桜の花言葉の意味!さくらの種類も紹介!

古より、日本人の文化や生活に深くかかわってきた桜。国花にもなっているように、桜は日本人にとって特別な花です。桜は、日本全国いたるところで花を咲かせますが、その種類は驚くほどたくさんあり、それぞれに花言葉もあります。桜の種類とその花言葉をご紹介します。

桜の花言葉の意味!さくらの種類も紹介!のイメージ

目次

  1. 1桜とはどんな花?
  2. 2桜の花言葉と意味
  3. 3桜の花言葉と意味【種類別】
  4. 4桜の花言葉と意味【色別】
  5. 5桜の名前の由来
  6. 6日本三大桜の特徴と名前の由来
  7. 7桜を詠んだ歌
  8. 8桜は日本のシンボル

桜とはどんな花?

春一斉に空を染める薄桃色の花、それが桜のイメージですが、街路樹や公園に植えられている桜のほとんどは、「ソメイヨシノ」という品種の桜です。

桜には、300種類以上の園芸品種がありますが、そのもとになったのは、10種類の野生種です。自然交配や人の手による品種改良を経て、たくさんの種類の桜が生まれました。

その中には、成長しても2mほどにしかならない「旭山」や「小彼岸桜」、横に広がらず縦に伸びる「オカメ」など、一般の桜のイメージとは異なる姿の桜もあります。

可憐な花が盛大に咲き誇る姿もさることながら、日本人の心をとらえて離さないのは、散り際の潔さです。命の散り際と重ね合わせ、室町時代の禅僧一休宗純は、「花は桜木、人は武士」と言ったとされます。

その散り際の潔さは、称賛されるとともに、戦時下においては、国民を動かすシンボルとして利用されました。桜は、日本を代表する花として、友好の証に外国に贈られることもあります。もっとも有名なのは、アメリカのワシントンにあるポトマック河畔の桜です。

受験の合格を「サクラサク」といったり、結婚式や慶事に桜湯を出したりと、桜は祝福の花でもあります。芸術作品のモチーフになることも多く、桜は、今も昔も日本人に最もなじみ深い花です。

桜の特徴

桜にはたくさんの品種があるので、特徴も一口で言い表すことはできません。花の色、花びらの数、形、花の咲く時期、生息する場所、それぞれの種類によって実に様々です。

もっとも、桜の花の色は、白からピンクが最も多く、花びらの数は、5枚が40%を占めます。開花期は、寒緋桜をのぞいて3月~4月です。多くの種類の桜は、だいたい1週間から10日ほどで、花びらが散ってしまいます。

春、桜が咲き始めると、どことなく街中がそわそわし初め、桜の名所は多くの花見客であふれかえります。このように、人の気持ちを明るくし、浮きたたせるのも桜の特徴と言えます。

桜の花言葉と意味

物言わぬ花ですが、花も「花言葉」という言葉を持っています。長い年月、人々に愛されてきた桜には、いくつもの花言葉があります。桜の花言葉をご紹介します。

桜の日本での花言葉

日本のシンボルともいえる桜。日本では桜はどのような花言葉で語られているのでしょうか。桜の、日本での花言葉をご紹介します。

精神美

日本を代表する花にふさわしく、日本人の心の美しさ、品格、礼儀正しさを意味する花言葉です。

優美な女性

平安時代以前から愛されてきた桜。その姿かたちの美しさ、優美さをそのままあらわした花言葉です。

純潔

一斉に咲き、美しいまま散る儚さと潔さをあらわした花言葉です。

桜の英語での花言葉

1912年(明治33年)にアメリカに贈られた桜。アメリカでもその美しさは人々を魅了し、花言葉を生みました。アメリカでの桜の花言葉をご紹介します。

「spiritual beauty(精神の美)」

日本での桜の花言葉「精神美」と似ていますが、アメリカでの花言葉は、アメリカの初代大統領ジョージ・ワシントンが、子どものころ、誤って桜の木を切ってしまったことを正直に告白したという逸話がもとになっています。

もっとも、ワシントンが子どものころに、アメリカに桜はなかったとされているので、正直は美徳であるということを子どもたちに教えるための創作だという説もあります。

いずれにせよ、桜が、正直であることの「精神の美」と結び付けられていることに変わりはありません。

「a good education(優れた教育)」

「a good education(優れた教育)」も、ジョージ・ワシントンの正直さを褒めた、ワシントンの父の教育を称える花言葉になっています。

桜のフランス語での花言葉

フランスにも桜の花言葉がありますが、日本やアメリカの花言葉とはニュアンスが違い、とても物悲しいセンチメンタルな花言葉です。

私を忘れないで

フランスでの桜の花言葉は、「Ne m’oubliez pas(私を忘れないで)」です。桜の花が散ってゆく物悲しさに、失恋の心情を重ね合わせた花言葉です。

桜の花言葉と意味【種類別】

桜の花の全体的な花言葉は、「精神の美」「優美な女性」「純潔」ですが、桜の花には種類によってそれぞれ個別の花言葉もあります。

桜の花の、種類別の花言葉の意味をご紹介します。

染井吉野の花言葉

桜といえば「ソメイヨシノ」が思い浮かぶくらいポピュラーな品種です。「ソメイヨシノ」は「エドヒガン」と「オオヤマザクラ」の交雑種で、江戸時代末期に、江戸染井村(現東京都豊島区)」で育成されたのが始まりです。

