エクアドルの治安は悪い?旅行や観光の危険度や注意点も紹介
ガラパゴス諸島やチョコレート、バナナで有名なエクアドルですが、観光旅行に行くなら気になるのが治安でしょう。エクアドルは南米の国で、治安は良くないと言われています。今回は、問題になる治安と危険なエリア、注意点などを紹介します。
目次
エクアドルは治安が悪いって本当なの?
エクアドルと聞いて、「ああ、あそこね!」とすぐに分かる人は稀だと思いますが、ガラパゴス諸島ときいたら「知っている」というでしょう。
エクアドルは南米の赤道直下の国で、独自の進化をとげた不思議な生き物が多数存在する場所として観光客に人気のガラパゴス諸島がある国です。
場所は南米でコロンビアとペルーと国境を接しており、治安問題を心配する方も多いでしょう。では、日本からも人気の観光旅行先であるエクアドルの治安は悪いのでしょうか?
エクアドルってどんな国?
エクアドルの治安を紹介するより先に、まずはエクアドルとはどのような国なのか、から紹介していきましょう。
遠い南国で、不思議な進化を遂げた生物がたくさんいる国ですが、他には何を知っていますか?ここでは、エクアドル人の特徴や物価などをお知らせします。
是非この機会に、南米エクアドルについての知識を手に入れてください。
エクアドル人の特徴
エクアドル人と一言でいっても、多くの民族とその混血から成り立っている国です。そのため、あくまでも土地柄からくる一般的な性格、特徴だと認識してください。
一般的なエクアドル人は陽気な性格で、南国特有の時間にルーズな面、踊りが好きな面があります。キリキリと一生懸命にはならず、のんびりとしています。
家族愛が非常に強く、広い敷地内に親族一族郎党一緒に住み、お祝い事は一緒にやります。ハグや頬へのキスという挨拶も基本ですので、忘れないようにしましょう。
エクアドルの物価
エクアドルの物価は、日本人的な感覚からすれば非常に安いです。一般的な食事であれば一食が2ドルから3ドルくらいで食べられますし、ビールは700ml入って1ドルという安さです。
交通費も安く、市内バスは一律25セントです。長距離で1時間くらいのっても1ドルしかとられないなど、頑張らずとも月に2万円あれば楽に暮らせます。
しかし、生きるために必要なもの以外は、例えば家電製品や文房具などは高価です。100円ほどで買えるボールペンが、エクアドルでは3ドルします。ですから、お土産には文房具が喜ばれます。
エクアドルの治安はどうなの?
エクアドルの治安は良いとは言えません。都市部や国境周辺になると、治安ははっきりと悪いです。
治安の悪さは犯罪率やその中身に現れますが、エクアドルでは殺人や誘拐の他にもスリやひったくりなどは日常茶飯事です。
特に日本人はお金もちであり、現金を持ち歩いているというイメージがあるようで、しかも警戒が薄いことから狙われやすいです。
日本人がエクアドルに旅行へ行く際には、日本人は特に狙われる、という認識をもっていくことがおすすめです。特に都市部での街歩きには十分気を付けましょう。
治安情報で最新のものを確かめるには、外務省のホームページをみると簡単です。自分が行こうと思っている地域の危険度は、あらかじめ確かめておくようにしてください。
外務省による危険情報
外務省による現在のエクアドルの治安最新情報では、首都のキトや最大都市であるグアヤキルで危険レベルは1です。
コロンビア国境などで危険レベルが3や2のところもありますので、危険レベルが2以上のところには絶対に近づかないようにしましょう。
そこは、普通ではない場所、非常に危険な地域ということです。すでに治安云々の話ですらなくなりますので、わざわざ犯罪に巻き込まれにいくのはやめましょう。
テロの危険性はある?
