顔色を伺うの意味とは?人の顔色が気になる人の心理も紹介

気心が知れない人が相手だと、顔色を伺うこともあります。人の顔色を伺ったことはないと言い切れる人は、少ないかもしれません。人の顔色を伺うのはいいことなのでしょうか?顔色を伺うメリットやデメリット、顔色を伺う人の心理も解説します。

顔色を伺うの意味とは?人の顔色が気になる人の心理も紹介のイメージ

目次

  1. 1人の顔色ばかり伺って生活していませんか?
  2. 2「顔色を伺う」の意味とは?
  3. 3「顔色を伺う」の同義語
  4. 4「顔色を伺う」の使い方
  5. 5人の顔色を伺う人の心理
  6. 6人の顔色を伺う事のメリットとデメリット
  7. 7人の顔色ばかり伺う事を治す方法
  8. 8大人の顔色を伺う子供への対処法
  9. 9人の顔色を伺うのはほどほどに

人の顔色ばかり伺って生活していませんか?

自分の言いたいことを言ったあと、周りの人の顔色を伺ってしまったという経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。「顔色を伺う」ことは、処世術の一種です。時と場合によっては、人の顔色を伺うことも必要です。

でも、しょっちゅう人の顔色を伺っていると、それが癖になってしまいます。いつもいつも人の顔色を伺ってばかりでは、自分らしく、自由に生きることはできません。

「また顔色を伺っちゃった」「いい加減人の顔色を伺うのはやめたい」そう思っている人は、思い切って人の顔色を伺うのをやめてみませんか?新しい自分に気づくチャンスかもしれません。

「顔色を伺う」の意味とは?

「顔色をなくす」「顔色を変える」「顔色に出る」「顔色を隠す」など、「顔色」を使った慣用句は数多くあります。「顔色」とは、読んで字のごとく、「顔の色」をあらわす場合と、表情や態度、機嫌などをあらわす場合があります。「しのぶれど色に出にけりわが恋はものや思ふと人の問ふまで」という有名な短歌があります。

小倉百人一首の40番に収められている平兼盛(たいらのかねもり)の詠です。「恋心を隠しているつもりでしたが、顔色に出てしまいました。恋をしているのでしょうと他人に聞かれるほどに」という意味ですが、ここでも、表情や様子をあらわす言葉として、「色」が使われています。

「伺う」とは、のぞき見る、そっと見る、観察する、探るという意味で、さらに、目上の人の指示を仰ぐという意味もあります。「伺う」とは、のぞき見る、そっと見る、観察する、探るという意味で、さらに、目上の人の指示を仰ぐという意味もあります。

「顔色を伺う」の2つの意味

こうしてみると、「顔色を伺う」とは、場面によって2通りの意味に解釈できます。まずは、文字通り、「顔の色つやを診て、健康状態を観察する」という意味です。見た目でそのまま判断でき、誰が見ても結論が大きく変わることはありません。

次に、「人の表情や態度から、その人の機嫌や思惑を探る」という意味があります。これは、健康状態ではなく、相手の心理状態を知ろうとするときの手段です。見る人によって結論が違うこともありますし、判断ミスもあり得ます。

医療従事者でもない限り、日常生活で「人の顔色を伺う」のは、「人の表情や態度から心理を読み解く、機嫌を探る」という意味での行為です。

さらに、「こんなこと言って嫌われないかな」「おかしな奴だと笑われないかな」などと、目に見えない相手の心理を探ったり、言葉の裏に隠された相手の本音を探るためにも使います。人の意見を気にして流される、人の意向に沿うように行動する、人に気に入られようと卑屈な態度に出るという意味も含みます。

「顔色を伺う」の同義語

「顔色を伺う」の同義語は、「機嫌を伺う」「様子を伺う」「鼻息(びそく)を伺う」などですが、もう少し踏み込んだ意味では、「媚びへつらう」「ご機嫌をとる」「気がねする」「意向をくむ」「胡麻をする」などが類語として挙げられます。

「顔色を伺う」の使い方

「顔色を伺う」のは、事態を穏便に進めるためには必要な処置ですが、目的に応じて2通りの使い方があります。

1つ目は、相手の機嫌がいいのか、悪いのかを判断するための使い方です。相手の機嫌が最悪なときに、悪い知らせを届けるのは、誰だって気が進まないでしょう。そこから派生して、相手に取り入る、へつらうという意味に使われることもあります。

