うかんむりに「貫く」の漢字の読み方や意味とは?

うかんむりに「貫く」と書いて「實」と書く漢字ですが、この漢字を見たことがあっても、なんと読むのか分からないことはないでしょうか。読み方がわからないために、毎回「うかんむりに貫くの漢字」と言い表すのも大変です。「實」の読み方や、意味などをご説明します。

うかんむりに「貫く」の漢字の読み方や意味とは?のイメージ

目次

  1. 1うかんむりに「貫く」の漢字は何と読むの?
  2. 2うかんむりに「貫」の漢字の読み方や意味とは?
  3. 3うかんむりに「貫」の漢字の由来
  4. 4うかんむりに「貫」の漢字を使った名前
  5. 5うかんむりに「貫」の漢字を使った名字
  6. 6「實」の漢字が入った有名人
  7. 7誠実さや充実を表す漢字

うかんむりに「貫く」の漢字は何と読むの?

うかんむりに貫くと書いて「實」と書き表しますが、読み方がわからなくて、どう発音すればいいか困ったことはないでしょうか。

漢字で書くときや、人に教えるときは「うかんむりに貫く」でも構いませんが、もしも「實」という漢字を含んだ名前や名字の人と対面した場合、相手の姓名を「うかんむりに貫く」と表現するのは失礼になってしまいます。

そんな事態が起こらないように、あらかじめ「うかんむりに貫くの漢字」と、そのまま曖昧に形だけを覚えるのではなく、「實」と読んで発音できるように、「實」に関する読み方や意味を知っていきましょう。

うかんむりに「貫」の漢字の読み方や意味とは?

まずは、「うかんむりに貫くの漢字」としてではなく、きちんとした「實」という漢字の読み方と意味を覚えていきましょう。

「實」の読み方と意味を知ることで、「うかんむりに貫く」といった抽象的な覚え方ではなく、今後はきっちりとした漢字の一つとして覚えることができます。

うかんむりに「貫」の漢字の読み方

うかんむりに貫くと書いて「實」と表現しますが、「實」にはさまざまな読み方があります。音読みで「じつ」「しつ」と読み、訓読みでは「み」「みのる」「まこと」「みちる」「さね」と読みます。

元々、この「實」という漢字は旧字体で、「實」という漢字は、現在使用している漢字「実」の旧字体にあたります。

ですが、「實」という漢字は、一見すると難しい漢字に見えるため、文字として書く際は漢字の形を「うかんむりに貫く」と頭に思い浮かべないと、なかなか書くことが難しいかもしれません。

うかんむりに「貫」の漢字の意味

「實」という漢字の意味には、「実」「草木の実」「実る」「満ちる」「真心」「本当の」などの意味が存在しています。

うかんむりに貫くと書く「實」という漢字が、「実」の旧字体であったことから、その漢字の意味などが、なんとなく予想できたのではないのでしょうか。

うかんむりに貫くと書く「實」は、「実」の旧字体でもあるということを、ワンセットにして覚えることで、親しみにくかった「實」という漢字が、馴染み深い「実」の漢字の旧字体として覚えやすくなります。

うかんむりに「貫」の漢字の由来

字や実、そしてうかんむりに貫くと書く「實」にもある、この「うかんむり」ですが、うかんむりには建物の屋根を表す意味があります。そのため、「實」のうかんむりは、先祖を祀るための建物の屋根のことを指しています。

また、その下にある「貫」は、昔にお金として使われていた、貝を重ねたものを意味しています。うかんむりと貫のそれぞれの意味を合わせることで、「實」という漢字は、「先祖のお供え物が充実している状態」を表現する漢字として使われていました。

うかんむりに「貫」の漢字を使った名前

うかんむりに貫くと書く「實」という漢字ですが、元は「実」の旧字体の漢字とはいえ、人名用漢字として「實」が名前として使用されていることは多くあります。その人自身の名前は、その人物にとって、最も多く耳にするものです。

漢字の読み方を間違えてしまわないように、これから「實」という漢字を使った名前の読み方では、どのようなものがあるのか、それぞれご紹介していきましょう。

「みのる」と読む名前の例

まず一つ目に、シンプルに一文字で「實」と書いて、「みのる」と読む例があります。これは、現在使われている「実」と同じような読み方です。

これには、「實」という漢字が意味する「果実」や「草木の実」など、実がいっぱいにつまって満ちている状態の意味を指しています。そのため、この読み方には「充実した人生を送れますように」といった願いが込められています。

「まこと」と読む名前の例

こちらも先に挙げた「みのる」と同じく、「實」と一文字で書いて「まこと」と読む例です。先ほどの「みのる」と違って、「實」という漢字に「まこと」というイメージが湧きにくいため、読み間違えないように注意が必要です。

