ライラック(リラ)の花言葉は?種類や色別(白,ピンク,赤,青,紫)の意味
ライラックは別名リラと呼ばれ、青みがかかった紫や白、ピンクや鮮やかな赤など様々な色があります。また花の種類や色によっては特別な花言葉があったり、ロマンチックな由来を持つ花言葉を持つなど、春を代表する素敵な花です。ライラックの花言葉と特徴について
目次
ライラック(リラ)とはどんな花?
ライラックは別名をリラ、日本名では「ムラサキハシドイ」と言います。また漢字で書くと「紫丁香花」という表記になります。モクセイ科で、木に花をつけて咲く種類の花です。ライラック色というと、上品な薄紫を意味し、よくコスメやファッションなどで使われる色のひとつですが、これも花のライラックから由来しています。
ライラックの名前の由来
ライラックは、英語「lilac」が由来ですが、さらにルーツを探ってみるとフランスにも「lilas(リラ)」とい名前で存在していました。なんとなく似ている「lilac(ライラック)」と「lilas(リラ)」ですが、名前の由来の歴史はさらに深く、実際はサンスクリット語の「nila(ニラ)」が語源だと言われています。
サンスクリット語は古代インドの言語で、その意味は「濃い青」なのだそうです。青みがかかった紫色が代表的なライラックの花を見て、昔の人々はこの美しい青の名を付けたのかもしれません。日本では、ライラックは欧米に由来する花だと思われがちですが、実は長い旅をして日本にやってきていたのです。
ライラックの歴史
ヨーロッパから渡ってきたライラックは、日本では主に北海道などの寒冷地域で栽培されています。特にライラックはフランスではリラと呼ばれて愛されてきた花で、紫の他、赤や白、ピンクなど、現在品種改良が進み、様々な色の種類が生まれたのは、フランスが発端だったとも言われています。
どれだけフランス人がライラック好きかというと、女性の名前としてライラックを表す「リラ」という名前が流行したり、ライラックをテーマにした歌が多数あるなど、ライラック好きの国なのです。
ライラックの特徴
ライラックは紫や白、赤やピンクなどの花をさかさ、北海道などの寒い地域では公園の樹木として、また公道の街路樹として利用されています。春になると枝にたわわに咲いたライラックの花はとても美しく、春の訪れを運ぶ象徴にもなっています。また、もうひとつの特徴として挙げられるのが、その独特の香りです。
世界的に有名なイタリアのブランドや、日本にとってライラックの由来とされるフランスの化粧品や香水を扱う大手ブランドの代表的な香水にもライラックの香りが取り入れられており、青みがかった紫色の香水瓶からは甘いのに上品で大人っぽい印象を受けます。
香料としてなかなか生産は難しいとも言われており、希少価値が高く、ライラック由来の香水やオードトワレは多いですが、100%ライラックというものめったにありません。
また、ライラックの花びらからはリラックスさせる、心を落ち着かせる香りが出ていると言われており、その香りによって新陳代謝を高めるとも言われています。新陳代謝が高まると、健康になり、ダイエットの促進効果をもたらすという説もあり、美しい姿と香りを楽しむだけでなく、自分も美しくなれるという素敵な花なのです。
ライラックの花言葉
美しくかぐわしいライラック、花の種類によって色々な花言葉があるように、ライラックにもいくつか花や色に由来する花言葉があります。美しい花で、よく花束やブーケ、フラワーアレンジメントでも使われる花ですが、花言葉の意味によっては贈るシュチュエーションを考えた方が良い場合もあります。
ライラックの日本での花言葉
花言葉の中には日本と海外で異なる場合があります。日本ではいいイメージなのに、海外ではあまり良くない由来の花だったりする事も珍しくありません。しかしライラックは海外と日本で、特に相反するものはなく、主にほぼ同じような良い意味を持っており、やはり花言葉に由来するイメージが花見る人に与えるイメージと似通っているので、国が違っても少し似通ってくる感じがします。
友情
花言葉が「友情」という花は珍しくはありません。艶っぽさや艶やかさを競うというより、日光を浴びていきいきして姿が似合う花にこの花言葉が多いような気がします。
青春の思い出
「青春の思い出」という花言葉の由来は諸説ありますが、やはりその花の青みがかった紫色が、若さを思う寂しさ、郷愁のようなものをイメージさせるのかもしれません。
