2018年12月08日公開
2018年12月08日更新
さもしいの意味とは?さもしい人の特徴も紹介
さもしいの意味とはどのようなものでしょうか。また、さもしい人の特徴を男性と女性とに分けてご紹介します。どのような人がさもしい人と言われるのかという特徴や「さもしい」という言葉の使い方を例文を交えて解説していますので、さもしいがどのような言葉か確認してください。
目次
さもしいはネガティブワード?
「さもしい」という言葉はどのような意味があるのでしょうか。文章で見たり、誰かが言っているのを聞いても「知らない言葉」であれば、ポジティブワードなのか、それともネガティブワードなのかも分からないでしょう。
そこで、「さもしい」の意味とは?というところから、「さもしい」の語源や類語など「さもしい」という言葉自体の解説と、「さもしい人」の特徴として、男性・女性別にご紹介します。
「さもしい」についておおまかな意味が分かるという場合であっても、確認の意味も込めてこれらの内容をチェックしてみてください。
そもそも「さもしい」意味とは?
そもそも「さもしい」の意味とはどのようなものでしょうか。「さもしい」とは、人の心の有様を表現する言葉で、「心がいやしい」とか「心が汚い」というようなものを表現する意味になります。
「さもしい」の語源
「さもしい」の語源については、「様悪し」が変化したものという説が有力なものとなっています。「様悪し」というのは「さまあし」と読み、読んで字のごとく「様」が「悪い」ということです。
「様」というのは「様子」という言葉の「様」で、その人の態度や言動を含めた「様子が悪い」という言葉になり、その「さまあし」という言葉が徐々に変化して「さもしい」という言葉になったという説が有力な語源になります。
「さもしい」の漢字
「さもしい」の漢字については、基本的に漢字での表記はなく、平仮名で「さもしい」と書きます。語源の「さまあし」を利用して「様悪し」と漢字表記することもできますが、これは「さもしい」とは読みませんので、基本的に平仮名です。
「さもしい」はもともと方言だったの?
「さもしい」という言葉が「もともとは方言だった」という話もあります。「さもしい」を表現するためにも使われる類語で、「いやしい」という言葉や「みずぼらしい」という言葉がありますが、これらほど聞き覚えのある言葉ではないからです。
そういった聞き覚えのない言葉、あまり使われているのを聞かない言葉を耳にすると、「それって方言じゃないの?」と思う人の心がありますので、そういった「方言説」みたいなものが言われるようになります。
ただ、語源も「さまあし」からの変化だという説がありますので、「さもしい」はそれほど多く使われる言葉ではないが、方言ではない、と言われています。
「さもしい」の使い方
「さもしい」の使い方というのはどのようなものがあるでしょうか。意味のある言葉なので様々な使い方が想定でき、挙げればきりがないのでほんの一部をご紹介します。
たとえば、「あの人はさもしい気持ちの持ち主だ」という使い方や、「さもしい人だね」、「さもしい行動ばかりする」などの使い方ができます。
「さもしい」を使った例文
「さもしい」という言葉を使った例文をご紹介します。こちらについても色々な使い方ができますが、例文を交えて確認することで、「さもしい」の意味をより理解しやすいですから、チェックしてみてください。
例文①さもしい気持ち
「普段の行動からも分かるように、彼はさもしい気持ちを持っている人だろう」
「さもしい」というのは「様子」を表している言葉でもありますが、その心のうちや気持ちを表すこともできます。普段の行動や言動が「さもしい」ものであれば、それは「気持ちがさもしい」のであろうという見られ方をします。
例文②さもしい人
「あの人は、『さもしい人』と周りから思われているので、あまり人が近寄らないし、仲の良い人もいない」
職場や学校など様々なコミュニティーで「さもしい人」だと思われている人は、あまり人が近寄ろうとしません。のちほどご紹介しますが、「さもしい人の特徴」からも見られるように、あまり周りにとって良い人ではないからです。
例文③さもしい行動
「あんなに堂々と『さもしい行動』を取れるのはある意味感心するが、自分には到底真似できないし、したくもない」
さもしい行動というのは、たとえば良く言われる行動の1つを挙げると、「タッパーを持ってきて残り物を詰めて持って帰る」というような行動を指します。
「食べ物を粗末にしない」という目的で行なうのと、「それが目的で」行なうのとで差がありますし、『場』によってもその行為がさもしい行動かどうか変わってきますので、必ずしもさもしい行動とは言えませんが、そのようなニュアンスという意味です。
「さもしい」の類語
あさましい |
卑しい |
汚い |
下衆 |
みすぼらしい |
「さもしい」の類語はたくさんのものがありますが、ここでは上記の5つを挙げました。1つ1つどのような意味があるのか、例文を交えながら解説していきます。
