力士シール事件の元ネタとは?犯人は実在する?カオスチャイルドで話題
2008年頃に、突如都内のいたる場所に貼られ、全国で話題となった力士シールを覚えているでしょうか?力士シールはアニメ「カオスチャイルド」にも登場し、大きく注目されたのです。今回は、そんな力士シール事件の真相やシールの作者などについて、調べていきましょう。
目次
力士シールの謎に迫ってみた!
2008年に都内のあらゆる場所で見つかった力士シールは、その不気味さと不思議さから注目されました。しかし、次第に力士シールの目撃談は少なくなり、力士シールはオカルト伝説の1つとなっています。
力士シールのその後が気になっているという人は、少なくないでしょう。そこで、今回はそんな力士シール事件の真相や、力士シール事件の顛末などについて、詳しく調べていきたいと思います。
そもそも力士シールとは?
力士シールとは、2008年頃に都内の多くの場所で貼られていた不思議な人面シールです。2008年3月頃に都内各地に不思議なシールが貼ってあると、ネット上で話題となりました。その後、そのシールは「力士シール」という名前で呼ばれるようになります。
さらに、同年の8月頃に、フェルメール展を開催していた東京都美術館周辺で、力士シールを目撃したという多くの声が挙がりました。同年末には力士シールの不思議な噂は広まり、ネット上でもオカルト話として盛り上がりを見せたのです。
力士シールの画像
上記の画像は、2008年頃に世間から注目を浴びた力士シールの画像です。人の顔が重なっているような独特なデザインのシールで、少し不気味な雰囲気もあります。
人の顔の目が細く輪郭がふっくらしていることから、ネット上で「力士シール」と呼ばれるようになり、その名前が定着しました。正式な名前や作者は現在も分かっていません。
力士シール事件の元ネタはカオスチャイルドなの?
力士シール事件はその後盛り下がったものの、2017年に放送されたアニメ「CHAOS;CHILD」に力士シールらしきものが登場したことから、再び注目されました。
以下では、力士シール事件の元ネタと騒がれたアニメ「CHAOS;CHILD」のシールについて、詳しく見ていきましょう。
カオスチャイルドとは
アニメ「CHAOS;CHILD」とは、新聞部に属する男子高校生宮代拓留が、名声を得るために連続殺人事件の真相を追う物語から始まります。
仲間達と一緒に事件の真相を暴いていく主人公ですが、その過程で自分の心の問題とも向き合わざるを得なくなっていくのです。このアニメのストーリーの根幹に関わる連続殺人事件の現場には、力士シールと似ている不気味なシールが貼られています。
この事件の犯人は、想像したものを現実化できる特殊能力者を集めており、そのためのロールシャッハテストの道具として、シールが使われていました。
カオスチャイルドの元ネタが力士シール
アニメ「CHAOS;CHILD」で、キーアイテムとして登場するシールは、力士シールとかなり似ていました。そのため、このアニメの宣伝のために力士シールが貼られていたのではという噂も流れたのです。
しかし、「CHAOS;CHILD」の原作者である志倉千代丸さんは、自身も力士シールに興味を持っており、力士シールを自身の作品に登場させたいと思っていたと公言してます。
つまり、力士シールは、「CHAOS;CHILD」のシールの、元ネタだったのです。
力士シール事件とは?
