可否の意味とは?参加の可否・有無・是非の使い方!可能か不可能か

ビジネスシーンやメールにおいて「参加の可否」という表現を見かけることがあると思います。また「可否」と似たような熟語に「有無」「是非」などもあります。「参加の可否・有無・是非」の正しい使い方をビジネスメールの例文と共に再確認していきましょう。

可否の意味とは?参加の可否・有無・是非の使い方!可能か不可能かのイメージ

目次

  1. 1「参加の可否」の正しい使い方が知りたい!
  2. 2そもそも「可否」の意味とは?
  3. 3「可否」と「有無」の違い
  4. 4「可否」と「是非」の違い
  5. 5「参加の可否」「参加の有無」「参加の是非」の使い分け
  6. 6「可否」の使い方とビジネスメールの例文
  7. 7「可否」の使い方・メールの返信の例文
  8. 8「有無」という言葉の使い方
  9. 9「是非」という言葉の使い方
  10. 10「可否」「有無」「是非」をシーンに応じて使い分けよう!

「参加の可否」の正しい使い方が知りたい!

あなたはビジネスでのやりとりやメールなど敬語を使用するシーンで「参加の可否」という表現を聞いたことはありますか。似たような表現に「参加の有無」や「参加の是非」がありますが、それぞれどのように使い分けると良いのでしょうか。

「参加の可否」「参加の有無」「参加の是非」と聞くと、一見どれも同じような意味に感じてしまいます。しかし、この3つの言葉は異なる意味を持つ表現です。それぞれの持つ意味を確認し、正しい使い方を知っておきましょう。

そもそも「可否」の意味とは?

そもそも「可否」とはどのような意味なのでしょうか。
「可否(かひ)」とは、『できるか、できないか』『賛成と反対』という意味の二字熟語です。

良いと認められることを示す「可」と、そうでないことを意味する「否」とが組み合わさっています。辞書で確認すると「可否」には『よしあし、賛成と反対』という意味があることが記載されています。

「賛成の可否」の場合は、前者の『できるか、できないか』の意味で作成された文となります。後者の『賛成と反対』の意味を使用した文もありますので、後程ご紹介します。

「可否」と「有無」の違い

「可否」と似たような二字熟語に「有無」があります。どちらも敬語を使用するビジネスシーンなどでよく見かける表現ですが、「可否」と「有無」はどのような違いがあるのでしょうか。まずは「有無」の意味を見ていきましょう。

「有無」の意味

「有無」とは(うむ)と読み、文字通り『有るか、無いか』という意味の二字熟語です。
何かが有る、存在するという意味の「有」と、何も無いこと・無駄という意味の「無」が組み合わさってできています。

「可否」はできるかどうか、賛成か反対か、という意味になりますので、比べてみると全く異なるニュアンスを持っていることが分かります。

「可否」と「是非」の違い

「可否」と似たような二字熟語には「是非」もあります。こちらも、敬語を使用するビジネスシーンなどで見かけることが多い表現です。「可否」と「是非」にはどのような違いがあるのでしょうか。続いては「是非」の意味について見ていきます。

「是非」の意味

「是非」とは(ぜひ)と読みます。辞書を引くと「是非」には二つの意味合いがあり『正しいのか正しくないのか』を表わすものと『誰がどのように論じようと自分としてはそのことの実現を希望すること』を表わすものがあります。

良いと認められること・正しいことを表わす「是」と、道理に合っていないこと・状況や条件が悪いこと・誤り・欠点を表わす「非」が組み合わさった熟語です。

「参加の是非」における「是非」は、参加することが正しいのか正しくないのかを問う前者の意味になります。従って、「是非」も「可否」とは異なったニュアンスを持った熟語であることが分かります。

ちなみに後者は「是非お目にかかりたいです」「是非とも宜しくお願い致します」など、自分のやりたいことを強調する意味で用います。

「参加の可否」「参加の有無」「参加の是非」の使い分け

これまでご案内してきたように、「可否」「有無」「是非」は異なる意味を持っていることが分かりました。前後で対照的な意味の漢字が組み合わさってできた熟語であり、前にプラスの意味、後ろにマイナスの意味が来るため、似たような表現に感じてしまいがちです。

