2019年02月22日公開
2019年02月22日更新
ミスリードの意味とは?ミスリードを誘うなどの使い方を例文で
ミスリードの意味とは?ミスリードの意味がどのようなものなのか、例文を交えた使い方や類語表現とともにご紹介します。また、ミスリードが起こりやすい場面やミスリードの英語表現とはどのようなものなのかもご紹介しますので、チェックしてみてください。
目次
「ミスリード」の使い方をマスターしよう!
「ミスリード」とはどのような意味の言葉なのでしょうか。この言葉の意味をしっかりと理解して使い方をマスターしましょう。
そのために「ミスリードの意味とは?」というそもそも部分から、さらに使い方を理解するために「例文」を交えた使い方をご紹介します。
他にも「ミスリード」の類語表現や、ミスリードが起こりやすい場面、ミスリードと「伏線」や「ミスディレクション」との違いについてもご紹介しますので、使い方をマスターするためにチェックしてみてください。
「ミスリード」の意味とは?
そもそもの「ミスリード」の意味とはどのようなものなのでしょうか。これは、「類語表現」にもなるのですが、「誤解させる」という意味が非常にしっくりくる言葉と言えるでしょう。
「ミス」と「リード」を組み合わせた言葉となるので、「誤った誘導」や「誤解させる先導」というような意味になりますが、分かりやすい表現としては「誤解させる」ということになります。
これは推理小説などで頻繁に使われる手法で、間違ったものにあえて導くことによって、最後に「どんでん返し」の結末を置くことで読者を驚かせたり、感心させたり、作品に引き込ませて楽しませるような効果があります。
「ミスリード」の使い方
「ミスリード」の使い方とはどのようなものがあるでしょうか。ミスリードの使い方はさきにもお伝えしたように、「わざと」誤解させたり、「あえて」勘違いさせるような「誘導」をする使い方が多くなっています。
推理小説などで読者を驚かせ、楽しませるために「ミスリードを誘う」ような文章を使ったり、映画やドラマなどで本当の結果を最後まで予測させないように「ミスリードを起こす」ようにして視聴者をハラハラさせます。
また、「わざと」や「あえて」ではなく、本来伝えたい内容とは違ったような伝わり方をしてまった、という場合にも「ミスリードさせてしまう」といった使い方もします。
特に多いのはビジネスシーンなどで、指示の内容が「別の捉え方ができるもの」だったりした場合に、誤解をさせてしまったケースなどで「ミスリードさせてしまう」というような使い方をします。
「ミスリード」を使った例文
「ミスリード」の意味とは?という部分や、使い方をご紹介しましたが、より意味や理解を深めるために「ミスリードを使った例文」をご紹介します。
実際に例文によってどのような使い方をするのかを確認することによって、意味も理解しやすくなりますし、使い方もわかりやすくなりますので、ミスリードの使い方をマスターするためにしっかりとチェックしてみてください。
理解が薄いままに「間違った使い方」をしてしまうと、本来の意味を理解している人から笑われてしまったり、「バカにされる」可能性もあるので、例文からも理解を深めましょう。
ただし、以下の例文では「誤解をさせてしまう」というような意味での「ミスリード」もご紹介していますが、「わざと」や「あえて」、「意図的に」、「悪意を持って」誤解をさせるようなもの以外はミスリードではない、とする意見もあります。
これは、本来の英語でのmisleadには意図的ではないものも含まれているケースが多いですが、日本で使う「カタカナ」のミスリードには「意図的に」という要素が含まれているもの、という解釈の違いがあるとも考えられます。
今回については「意図的に」という要素があるものも無いものもご紹介していますが、そういった解釈の違いがあるということは理解しておいてください。
例文①ミスリードを誘う
「ミスリード」を使った例文としては、「ミスリードを誘う」という表現を使ったものがあります。これは例えば、「あえて怪しい人物を用意することで、読者のミスリードを誘う」などの使い方ができます。
推理小説などでよくある場面ですが、読者が「こいつが怪しい」、「こいつが犯人だろう」と思わせるような怪しい人物、怪しい行動をあえてさせることで、その人物に注目を集めておきながら、実は別の人が犯人だった、というようなことです。
その「別の人を怪しいと思わせるための方法」を使って誘導することを「ミスリードを誘う」というような使い方をします。「誘う」ということなので、「わざと」とか「あえて」やっているケースが多いです。
