スペインの治安は悪い?旅行や観光の危険度や注意点も紹介
スペインの治安は悪い?スペイン旅行をする場合に気になるのは観光スポットももちろんですが、治安や危険エリアなどの情報も非常に重要です。そこで今回は、スペインで治安の悪い場所や旅行者を狙った犯罪、安全な旅行のための注意点などをご紹介します。
目次
スペインの治安状況はどうなの?
宿泊先を選んで、観光スポットを色々と調べたり、そこまでの道のりを確認したりというのも「観光旅行の楽しさ」の1つです。
これは日本国内でも海外でも同じことですが、海外となると気になる点が増えることになります。それはその旅行先の「治安状況」です。国内ではあまり気にしないポイントですが、海外旅行ではこの点も非常に気になる部分です。
そこで今回は、旅行先に「スペイン」を選んだ際の治安状況や治安の悪い場所、旅行者を狙った犯罪でよくあるもの、その他に注意したい場所や注意点など様々な情報をご紹介しますのでチェックしてみてください。
スペインとはどんな国?
スペインは「スペイン王国」が正しい名称で「スペイン」と呼ばれているのは通称になります。場所は南ヨーロッパで、イベリア半島に位置しています。
このイベリア半島は面積の8割をスペインが占めていて、他にポルトガル、フランス、アンドラ公国、ジブラルタル(イギリス領)があります。つまりスペインはこれらと国境を面した国ということになります。
首都はマドリードで、このイベリア半島にある本土以外にも西地中海のバレアレス諸島、大西洋のカナリア諸島、北アフリカのセウタ、メリリャ、アルボラン海のアルボラン島に領土があります。
人口は約4600万人ほどで、国土は506,000 km²となり、これは日本の1.3倍程度の大きさになります。また、数百年間続いている「闘牛」はスペインの文化として世界中に広く知られているものです。
食文化では、1日の食事が5回となっているところが日本と違う大きなところとなるでしょう。よく知られているスペイン料理では、ジャガイモのオムレツであるトルティージャ、パエリアなどがあります。
お酒はスペイン産のワインも有名で、他にもシェリー酒やシャンパンと同じ製法で作られるカヴァ、ワインベースのカクテル「サングリア」などが有名です。
スペイン・マドリードで治安の悪い場所ランキングTOP3
スペインの首都であるマドリードは基本的にそれほど治安が悪いということもなく、その中心地からアクセスの良いところが観光スポットとなっていて、便利なエリアといえるでしょう。
他のヨーロッパの有名都市と比べても治安が良いところとなっていて、たとえばパリやローマのように地下鉄に乗れば必ずと言っていいほど観光客はスリに狙われている、と言えますが、マドリードはそのようなことはありません。
駅付近や電車で見かけるのは物乞いの人たちで、善意の施しを待っている人になります。ただし、治安の悪いエリアや注意すべき犯罪ももちろんありますので、そういった部分を以下にご紹介しましょう。
3位.スペイン広場
スペイン・マドリードで治安の悪い場所ランキング第3位は、「スペイン広場」です。ここはドン・キホーテとサンチョパンサの像で有名な広場ですが、有名な観光スポットの1つでもあります。
このような旅行者や観光客が多い場所というのはどうしても軽犯罪が増えるもので、スリや置き引きなどが多く見られます。
【危険度】★★★
2位.マヨール広場
観光スポットとしても知られるマヨール広場ですが、ここがスペイン・マドリードで治安の悪い場所ランキング第2位になります。
やはり観光スポットとなると観光客や旅行者が増えますので、それらをターゲットとしたスリや置き引きが増えてしまいます。
バッグなどスリに遭いやすいものは気軽にブラブラさせずに斜めがけにして手を添えるなどして、スリに遭わないようにするのではなく、スリの標的からそもそも外れるような振る舞いを心がけましょう。
【危険度】★★★★
1位.プエルタ・デル・ソル
スペイン・マドリードで治安の悪い場所ランキング第1位は、「プエルタ・デル・ソル」です。スペインの中心地で観光の名所ということもあり、こちらもやはり観光客などを含めて人が多いことがスリや置き引きの温床となっています。
まわりを見回していると背に背負ったリュックの口を開けられている光景を目にしたり、携帯電話を奪われてしまっている光景を目にすることもあります。
治安が悪いと言っても危険な凶悪犯罪に巻き込まれるような可能性は低いのですが、そうした軽犯罪に巻き込まれることは多いです。パスポートなど重要なものを盗られないように注意しましょう。
【危険度】★★★★★
スペインでの旅行者を狙った犯罪
スペインでの旅行者を狙った犯罪にはどのようなものがあるでしょうか。スペインに行く理由として多いのが「観光」ですから、基本的には「旅行者」に当たります。
自分が犯罪のターゲットになるという可能性が高いという意識を持って、以下に挙げる犯罪の被害に遭わないように注意して観光を楽しむようにしましょう。