治安があまりよくないということは、もしかしてテロの疑いもある?と不安になる人もいるかもしれません。
しかし、エクアドルでは近年テロは発生しておらず、また日本人を標的としたテロ事件も確認されていませんので、テロについては安心しても良いです。
しかし、諸外国において突然テロ事件が発生し、日本人が巻き込まれるケースもありますので、観光や旅行中には十分注意をし、周囲をよく見ながら行動してください。
ガラパゴス諸島の治安は良い
エクアドルといえばガラパゴス諸島ですが、ここは治安が良い、安全だとされている場所です。そのわけは、島に入るにはお金が必要で、観光客しかいないからです。
ガラパゴス諸島にいってしまえば治安は気にすることはありませんが、行く為に首都のキト近郊にある国際空港か、エクアドル西部のグアヤキルから飛行機に乗ることになります。
そのためエクアドルの街を通過する必要がありますので、治安の悪い都心部では行動に注意してください。カバンなどは前にもち、手から離してはいけません。
エクアドルで特に治安の悪いエリア
では続いて、エクアドルで特に治安の悪いエリアを紹介していきましょう。現在日本の外務省が発表している治安情報によると、エクアドルのほとんどの地域は安全とされています。
しかし、人種が混合した国で貧富の差も激しいことから、都市部では特に犯罪が多発しています。
日本人は金持ちというイメージから特に襲われやすいので、治安が悪いと言われている場所、危険なエリアには近寄らないようにしましょう。
キト市
最も犯罪率が高い危険な地域でもあるのが、首都であるキト市です。外務省の発表ではレベル1の危険度となっていて、気をつけろと勧告しています。
特に多いのが窃盗や強盗被害です。新市街は問題ないともいわれますが、旧市街のパネシージョの丘に行くまでの間が大変治安が悪いスラム街で、窃盗事件は日常茶飯事です。
観光地として有名なパネシージョの丘にはタクシーでいくことを強くすすめます。そのタクシーも、ホテルから手配してもらいましょう。
グアヤキル市
首都のキト市と同じく栄えているのがグアヤキル市です。しかしここも危険度はレベル1であり、凶悪犯罪もたびたび起きていますので治安が良いとは言えません。
銃犯罪も多いので、警戒が必要な場所です。しかし、アジア系の住民がたくさん住んでいるため、日本人でも現地のアジア系と見なされれば犯罪に巻き込まれる確率が減ります。
そのため、あまりお洒落はせず、現地の人間のようにふるまいましょう。とにかく大事なことは、犯罪者に目を付けられないことです。
国境付近
キト市・グアヤキル市とは違って注意では済まない、危険度レベルが3であるのがコロンビアとの国境付近の地域です。ここには絶対に近づいてはいけません。
特に危険だとされているのがスクンビオス県で、警察署が爆発する事件も起きています。森林地帯を通って密輸する組織もあり、誘拐される危険性も大きいです。
エクアドルへ観光旅行でいくのであれば、観光地や都市部だけにしておいてください。
エクアドル旅行する際の注意点
エクアドルがあまり治安のよくない国、場所によっては注意ではなく危険で近寄ってはいけない場所があることは理解してもらえたでしょうか。
では、そんなエクアドルに旅行する際に注意すべき点はどんなことがあるでしょうか。渡航予定がある方は、是非チェックして旅の安全度を上げる努力をしてください。
次は治安が心配なエクアドル旅行で必要な注意点についてみていきましょう。
スリやひったくりに警戒する
エクアドルでも観光客がまず狙われるのは、スリやひったくりです。現金やパスポート、スマートフォンなどが狙われます。
特にひったくりは、バイクにのった二人組ですることが多いので、通りを歩くことがあれば道路からは2歩ほど離れておきましょう。
スリも多いので、街中へいくときには小銭くらいしかもっていかないようにしてください。あらかじめ対策していれば、スリにあったとしても被害は最小限ですみます。
夜の外出は控える
都市部であっても、夜となれば犯罪率は一気に跳ね上がります。銃やナイフを持った強盗グループも多く、観光客が襲われるケースもたくさん報告されています。
決して夜間の出歩きはしてはいけません。もしどうしても必要な理由があって夜に出歩く場合には、強盗にあえば逆らわないようにしてください。
抵抗をしなければ、命までは取られないことが大半です。クレジットカードなどには海外旅行保険をかけておき、狙われたらおとなしく差し出してください。
信頼できるタクシーを利用する
エクアドルではバスは安いですが、その分人も多くてスリの被害が頻発しています。外国人の観光客は一発で狙われますので、観光旅行中の移動はタクシーがメインとなります。