初恋
花言葉「初恋」というのは特に青い花やピンク色、また白い花に多いとも言われています。珍しい花言葉ではありませんが、ライラックのはらはらと風に揺れる様子や、春に咲く花という点も、少しノスタルジーを感じさせる、「初恋」という花言葉の由来になったのかもしれません。
ライラックの海外での花言葉
海外だと特にフランスで人気があるライラックですが、やはりその美しさや花の様子から受ける印象を反映したような花言葉になっています。
「pride(誇り)」
しっかりと地に足をつけ、大きく枝をひろげる様子は正に「pride(誇り)」という花言葉が似合っています。この木が好きで、庭木として家で楽しむ家庭もヨーロッパには多いと聞きます。
「beauty(美)」
美しい花は沢山ありますが、その中でもライラックは独特の魅力を持ちます。春を告げる花として多くの国で愛されており、香りも楽しめる花として、寒い冬を越え、見る人々に春の訪れの美しさと喜びを届けています。
ライラックの花言葉と意味【色別】
花言葉の面白いのは同じ名前でも、その色や種類によって花言葉が違う場合がある点です。その由来に考えさせられたり、花言葉を知る事によって、さらにその花が鮮やかに見えたり、深みを持って見えたりする事があります。
白いライラックの花言葉
白いライラックの花言葉は「無邪気」です。真っ白で青い空に映えるライラックの白い花を見ていると、心が洗われるような、見る人を優しい気持ちにさせるような気がします。またフランスなどでは白いリラ=「若者の純潔」という意味もあります。
ピンクのライラックの花言葉
可愛らしいピンク色のライラックの花言葉は「思い出」です。ピンクという色自体が、人をハッピーにさせる色とも言われ、ふと思い出して心がほっこりするような、そんな良い意味が込められているのかもしれません。
赤いライラックの花言葉
赤いライラックの花言葉は「恋の芽生え」です。赤は情熱の色とも言われ、花の中でも人気のある色のひとつです。白やピンクのライラックの花言葉はどことなく可愛らしい感じがするのですが、赤いライラックは深く情熱的な恋の前兆を予感させるような、そんなロマンティックな気持ちにさせてくれます。
紫のライラックの花言葉
紫のライラックの花言葉は「初恋」です。こればライラック全体にも言える花言葉で、紫色が元々の花色であるように、花自体を表すイメージが、この若くてどこか懐かしいような花言葉の意味となっています。
青いライラックの花言葉
青いライラックの花言葉ですが、今のところ存在しません。ライラック自体にも、「青」というよりは、青みがかった紫のような色のみなので、まだ花言葉がはっきりと無いのかもしれません。植物界では赤やピンク色の花を咲かせる植物と比べて青い色素を作る事が出来る植物は珍しいと言われています。
フラワーショップなどで見る多くの青い花は品種改良による青が多いと言われています。いつかくっきりとした青い色のライラックが誕生すれば、人気がでるかもしれません。
ライラックの花言葉と意味【種類別】
ライラックは色の他に、その種類によっても花言葉が決まっています。多くの種類があるライラックですが、その中でも、八重のライラックと野生のライラックに花言葉があります。
八重のライラックの花言葉
八重のライラックの花言葉は「優しく控えめな女性」です。八重というと、いわゆる八重咲きと呼ばれる咲き方をする種類で、花びらがいくえも重なって咲く品種になります。
ボリュームが出る為、派手な印象になりがちですが、ライラックの八重は遠めから見るとピンクや白のふわふわとした姿が可愛らしく、花自体がまるで楚々とした「優しく控えめな女性」のような雰囲気をかもしだします。
野生種のライラックの花言葉
野生種のライラックの花言葉、それは「謙遜」です。ヨーロッパ、特にフランスではリラと呼ばれるライラックの花は、庭木などとしてとても愛されています。決してその美しさを主張してくるわけでは無いのですが、控えめで、しかし存在感のある美が「謙遜」という花言葉を生んだのかもしれません。
ライラックの花言葉の由来
誰かに花をプレゼントする時などに名前や種類だけでなく、さらっと花言葉やその意味、また由来が話せると、なんだか大人で素敵な印象を抱かせるものです。また、普段そんな素振りの無い人が花言葉の意味を知っているとギャップがあったりして好印象だったりします。
花言葉「無邪気」の由来