「實」という漢字には、「本当の」といった意味がありますが、これは「實」の漢字の由来でもある、先祖に常にお供えし続ける、その誠意や真心からつけられた意味です。

そのため、「實」という名前には「誠意」「真心」「親切心のある」といった意味を込めて、「まこと」という読み方で名付けられることがあります。

もしも、相手が「實」という一文字の名前で、「みのる」か「まこと」か読み方に困った場合は、勝手に推測して当てずっぽうで呼ぶのではなく、素直にどちらの読み方なのかをたずねてみると良いでしょう。

「さね」と読む名前の例

こちらは一文字で名前を表すのではなく、「厚實(あつさね)」「實臣(さねおみ)」「實直(さねなお)」「實之介(さねのすけ)「實由(さねよし)」など、もう片方の文字の前後について「さね」と読む例です。

この「さね」という読み方には、果実の中心にある「核(さね)」という意味からの由来があります。そのことから、「核のような中心人物になる」、または「国を代表にするような立派な人物に育ってほしい」といった意味がこの名前には込められています。

うかんむりに「貫」の漢字を使った名字

うかんむりに貫くと書く「實」には、名前だけではなく、名字として使われているものもたくさんあります。名前に「實」が使われている場合は、よほど親しくならない限りは名前を呼ぶ機会もさほどないため、読み間違えるミスも少ないかもしれません。

しかし、名字に「實」が含まれている場合は、頻繁に相手の名字を呼ぶことが多いため、きちんと読み方を覚えて、失敗しないように注意する必要があります。

「實」という漢字を含んだ名字には、どういった読み方や、どのような名字があるのでしょうか。それぞれ紹介していきましょう。

「み」と読む名字の例

「實」は訓読みで「み」と読めるため、「實」を使った名字では、「新實(にいみ)」「新實(にいのみ)」「秋實(あきみ)」「稲實(いなみ)」「高實(たかみ)」「桝實(ますみ)」など、後ろにつくタイプのものが多くあります。

「さね」と読む名字の例

こちらの読み方は、名前の「實」で「さね」と読むように、同じく「さね」と読むタイプのものです。名前の例では、「實岡(さねおか)」「實重(さねしげ)」「實島(さねしま)」「實近(さねちか)」「實本(さねもと)」などがあります。

「ざね」と読む名字の例

こちらは、先ほど挙げた「さね」の「さ」に濁音がつき、「ざね」と読むタイプの「實」を含んだ名字です。名前の例では、「弘實(ひろざね)」「阿實(あざね)」「安實(やすざね)」「森實(もりざね)」「頼實(よりざね)」など、後ろにつくタイプのものが多くあります。

「實」の漢字が入った有名人

「實」は「実」の旧字体であるため、「實」ではなく「実」という漢字を使われたりと、現在ではあまり名前や名字の一部で「實」が使われている人物を見かけることは少ないかもしれません。

しかし、実は「實」という漢字が入った有名人がいることをご存知でしょうか。その中でも特に、日本で活躍している、「實」という漢字が入った二人の有名人をご紹介しましょう。

鎌田實(かまたみのる)

鎌田實さんは、日本で医師や作家を務めている人物です。鎌田さんはJIM-NET(日本イラク医療支援ネットワーク)の代表者であり、また、ピースポートの水先案内人でもあります。

鎌田さんは、主に難民や日本の被災地に対する支援を積極的に行っており、2004年以降はボランティアで各地を旅して復興の支援をするなど、とても行動的でした。東日本大震災以降は、特に東日本の被災地の支援に力を注いでいます。

過去には、テレビでパーソナリティーとして出演したり、2000年に集英社により出版された著書「がんばらない」が、翌年の2001年に西田敏行さん主演でテレビドラマ化されたこともありました。

蓮實重彦(はすみしげひこ)

蓮實重彦さんは、日本の文芸、映画評論家、フランス文学者、小説家など、多方面で活動をしている人物です。2016年には、新潮社から出版された著書「伯爵夫人」が、第29回三島由紀夫賞を受賞し、一躍有名となりました。

特に、蓮實さんが注目の的となったのは、その受賞会見での取材に対する不機嫌な応対でした。蓮實さんは、今後の文学界の未来を案じての発言だったようですが、その対応の仕方にはさまざまな人物から賛否両論がありました。

6年前に同じ三島由紀夫賞を受賞した東浩紀さんは、「かっこ悪いからやめればいいのに」と蓮實さんを批判する一方で、お笑いタレントでもある北野武さんは「切れ味鋭いね」と、辛辣だった会見を称賛する声もありました。

誠実さや充実を表す漢字

うかんむりに貫くと書く「實」という漢字が、どのような読み方をして、どのような意味が込められているのかが理解できたのではないのでしょうか。

旧字体であるため、難しい漢字の形をしていますが、その漢字に込められた意味は旧字体であるからこそ、より強い印象があります。

今後は「實」という漢字が出てきても、「うかんむりに貫くの漢字」と言うのではなく、それぞれの正しい読み方を言ってみましょう。正しい漢字の読みを言えるだけでも、あなたの誠実さが伝わるかもしれません。

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