スリ
スペインではとにかく「スリ」が多いです。特に観光の名所や繁華街で人が多い場所というのはスリが常に目を光らせていると考えておいたほうが良いです。
地元の人や住み慣れた人、行き慣れた人でもかならずバッグなどには手を添えるなどしてスリの標的とならないような自然な行動を心がけています。
自分が油断しがちな性格をしていると分かっている場合や、明らかに右も左も分からない観光客に見られる自信があるなら、スリに盗られないように腹巻きの中に小銭入れのような財布でお金を持つなど対策をこうじてから行動しましょう。
置き引き
スペインではスリと並んで同じような軽犯罪である「置き引き」も多くなっています。
そういった軽犯罪の被害が多いので、スペインでは観光スポットや繁華街にたくさんの警官がいます。しかしながら、「それでも」スリや置き引きに遭う人が後を絶たないのです。
日本と同じように隣の椅子にバッグなどの荷物を置いたり、テーブルの上に気軽に携帯電話を置いたりすると「サっと」盗られてしまうこともあるので、荷物は自分の膝の上におくなど警戒の意識を持っておきましょう。
偽警官
スペインでの旅行者を狙った犯罪には、「偽警官」を装った犯罪も多く見られます。警察のような格好をした人が近寄ってきて、手荷物や財布の提示を求められます。そして、このときに財布から紙幣を抜き取るなどしてお金を盗られてしまいます。
偽警官を見抜く手段としては、まず本物の警官はパスポートの提示を求めることはあっても財布の提示を求めてくることはありません。また、警察手帳を一瞬しか見せないというのも偽物の大きな特徴です。
その他スペイン旅行で注意したい場所
さきほどご紹介したスペイン・マドリードで治安の悪い場所ランキングTOP3で挙げた場所はもちろん注意しておかなくてはなりませんが、その他の場所でも特に注意したい場所というのがあります。
犯罪被害に遭う危険性がありますので、以下に挙げる場所では備えをして、気持ちの上でも注意しつつ過ごすようにしましょう。
観光地周辺の路地
まずは、さきほどからお伝えしているようにスペインの「観光地」というのは人が多くスリや置き引きの被害に遭いやすいのですが、そこから少し離れた「路地」にも注意が必要です。
路地は薄暗く治安が悪いことも多いので、観光客が「迷い込む」ことがあり、それを待ち構えている犯罪者もいるのです。そういった場合はスリなどで「サッと」盗られるというよりは、「身ぐるみ剥がされる」可能性もあります。
ホテルのロビー
犯罪被害に遭う危険性のある場所には「ホテルのロビー」も挙げられます。治安が悪いイメージは持ちづらいですが、スリなどでサッと盗られるというよりは、話しかけている間に別の仲間が気づかぬうちに荷物などを持っていくというような手口が多いです。
気さくに話しかけてくる人ほど実は物盗り目的だったりもしますので、もし話しかけられてもそこだけに集中せず荷物を守る意識を持ちづつけましょう。基本的には自分の身体から離さないようにしておきます。
治安の悪いところではリュックや肩掛けのバッグだと後ろからカッターなどで切られて中身を抜かれる可能性もありますから、そういった点にも注意してください。
飲食店
明るい飲食店では治安意識を忘れがちですが、同じように手荷物や携帯電話と盗られる被害に遭う危険性があるので注意しましょう。余っている椅子に手荷物を置いておくと盗られる可能性が非常に高いです。
また、テーブルの上に置いた財布や携帯電話であっても、通りすがりにサっと盗られてそのまま全力で走られたらなかなか追いつけるものではありません。スペインではこういった被害も多いのです。
楽しく食事をして、話に夢中になっていたりすると周りが見えなくなっていることもありますから、不意に荷物から意識が離れても問題ないように、治安意識を持って膝の上などに置いて盗られないように注意しましょう。
空港・駅・バスターミナル
スペインの空港や駅、バスターミナルというのは旅行者や観光客を見つけるのに恰好の場所です。標的を旅行者や観光客に絞っている犯罪者から見れば、一目瞭然で「旅行者」だとわかります。
ですから、そういった場所で気さくに話しかけてくるような人には注意するようにしましょう。スペイン人が気さくなのではなく、さきほども挙げたような手口で物を盗られたり、他の犯罪に巻き込まれる可能性もあります。
安全なスペイン旅行のための注意点
せっかくスペイン旅行をするのであれば、小さなトラブルにすら巻き込まれずに楽しい思い出を残して帰国を迎えたいのは誰もが願うことです。
そのためには自らも防犯意識・治安意識を持って犯罪の標的にならないよう態度や行動をするように心がけるべきです。そのために役立つ「安全なスペイン旅行のための注意点」をご紹介します。
高級品を身につけない
スペインに限らず高級品を身に着けていると「お金を持っている」と思われますから、当然、スリや置き引きの標的にされやすく危険です。どうせ盗むのであれば、盗んだ財布やバッグに多くの金目の物があったほうが良いのは当然と言えます。