赤やピンク色と比べて、少し地味な印象のある白いライラックですが、その花言葉が表す「無邪気」という言葉の意味は、他の色に染まっていない(汚れていない)純真無垢な様を表現しています。また、フランスでは、ライラックを歌ったシャンソンの曲で『白いリラの咲く頃』という歌があります。
リラの花の下、恋人と昔を思う歌で、恋愛の苦い部分などではなく、正に「無邪気」に相手とリラの美しさを楽しむ歌なので、もし白いライラック(リラ)を贈るなら、相手はそのような気持ちの持てるパートナーなどだといいのかもしれません。
花言葉「恋の芽生え」「初恋」の由来
「恋の芽生え」は赤いライラックの花言葉、「初恋」は紫のライラックの花言葉になります。どちらも意味合いとしては恋の始まりの甘酸っぱい時期を表すもので、付き合って1ヵ月記念や半年記念などで好きな相手に贈るとのもお勧めだと言えます。
花言葉「若者の純潔」の由来となる伝説
白いライラックの花言葉には、もうひとつ、「若者の純潔」という意味もあります。それは、イギリスの伝説が発祥となっています。昔、イギリスの貴族と町娘が身分違いの恋を乗り越え、婚約を果たしました。
しかし、悲しい事に貴族はほどなく都会の女性へと心変わりをしてしまい、町娘と誓った婚約を一方的に破棄してしまいました。町娘はひどく落ち込み、悲しみの中、自ら命を絶ってしまったのです。
町娘の近しい友人が、彼女のお墓にせめてもの慰めとして紫のライラックをお供えしたのですが、なんと一晩空けるとライラックの色が真っ白になっていたのだそうです。彼女の純真すぎる潔白な思いが紫の花の色さえも染め替えるほど強かったのでしょうか。白いライラックは美しさや無邪気さを表す一方で、このような悲しい言われもあるのです。
ラッキー・ライラックを見つけよう!
ライラックには可愛らしい「おまじない」の言われもあります。よく、四葉のクローバーを見つけると幸せになれるというジンクスがあるように、ライラックにもラッキー・ライラックがあるのです。通常、ライラックの花びらは4つなのですが、ラッキー・ライラックと呼ばれる花は、花びらが5つの可愛らしい姿をしています。
一枝に多くの花を咲かすライラックからラッキー・ライラックを見つけるのは中々至難の技ですが、クローバーと違って、見つけるだけではだめなのです。ラッキー・ライラックは見つけたら、誰にもいわずに飲み込むと、愛する人と永遠に結ばれるというジンクスがあるため、折角見つけても持って返ったり、見せたりしてはいけないのです。
紫や白、赤といった鮮やかなラッキー・ライラックはインスタ映え間違いナシなのですが、残念ながらジンクスをかなえる為には見つからないように飲み込むのが大切なのです。
ライラックを楽しもう!名所3選
フランスで 「リラの咲く頃」とは、 一番良い気候のことを指します。春に咲くライラックは、北海道などが有名ですが、首都圏でも実は楽しめるスポットがあったりするのです。
400本のライラックが咲き乱れる「大通公園」:北海道
北海道は日本では一番ライラックがある都道府県で、特に大通公園は、春には約400本のライラックが咲き誇る有名なスポットです。花の季節に合わせてイベントも開催され、ライラック音楽祭、野外でお茶を楽しむ野だて、スタンプラリーなど家族や友人、恋人同士で楽しめる場所となっています。
ライラックまつりを楽しめる「川下公園」:北海道
北海道にある川下公園もまた、有名なライラックスポットのひとつです。ライラックツアー、川下公園コンサートなど大通公園とあわせ、さっぽろライラックまつりの会場のひとつとして多くの人が訪れています。
関東でもライラックを楽しめる「葛西臨海公園」:東京
北海道ほどの規模ではありませんが、関東でもライラックの季節は楽しめます。葛西臨海公園では、春になると満開のライラックを見る事が出来ます。新緑の中に映える紫色のライラックの花はとても美しく、爽やかな季節の到来を身体で感じることが出来ます。
見る人に春を運ぶ花ライラック
ライラックはとても魅力的な花です。最近はフラワーアレンジメントや、プリザーブドフラワーとしても人気が高く、紫色や赤、ピンク、白と様々な色の種類を楽しめる点も人気の理由です。
気にそよぐライラックはバラやユリなどのように主役になるような煌びやかさがあるわけではありませんが、ふんわりとけぶるような可愛らしい花は、見る人の心にも春を呼び込むように温かな気持ちにしてくれます。