手段がないと難しく、それこそ自給自足のサバイバル的な生活が必要になります。銃社会では犯罪から身を守り、病気になっても皆保険ではないため相当額の費用が発生します。海外での世捨て人は覚悟が必要でしょう。

世捨て人になる際の注意点

ここで、世捨て人になる際の注意点を説明しておきましょう。世捨て人になるには、ある程度の覚悟が必要です。

貯金をしておく

近い将来、世捨て人になりたい、と思ったら最初にやることは「貯金」です。世捨て人の生活は、それほど甘くありません。ニートや専業主婦のようにお金を得てくれる誰かがいれば別ですが、そうではない場合は収入がなくなります。

自給自足をするための農業をするにも、農作業に必要な道具を揃えたり、苗を買うなどのお金が必要になります。そして、最初から自給自足の生活が上手くいくとは限らないのです。月々の生活費は一月最低でも5~6万円はかかります。

また、世捨て人になったとしても税金や、健康保険や介護保険代金も支払う義務があります。今までは会社が負担してくれていたお金を全額負担する事になるので40歳までは年額6万円程度、介護保険がプラスされる年代では年額7万円前後かかります。

準備に時間をかける

世捨て人になろうと思ったら、いきなり会社を辞めたり引っ越しをするのではなく、準備に時間をかけましょう。「会社に行くのは辛いから」といった理由だけで安易にやめてしまうと、後で後悔するかもしれません。

また、会社を辞めた後の金銭的なシュミレーションや、住もうとしている地域のリサーチ、自給自足のための方法についての情報収集などやる事は多いです。

「世捨て人なんて準備せずになるものなのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、準備なくスタートした結果、生活に困り毎日バイトで明け暮れて世俗に染まってしまうようでは、世捨て人になったとは言えません。

あらかじめ覚悟しておく

世捨て人になろうと思ったら、今まで述べた事も含め、覚悟をしておくことが大切です。世捨て人に向いていない人が、いきなり世俗とのしがらみを断ってしまうと、孤独感に耐えられず精神的に不安定になる事もあるからです。

ただ、世捨て人といっても、山奥で仙人のような暮らしをしている人は、少なく、何らかの形で人との接点を持っていますので、それほど深刻に考えることもないでしょう。

一番覚悟が必要なのは、やはり「金銭面」です。贅沢していたら世捨て人にはなれませんので、質素な暮らしに耐えて生きていけるか、万が一病気になった時はどうするか、などを考えておきましょう。

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不安な人はプチ世捨て人に

完全な世捨て人になるのが不安な人は「プチ世捨て人」から始めてみてはいかがでしょうか。先ほどお伝えしたような「ネット環境から離れる」「テレビを見ない」「ひとりの時間を多く取る」だけでも、世捨て人に片足突っ込んだ生活を味わえます。

また、便利な生活を少しづつ捨てていくのも「世捨て人」に一歩近づく事ができます。車を持たない、基本は移動は歩きか電車、加工食品は買わず食材から調理、掃除機は使わず手動でお掃除、洗濯は手洗い、などです。

世捨て人になる=不自由な生活を受け入れること、でもあります。サバイバル的な生活に慣らしておくことは、人間の本来の能力を高めるためには、必要なことかもしれません。

世捨て人が住むのに最適な場所

では、世捨て人が住むのに最適な場所とは、どこでしょうか。ありきたりな回答になってしまいますが、「田舎」「海外」「お寺」です。

田舎

田舎暮らしは、世捨て人になるのには、適した環境と言えるでしょう。都心に住んでいると得られないような時間間隔や、緑とのふれあいの中で、本来の自分を取り戻せるかもしれません。

先ほども触れたとおり、田舎でもご近所付き合いが頻繁にある地域もありますので、本当に世捨て人を目指すなら、人里離れたところや、他人の家に口出ししない地域を探して住むのがいいでしょう。

できれば、隣の家が離れていて、歩いて1時間近くしないとたどり着かないような環境で、農業ができる土地があるとベストです。

海外

海外移住も、世捨て人に最適です。言葉も価値観も違う場所で暮らすことは、それだけで「日本を捨てた」事になるので、自給自足ではなくても、世捨て人として認定できるでしょう。

海外で暮らす場合の注意点は、やはり事前のリサーチです。ネットや本やお友達の話だけでなく、実際に何度か足を運んでみて、自分にその土地が合っているかどうか確認してから決めましょう。

お寺

出家をすることは、世捨て人になる一番の方法になります。お寺によって出家の方法は違ってきますので、あらかじめ確認をしておきましょう。

浄土真宗のように「他力」の教えが基本となる宗派では、世俗を断つことまでは求められず、「在家」の立場を取ります。

しかしそれ以外のほとんどの仏教では、在家は認められず一生を仏道修行に捧げる「出家」となります。よほどの覚悟がないとできない事ですが、検討してみてもいいでしょう。

世捨て人になるには覚悟が大切

世捨て人の意味とは何なのか?世捨て人の生活やニートとの違いついて解説しました。世捨て人になるには覚悟が大切です。しかし、いきなり世捨て人にならなくても徐々に慣れていけば、難なくなれるかもしれません。

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