仕事のやる気ない!やる気が出ない・起きない時って?
毎日仕事をしていると、ときどき仕事のやる気ない時ややる気が出ない時ってありますよね。 そんなとき、みなさんはどのようにしてやる気を起こしていますか?仕事のやる気ない時はどんな時? どうすればいいの? についてまとめてみました。
目次
仕事をやる気が起きない!どうしたらいい?
社会人のあなた、毎日会社に出勤して、頑張って仕事に取り組む毎日だと思います。
でも、、毎日の仕事が必ずしもうまくいくとは限りませんし、たまには疲れてやる気がなくなるときもありますよね。
人間ですから、そういうことは不思議なことではありません。いったいどんな時にやる気ない状態になってしまうの? その場合の対処法は?
会社にいる仕事のやる気がない人の特徴
仕事のやる気がない人とは、どんな人なのでしょうか。 実は、ちょっと見まわしてみればすぐにわかるものです。あなたの周りにも、仕事のやる気ない人は結構いるのではないでしょうか。
やる気が出ない人と、そもそもやる気ない人など、そのタイプは様々です。
朝いつも遅刻してくる人
まさに典型的な「仕事のやる気がない人」の特徴です。会社の仕事をきちんとこなせる人は、決して朝遅く来たりはしません。仕事をこなせる人には仕事が集まる=期待されるということですから、ちゃんと会社の期待に応えられるように、朝は早めに来る人が多いのです。
逆に、いつも定時ぎりぎりに駆け込む人の多くは、時間管理ができない人でもあります。そういう人は、なかなか納期を守れなかったり、会議の時間にも遅れたりしてしまいます。結局、上司に怒られ、良い仕事に恵まれずに仕事のやる気がない人になってしまうんです。
居眠りする人
まあ、ありえないことですが、会社の業務時間中に居眠りするような人は、そもそも仕事のやる気がない人でしょう。
家事との両立を果たしている女性の方でも、仕事に対してやる気のある人はいつもしゃきっとしています。お昼休みの余った時間で机に突っ伏している人はいますが、仕事のやる気がある人は時間になればモードが切り替わりますので、見ていてわかりますね。
ため息ばかりついている人
仕事中に、ため息ばかりついている人は、仕事のやる気ない人かもしれません。疲れた時や困ったことが出来たとき、ついため息をついてしまうのが人間ですが、いつもいつもため息ばかりついている人は、そもそもその仕事にやる気がない人です。
「ため息をつくと幸せが逃げる」って、言いませんか? 仕事でも同じ。ため息ばかりついている人は印象も悪く、きっと仕事運も逃してしまうかもしれませんよ。
仕事のやる気が出ない原因
では、なぜ仕事のやる気が出ないことがあるのでしょうか? なぜ、やる気ない時が訪れるのでしょうか? それには、あるメカニズムが存在するのです。
マズローの欲求段階説
マズロー(アブラハム・マズロー)は、アメリカ出身の心理学者です。人間性心理学の生みの親とされ、彼が唱えた「欲求段階説(欲求5段階説などとも言う)」は、人間のやる気、モチベーションを体系的に解き明かしたとされ、現在のマネジメントでも広く応用されています。
ここに、マズローの欲求段階説の有名な図を載せました。これは有名な説なので、覚えておいて損はありませんよ!