現在日本中にある「ソメイヨシノ」は、初めに育てられた、たった1本の「ソメイヨシノ」と遺伝子的に同一のクローンです。

桜の開花の指標にもなっている「ソメイヨシノ」の花言葉は、「優れた美人」「純潔」です。日本の桜の代名詞ともいえる「ソメイヨシノ」は、桜の花言葉がそのまま花言葉になっています。

八重桜の花言葉

幾重にも花びらが重なり、重厚感がある八重咲きの桜。牡丹の花のように花びらが幾重にも重なることから「牡丹桜」とも呼ばれます。突然変異や品種改良によるもので、「八重桜」という品種があるわけではありません。「ソメイヨシノ」に比べると、開花期が遅いのが特徴です。

八重桜の花言葉は、「豊かな教養」「しとやかさ」で、幾重にも重なった花びらが、知識の蓄積を意味しています。重みのある花が落ち着きを感じさせるので、「しとやかさ」という花言葉も持っています。

河津桜の花言葉

「カワヅザクラ」は、1955年ごろに、静岡県賀茂郡河津町で原木が発見され、1968年(昭和43年)に、「河津町の桜」という意味で、「カワヅザクラ」と命名されました。今でも河津町に多く自生し、河津川沿いに造られた桜並木は、桜の名所として人気を集めています。

「カワヅザクラ」は、片親が「カンヒザクラ」であることはわかっていますが、もう片方の親は「オオシマザクラ」と推察はされていますが、不明です。「ソメイヨシノ」より開花が早く、花期も長いのが特徴です。

そんな「カワヅザクラ」の花言葉は、「思いを託します」です。まだ寒さ厳しい早春に、健気に咲く可憐な花にふさわしい花言葉です。

枝垂れ桜の花言葉

風になびく垂れた枝に風情がある枝垂れ桜。寺社を中心に全国で栽培されており、古木、銘木に数えられる有名な枝垂れ桜もあります。枝が細く垂れ下がる枝垂れ桜は、「糸桜」とも呼ばれます。優雅な姿は古くから愛されており、平安時代からその記録があります。

枝垂れ桜の花言葉は、「優美」です。垂れた枝に咲く花が、優雅に揺れることから生まれた花言葉です。

山桜の花言葉

「ヤマザクラ」は、後の多くの品種の親となった野生種の一種です。品種としての「ヤマザクラ」は、東北地方南部から、九州地方の温暖地帯に自生し、白い花と赤茶色の葉のコントラストが見事です。

それぞれ種は違いますが、山に咲く「カスミザクラ」や「オオヤマザクラ」を「山桜」と総称する場合もあります。

山桜の花言葉が意味するのは、「純潔、高尚、淡泊」です。山桜が山の中で人知れずひっそりと咲く姿をあらわしています。

寒桜の花言葉

寒桜は、まだ寒い時期に花を咲かせる桜のことで、早咲きで知られる「カワヅザクラ」より早く開花を迎えます。正しくは「寒緋桜(カンヒザクラ)」もしくは「緋寒桜(ヒカンザクラ)」です。

野生種ですが日本には自生しておらず、中国大陸の東シナ海沿岸と台湾に自生する種が、主に観賞用として持ち込まれ、関東地方を中心に栽培されています。二期咲きの桜や、冬に咲く「ヒマラヤザクラ」は寒桜ではありません。

花の色は濃いピンクで、下向きにつきます。寒桜の花言葉は、「気まぐれ」です。この花言葉には、一般的な桜とは咲く時期がずれる「気まぐれに咲く桜」という意味が込められています。

桜の花言葉と意味【色別】

桜の花色は、淡いピンクが多いですが、中には変わった花色の桜もあります。桜の花の色別の花言葉とその意味をご紹介します。

紫の桜の花言葉

「ベニシダレ」や「ヤエベニシダレ」、一部の八重桜は、紅紫色の花を咲かせます。この他にも、薄い紫がかったピンクの花をつける、サトザクラ群の5弁一重の「ムラサキザクラ」、八重咲きの「ヤエムラサキ」もあります。

紫色の桜の花言葉は、「しとやかさ」「豊かな教養」「善良な教育」です。紫色は高貴な色とされ、日本では昔から、貴族や位の高い役人が身につける色でした。紫色の桜の花言葉は、そんなところからきています。

