大事をとるの意味とは?大事をとって休むなどの使い方を例文で紹介

大事をとるという言葉を使ったことがある人は多いのではないでしょうか。しかし、大事をとっての意味や、大事をとるの正しい使い方を知らないで使っていると、仕事においては恥をかいてしまうことも。ここでは、大事をとっての使い方を例文をまじえて、紹介していきます。

大事をとるの意味とは?大事をとって休むなどの使い方を例文で紹介のイメージ

目次

  1. 1よく聞く言葉「大事をとる」
  2. 2「大事をとる」の意味とは?
  3. 3「大事をとる」の反対語
  4. 4「大事をとる」の使い方【メール編】
  5. 5「大事をとる」の使い方【電話編】
  6. 6「大事をとる」を使う際の注意点
  7. 7状況をよく知っていないと正しく使えない言葉

よく聞く言葉「大事をとる」

仕事や友人との約束を前に、体調をくずしてしまった時、「大事をとって休みます」「今日は大事をとることにするよ」と、相手に断りのメッセージを伝えたことがある人も多いと思います。

この、「大事をとって」「大事をとる」という言葉は、どんな意味があるのか正しくご存知ですか。類義語や意味、状況に合わせた使い方を知ることで、いろんな場面で使うことができ、様々な状況で、相手に失礼なく率直に思いを伝えることができるようになるでしょう。

「大事をとる」の意味とは?

「大事をとる」という言葉で、一番よく使われる意味とはなんでしょうか。ほとんどの人が、体調不良の時に使ったことのある「大事をとる」という言葉ですが、実は、辞書に載っている意味の中には、”身体の不調の時に使う”とは記されていません。

そもそも”大事(だいじ)”の意味とは、”国家の大事”や、”大がかりな仕事”、”非常に心配な事態”などの意味があります。そのため、「大事をとる」の意味とは、【軽々しく物事をしない。用心し、自重する】と辞書に記されているのです。

「大事をとる」の類語・言い換え

「大事をとる」(動詞)は、「用心する」や、「先を読んで自重する」という言葉に置き換えて使うことが出来ます。用心や自重を使わず、「大事をとる」を使う理由とは、”念のため”用心する=大事をとるという意味合いが含まれるからです。

しかし、語尾を「大事をとって」に変えると、【不測の事態に備えて準備しておくさま】を意味する言葉に変わります。その為、”念のため”、”一応”、”万が一に備えて”などが類語となります。つまり、前後にくる言葉によって気を遣う物事が変わってきます。

「大事をとる」の反対語

「大事をとる」とは、念には念を入れ、油断しない、万が一に備える、というように物事を重く受け止めて、大事に行動している意味があります。その為、反対語は、重いの反対である、”軽い”となります。つまり、物事を「軽視する」言葉が「大事をとる」の反対語になります。

「軽視する」は、軽んずる、ないがしろ、そっちのけなどが同義語になります。そして、「大事をとって」とは先を考えて慎重に行動する様を表していることから、「無理やり」という言葉も反対語となります。「物事の成功の為に無理やり行動する」この例文から、「大事をとる」=「不測の事態に備える」とは正反対の言葉ということがわかります。

「大事をとる」の使い方【メール編】

「大事をとる」「大事をとって」の類語を知ると、どんな状況の時に、「大事をとる」「大事をとって」に置き換えて使えば良いのかが分かりやすくなります。何度も読み返すことが出来るメールにおいては、思惑や意思を伝えようとすると、前後の文脈に合わせて言葉を正しく並べて使わないと、誤解を生むこともあります。

なぜなら、「大事をとって」の類義語にあるように、念のため=今はまだ大事の瀬戸際であり大事に至っていないからです。特に、仕事において、「休む」というマイナスな行動は、誤解されやすい為気を付けましょう。誤解されずに気持ちを伝えることが出来るよう、正しい使い方を例文で紹介します。

例文①来週のイベントを成功させる為にも、大事をとって残業は控えます

この場合、「大事をとって」の前に、先を読んで”成功”を手にする為という、メッセージを受け取る相手の利益となる言葉を入れています。そして、「大事をとって」の後ろには、自分にとって楽であったり、得なこと内容を入れています。

この例文は、”自分は先の利益を考えて、「大事をとって」、ベストなコンディションを作ることにします。”という意味を相手に伝えることができるのです。”大事”を使うことで、大がかりな仕事に取り組む姿勢を前向きに伝えられ、かつ、万が一に備えた自分に得な事を相手に誤解されずに伝えられるのです。