2つ目は、相手の反応を探るためです。人は本当のことばかりを口にするわけではありません。表情や態度から、本音を推し量る必要に迫られることもあります。またその結果、相手の意向に左右されるという意味も含みます。

「顔色を伺う」を使った例文

「顔色を伺う」目的は、相手の「機嫌」を探るためと、「本音」を知るための2つです。いずれにせよ、「顔色を伺う」ことは、「顔色を伺う人」と「顔色を伺われる人」との心理的攻防戦です。

それぞれ例文をあげてみましょう。

例文①恋人が怒りっぽいので顔色を伺ってばかりいる

恋人でも友人でも、怒りっぽい人と付き合うには神経を使います。うっかり機嫌が悪いときに遭遇すると、とばっちりを食って大変ですから、「顔色を伺う」のも当然です。

とくにDV傾向にある恋人を持つと、「顔色を伺う」ことが身を守るためには不可欠になってしまいます。顔色を伺わずにいられないような相手とは、縁を切ったほうがいいかもしれません。

例文②提案に反対されるんじゃないかと顔色を伺った

意気込んで出した意見に、何の反応もないと焦ります。「何を考えているんだろう」と気になって仕方がありません。「どうですか」とはっきり聞ければいいのでしょうが、聞きにくい雰囲気のときもあります。

口では「賛成」と言いながら、態度が「反対」と言っているように見えるときもあります。そんなときは「本音はどこにあるのか」と、顔色を伺って、本心を探ってみたくなります。

人の顔色を伺う人の心理

人間関係を円滑にするうえで、他人の気持ちや思惑は、少なからず気になります。誰でも多かれ少なかれ、人の顔色を伺って生きているといってもいいのかもしれません。

とはいえ、必要以上に人の顔色を伺ってしまう人もいます。なぜいつも人の顔色を伺ってしまうのか、人の顔色を伺う人の心理について考えてみましょう。

人付き合いが苦手

人の顔色を伺うのは、よけいなトラブルに巻き込まれたくないという心理のあらわれです。人間嫌いで、他人を信用できない人は、人の顔色を伺って、うまく立ち回る傾向があります。

人と関わることが得意ではない人の中には、人に対する恐怖心から人の顔色を伺う人もいます。他人に傷つけられることを恐れるあまり、相手の様子に神経質になってしまいます。対人恐怖症気味の人は、自己防衛本能から、しょっちゅう人の顔色を伺っています。

自分に自信がない

他人の評価が気になる人は、どうしても人の顔色を伺いがちです。自分に自信がないので、自分の言ったことやしたことが、人にどう思われているのか、気になって仕方がありません。

嫌われたくない、笑われたくない、目立ちたくない、仲間外れにされたくないなど、人間関係で失敗したくない心理が、人の顔色を伺うという行為になってあらわれています。

他人にどう思われようが自分は自分と、堂々と主張できる自意識の高い人は、人の顔色を伺うようなことはしません。

権威に弱い

人間ではなく、地位や肩書に弱い人も、顔色を伺う傾向にあります。「寄らば大樹の陰」タイプの人は、権威のある人の意向には逆らうことができません。たとえ自分のほうが正しいと思っていても、地位のある人が間違っているといえば、コロッと態度を変えてしまいます。

強い立場の人に取り入って、自分の立場を守りたい、利益を得たいという利己的な心理から、特定の人の顔色を伺ってしまいます。

会話が苦手

顔色を伺う人の多くは、言葉によるコミュニケーションが苦手です。言葉の選び方が悪いのか、話し方が悪いのか、会話で誤解を招くことも多く、自然と言葉少なくなり、代わりに相手の様子から、相手の心理を読み取ろうとします。

口下手な人は、上手く自分の考えや気持ちを伝えることができないので、つい視覚からくる情報に頼ってしまいます。顔色を伺うことに長けてくると、しゃべらなくても相手の気持ちが分かるようになるので、ますます顔色を伺うことになってしまいます。