しかし、「参加の可否」「参加の有無」「参加の是非」はそれぞれ異なるニュアンスを持っています。次に、それぞれの意味と使い方をご案内していきます。

「参加の可否」の意味と使い方

「参加の可否」とは『参加できるかできないか』という意味です。会議や歓送迎会、展示会などの行事に参加できるかどうかを問う時に使用します。

「参加の可否」の使い方ですが、普段の雑談などで友人たちと話をするときに「参加の可否を教えて」など「可否」を使用して言うと少しばかり堅苦しくなってしまいます。「参加の可否」は、ビジネスなど敬語で話す必要のある時の会話や、メールなどの文章で使用されるのがおすすめです。

「参加の有無」の意味と使い方

「参加の有無」とは『参加が有るか無いか』という意味です。例えば、会社内で部署ごとの参加者を確認したい時に「各部署のメンバーの参加の有無を教えてください」などと使用します。

「参加の可否」とは違い、参加できるかどうかはすでに決まっている状態であり、誰が参加をして誰が参加をしないのか確認したい時、「参加の有無」と言う表現を用いれば簡潔に伝えることができます。やはり、通常の会話ではなく、メールや敬語を用いての会話時に使用されることをおすすめします。

「参加の是非」の意味と使い方

「参加の是非」とは『参加することが正しいことか正しくないことか』という意味です。「参加の可否」のように参加できるかどうかではなく、参加すること自体が正しいことかを問う問題になっています。

例えば、階級が上の役員などが会議に参加するのが良いかどうかを決めるときに「役員の会議参加の是非を問う」という具合に文章を作ります。「参加の可否」の「可否(できるかどうか)」ではなく「是非(正しいことか)」を問うているのがポイントです。

「可否」の使い方とビジネスメールの例文

「可否」とは『できるか、できないか』という意味の熟語であることをお伝えしてきました。できるかできないかを尋ねる際に用いると簡潔に伝えられるので便利な熟語です。

例えばメールなどで「参加できるかできないか、◯月◯日までに教えてください」と書いても良いのですが、文字にすると長くなってしまい、見た目も分かりにくく、敬語を使用するビジネスシーンにおいては簡潔な文章とは言えません。

そこで、「参加の可否を◯月◯日までにご返信ください」と「参加の可否」を用いた短い文章にまとめることで、簡潔で相手に伝わりやすい文章となります。次に、「可否」を用いたビジネスメールにおける例文を3つご紹介します。

例文①「参加の可否をお知らせください」

これまでもご紹介してきましたが「参加の可否」を用いた例文です。参加が『できるかできないか』を問う文章です。メールなどの文章に「可否」を使用すれば漢字なので一目で分かりやすく、簡潔に伝えることができます。

例文②「◯◯について可否を問います」

「可否を問う」と言う表現が用いられることがあります。「可否を問う」とは、物事のよしあし、つまり『そのことが良いことなのか悪いことなのか』を相手に確認する際に使用する文章です。

例文③「可否同数」

文字通り、可否が同数であること、すなわち『賛成派と反対派が同じ人数いること』を表わします。総会などの決め事で多数決を取る際、賛成の人と反対の人が同じになった時に用います。

「可否」の使い方・メールの返信の例文

参加できるかできないか、「参加の可否」を問われるシーンはビジネスの場において多々あります。例えば、取引先のお客様からのお誘いであったり、会社内の会議やイベントなどが考えられます。予定を確認し、素早い返信対応を心がけましょう。

また、返信の際は、相手へ連絡をいただいたことに対する感謝の気持ちも忘れずに伝えると印象が良くなります。ビジネスだけではなくプライベートでも、参加できるかできないかの返信をする際には参考にしてみてください。

参加する場合の返信の例文

参加の可否について、メールで問われた場合、どのように返信すると印象が良いのでしょうか。まずは、参加できる場合のメール返信について、例文をご紹介します。

例文①取引先のお客様からお誘いがあった時

「お世話になっております。この度は◯◯へご招待していただき、誠にありがとうございます。是非とも参加させていただきます。何卒、宜しくお願い申し上げます。」

取引先のお客様への返信の例です。参加の旨を伝えるだけではなく、招待していただいたことへの感謝の気持ちを添えて返信するようにしましょう。

例文②会社の上司から参加できるかどうか確認があった時

「お疲れさまです。◯◯への参加の可否についてご連絡いただき、ありがとうございました。予定を確認しましたところ、その日は空いておりましたので参加させていただきます。宜しくお願い致します。」

会社の上司に対する返信メールの例です。できるだけ感謝の気持ちが伝わるように、最初にお礼のメッセージを入れると印象が良くなります。メールの内容を短く簡潔にしたい時は、参加の旨のみ伝え、後で直接お礼を伝えましょう。会社により返信メールのフォーマットが決まっている場合はそちらを優先してください。

