鳥類の交尾の方法!どうやって交尾するの?【画像】
皆さんは鳥類の交尾の方法を知っていますか?猫や犬などの大きな動物の交尾方法は多くの人が知っていますが、鳥類の交尾の方法を知らない人は多いのではないでしょうか。今回は鳥類がどのような方法で交尾を行っているのか、ご紹介していきます。
目次
鳥の交尾は他の動物とは違うの?
鳥の交尾を見たことある人は少ないのではないでしょうか。鳥は他の動物と違い、生殖器というものを持っていません。全鳥類が持っていないわけではなく、中には例外もいますが多くの鳥は生殖器を備えていません。
生殖器を持たない鳥でも交尾方法は他の動物と似ており、ちゃんと発情期も迎えます。発情期の周期なども他の動物と同様です。
生殖器を持たないということ以外は鳥も他の動物とあまり変わりはありません。体の仕組みなども他の動物と同様で、生殖器がなくてもちゃんと受精し、卵が作られます。
鳥類の生殖器の特徴
生殖器のない鳥類は他の動物とは違った特徴を持っています。生殖器の代わりに「総排出口」という穴があり、総排出口で交尾を行う鳥類がほとんどです。
総排出口はつまり肛門にあたる部分です。フンなどをする場所でもあり、オスはこの総排出口から交尾の際に精子を出します。メスは総排出口から卵を産むのです。
一つの穴で排出、精子を送る、産卵などを行うことができるというわけです。
生殖器を持つ鳥もいる?
鳥類は生殖器を持たないと記述しましたが、全種類の鳥が生殖器を持たないわけではありません。鳥類でも生殖器を持つ鳥も少ないですが存在します。
水鳥
97%の鳥類は生殖器を持たないといいますが、カモ、ダチョウや七面鳥、またはその仲間が少ない残りの3%です。主に水鳥のオスが生殖器に似たものを持っているといわれています。
生殖器がある鳥も常に生殖器が見えるようになっているわけではなく、普段は格納されて見えないようになっています。なので生殖器がある鳥でも、気軽に生殖器を目撃することができるというわけではありません。
また、繁殖期以外は使用することもないため、ほとんどの期間は生殖器のない状態と同じになります。
鳥類の交尾の方法
鳥類の交尾の方法ですが、生殖器を持たないのにどうやって交尾をするのかと疑問に思う方が多いでしょう。交尾の方法自体は特別な方法ではなく、他の動物と同じようにオスがメスの上に乗る、または寄り添って行います。
生殖器がないので、オスはメスの総排出口へ自分の総排出口をすり合わせます。そしてその穴から精子を送りこむことで交尾が成立します。
生殖器がないのになぜ繁殖できるのか
目に見えた生殖器はありませんが、体内にオスは精巣を2つ持っており、メスは卵巣をしっかり持っています。生殖器がなくても子孫を残すための繁殖の機能はしっかりと備わっているのです。
交尾が近くなると体内の精巣が通常の100倍も大きくなるためオスの体も膨れて見えるようになります。
鳥類の交尾の特徴
では、鳥類の交尾にはどのような特徴があるのか、ご紹介していきます。
どこでも交尾しない
犬や猫の交尾は一度は見たことがある人が多いのではないでしょうか。しかし、鳥は非常に警戒心が強いのでなかなか人間の見ている前では交尾は行いません。
そのため、鳥の交尾方法を知らない人も多いです。鳥に生殖器がないということを知っている人も少ないはずです。鳥を飼っていたり、観察していないと鳥類の交尾を見ることは難しいといえます。
方法はとてもシンプル
鳥の交尾は生殖器がないためとてもシンプルで簡単です。お互いの総排出口をすり合わせ、オスがメスの中に精子を送り込みます。たったこれだけで交尾が完了します。
驚くのがそのスピードです。鳥の交尾はとても素早く行われます。最短数秒で終わったりもします。これなら交尾中に外敵に襲われる心配もありません。
体の大きな鳥もいれば、スズメなどの小さな鳥もいます。鳥には外敵が多いので素早く逃げられる状態が大事になります。鳥の交尾をなかなか目撃できない理由として、終了までがとても短いというのも理由の一つです。
交尾をしなくても産卵する?
鳥のメスは交尾を行わなくても産卵をすることができます。交尾をせずに産んだ卵は「無精卵」と呼ばれ、スーパーなどに売られている卵です。
有精卵というのが、交尾をして産まれた卵、雛が孵る卵になります。無精卵は人の排卵のようなもので命の宿っていない卵を体外に出しているのです。
無精卵に命が宿っていなくても、卵は私たちの生活に欠かせないものとなっています。無駄にせずに感謝の気持ちを持っていただきましょう。
交尾から産卵するまでの期間は?