批判や反対に耐えられない

人の顔色を伺う人は、メンタルが弱い人です。打たれ弱い人は、意見に反論されたり、批判されると、挫けてしまい、簡単には立ち直ることができません。

防衛本能は、人の顔色を伺う人に共通の心理ですが、メンタルが弱い人は、批判される可能性を極力回避するために、人の顔色を伺い、よけいなことを言ったりしたりしないように、自分にブレーキをかけます。

人の顔色を伺う事のメリットとデメリット

「顔色を伺う」というと、何となく悪いことのように思われがちですが、他人の気持ちに敏感なのは、決して悪いことではありません。人の顔色を伺うことのメリットとデメリットを考えてみましょう。

顔色を伺うメリット

人の顔色を伺うことで、上手く状況を乗り切ったことがある人も多いでしょう。人の顔色を伺うことのメリットとは何でしょうか。

トラブルが避けられる

重大なミスをしてしまい、上司に報告しなくてはならなくなったとしたら、上司の顔色を伺いませんか?どうせなら、機嫌の悪いときは避けたいと思うのは人情でしょう。

人の顔色を伺っておけば、無用のトラブルは避けられます。人の顔色を伺うということは、他人の気持ちに敏感になるということです。人は誰でも、機嫌のいい時もあれば悪い時もあります。相手の機嫌に気を配るのは、気遣い、心遣いでもあります。

人に可愛がられる

悩みがあったり、心配事があったりして、気持ちが落ち着かないときに、ふざけた話題を振られたり、冗談をしかけられたりしたら、イライラします。「ちょっとは顔色を伺え」と思うかもしれません。

人の顔色を伺うことができないと、場違いなことを言ったり、したりしてしまう可能性があります。いわゆる「空気が読めない人」になって、敬遠されるかも知れません。

反対に、人の顔色を伺う人は、人の嫌がることを言ったり、人を不愉快にすることが少ないので、人に好かれます。人の顔色を伺うメリットは、敵を作りにくいといえます。

方向転換が可能

人の顔色に注意を払っておけば、間違いや失敗にいち早く気づくことができます。「しまった」と思ったとき、即座に対処できるのも、人の顔色を伺うことのメリットの一つです。

人の顔色を伺う人は、柔軟な対応ができることが多いです。顔色を伺って、手ごたえがあったら自信を持って行動することができますし、「何かおかしい」と思ったら、臨機応変に行動することができます。

顔色を伺うデメリット

顔色を伺うことにはメリットもありますが、デメリットもあります。顔色を伺うことのデメリットを考えてみましょう。

いつまでたっても自信が持てない

人の顔色を伺うのは、自分に自信がないせいですが、ずっと人の顔色を伺っていると、ますます自分に自信がなくなっていきます。

他人がいつも正しいとは限りません。人の顔色に左右されて、自分の意志を貫かないと、いつか後悔することになりかねません。人の顔色を伺うことの最大のデメリットは、自分を信じることができないことです。

ご機嫌取りだと思われる

穏便に事態を進めるために、もしくは状況を判断するためだったとしても、頻繁に人の顔色を伺う人は、ただのご機嫌取りだと思われかねません。

太鼓持ち、風見鶏、金魚のフン、ごますり、お調子者、おべっか使い、八方美人など、ご機嫌取りをあらわす言葉は、枚挙にいとまがありませんが、どれもいい印象ではありません。

顔色を伺うのも、度が過ぎると軽蔑の対象になってしまいます。

決断力がつかない

人の顔色を伺う人は、判断を他人に委ねているので、自分では何も決められません。他力本願、優柔不断、依存心が強いなど、人の顔色を伺う人には決断力のなさを思わせる特徴があります。

人の顔色を伺う人は、他人の嫌がることをしないので、始めは重宝がられ、可愛がられるかもしれませんが、人に頼ってばかりでは、「頼りにならない人」「役に立たない人」と思われ、いずれ誰からも相手にされなくなってしまいます。

決断力のない人間は、信頼もされなければ、対等と思ってもらうこともできません。ビジネスにおいては、顔色を伺い、忖度することも大切ですが、人の顔色を伺ってばかりの人は、大きな仕事は任せてもらえません。

