ハムスターの共食いの理由や原因!赤ちゃんも食べるって本当?
初心者でも飼いやすいハムスターは、家庭用のペットとして大人気の動物です。愛らしくて見ているだけで癒してくれるハムスターですが、複数匹飼う場合は共食いに注意しなければなりません。なぜハムスターは共食いをするのか、どう対処すればいいのかを解説します。
目次
ハムスターが共食いするって本当なの?
ハムスターが共食いをすると聞いて、信じがたいという方も多いのではないでしょうか。ハムスターの見た目の愛らしさからは、まさか共食いをするような動物とは想像できません。しかしながら、ハムスターが共食いをするというのは本当です。
ハムスターは肉食動物ではないものの、同じハムスターを狙って共食いをしてしまうことがあります。必ずしも空腹が原因とは限らないので、世話を怠っていなくても共食いのリスクはあります。
なぜハムスターが共食いをしてしまうのか、また共食いをしないようにするにはどう対応すればいいのかについて紹介していきます。
そもそもハムスターとは?
ハムスターはネズミと同じげっ歯類に属しています。野生のものは乾燥した地域に生息しており、地中に穴を掘って巣を作って生活しています。ひまわりの種以外にも、その他の植物や昆虫も食べる雑食の動物です。夜行性で、日中は穴の中で寝ています。
愛くるしい見た目をしており、臆病で警戒心が強い性格をしています。しかしながら、気性の荒い一面もあり、ときに縄張り争いをすることがあります。
臆病なのですぐにヒトに懐くわけではありませんが、時間をかけて接してあげることで、警戒心が解けて懐くようになります。慣れさせたいという方は、まずは手のひらに乗せたエサをあげるところから始めてみてください。
ハムスターが共食いする理由
ハムスターが共食いをする理由について紹介します。ハムスターはデリケートな性格をしているので、ストレスや不安に対して過敏に反応します。共食いする理由をしっかりと把握し、ストレスを与えないように心がけてください。
縄張り争い
基本的にハムスターは集団生活ではなく単独生活をする動物で、同じハムスターを仲間とは認識しません。そのため、自分の縄張りに侵入したハムスターを敵とみなし、攻撃してしまうことがあります。
子どものハムスターはまだそこまで縄張り意識が強くないので、ペットショップなどでは子どものハムスターを複数ゲージに入れて飼育していることがあります。しかし、大人になるにつれて縄張り意識が強くなり、共食いをする危険性が高くなります。
子ども同士の喧嘩はあまり激しくなく微笑ましい程度のものですが、大人同士の喧嘩は怪我を負うことがあったり、血が流れることもあります。大人のハムスターを複数飼育する場合は用心してください。
親が子を食べてしまう
ハムスターの親が自分の子どもを食べてしまうという悲しい共食いもあります。子を生んだ母親ハムスターは非常に神経過敏の状態であるため、ストレスが溜まりやすくなります。ストレスが溜まりすぎると我が子を食べてしまうことがあります。
ストレスの原因としてはいくつか考えられます。エサの種類が合っておらず十分に栄養が摂れていない場合や、周囲の音がうるさい場合、温度や湿度管理が適当ではない場合などがあります。
また、子どもに人間の匂いが染みついた場合も共食いの危険性があります。人間の匂いがついた子どもを母親は我が子と認識することができず、敵とみなして食べてしまう場合もあるそうです。
ハムスターに共食いさせない飼育方法
具体的にどのように飼育をすればハムスターが共食いをすることがなくなるか、飼育方法について紹介します。基本的に、共食いの行動は、縄張り意識が芽生えた大人のハムスターに起こることが多いです。
しかしながら、子どものハムスターでも劣悪な環境下では共食いをしてしまうこともあるそうです。以下で紹介する共食いを回避する飼育方法を参考に、今の飼育方法に問題がないか確認してみましょう。
同じケージで複数飼育しない
ペットショップではハムスターが同じゲージ内に入った状態で売られているかと思いますが、複数飼育する場合は同じゲージでは飼育しないことが大切です。
ペットショップで売られているハムスターはまだ子どもなので、縄張り意識が強くなく、同じゲージ内で飼育をしても共食いのリスクはそこまで高くありません。しかし大きくなって縄張り意識が強くなると、共食いをしてしまう可能性があります。