鳥類の交尾から産卵までの期間は様々です。種類にもよりますが、交尾後一週間程度で産卵をする鳥もいます。ほとんどの鳥は2週間~1か月以内に産卵することが多いです。
【番外編】飼っている小鳥の発情期の見分け方
他の動物も同じですが、鳥類にも発情期または繁殖期と呼ばれるものがあります。発情期には周期があり、早春から夏頃にかけて行われることが多いです。
また、メスとオスでは発情期に異なった行動を取ったりします。飼っている鳥でも野鳥でも同じです。暖かくなってきて、いつもと鳥の様子が違うと思ったら発情期かもしれません。
雄の場合
オスとメスを一緒に飼っている場合は、オスはメスへ求愛行動を取るようになります。つついたり、体を寄せたり、体をこすり合わせたり。
一匹で飼っている場合でも発情期は訪れます。ですが、これらのことをする「相手」がいません。なのでオスの鳥は飼い主にその愛情を向けます。
指をつついたり、手にすり寄ってきたり、とても可愛らしい行動をとります。時には飼い主や鏡などに向かってエサを吐き出したりするため、飼っている鳥が発情期を迎えると大変だと感じる人が多いようです。
そのほかに、メスにエサをプレゼントしたりして意中のメスに求愛行動をします。
雌の場合
メスの鳥は人間や他の動物と同様、食欲が増加します。産卵も体力を使うのでタンパク質などをたくさん蓄えるためです。また、フンの量が増えたり大きくなってくるのも発情のサインです。
このほかに求愛行動の「求愛ダンス」もあります。気にいったオスの前で姿勢を低くし、背中を反らせます。このようなポーズをとってオスへの求愛アピールをします。
オスの鳥になるべく気づいてもらうため、普段とは少し違った声でさえずるようになります。これは、鳥が「美しい声」を異性の鳥にアピールしているのです。
鳥同士のキス
よく、鳥がくちばしでキスのようなことをしている画像を見かけますが、この行動はカップル成立時の行動のように思えます。ですが、鳥にとってのキスは愛情表現とは違うようです。
いつの時期でも見ることができるのでよく観察してみてはいかがでしょうか。人間のキスは愛情を持ってするものなので鳥もパートナー同士で愛情表現としてやっているように見えますが、鳥にとっては挨拶のような行動です。
それでも、鳥同士がくちばしをくっつけている所はとても可愛く、愛情を感じますね。
発情期があることを事前に知っておく
鳥類に限らず、どんな生き物にも繁殖期はあります。その時、ほとんどの動物が鳴き声などが大きくなったり普段と違った鳴き方をします。
鳥も同じで、いつもの優しいさえずりではなく、うるさいと感じるくらい鳴くようになります。人間にとっては「うるさい」声でも鳥にとっては「美しい声」を出している立派な求愛行動なのです。
飼う前はそんなこと知らずに飼ってしまい、発情期を迎えて手に負えなくなる飼い主も少なくはありません。知識として、このような時期があるということを頭に入れてから家族に迎え入れる検討をしましょう。
発情期を迎えるために温度設定はしすぎない
鳥はカレンダーを見ているわけではないので、そろそろ春が来るというのは自然の温度などで感じ取ります。飼っている鳥は部屋の温度が一定に保たれているため、四季を感じ取りにくくなっています。
もちろん寒すぎても暑すぎても危険ですが、過度な温度調整をしてしまうと鳥が季節を分からなくなってしまうので、少し暑くなってきたから夏かな?寒くなってきたから冬かな?と鳥が温度の変化を感じられるような環境を作ってあげることが大事です。
交尾方法は動物によって色々
多くの人は生殖器がない動物がいるということを知らないのではないでしょうか。言われてみると、鳥はよく見かけますが生殖器は見たことがありません。
鳥は警戒心が強いのでなかなか交尾を見ることは難しいです。暖かくなってきたら鳥を観察してみてはいかがでしょうか。交尾まで見れないとしても、求愛行動や発情期の鳥の様子を知ることができます。普段よく見かけるからこそあまり観察することがありません。
この記事をきっかけに鳥の生態を観察して鳥のことをよく知ってみてはいかがでしょうか。鳥の行動一つ一つはともて可愛らしいので鳥を好きになること間違いなしです。