人の顔色ばかり伺う事を治す方法

何度も言いますが、人の顔色を伺うことすべてが悪いわけではありません。人の顔色を伺うことが、よい状況を生むこともあります。

しかし、人の顔色ばかり伺うことは、やはりメリットよりデメリットのほうが多いです。状況に応じて人の顔色を伺う能力は必要ですが、それも程度問題です。

人の顔色ばかり伺ってしまうという自覚があるなら、治したほうがいいでしょう。人の顔色ばかり伺うのを治す方法を考えてみましょう。

自分に自信を持つ

自分に自信が持てないから人の顔色を伺うのです。ならば、人の顔色を伺うことをやめるために、最も有効な方法は、自分に自信を持つことです。

とはいえ、自分に自信がない人が、自分に自信を持つことは、簡単なことではありません。やみくもに自信を持てといっても無理な話です。自信を持つためには、周到な準備、十分な知識が必要です。努力なくして自信は得られません。

知識と能力と経験が自信の源ですが、まずは、知識を蓄え、能力を磨きましょう。でも、一度成功して自信がつけば、徐々に人の顔色を伺う回数は減ってくるはずです。そうすれば、おのずと経験は増えていきます。

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自己主張する

人の顔色を伺ってばかりいる人は、自分の意見を曲げる癖がついています。その癖を治さないことには、人の顔色を伺うことをやめることはできません。

ランチのお店、デートの行き先、見たい映画、何でも構いません。自分の意見を貫いてみましょう。

他人からしてみれば、なんだそんなつまらないことと思われるかもしれませんが、人の顔を伺うことが日常になっている人には、ほんの些細なことでも、自己主張するのは一大事です。最初は身近な、小さなことから始めましょう。

私は私と開き直る

誰からも嫌われたくない八方美人は、結局誰とも深い関係は築けません。人に何と思われるか不安で、人の顔色を伺ってしまうなら、「すべての人に良く思われることは不可能」と割り切りましょう。

誰だって人から悪く思われるのは嫌でしょうが、人の顔色を伺って得た人間関係は、脆いものです。強固で真摯な人間関係を築きたければ、自分は自分だと開き直る勇気が必要です。

大人の顔色を伺う子供への対処法

子供は本来、自分の感情に素直で、自由なはずですが、大人の顔色を伺って、言いたいことを言えなかったり、したいことを我慢したりしてしまう、大人びた子供もいます。

大人の顔色を伺わざるを得ない子供は不幸です。子供が大人の顔色を伺うのは、大人に責任合があります。大人の顔色を伺う子供にはどのように対処してあげればいいのでしょうか。

認めてあげる

子供が大人の顔色を伺うのは、子供が大人に全面的に依存しているからです。子供は自分の判断基準がまだ確立していません。身近な大人、主には親の判断が全てです。「こうして大丈夫?」「これは間違ってない?」そう聞く代わりに、子供は大人の顔色を伺います。

子供は自分の判断に自信が持てません。始めはそれが当たり前ですが、いつまでも大人の判断に自分を委ねていたのでは、自立した大人にはなれません。

自分に自信が持てるようになると、人の顔色を伺う必要がなくなるのは、大人も子供も同じです。子供が大人の顔色を伺ってきたら、「あなたはどう思う?」「あなたはどうしたい?」と子供に問いかけてみましょう。そして、子供の判断を肯定し、褒めて、認めてあげましょう。

十分な愛情表現をする

子供は弱い生き物です。ゆるぎない愛情を確信できない子供が、自分より圧倒的に強い大人を怒らせたくない、嫌われたくないと思うのも無理はありません。子供が大人の顔色を伺う理由の一つは、恐怖心、怯えです。

嫌われたくないからという理由で、子供が大人の顔色を伺うことほど悲しいことはありません。大人の顔色を伺いがちな子供には、「何があってもあなたを愛している」と伝え、十分な愛情を感じさせてあげましょう。

人の顔色を伺うのはほどほどに

近頃はやりの「忖度」も、顔色を伺うことにほかなりません。人に気を遣う、人の機嫌をとるのは、人間関係を円滑にし、上手にコミュニケーションをとるためには必要な術です。

ただ、度が過ぎると、大切なときに自分の意見を通すことができなくなります。人の機嫌を無視していらぬトラブルを招くことはありませんが、自己主張もまた、大切なコミュニケーションのツールです。

人の顔色ばかり伺っている人は、人から信用されにくいので、ここぞというとき以外に、人の顔色を伺うのは控えたほうがいいでしょう。

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