例文②ミスリードしてしまう
「ミスリード」を使った例文としては、「ミスリードしてしまう」という表現を使ったものも挙げられます。これはたとえば、「匠に仕掛けられた表現によってミスリードしてしまう」というような使い方ができます。
これも推理小説などで「ミスリードを誘う表現」に「ひっかかってしまった」というような場面で使える表現で、自分自身が「まんまと勘違いしてしまう」ようなときにできる表現方法です。
また、「間違った誘導をしてしまった」というような意味で、「ミスリードしてしまうような指示を出してしまった」というような表現をすることも可能です。
例文③ミスリードさせる
「ミスリード」を使った例文としては、「ミスリードさせる」という表現を使ったものも挙げることができます。これにはたとえば、「部下への指示の出し方が不適格でミスリードさせることになってしまった」などの使い方ができます。
もちろん「誘う」というような意味合いの使い方で「させる」を使うこともできるので、「洗練された話術を駆使して視聴者をミスリードさせる」というような使い方も可能です。
「ミスリード」の類語表現
・誤解させる |
・惑わす |
・迷わす |
ミスリードの類語表現は非常に多くあり、上記の3つ以外にも「欺く」や「騙す」、「誘導する」というように数多く挙げることはできますが、より近い表現、日常で見かけやすい表現について、以下にて詳しくご紹介します。
ミスリードの意味や使い方の例文などを比べてみることでより似た部分と少しニュアンスの違う部分を感じることができるので、チェックしてみてください。
誤解させる
ミスリードの類語表現には、「誤解させる」というものがあります。これはさきにもお伝えしているとおり、ミスリードの意味を日本語表現で伝える場合に一番「しっくりくる」ものなので、類語としても当然挙げることができます。
「ミスリード」という言葉を使う場面に「誤解させる」という言葉を使ってもそれほど違和感なく伝えることができますし、意味もしっかり通るように伝わりますので、問題なく類語表現と言えるでしょう。
「この人物を犯人だと誤解させるように読者を導いた」というような文章はまさに「ミスリードを誘っている」ことを説明する文章になるので、非常に近い意味で使える言葉と言えます。
惑わす
ミスリードの類語表現には、「惑わす」というものも挙げられます。こちらについても、ミスリードを「あえて誤解をさせるもの」という考え方をすれば非常に近い意味の類語表現と言えるでしょう。
別の答えだと思い込ませるような誘導をしたり、その誘導によって何が真実なのか分からなくするようなことは「ミスリード」と言えますし、「惑わせている」とも言えます。
「これまでの話の流れで観客を惑わせて真実をAだと思い込ませた」というようなことは、やはり「ミスリード」をしていることと言えるので、「惑わす」もミスリードの類語表現と言えるものとなります。
迷わす
ミスリードの類語表現には、「迷わす」というものも挙げられるでしょう。ミスリードを「別の答えにたどり着かせる」という意味だとすると少しニュアンスがズレるものとはなります。
「迷わす」となると、「どれが答えだかわからない」という状態や、「AなのかBなのかわからない」という状態です。その点ミスリードは「本来はAであるのに、Bだと思い込ませる」ような状態を言うので、そこに違いがあります。
ですので、言葉の意味を厳密に考えるのであれば、少々ズレはありますが、類語表現というニュアンスであれば近い言葉にはなりますし、「迷わす」ような意味で「ミスリード」を使うこともあるので、類語表現と言えるでしょう。
ミスリードが起こりやすい場面
「ミスリード」について意味や使い方をご紹介してきましたが、この「ミスリード」というものが起こりやすい場面というものにはどのようなものがあるのでしょうか。
もちろん色々な場面がありますが、特に起こりやすい場面には「報道機関」と、さきほどから例に挙げているような「映画や小説」というものがあります。
これらについて「なぜミスリード」が起こりやすいのか、「どのようにミスリードを起こすのか」という部分をご紹介しますので、チェックしてみてください。
報道機関
ミスリードが起こりやすい場面としては、「報道機関」を挙げましたが、これはいわゆる「偏向報道」などでミスリードを起こしやすい状況と言えます。
偏向報道というのは、偏った情報のみを伝えることで、その情報のみを信じてしまうような報道のことです。一般のたとえでいうと「喧嘩しているA、B2人が居て、A1人のみの意見を聞く」とAの意見が正しいように聞こえるようなものです。