「あさましい」の意味とは
「さもしい」の類語の1つに「あさましい」という言葉があります。あまり一般的な日常生活では使われることは少ないですが、テレビドラマなどで「なんてあさましい!」などというセリフは耳にする人も多いでしょう。
これは、「身なりや言動・態度などが情けなかったり、下品に感じられる様」に対して使われる言葉で、「出された料理を犬のようにガツガツと食べて非常にあさましく見える」などの使い方ができます。
「卑しい」の意味とは
「さもしい」の類語としては、「卑しい」という言葉も挙げることができます。この言葉は、「欲望があらわになっている」ようなことを指す言葉となっています。
現代風に言うと「ガッついている」とか「ガツガツしている」というようなニュアンスの言葉になります。「そんな卑しいことを言うのはやめなさい。」というように、欲望を下品にむき出しにしている人を諌めるために使ったりもできます。
「汚い」の意味とは
「さもしい」の類語として、「汚い」という言葉も挙げることができます。日常的に使われる「汚い」というのは、実際に洋服などが「汚れている」様や、部屋などが散らかっていて「汚い」という使われ方のほうが多いです。
ですが、「心が汚い」というような、人の気持ちや心に対して言うケースもあり、一般的にも使われる言葉で、そちらの心や気持ちに対する「汚い」という言葉が、「さもしい」の類語として挙げられるものです。
「自分の利益のことばかりを考えて、心の汚い人だ」というような使い方です。心が汚いというのは、「心が醜い」という言い方に替えられることも多いです。
「下衆」の意味とは
「さもしい」の類語にあたる言葉として、「下衆」という言葉も挙げることができます。この言葉は「身分が低いこと」を指す言葉にもなりますが、「心がいやしい人」のことを指して使われる言葉です。
現代では、「ゲスい」などとして使われることもあります。「人の心を踏みにじって、なんという下衆なことを」というような使い方をする言葉です。
元々の意味としては、身分制度の中で上の位の人が、下の人を蔑んで呼ぶための「下衆」という言葉なので、あまり気軽に使うべき言葉ではありません。
「みすぼらしい」の意味とは
「さもしい」という言葉の類語の中には、「みずぼらしい」という言葉も挙げることができます。こちらについては、基本的な意味としては、「外見が貧しい」とか「見た目が貧弱」というような意味になります。
つまり「心や気持ち」のことを指して「みすぼらしい」とはあまり使わず、心や気持ちを指して使う場合は、「さもしい」や「あさましい」、「卑しい」などを使うことのほうが多いでしょう。
「セレブのパーティーだと言っているのに、ずいぶんみすぼらしい格好で来たものだ」というような使い方をすることができます。
「さもしい」と「あさましい」の違い
さきにもお伝えしたとおり「さもしい」と「あさましい」は類語の関係になりますので、基本的に同じような意味と同じような使われ方をする言葉になります。
どちらもネガティブワードとして使われますし、「下品」であったり、「いやしい様」だったりを表現するものなのでそれほど違いがありません。
ただ、「あさましい」のほうが聞き覚えのある言葉になるので、意味が通じやすいこともありますが、「浅ましい」と漢字で書くと「下品」や「卑しい」という意味ではなく、「考えが浅い様」を指すと勘違いされやすいというところもあります。
さもしい人の特徴【男性編】
「さもしい」の意味や使い方、さらに類語などもお伝えして、「意味周り」のことが分かったところで、「さもしい人」の特徴を次は見ていきましょう。
「さもしい気持ち」を持った「さもしい人」というのは、どのような特徴があるのでしょうか。どちらにも共通して言える部分もありますが、男性と女性に分けてご紹介します。まずは「さもしい男性」から確認していきましょう。
お金の話が好きな特徴
さもしい男性の特徴としては、「お金の話が好き」というものが挙げられます。これは類語的に言うと「卑しい」に当てはまりやすい特徴です。
もちろんお金は生活に必要不可欠なものなので、お金の話が「悪いこと」というわけではないのですが、お金の話に対する食付きだけが強くて、それ以外には興味を持たないような人は「さもしい人」と思われてしまいます。
遠慮のない性格が特徴
さもしい男性の特徴としては、「遠慮のない性格」が特徴として挙げられます。与えられたものどころか、与えられていないものに対しても遠慮がありません。
1つの例えとしては、「みんなで食べてください」という差し入れを頂いたところで、真っ先に手を伸ばすどころか、人数分に足らなくなるくらいに「ガサっと」たくさん持っていてしまうような遠慮の無い性格です。
すぐに見返りを求める特徴
「さもしい男性」の特徴としては、「すぐに見返りを求める」というものが挙げられます。何かをするには「必ず見返りを求める」ということです。