しかし、タクシーでも正規に登録されたものだけを利用してください。中には誘拐犯とグルのタクシーや、強盗タクシーもあります。
タクシーはホテルに頼んで手配してもらい、乗る前には必ずタクシー番号を控えましょう。エクアドルでは交通マナーが悪いのが普通で、赤信号無視も普通です。歩きはやめましょう。
衛生面や感染症に注意する
エクアドルでは蚊による感染症の恐れがありますので、必ず防虫スプレーをもっていってください。南国で暑いですが、長そでの服をきてサンダル履きはやめましょう。
そして、南米地域の水道水は飲用には適していません。お腹を壊す可能性が非常に高いため、ミネラルウォーター以外は口にしないようにしてください。
もしもミネラルウォーターがすぐ手に入らない場合には、煮沸して飲みます。基本的にはミネラルウォーターは見つけたら買っておきましょう。
エクアドルのおすすめ観光スポット3選
治安が悪いことで有名なエクアドルですが、それでも美しく素晴らしい自然や観光地がたくさんある国であることは間違えありません。
続いてはエクアドルに行くなら是非訪れてほしい、おすすめの観光スポットを3つ紹介していきます。
どうぞ周辺には十分に注意をして、存分に美しいエクアドル観光を楽しんでください。
ミタデルムンド
エクアドルの首都であるキト市にある、赤道記念碑公園です。名前はミタデルムンドといい、とても有名な観光スポットです。
「キト」は「地球の真ん中」という意味があり、記念碑の前には赤道が記された線があります。この線をまたいで撮影するのが、ここでの定番です。
非常に美しく、広くてゆったりした公園ですので、是非足を運んでください。多くのホテルからここまでであれば、大通りを歩けば無事につくことが出来ます。
ラ・コンパーニア聖堂
キト市は街まるごと教会か?と思ってしまうほど、たくさんの教会や宗教施設があります。その中でも特におすすめなのがラ・コンパーニア聖堂です。
ラ・コンパーニア聖堂はキトの旧市街にある有名な聖堂です。豪華絢爛なたたずまいや内装に、観光客はビックリするでしょう。
内部は全面的に金箔が施されていて、大変豪華です。
コトパクシ山
エクアドルではアンデスの山を楽しめるというのも観光メリットです。コトパクシ山はとても大きな活火山で、車で4300メートルの地点まで行くことが出来ます。
多くの観光客が訪れる人気スポットで、この周辺では治安も悪いわけではありませんので、安心して車でいってください。上った地点からの眺めは最高です。
強盗犯に狙われない恰好とは
エクアドルでは強盗犯罪が頻発していますが、彼らが狙いたいのは「裕福な外国人観光客」です。現地に住んでいるのであれば、外国人であっても襲ったりはしません。
それはなぜかというと、お金をあまり持っていないことが分かっているため、仕事にならないからです。アジア人なら誰でも襲うわけではない、と覚えておきましょう。
つまり、最も犯罪を避けることが出来るのは、現地にいるアジア系住民と間違われること、になります。実際に中華系や日本人の住民もいますので、彼らになりすませば狙われません。
おしゃれな恰好はしない
旅行中はテンションも当然高いでしょうし、普段できないようなお洒落な恰好、仕事着とは違う恰好もしてみたいでしょう。
しかし現地の人がしていないような高級な恰好や、ひどく肌を露出した格好は注目を浴びます。いかにも金持ちの外国人観光客に見えるからです。
出来るだけ安全に旅行を楽しむためには、観光客と思われないことが大切です。できるだけ普段着に近い恰好で、見せびらかすアクセサリーはなしで街へいくことにしてください。
カメラをかけたまま歩かない
カメラを首からかけたまま歩く人をみれば、誰でも観光客なんだろうな、と思うでしょう。
ですから当然、カメラをずっと手にしながら歩いたりすれば、観光客だとばれ、狙わる可能性が高まります。同じく、ガイドブックも狙われてしまう原因となります。
今はスマートフォンで手軽で簡単に写真を撮れたりしますので、大きなカメラは出来るだけもっていかないこと、そして必要な時にカバンから出して使うようにしてください。
最低限の注意で身を守って観光を
エクアドルはおおむね治安が悪いと言われていますが、観光業も盛んでヨーロッパやアメリカ、中国、韓国などから大勢の観光客がやってくる国です。
むやみやたらに怖がる必要はなく、観光地ではある程度は自由で安全に楽しむことが出来ます。
移動する間とその手段、自分たちの恰好、持ち物や荷物管理など、海外に出れば当然のことを、しっかりと注意するようにしてください。そして美しい大自然を楽しみましょう。