これを「あえて」偏った報道をするということが言われているので、視聴者に「その偏った情報を真実であるように仕向ける」ことになるので、そこにはミスリードが起こりやすいと言えるでしょう。
映画や小説
ミスリードが起こりやすい場面としては、「映画や小説」があります。これはあえてミスリードが起こるようにして観客や読者を楽しませているので、ミスリードが起こりやすくて当然と言えます。
そのミスリードが巧妙であれば巧妙であるほど観客や読者は「真実」を知ったときに、そのギャップに驚き衝撃を受けることになるので、「作品を楽しむ」ことができます。
報道機関の偏向報道から起こるミスリードとは違い「悪意」のようなものはありませんので、こちらに関しては「良いミスリード」と言えますが、映画や小説でも非常にミスリードが起こりやすくなっていると言えます。
「ミスリード」の英語表現
「ミスリード」の英語表現にはどのようなものがあるでしょうか。「誤解させる」というようなものや、「惑わす」など類語表現が日本語になっているので、これらの英語表現とも言えるものとなります。
mislead
ミスリードの英語表現に関しては、そもそもミスリードというのは元が英語なので、「mislead」という英語のミスリードを挙げることができるでしょう。
ただ、これに関しても英語表現の「mislead」については、さきにお伝えしたように日本のカタカナ英語となった「ミスリード」とは少しニュアンスの部分で違っているところもありますので、注意が必要です。
カタカナの「ミスリード」は意図的ではない場合は「単なる誤解」でミスリードではないとするケースもありますが、英語表現のmisleadには意図的ではなくともmisleadと言う場面はあります。
misunderstanding
ミスリードの英語表現には、「misunderstanding」というものがあります。これは、「誤解」と日本語訳できる英語表現になりますので、ミスリードの英語表現と言えるでしょう。「understand(理解する)」と「mis(間違った)」を合わせた言葉です。
「I had a misunderstanding about you.」というと、「私はあなたを誤解していたみたい」というような表現になり、間違った理解をしていたことを伝える文章となります。
「ing」という名詞を示している部分を抜いて「misunderstand」とすると、その単語だけで「誤解する」という言葉にもなりますので、こちらも「ミスリード」の英語表現として使うことはできるものと言えます。
「ミスリード」と「伏線」の違いとは?
ときどき「ミスリード」という言葉と「伏線」という言葉を混同している人がいますが、この2つは似ているようで別の意味の言葉になりますので、誤解しないようにしましょう。
「伏線」とは、のちほど伝える内容や出てくる出来事などをあらかじめ「ほのめかしておく」というような意味になるので、ミスリードのように誤解させるためのものではありません。
もちろん「誤解させるための伏線」というものもあるので、それを含めて「伏線」と言っている場合は、「ミスリードでもある」と言えますが、基本的に伏線は「誤解させるため」のものではないので、理解しておきましょう。
「ミスリード」と「ミスディレクション」の違いとは?
「ミスリード」に非常に似た言葉で、「ミスディレクション」というものがあります。これは、本来の意味としてはミスリードとほとんど変わらないものになります。ですが、日本の「カタカナ」では使い方が違っているので、その点だけ覚えておきましょう。
ミスディレクションは基本的にはマジシャンが観客の注意を別のところに引き付けるために使う手法で、「注意を逸らす」という意味で使われることが多い言葉です。
「右手に観客の注意を集めて、実は左手で何かを仕掛けている」というようなものがミスディレクションと言われます。
ミスリードのようなカタカナの言葉は難しい
カタカナの言葉というのは本来は「英語」や「外国語」が元にあることが多いですが、「本来の意味と少し違う」ということもあります。
ですから、本来の英語の意味では正しくても、カタカナで使う場合は「誤用」とされたり、誤用ではなくても「人に通じない」ということもあります。
そういったカタカナ用語の使い方は難しいので、どのような場面で、どのように使うのかをある程度理解しておいて、大きくズレた使い方をしないように注意しましょう。