人間の欲求とは、5段階に分かれており、より低次の欲求から順により高次の欲求を満たすことが出来るとされています。低次の欲求が満たされて、はじめてその上位の欲求が生まれるのです。
生理的欲求
これは、人間が生きていくための基本的な欲求、たとえば食欲や睡眠欲などを指しています。そもそも、人間は生き物ですから、生きていくための欲求がもっともベースにあるのは当たり前ですね。これは「やる気ない」とかいうレベルではなくて、本能的に欲する欲求です。
そして、この生理的欲求が満たされると、次の安全欲求が生まれるのです。
安全欲求
これは人間が生きていく中で、安全でありたい、危険を回避したい、安心を得たいと思う欲求です。人は生きていくだけではなく、安全性を守れる住まいが欲しいと思う気持ちがこの安全欲求です
。また、たとえばあまり治安の良くない地域や国を訪れたとき、安全性が確保されたホテルに着くとホッとするのはこの作用があるからです。これも「やる気ない」とか「ある」の次元ではありません。
安全欲求が満たされると、人はその上位の「社会的欲求」を求めるようになります。
社会的欲求
多くの人間は、社会に属して生活しています。社会人の場合、会社に就職することでその会社に所属し、社会の一員となるわけですが、この「社会へ帰属したい」と思う欲求がこの社会的欲求です。
社会人となり、会社に属したらこの欲求は満たされるわけですが、さて、ここからが本題です。仕事のやる気とマズローの欲求段階説はどう密接に絡み合うのでしょうか? 社会的欲求を満たしている私たち社会人は、次の尊厳の欲求を求めるようになります。
尊厳欲求
社会人に当てはめてわかりやすく言うと、これは「他者から認められたい、評価されたい」という欲求のことです。私たちは仕事をする中で、良い成果を出すと表彰されたり上司から褒められたりしますよね?後輩からは尊敬の目で見られるようになることでしょう。
このように、社会に属するだけでなく、その中で良いことをすることで回りから存在価値を認められたい、という欲求が働くのです。この「尊厳欲求」が満たされた人は、その世界で存在価値が認められたと思い、がぜん仕事に対してやる気が起きます。
その逆に、尊厳欲求が満たされていない人は、その欲求を満たそうと頑張る人と諦めてしまう人に分かれます。仕事のやる気が出ない人や、なぜかやる気ない時を感じる場合とは、この尊厳の欲求が何等かの理由で満たされていないからではないでしょうか。
自己実現欲求
自分が認められていると自覚できた人が次に求めるのが、この「自己実現欲求」です。仕事にがぜんやる気が起きて頑張るようになった人は、自然と自己実現を果たそうと思うようになります。
つまり、何か目標を設定し、それを満たすことこそが仕事のやりがいであると認識します。自己実現の欲求は、もっとも上位の欲求であり、これを満たしたことで得られる満足感はその人に何度もその満足感を味あわせようと作用するのです。
言い換えれば、何か自分の目標を設定している人は、決して仕事のやる気を失うことはないと言えますね。
仕事のやる気が出ないワケとは?
さて、マズローのメカニズムはわかりましたが、それだけの理由ではないはずです。ちょっとしたことで仕事のやる気を失ってしまうことが、実はありませんか?
仕事のやる気がない人の心理は、実は心理学や脳科学の分野ではかなり分析と研究が進んでいるのです。実にたくさんの原因が判明しているそうですが、ここでは身近な例をいくつか挙げてみましょう。
漠然としていて何をしたらいいかわからない
仕事の指示や説明が下手な上司についたら、不運だと思ったほうがいいかもしれません(笑)。何をしてほしいのか、いつまでにしてほしいのかなど、明確な指示がなければ、いったい何をしたらいいかわかりませんよね? これじゃ仕事のやる気が出ないのもわかります。
もちろん、漠然としたニーズを形にするというのは、高度なコンサルティング分野ではありますが、通常は指示を出すときは、5W1H で出しなさい、と言われます。
5W1Hとは、
- WHY? ・・・なぜその仕事が必要なのか?
- WHAT? ・・・その仕事の内容は? 期待される成果物は何か?
- WHO? ・・・誰が、誰とその仕事をすればいいか?
- WHERE? ・・・どこでその仕事をすればいいのか?
- WHEN? ・・・いつまでに完了すればいのか?
- HOW TO? ・・・どのように(ツール、方法など)やればよいのか?
