簡易水冷CPUクーラーの寿命は?メンテナンスは?

最近簡易水冷CPUクーラーがPCユーザーの人気を集めています。しかし、簡易水冷CPUクーラーの寿命やメンテナンス方法が分からず、購入を躊躇している人もいるでしょう。そこで、今回は簡易水冷CPUクーラーの寿命とメンテナンス方法などを、紹介していきたいと思います。

簡易水冷CPUクーラーの寿命は?メンテナンスは?のイメージ

目次

  1. 1簡易水冷CPUクーラーの寿命ってどのくらい?
  2. 2そもそも「CPUクーラー」とは?
  3. 3水冷CPUクーラーと空冷CPUクーラーの違い
  4. 4簡易水冷CPUクーラーの寿命
  5. 5簡易水冷CPUクーラーのメンテナンス
  6. 6CPUクーラーの交換方法
  7. 7おすすめ簡易水冷CPUクーラー3選
  8. 8メンテナンスをして簡易水冷CPUクーラーの寿命を延ばそう

簡易水冷CPUクーラーの寿命ってどのくらい?

CPUの熱を逃がす簡易水冷クーラーは、見た目がおしゃれで、急激な温度変化にも対応できるため、現在人気が集まっています。設置も比較的簡単なので、試してみたいと思っている人も多いでしょう。

しかし、簡易水冷CPUクーラーの寿命やメンテナンス方法はあまり知られていないので、購入を躊躇している人もいると思います。そこで、今回は簡易水冷CPUクーラーの寿命やメンテナンス方法について、詳しく取り上げていきましょう。

おすすめの簡易水冷CPUクーラーも紹介するので、簡易水冷CPUクーラーに興味がある人は、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも「CPUクーラー」とは?

パソコンにあまり詳しくない人の多くは、そもそもCPUクーラーとはどのようなものか、分からないでしょう。CPUクーラーとは、パソコンの心臓部とされているCPUに溜まった熱を逃がし、パソコンの破損や誤作動を防ぐ冷却装置です。

「ヒートシンク」と呼ばれる放熱板を使った方法や、ファンで風を送って冷却する方法、冷却液を循環させて冷却する方法などが一般的とされています。最近では、複数の冷却方法を組み合わせることも増えているのです。

CPUクーラーは「空冷タイプ」と「水冷タイプ」に大別でき、簡易水冷CPUクーラーはその熱処理の効率の良さで、最近パソコンユーザーから注目されています。

水冷CPUクーラーと空冷CPUクーラーの違い

まず、水冷CPUクーラーと空冷CPUクーラーには、どのような違いがあるのか確認しましょう。空冷CPUクーラーとは、風をファンで送って冷却するタイプのクーラーです。

規格化されていて汎用性が高いため、ほとんどのパソコンには最初この空冷CPUクーラーが取り付けられています。一方、水冷CPUクーラーは、CPUの周りに張り巡らせたチューブに冷却水を流すことで、熱を取るタイプのクーラーです。

つまり、水冷CPUクーラーと空冷CPUクーラーには、CPUの冷却方法に大きな違いがあると言えます。

水冷CPUクーラーのメリット

水冷CPUクーラーには空冷CPUクーラーには無いメリットがたくさんあります。まず、水冷CPUクーラーには、素早くCPUの熱を取ることができるというメリットがあるのです。

冷却水を冷やしながら循環させるため、空冷CPUクーラーよりも格段に効率よく熱を取ることができます。また、空冷CPUクーラーはファンが回るため少々音がしますが、冷却水を流す水冷CPUクーラーは静かに稼働するのです。

さらに、最近では見た目がスタイリッシュな水冷CPUクーラ―が増えているので、パソコンを自作する人の間では水冷CPUクーラーが特に人気を集めています。

水冷式CPUクーラーのデメリット

水冷式CPUクーラーにはメリットだけでなく、デメリットもあります。

水冷式CPUクーラーには空冷式CPUクーラーと比べて高価で、サイズが大きいという欠点があるのです。また、チューブが破損し冷却水が出てしまうと、パソコンに修復不可能な甚大なダメージを与えてしまうこともあります。

そのため、空冷CPUクーラーと水冷CPUクーラーの特徴をしっかり把握してから、どちらを購入するか慎重に判断するようにしましょう。

簡易水冷CPUクーラーの寿命

簡易水冷CPUクーラーは、通常の水冷CPUクーラーとは異なり、簡単に冷却水を交換したり補充したりすることができないのです。

しかし、性能は通常の水冷CPUクーラーとほぼ同じで、平均価格は水冷CPUクーラーよりも安いため、人気を集めています。

さらに、簡易水冷CPUクーラーには、チューブ部分が完全に密閉されているため、冷却水が漏れてしまう危険性が少ないというメリットもあります。しかし、冷却水が蒸発して無くなると、分解できない場合は買い替えるしかないというデメリットもあるのです。