力士シール事件はどんどんシールが貼られている場所が拡大したことで、不気味な伝説として盛り上がりました。以下では、力士シール事件の詳細を、時系列順に細かく取り上げていきましょう。
2008年頃から街中に貼られていた
力士シールが初めて発見されたのは、2008年の3月頃です。ネット上で都内の電柱や公衆電話、ガードレールなどに奇妙な人面シールが貼ってあるという話が、噂となりました。
当初は中央区内だけの話とされていましたが、中央区以外でも力士シールを見たという声が、ネット上で多く上がるようになります。
そのシールは力士をイメージさせる顔2つが、中央で重なり合っているような奇妙なデザインだったため、ネット上では力士シールと呼ぶ人が増えたのです。自然とこの呼び方が定着し、ネット以外でも力士シールと呼ばれるようになります。
東京のあらゆる場所に出現
力士シールの存在がネット上で噂になりだした頃には、力士シールが貼られている範囲は限られていましたが、その範囲は徐々に広がっていきます。
2008年の8月には、フェルメール展を行っていた東京都美術館の近くで、多くの力士シールが見つかり、ネット以外でも噂となっていきました。
その後、爆発的に力士シールが目撃される範囲は広がり、2009年には池袋や渋谷、銀座や千駄木、谷中などの都内各地で力士シールが見つかるようになります。
メディアでも取り上げられ謎が謎を呼ぶ
都内で増殖していく力士シールの謎と不気味さに、多くのメディアも注目し、テレビ番組で力士シールが取り上げられることも増えました。力士シールの真相を追う内容のテレビ番組が多く報道され、様々な説が生まれたのです。
しかし、真相に辿り着くことができず、謎はさらに深まっていきました。
また、ネット上でも力士シールの謎に関する噂が飛び交っていました。中にはカルト教団の信者たちが、お互いにコミュニケーションのために使っているという噂もあり、オカルトマニアの間でも盛り上がったのです。
力士シールのサイズやデザイン
力士シールのサイズやデザインには多くの種類がありました。縦幅20cm、横幅15cmほどのサイズのシールが多かったものの、かなり大きなサイズから小さいサイズのシールまで、各地に貼られていたそうです。
また、シールのデザインもバリエーション豊富で、四角い顔や丸い顔、苦しそうな顔や笑っているような顔のものもありました。
地下鉄サリン事件の主犯として逮捕され、最近死刑が執行された元オウム真理教リーダー、麻原彰晃とそっくりな顔の力士シールも存在したのです。
力士シール事件で囁かれた噂
不気味で意図がよく分からない力士シール事件は、ネットを介して全国に知れ渡りました。そのため、力士シール事件の真相に関する噂話が大量に飛び交ったのです。
その中には、危険な犯罪グループが力を誇示するために、組織ぐるみで力の象徴である力士のシールを貼って回っているという説もありました。
さらに、薬物を取引している海外の犯罪グループが、薬物取引の暗号として力士シールを使っているのではという噂も流れたのです。また、カルト教団のメンバー達が、教団の宣伝として力士シールを貼っているという説も生まれました。
しかし、どの噂にも根拠が無く、真相に辿り着くような情報も一切出なかったため、霊能職者が結界を作るために力士シールを貼ったという、非現実的な説も挙がったのです。
力士シール事件のその後は?
力士シールは徐々に目撃されることが少なくなり、それに伴って噂も盛り下がっていきました。そのため、力士シール事件の結末はどうなったのか、気になっていた人は多いでしょう。
以下では、力士シール事件のその後について、詳しく調べていきたいと思います。
目撃情報がなかった
力士シール事件の最大の謎とされているのは、都内各地でシールが貼られているにも関わらず、そのシールを張っている人物を誰も目撃していないという点です。そのため、オカルトチックな噂が増えたと思われます。
この力士シールはデザイン性が高いため、グラフティのようなものではないかという説が有力視されていました。しかし、シールを貼っていた人物が一切目撃されていないことで、この説を信じていた人達も不気味さを感じるようになるのです。
防犯カメラにも映像は無し
都内には監視カメラが多数存在していますが、そのカメラでも力士シールを貼るような動作をしている人物を確認できませんでした。
24時間稼働しているはずの監視カメラにも、シールを貼っている人物が写らなかったことで、力士シールは不思議な伝説となっていったのです。
作者は不明
力士シールの噂が盛り上がっていく中で、エキセントリックなデザインの力士シールの作者にも注目が集まりました。インパクトがあり、少し不気味な雰囲気もある力士シールは、そのデザインでも多くの人を惹きつけたのです。
シールを貼った犯人の姿が全く確認されていないように、作者に繋がる情報もありませんでした。しかし、力士シールの独特なデザインから、作者と疑われる人も増えていったのです。
力士シール作者だと有力視されている人物は?