例文②あまり長引かせない為にも大事をとるべきだ

この場合、例文①とは違って、メッセージを送る相手を想って、”大事をとる”という言葉を使っています。前方に、相手の状況がこれ以上悪化しないようにという相手を思いやる気持ちが伝わる言葉を置くことで、後方には、だからこうするべきだという、伝えたい想いをはっきり述べることが出来ます。

主に、上司など上の立場の人が、部下に指示する時に使います。伝えたい想い”休むように”という言葉だけでは、相手に不信感や不安感を与えてしまいます。ここに、相手を思いやる気持ちを述べ、”大事をとって”休むようにと並べることにより、仕事の成功の為ではなく相手の為という意味合いで伝えることが出来るのです。

例文③先輩は大事をとって休んでいます

この場合は、自分に対して「大事をとって」を使っているのはなく、他人(先輩)に対して使っています。そして、”大事をとって”という先輩への気遣いを含めて、先輩の休み(マイナスの行動)を伝えている相手は、第三者という特徴があります。

つまり、休むという行動は先輩がしていますが、先輩を気遣って「大事をとっている」ということを第三者へ伝えている文章になります。仕事上、他の者の休みを取引先に伝える必要があったときも、この使い方をすることが出来ます。

「大事をとる」の使い方【電話編】

電話は、直接相手に伝える為、話し方に気を付けることが前提になります。”大事をとって”の類義語にあるように、”万が一を考えて”、”念には念を”という真剣に考えているという想いを伝える時に、”大事をとる”という言葉が使われます。

電話は、メールと違い残らないので、簡潔に相手に思いが伝わるように言葉を選ばなくてはなりません。

例文①来週のイベントは大事をとって延期することになりました

例えば仕事や大学でのイベント・催しの計画を、状況を考えて延期するべきだと判断した時、電話でそのことを伝えようとすると、どの計画をどんな理由で延期をすると長々説明することになってしまい、相手に伝えるべき内容が伝わりづらいものです。

そこで、”大事をとって”を使うことで、”念のため””念には念を””不測の事態に備え”という、大事をとるという言葉から連想される意味が、イベント成功の為に必要な”延期”であることを、わかりやすく率直に伝えることができるのです。

例文②今日は大事をとって休ませていただきます

春は嵐、夏・秋は台風、冬は雪と、どの季節も、通勤する道が不安定になることがあります。朝は大丈夫でも、午後から台風がくるとか、積雪で滑りやすくなっているなど、その時は大丈夫でも、先の予測をして、会社を休みたい時があるでしょう。

そんな時、大事をとって休みますという言葉を使うことで、無理をすれば通勤は可能だけど、万が一のことが起きたときかえって大きな迷惑をかけてしまうことがないように、休むことにしますという気持ちを伝えることが出来ます。

「大事をとる」を使う際の注意点

「大事をとる」とは、万が一に備えることや油断しないという意味合いに使われています。つまり、文章の中で、「大事をとる」の前後には、「大事な物事の為を思ってマイナスな行動をする」という意味の言葉を合わせなくてはなりません。

例文を見ながら注意点を知り、正しい使い方をしましょう。

「明日は休日だから大事をとって飲みましょう」はおかしい!

この例文で注意しなくてはいけない点は、「明日は休日」=「飲みに行く」というこの2つの文章に、マイナスな動作が含まれていない点です。「大事をとって」を使う場合、マイナスな行動は「大事をとる」に値する物事の為でなくてはならないのです。

この例文では、明日は寝坊もできる休日なのに、「大事をとって飲みましょう」と誘っていることになる為、相手は、「深酒するなってことか?」と感じてしまう、おかしな文章になってしまうので気をつけましょう。

気を遣うべき相手を間違えないで使う

電話やメールの例文では、何に対して、誰に対して気を遣った使い方なのかを説明しました。

例えば、1年の中で繁忙期と呼ばれる時期、猫の手でも借りたいほど忙しい時期に、「鼻水が止まらないので大事をとって休みます」と言われては、鼻水が出ているくらいでは出勤して手伝ってほしい会社の人たちの想いを無視して、「風邪が悪化しないように」という自分に対して大事をとっている意味にとられてしまいます。

状況をよく知っていないと正しく使えない言葉

「大事をとる」の類語・反対語を知ることで、その奥にある意味を広く知れたのではないでしょうか。万が一に備えて○○をする、油断しないように○○しましたというように、ある物事の大事を考えて使うことが出来ます。

しかし、気をつけなくてはならないのが、日々、周囲の状況や空気を知る努力は必要です。「大事をとって」という言葉は、自分や他人、物事を大事に考えての行動をする時に使われる言葉なので、間違った状況で使ってしまうと、相手を怒らせてしまったり、引かれてしまうので気をつけましょう。

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