白い桜の花言葉

ピンクに次いで多い桜の花色は白です。「スルガダイニオイ」「シロタエ」「オオジンチョウ」などは、白い花を咲かせます。白い桜の花は、上品で儚げ。そんな白い桜の花言葉は、「あなたに微笑む」です。

緑の桜の花言葉

桜の花が緑色?と驚く人もいるかもしれませんが、黄緑色の花をつける「(須磨浦普賢象(スマウラフゲンゾウ」や淡い黄緑色の花を咲かせる「鬱金(ウコン)」、緑色の花が咲く「御衣黄(ギョイコウ)」など、珍しい品種もあります。

とくに「鬱金(ウコン)」は、ウコンで染めたような典雅な花を咲かせることからとても人気がある品種で、「美人桜」の別名もあります。そして、この「鬱金(ウコン)」には「幸せを呼ぶ」という言い伝えがあります。

緑色の桜全般に当てはまる花言葉はありませんが、「鬱金(ウコン)」の花言葉は、その雅な美しさから、「優雅な美人」となっています。

桜の名前の由来

奈良、平安時代から、「花」といえば梅か桜を意味するほど、桜は花の代名詞の一つでした。奈良時代に書かれた『古事記』や『日本書紀』には、「雅桜」や「桜宮」の記述が見られます。『万葉集』には、桜を詠んだ歌が40首も収められています。

なぜ桜がさくらと呼ばれるようになったのかは、定かではありませんが、代表的な3つの説を挙げておきます。

花が咲く木

桜のことを「花が咲く木」と呼んでいたことから、「咲く」に複数を意味する「等(ら)」をつけて「さくら」とし、それが転化したという説があります。

神様の名前から

美しい女神の「木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)」の名前から、「サクヤ」が「サクラ」となったとする説もあります。

神様のいるところ

桜の「さ」は、山や田の神を表す「サ神様」を意味し、神の居場所である「御座(みくら)」を意味する「くら」と一緒になって「さくら」となったと言われています。

日本三大桜の特徴と名前の由来

桜の名所は日本全国に数多くあり、各地に大切にされている銘木があります。それぞれに魅力がありますが、とくに注目すべき日本三大桜といわれる古木の桜があります。日本が誇る桜の銘木の名前やその特徴、由来をご紹介します。

山高神代桜

日本武尊が東方遠征の帰途に植えたとされる、山梨県武川村の日蓮宗相実寺境内にある山高「神代桜」は、日本最古、樹齢2000年ともいわれる古木で、「神代」の名にふさわしく、風雪に耐え、痛み歪んだ巨木は、神々しいまでの風格を備えています。

品種は「エドヒガン」で、開花時のピンク色の花びらが、徐々に白色に変化することから「シロヒガン」とも呼ばれます。

美春滝桜

福島県三春町にあるこの桜は、「ヒガンザクラ」の「ベニシダレ」で、樹齢は1100年と言われています。段差のある滝のように咲き誇る花から「滝桜」と呼ばれますが、見る者を圧倒する迫力と勢いがあります。樹高は12mにも達し、枝の幅は最長で22mもあります。

三大桜唯一の枝垂れ桜ですが、歴史的な伝麻はなく、1645年にはすでに巨木であったという記録が残っています。

根尾谷淡墨桜

宇野千代の著書『薄墨の桜』でも有名な岐阜県本巣市(旧本巣郡根尾村)の古木。樹齢1500年ともいわれ、継体天皇お手植えの桜と言い伝えられています。

この桜は「エドヒガン」の野生種で、蕾のころは薄紅色ですが、花は白色で、やがて薄墨色に変わることから「薄墨桜」の名で知られています。淡墨桜派他にも存在しますが、「淡墨桜」の字を当てられるのは「根尾谷淡墨桜」だけです。

桜を詠んだ歌

日本人の心をつかんで離さない桜。和歌や俳句、謡曲、小説、絵画と、様々なジャンルの芸術作品のモチーフに取り上げられています。

『山下集』に収められた、「願はくは花の下にて春死なむその如月の望月のころ」という西行法師の歌は有名です。

その他にも、『古今和歌集』に収められた在原業平の「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」や阿波野青畝の「山又山山桜又山桜」など、印象的な桜の歌は数多くあります。

桜は日本のシンボル

薔薇が西洋的な豪奢で艶やかな花の女王だとすれば、桜は慎ましやかで清純な佳人の趣です。どれほど時代や人の考え方が変わっても、桜が日本人の心に寄り添い、文化や暮らしを支えていることに変わりはありません。

桜の花の花言葉、「精神美」は日本人の誇りです。最近では海外からも桜を愛でに観光客が押し寄せるようになってきました。春を彩る桜の花と同じように、その花言葉が伝える精神も、大切にしたいです!

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