力士シールの特徴的なデザインから、作者ではないかという疑惑を抱かれる人もいました。以下では、力士シールの作者と、有力視されているアーティストを2人紹介していきましょう。
QP
主に原宿や渋谷などで活躍しているグラフティアーティスト「QP」(Querencia Peligrosa)が、力士シール作者ではという声が多くあります。QPさんはモノクロのシンプルかつ目を惹くデザインのアート作品を、都内各地に残し、知名度を上げてきました。
個展も開いており、QPさんのデザインのファンという人も大勢います。グラフティアートで成功した人物として注目されているものの、その素性は謎のままで様々な噂も飛び交っているのです。
力士シールのデザインは、確かにQPさんの作品と似ていますが、シャープなラインを使うことが多いQPさんの作品とは同一視できないという声もあります。
さらに、QPさんは力士シールについて一切コメントしておらず、本当に作者なのかどうかは分かっていません。
阿満都
グラフティアーティストとして活躍している阿満都さんも、力士シールの作者と疑われている人物です。阿満都さんも都内の壁に、多くの作品を残しており、その中の1つには力士シールそっくりな人面デザインのシールがありました。
人面モチーフであることと、白黒のシンプルな配色で、阿満都さんの作品と力士シールは酷似していたのです。そのため、阿満都さんが作者と思い込む人が増えました。
しかし、阿満都さんは力士シールの作者と公言していません、さらに、力士シールには阿満都さんのデザインとは異なる点もあるので、人気が高い阿満都さんのデザインを真の作者が真似たのではとも囁かれたのです。
力士シールが登場する他の作品を紹介
都内のオカルト話として盛り上がった力士シールは、アニメ「CHAOS;CHILD」以外でも多く取り上げられています。以下では、力士シールが登場する作品を、いくつか紹介していきましょう。興味が湧いた人は、ぜひ実際に視聴してみてください。
万能鑑定士Qの事件簿
2010年から出版されているミステリー小説「万能鑑定士Qの事件簿」は、「人が死なず、ユーモラスでためになるミステリ小説」として、売り出されました。
フリー探偵として活躍している万能鑑定士凜田莉子と、少々気弱な週刊誌記者小笠原悠斗が、協力しながらミステリアスな事件を追っていくというストーリーの小説です。
1巻で力士シールがそのままの名前で登場しており、都内に広まっていくという設定も、実際の力士シールと似ています。力士シールの真相に迫っていく過程もリアリティがあり、引き込まれるストーリー展開となっているのです。
シュタインズ・ゲート ゼロ
アニメ「シュタインズ・ゲート」は、同名のゲームを原作とした作品で、2011年から放送されていました。人気が高まり、2013年には映画版が公開され、2018年からは続編とされる「シュタインズ・ゲート ゼロ」が放送されています。
この「シュタインズ・ゲート ゼロ」の第6話に、力士シールがさり気なく登場し、ファンの間で話題となったのです。
「シュタインズ・ゲート」は、科学者の卵である岡部倫太郎が、亡くなってしまう幼馴染の椎名まゆりを助けるために、タイムリープできるゲートを開け奔走するという物語のアニメです。
「シュタインズ・ゲート ゼロ」では、謎の組織に追われながらも、2人の少女を助けるべく再び活躍する岡部倫太郎とその仲間たちを描いています。
第6話で謎の組織の隊員に、主人公たちが突如襲われるシーンで、隊員の1人が力士シールが貼られたお面を被っているのです。数秒のシーンなので、注意して探してみてください。
力士シールが欲しい!手に入れる方法は?
不気味ながら人の目を惹く力士シールを、入手したいと思う人もいるでしょう。しかし、力士シールは販売されていないので、通常の文房具店では購入できません。
しかし、力士シールは様々なアニメや小説に登場しているので、アニメグッズ専門店やメルカリなどで、力士シールそっくりのシールを購入することは可能です。感心がある人はぜひ探してみてください。
現在も不思議な伝説として語り継がれる力士シール事件
今回は2008年から2009年にかけて、都内で注目を浴びた不思議な力士シール事件について、詳しく調査しました。
力士シール事件は、誰かが貼っている様子が全く目撃されないにも関わらず、どんどん目撃される範囲が広がったことで、オカルトチックな伝説として広まったのです。
スタイリッシュかつ不気味なデザインで注目された力士シールは、人気アニメや小説にも登場し話題となりました。現在も真相は分からないままの力士シール。気になる人は、ぜひ自分なりに真相を考察してみてください。