もちろん何かを得るには、その見返りを与えるべきということもありますが、普通なら「いいよー」と気軽に言うようなことでも、「それ、俺に何かメリットある?」とすぐに聞き返すような人です。
もしくは、そこまであからさまではなくとも、「見返りがないと」何も行動をせず、何も参加をしない、というのが周りに知れ渡っている状態で、「あの人見返りがないものにはまったく興味持たないよね」と認識されているような特徴があります。
さもしい人の特徴【女性編】
さもしい人の特徴として「男性編」を見てきましたが、次は「女性編」を確認していきます。男性と女性を分ける意味はそれほどありませんが、「特に女性に多く見られるもの」としてご紹介します。
下品な特徴
「さもしい女性」に多く見られる特徴として、「下品」というものがあります。比較的、男性よりも女性のほうが「品が求められる」ことが多いため、下品な女性は「さもしい人」と見られることが多い傾向にあります。
食事をするときにガツガツと食べたり、人の分にまで手を出したりすると「さもしい女性」だと思われます。そのような様子を見て「あの女性はさもしい人だ」と周りも認識することになります。
人のモノに手を出すのが特徴
「下品」という部分でもお伝えしましたが、さもしい女性は「人のモノに手を出す」という特徴があります。食事や差し入れなどでもそうですが、「人のモノ」というのは、「男性」も含まれるケースもあります。
誰かが好きになった人に色目を使ったり、人の彼氏を横取りしたりと、そういった部分でも「人のモノに手を出す」という傾向があるのが、さもしい女性の特徴です。
貧乏性な特徴
「貧乏性」な特徴がある女性も「さもしい女性」として挙げられるケースが多いです。タッパーを持ち歩いていて、どこでも余り物を持ち帰るようなことをする、などの特徴です。
また、「みすぼらしい」という類語に見られるような、ボロボロになった服を来ていたり、穴の空いた靴下を履いているなどがあれば、それも「貧乏性」に見られますから、そういった部分でもさもしい女性として認識されます。
さもしい人との上手な付き合い方
さもしい人と上手に付き合うにはどうしたらいいでしょうか。その「さもしい人」との関わり具合によっても付き合い方は変わってきますが、上手な付き合い方を確認してみましょう。
譲ってあげる気持ちを持つ
「さもしい人」というのは、「特徴」の部分でも見たように、「人のモノ」にまで手を出すような人が多いので、そういった場合に取り合いをしていると「同じように見られる」ということもあります。
つまり「さもしい人同士」が取り合いをしているように見えるので、そうならないためにも、さもしい人と上手に付き合うには「譲ってあげる」気持ちを持っていると良いでしょう。
「見られている」という意識をさせる
「さもしい人」とある程度深い付き合いが必要な環境だったり、行動を共にする機会が多い場合には、「見られている」という意識をさせるというのも上手な付き合い方の1つです。
たとえば、さきほどから例に挙げている「タッパーで持ち帰る」というのも、一緒にいるさもしい人がやっていると「自分も恥ずかしい」ということもあるでしょう。そういった場合に「見られている」という意識を持たせるようにするのです。
「店員さんが嫌そうに見てるよ」とか、「周りの人がこっち見て笑ってるよ」など、さもしい人がやっている行為を周りが見ているということを意識させて、少しでも「恥ずかしいこと」という気持ちを持たせることが必要です。
適度な距離感を持つ
こちらは「できるのであれば」ですが、さもしい人と上手に付き合うには、「適度な距離感を持つ」のが何よりも手っ取り早い方法となります。
深く関わることさえしなければ、さもしい人の「さもしい言動」や「さもしい行動」に関わることもなく、特に気になることもなくなりますので、それが一番手っ取り早いです。
ただ、どうしても関わりを持たなくてはいけないケースもありますから、そういった時に、「譲ってあげる気持ち」や「見られているという意識を持たせる」というのを役立てましょう。
何がさもしい行動かを理解させる
さもしい人、さもしい気持ちを持っている人、さもしい行動を取る人というのは「なにがさもしいのか?」ということを理解できていないケースも少なくありません。
何も考えず、気にせずに「さもしい」状態になっているケースも多いのです。ですから、周りの人はさもしい人がさもしい行動やさもしい発言をしたときに教えてあげることも必要なことです。
「さもしい」はネガティブワードで良い面はないけれど
ここまでに見てきたとおり「さもしい」というのはネガティブワードで「さもしい人」にも良い面はほぼありませんが、「そうなってしまった理由」などがあるはずなのです。
そういった「別の視点」を持つことで「さもしい人」に対する嫌悪感は薄れますし、「さもしい行動」をやめさせるための方法というのも見えてくるケースもあります。
「さもしい人」だと卑下するだけではなく、こちらが「さもしい人ではない」のなら、そういった「心の余裕」を持って接してあげるのも大切なこととなるでしょう。