不参加の場合の返信の例文

次に、参加の可否について問われ、不参加になってしまう場合の返信についてご案内します。不参加の場合は、せっかく相手の方が誘ってくださったにも関わらず、先に入っていた予定などでお誘いを断らなければならない状況です。

お誘いを断られて相手が不快な思いをしないように、返信メールの中に感謝の気持ちを込めることも重要になってきます。ビジネスシーン以外の日常でも活かせるかもしれませんので、ぜひ参考にされてみてください。

例文①取引先のお客様からお誘いがあった時

「お世話になっております。この度は◯◯へご招待していただき、誠にありがとうございます。是非ともお伺いしたかったのですが、残念ながら外せない予定が入っており、参加することができません。せっかくお誘いいただきましたのに、大変申し訳ございません。◯◯のご成功を心よりお祈り申し上げます。」

取引先のお客様からのお誘いに対して参加できない場合は、参加できない旨と理由を伝え、お詫びをします。お誘いの内容が取引先の展示会や周年パーティなど、大きな行事の場合は、開催にあたってのご成功をお祈りする文章を添えると、感じ良く伝わります。

例文②会社の上司から参加できるかどうか確認があった時

「お疲れさまです。◯◯への参加の可否についてご連絡をいただき、ありがとうございました。予定を確認しましたところ、残念ながらすでに予定が入っており、参加ができません。大変申し訳ございません。」

会社の上司に対しても、参加できない旨と理由を書き、お詫びをしましょう。

「有無」という言葉の使い方

「有無」を使う例文をご紹介します。先程ご紹介したように「有無」には『有るか、無いか』と言う意味があります。通常の会話で使用すると堅苦しくなってしまいますが、職場などでの敬語の会話やメールの文章などで使用すれば、簡潔ですので、ビジネスシーンなどにピッタリです。

例文①「有無を言わさず」

承知していても、承知していなくても、本人の考えに関係なく「うん」とも「いや」とも言わせないことを表わしています。「この件に関しては有無を言わさず実行されました」などと使用します。

例文②「返答の有無にかかわらず」

こちらは返事が有るか無いかにかかわらず、ということを表わしています。「返答の有無にかかわらず、決定致します」などと使用します。通常の会話で使用すると堅苦しくなってしまいますが、ビジネスシーンでの敬語の会話やメールの文章などで使用してみてください。

「是非」という言葉の使い方

最後に「是非」を使用した例文をご紹介します。「是非」には『正しいのか正しくないのか』という意味と『誰がどのように論じようと自分としてはそのことの実現を希望すること』という意味があります。例文で2つの意味の違いを確認してみてください。

例文①「◯◯開催の是非を問う」

◯◯の中には会議や行事などが入ります。例えば「展示会開催の是非を問う」などと使用します。これは、展示会を開催することが正しいことか正しくないことかを問うという意味です。ビジネスシーンなどで敬語を用いた会話やメールで使用されると良いでしょう。

その他にも「役員の会議への参加の是非を問う」という表現がありますが、これは、役員が会議に参加することが正しいことか正しくないことかを問う文章です。

例文②「是非お願い致します」

「是非お願いします」「ぜひお願いします」は、会話でもメールでもよく使われていることと思います。「可否」や「有無」は敬語で使用されることがほとんどですが、「是非」は「ぜひ行きたいわ」や「ぜひよろしくね」など敬語以外の通常の会話で用いられることもあります。

「可否」「有無」「是非」をシーンに応じて使い分けよう!

いかがでしたか。「可否」とは『できるか、できないか』『賛成か、反対か』、「有無」とは『有るか、無いか』、「是非」とは『正しいか正しくないか』『誰がどのように論じようと自分としてはそのことの実現を希望すること』という意味があることをご紹介していきました。

従って、「参加の可否」は『参加することができるかできないか』という意味になります。敬語での会話や、メールの文章などで使用されることをおすすめします。

「可否」「有無」「是非」は、長い文章が短くまとめられており、簡潔に表現できる優秀な熟語です。しかし、口頭で「参加の可否を教えてください」と言うと、逆に簡潔になりすぎて伝えたいことが伝わりにくくなってしまう恐れもあり、相手と直接話をする際は、「参加できるかできないか教えてください」と言った方が分かりやすい場合もあります。

ビジネスシーンやメールなど、それぞれのシーンに合わせて「可否」「有無」「是非」を使い分けしてみてください。

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