標的にされたら「隙」を見つけようと見張られたり、盗む隙を作るために話しかけられたりしますので、それだけ危険性が増すというものです。
スペイン旅行では高級品を身に着けてお金を持っていることを犯罪者に伝えるような行為はやめましょう。治安が良いと言われているような場所でも注意が必要です。
ポケットには何も入れない
ポケットというのは、そこに入るサイズのものであればついつい入れたくなるような便利なものですが、「簡単に抜き取られる」ので安易にものを入れるのはやめましょう。スリの多いスペインではなおさらです。
たとえば人混みなどで図らずも他人と密着する、身体が当たるようなことがあると一瞬ポケットに手を入れられても気づかないこともあります。
また、気づいたとしてもすでに盗られたあとで、相手が走り出していれば簡単に追いつくことはできません。ポケットは「簡単に盗ることができる」場所という危険性を考慮して物を入れないようにしましょう。
地下鉄のエスカレーターに注意
地下鉄のエスカレーターにも注意するようにしましょう。ここはスリに遭いやすい場所として有名でもあるので、その意識を持って行動するようにします。
ほとんどの場合は複数犯で、エスカレーターに乗った標的の前と後ろに1人ずつ立ち、頂上付近で前の犯人がわざと物を落として道を塞ぎます。標的はその状態に慌てるので他にあまり意識がいきません。
そこで、後ろにいたもう1人の犯人が標的のポケットやバッグから財布などの金品を盗るという手口です。スペインの地下鉄では昔からある手口なのですが、全体的な治安が改善しても未だにこの被害は絶えません。
話しかけてくる人に注意
これはさきほどから何度も挙げているものですが、「話しかけてくる人に注意」しましょう。ほとんどは油断を誘うため、ターゲットの隙を作るために行なっている行動です。
複数犯である可能性が高いので、話しかけてきている人自身は何も盗ったりしませんが、その人と共犯の人が隙を見て荷物などを盗んだり、後ろポケットから財布を抜き取ったりします。
あまり慣れていないと「スペイン人は旅行者に気軽に話しかけてくれる気さくな民族性」と考えがちなので、油断しないようにしましょう
スペインのおすすめ観光スポット3選
スペイン旅行をするなら「治安」ばかりに気にして引きこもっていても「もったいない」です。せっかくの旅行ですからスペインならではの観光も楽しみましょう。スペインのおすすめ観光スポット3選をご紹介します。
1.アルハンブラ宮殿
スペインのおすすめ観光スポットには「アルハンブラ宮殿」があります。アルハンブラ宮殿は何百年以上も昔にスペイン南部がイスラムにより統治されていたころの建造物で、世界遺産に指定されているものです。
西ヨーロッパにある他の王宮とは違う感覚で美しく飾り立てられているので、スペイン・アルハンブラ宮殿ならではの美しさを見られるおすすめの観光スポットです。
2.ミハス
スペインでも高級リゾートとして知られる「ミハス」は観光地としておすすめのスポットです。
「白い村」として有名なのですが、その理由は多くの建物が白壁で、南部の強い日差しが白壁に反射している「真っ白」な世界観だからです。
絵本の中の世界のような真っ白な建物たちと、可愛らしいお店が並んでいて「どこで写真を撮っても」記念写真になるような光景が広がっています。
3.コルドバ
スペインのおすすめ観光スポットといえば「コルドバ歴史地区」も挙げられます。イスラム建築とキリスト教の聖堂が同居する聖マリア大聖堂が有名です。
もともと聖マリア大聖堂は「2万5000人収容の巨大なモスク」として建てられたもので、ここを中心としてコルドバ歴史地区の全体が世界遺産に登録されています。
ホテルをあまり「ケチる」と後悔する可能性も
スペイン旅行をする際に宿泊先を決めますが、ホテルをケチると後悔する可能性があります。スペインはそれほど治安が悪いわけではないので治安の面でホテル選びをそこまで神経質にする必要はありません。
ですが、日本のようにある程度設備が整っていてキレイなホテルなのが当たり前「ではない」ので、シャワーのお湯が出なかったり、ドアの立て付けが悪くしっかり閉まらないということもあります。
治安がそれほど悪くないといっても、日本国内だとしてもドアが閉まらないなどは不用心となりますから、スペインでホテルを選ぶときは注意しましょう。
スペインは治安は良いけど軽犯罪が恐い
スペインの治安やそれに関する情報をご紹介しましたが、スペインでの日本人が受けた犯罪の8割が「スリや置き引き」になっています。
ですので、危険で重大な犯罪に巻き込まれるようなケースは非常に少なく、それだけでも治安がそこまで悪くないことが伺えます。
ただ、「スリなら安心」とか「置き引きならしょうがない」ということはなく、犯罪被害であることに変わりはないので、そういった部分での防犯意識はしっかりと持ってスペイン旅行を楽しみましょう。