そのため、家庭でハムスターを飼育する場合は、しっかりと飼育ゲージを分けるように心がけましょう。
十分な餌をあげる
ハムスターに十分なエサをあげることも、共食いを回避する飼育方法のひとつです。エサが十分でないとハムスターは空腹になり、同じハムスターをエサとみなして食べてしまう可能性があります。
エサは1日1回で問題ありません。量の目安としては体重の5~10%が適当であると言われています。ハムスターによって好き嫌いや合う合わないがありますので、なるべくいろんな種類を試してみて、好みに沿うものを与えるようにしてください。
ストレスを与えない
ハムスターはデリケートな動物なので、ストレスに対して過敏に反応します。ストレスが溜まりすぎてしまうと、共食いのような異常行動を起こしてしまうことがあります。
十分に運動ができていない、エサの量が適当でない、温度や湿度が適当でないなど、ストレスの原因は数多く挙げられます。出産後の母親は特別に神経質になっているので、扱い方には注意が必要です。
赤ちゃんには極力触らない
先ほど紹介したように、母親が子どもを敵とみなして食べてしまう共食いのケースもあります。赤ちゃんハムスターが可愛くて触りたい気持ちはわかりますが、赤ちゃんにはなるべく触らないようにしてあげてください。
人間が赤ちゃんに触れることで、母親の匂いが消えてしまい人間の匂いになってしまいます。匂いが変わってしまうと、母親は赤ちゃんを我が子とみなすことができず、敵と認識してしまうようになります。
敵と認識された赤ちゃんは食べられてしまう可能性があるので、赤ちゃんハムスターは極力触れず、そっとしておくのが良いでしょう。
赤ちゃんとオスを一緒にしない
共食いを避ける飼育方法として、赤ちゃんとオスのハムスターを一緒のゲージに入れないというのもポイントです。母親が赤ちゃんを我が子と認識して育児をするのに対し、基本的に父親は育児にまったく参加しません。
そのため、父親は自分の縄張りに入ってきた赤ちゃんハムスターを敵とみなしてしまい、食べてしまうことがあるそうです。共食いの危険は母親だけでなく、父親にも潜んでいるのです。
せっかくの親子なのに悲しいことですが、赤ちゃんと父親は同じゲージ内では飼育せず、分けてあげることが大切です。
ハムスターの喧嘩の様子を動画で紹介
単独でハムスターを飼っている方には、そもそもハムスター同士の喧嘩がピンと来ないかもしれません。そこで、ハムスターの喧嘩の様子を動画で紹介します。共食いの動画ではないので、安心してご覧ください。
紹介している動画のハムスターはまだ子どもなので、そこまで激しい喧嘩にはならず、微笑ましい程度で留まっています。しかし身体が大きくなってくると怪我を負うような喧嘩をしたり、最悪の場合は共食いに発展する場合があります。
もしもハムスターが怪我をした場合は
ついつい複数匹のハムスターを同じゲージで飼育しているという方もいるのではないでしょうか。ぜひ記事を参考にゲージを分けて飼育するようにしてみてください。
最後に、もしもハムスターが喧嘩をして、怪我をしてしまった場合にどのように対処をすれば良いのかを紹介します。
怪我の原因
小さい子どものハムスター同士の喧嘩はあまり激しくないので、怪我をすることはほとんどありません。しかし、大人のハムスターになると喧嘩はより激しくなり、怪我や流血に繋がることがあります。
ハムスターが負う怪我で最も多いのは、裂傷です。歯や爪を武器として喧嘩をするので、骨折や打撲といった怪我よりも裂傷の場合が多いのです。
ハムスターは身体が小さいので、少量の出血でも生命の脅かす危険があります。喧嘩を見かけたらすぐに止めさせ、怪我をしていないか速やかに確認するようにしてください。
応急処置は速やかに
ハムスターが喧嘩で怪我を負った場合、まずは獣医に連れて行くことが最優先です。先ほど紹介したように、ハムスターは少量の出血でも生命に関わるので、怪我を負っている場合は速やかに獣医にかかるようにしてください。
しかし獣医に連れて行くのが難しい場合もあるかと思います。そのような場合は応急処置としてガーゼを当てて止血をするようにしてください。止血の際、絆創膏を使用しないように注意してください。
絆創膏は人間に合わせて作られているので、非常に粘着力が強くなっています。そのためハムスターに使用すると、抜け毛の原因になってしまう可能性があります。清潔なガーゼを用いて、速やかに止血をするようにしてください。