簡易水冷CPUクーラーの平均寿命は5年ほどとされています。しかし、使う頻度によってその寿命は変動し、毎日パソコンを長時間使う場合は、2~3年ほどで寿命がきてしまうこともあるので、簡易水冷CPUクーラーの寿命には注意が必要です。

ちなみに、通常の水冷CPUクーラーの平均価格は15,000円~20,000円で、簡易水冷CPUクーラーの平均価格は7,000円~15,000円とされています。

寿命が近い場合のPCの症状

簡易水冷CPUクーラーの寿命を把握した後は、クーラーの寿命が近いパソコンに表れやすい症状も確認しておきましょう。

パソコンの平均寿命もCPUクーラーの寿命とほぼ同じで約5~6年とされており、それ以上経つとCPUクーラーが正常に稼働していても、不具合が頻繁に出るようになります。

クーラーの寿命が近いと、特にパソコンの電源や動作に異常が出やすいのです。例えば、起動までに異様に時間がかかるようになったり、フリーズする頻度が高くなったりします。また、焦げ臭い匂いがしたり、ファンの音が大きくなったりすることもあるのです。

パソコンは一度本格的に壊れてしまうと、中に入っている情報が取り出せなくなることもあります。そのため、上記のような症状が現れ始めたら、パソコンかクーラーの買い替えを検討しましょう。

簡易水冷CPUクーラーのメンテナンス

簡易水冷CPUクーラーは、全てメンテナンスフリーと思い込みがちです。しかし、分解可能である場合は、3年ほど経ったら正しいメンテナンスをする必要があります。

簡易水冷CPUクーラーに詳しくないと、メンテナンス方法が分からず困ってしまうでしょう。そこで、以下では簡易水冷CPUクーラーの正しいメンテナンス方法も紹介していきたいと思います。

簡易水冷CPUクーラーを購入しようと思っている人は、ぜひ以下のメンテナンス方法をしっかり把握しておきましょう。

メンテナンスフリーでもメンテナンスが必要?

簡易水冷CPUクーラーが分解可能である場合は、3年ほどたったら、冷却水(クーラント)を補充したり、クーラー内部を洗浄したりする必要があります。

メンテナンスフリーでも、冷却水が自然に蒸発してなくなってしまうと稼働しなくなってしまうので、メンテナンスが必要です。パソコン用の冷却水はパソコン専門店やネット通販で購入できるでしょう。

また、クーラーの分解が不可能だったり分解に不安があったりする場合は、買い替えるか購入したお店に相談してみてください。ドライバーとゴム手袋、替えの冷却水があれば、簡単にメンテナンスできます。興味がある人はぜひ試してみてください。

メンテナンス方法

まず、パソコンのマザーボードと呼ばれる部分の4隅のネジを外して、ポンプ電源のコネクターを外します。マザーボードはパソコンの重要な部品が詰まっている所なので、慎重に作業しましょう。

そして、水冷CPUクーラーのヘッド部分にある銅板外側のネジを外すと、冷却水が出てきます。冷却水の主成分であるエチレングリコールは、素手で触れるとかぶれやすいので、この作業はゴム手袋をして行いましょう。

そして、冷却水を補充してから蓋を手でしっかり押さえつつ、ポンプ電源を入れて内部を循環させ洗浄します。

3~5回ほど冷却水を取りかえて洗浄するという工程を繰り返し、汚れがでなくなったら、冷却水を二ギリギリまで入れて、蓋を閉めてネジでしっかり固定しましょう。マザーボードのネジもしっかり元に戻して、メンテナンスは完了です。

できるだけ簡易水冷CPUクーラーの寿命を延ばすためにも、しっかりメンテナンスを行っていきましょう。

CPUクーラーの交換方法

CPUクーラーは寿命が来てしまうと、交換する必要があります。そこで、以下ではCPUクーラーの交換方法も解説していきましょう。簡易水冷CPUクーラーに自力で替えようと思っている人は、ぜひ参考にしてみてください。

CPUクーラーはプッシュピンで留められているタイプと、ネジで留められているタイプに分かれます。そのため、以下では2つのタイプ別に交換方法を取り上げていきましょう。

プッシュピンで留められているタイプの場合

まず、プッシュピンに刻印されている矢印の方向にピンを回転させ、ピンを緩めていきます。固い場合はマイナスドライバーを使うと、簡単にピンが緩むでしょう。全部のピンを緩めたら、ピンを垂直に上げて抜いていきます。

この時、マザーボードの裏側で黒いピンが引っ込んでいたら、順調に抜けている証拠です。ピンを全て抜いたらクーラーを持ち上げて、ケースを外します。その後、CPUの中心部分に専用のグリスを塗りましょう。

新しいクーラーについている黒いピンに刻印されている矢印が、全て横を向いていることを確認したら、マザーボードのピンの穴に合わせてクーラーを設置します。

ピン全ての穴がずれていないことを確認したら、ピンを全て押し込んで完了です。ピンを押し込む際は、対角線上のピンを同時に押し込んでいくと、穴のずれを防止できます。

ネジで留められているタイプの場合

ネジタイプである場合は、まずマザーボードの裏側にバックプレートという部品を取り付ける必要があります。プッシュピンタイプと同じように、既存のクーラーを取り外したら、ネジでマザーボードの裏にバックプレートを取り付けましょう。

そして、CPUの中央にグリスを塗った後、バックプレートのネジ穴とクーラーのネジ穴が合っているか確認しながら、慎重にクーラーを設置します。その後、プッシュピンと同じように、ネジを留めていったら完了です。

おすすめ簡易水冷CPUクーラー3選

簡易水冷CPUクーラーの平均寿命やメンテナンス方法を取り上げた後は、おすすめの簡易水冷CPUクーラーを3種類紹介していきましょう。簡易水冷CPUクーラーには様々な種類があり、種類によってその価格や寿命、性能には違いがあります。

簡易水冷CPUクーラーの購入を検討している人は、ぜひ以下のおすすめ簡易水冷CPUクーラーを見比べて、自分に合う簡易水冷CPUクーラーを見つけてください。

1.MasterLiquid Lite 120

CPUクーラーやPCケースなどを製造販売している台湾のメーカー「Cooler Master」の「MasterLiquid Lite 120」は、そのシンプルなデザインとコスパの良さで人気を集めている商品です。

新技術である「小型デュアルチャンバーヘッド」が採用されていることで、比較的寿命が長く、他の商品よりも小型になっています。簡易水冷CPUクーラーですが、独自技術で開発した冷却ファンも付いているので、冷却水が無くなった後も安心して使えるでしょう。

また、冷却ファンも付いて約7,000円というコスパの良さも、大きな特徴です。さらに、日本の正規店で購入すれば、2年の保証も付いてくるので、早期の故障を心配せずに使えるでしょう。

2.H115i PRO RGB

アメリカのPCパーツメーカー「Corsair」の「H115i PRO RGB」は、高性能さと見た目のおしゃれさで人気を集めている簡易水冷CPUクーラーです。磁力を活用しているので、非常に稼働中の音が小さいことでも注目を集めています。

ヘッド部分は稼働中に青く光るので、クリアケースを使用すると、外側から稼働していることをスタイリッシュに確認できるのです。

また、同メーカーが提供している統合管理ソフト「CORSAIR LINK」に対応しています。そのため、このソフトウェアをパソコンに取り込むことで、自分で簡単に細かいコントロールができるようになるのです。

価格は22,000円と平均価格よりも高いですが、機能性やデザイン性の高さを考えると納得できる価格でしょう。

3.Floe Riing RGB 360 TT Premium Edition

台湾のPCパーツメーカーである「Thermaltake」の「Floe Riing RGB 360 TT Premium Edition」も、おすすめの簡易水冷PCクーラーです。

2つの大型ファンがついており、ポンプヘッドとファンにはLEDが搭載されています。稼働中にはグラデーション状に光るので、豪華なイルミネーションを楽しめます。

統合管理ソフトである「Riing Plus RGB」が使用されているので、ファンの回転数やイルミネーション等の細かい調整が可能です。冷却性能は高めでコンパクトなので、狭い場所でパソコンを高頻度で使う人には特に適しています。

価格は約15,000円で少し高めですが、機能性やデザイン性が高く、正規店で購入すれば2年の保証が付くので、コスパは悪くないでしょう。

メンテナンスをして簡易水冷CPUクーラーの寿命を延ばそう

今回は簡易水冷CPUクーラーの寿命やメンテナンスについて取り上げました。

冷却性能が高い水冷CPUクーラーとほぼ同じ機能を持っている簡易水冷CPUクーラーは、比較的低価格で購入できます。さらに、メンテナンスをしっかり行えば、寿命も長くすることができるでしょう。

CPUクーラーを購入しようと思っている人は、ぜひ簡易水冷CPUクーラーを一度検討してみてください。

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