これがあいまいだと、暗中模索で仕事をすることになり、自然と仕事のやる気ない状態に陥ってしまいます。
責任転嫁でやる気が出ない
「自分がうまくいかないのは、あの人のせいだ」と、過剰に人のせいにする人っていませんか?そんな人は、仕事に対するやる気はほとんど感じていないといえます。しかし、他人を見るだけでなく、もし自分に仕事がやる気ない時を感じたら、もしかしたら自分も誰か他人のせいにしているかもしれません。
これは、自分の仕事がうまくいかないのは、「指示をした上司のAさんのせい」とか「会社のしくみが悪いからだ」など、第三者に責任転嫁し怒りが込み上げている状態で、時間が経つと意気消沈して無気力になるパターンなのです。
これは別の言葉で「依存」といいます。自分は無能で、私が幸せになれるのは〇〇次第、と言っているのと同じことです。
ただ単にマンネリ化してやる気が出ない
わかりやすい例を挙げると、会社で「同じ作業を繰り返す」ような仕事をしているケースです。同じ作業を繰り返すことによって、その作業に熟練し、熟練度によって会社から表彰やランク付けがされるのであれば、
マズローの欲求段階説の「尊厳欲求」が満たされるのですが、単純作業の繰り返し(資料のコピーや単純な入力作業、スキルにつながらない作業の繰り返しなど)では、やる気ない状態になってしまうのも無理はありません。
そういう作業が好き! っていう人にはいいかもしれませんが、単純作業は得てして収入アップにはつながりませんので、いずれ飽きてしまうでしょう。そして、最終的にその仕事にやる気が出ない状態に陥ってしまうのです。
人間関係の問題
これは結構「あるある」ではないでしょうか? 上司とそりが合わない、一緒に仕事している同僚とリズムや考え方が合わない、パワハラなど、人間関係の問題でやる気が出ない人はたくさんいます。
特に上司と合わないのは最悪です。 何かにつけて、もっとも身近に相談出来る相手のはずの上司と合わなかったら最悪です。どんなに仕事そのものが面白くても、その結果を適切に評価されないのではないか、などの不安がよぎり、とても仕事に集中などしていられませんね。
そして最悪なのは、その上司がそもそもやる気ない場合です。やる気ない人の元で仕事をすること自体、苦痛以外の何物でもありません。そんな経験はありませんか??
仕事の環境がいまいち
これにはさまざまな要因があるでしょう。
- オフィス環境が劣悪(空調がひどい、周りがうるさいなど)
- 給料が成果に見合わず低い
- リフレッシュできる場所がない など
仕事をするうえで環境はとても重要です。 仕事のやる気が出ない理由を環境のせいにするわけではありませんが、やはり最低限の見合った環境は、良い仕事をするうえでも重要ですね。
仕事のやる気がない日の対処法
さて、誰もが体験する、仕事のやる気が出ないときって、どんな対処法があるのでしょうか。 やる気が出ないのだから仕方がない、と開き直るのも手ですが、会社ですから、その日のうちに片づけなければいけない仕事があるときはそうもいきません。
そんな時に効果的な対処法についてちょっと見てみましょう!
スモールウィンを実行する
スモールウィンとは、小さな成功や勝利を手にすることで、その後の課題解決や仕事を促進し加速させるという概念です。いきなり大きな目標達成を掲げると、いったい何から手を付けたらよいかわかりにくくなり、それがストレスとなって、やる気が出ない一因となります。
「まず何から始めるか?」
これを最初に考えて実行することで、突破口がいろいろ見えてくるのです。
- 新しい仕事へのチャレンジ ⇒ 「まず上司に相談してみる」
- 3か月後に海外出張が決まった ⇒ 「英会話学校に言って相談する」
- 膨大な資料の整理 ⇒ 「まず小さな塊から手を付けてみる」
私たちの身近にもいろいろヒントは転がっているものですね。
やらないことを決める
やらなければならないことが立て込んでいると、「あれもしなくちゃ、これもしなくちゃ」と奔走し、しまいにはストレスを感じて疲弊する、こんな経験はありませんか。仕事のやる気がない人が陥っている理由は、もしかしたら過剰な課題の多さかもしれません。
そんなとき、まず「やらないこと」を決めてみましょう。何でも完璧にやろうとするから、疲れてしまい、「やる気がない人」になってしまうのです。
今やらなくてもいいことは、たとえば明日のスケジュールに組み込んで、いったん忘れましょう。「この作業はいまやらなくてもいいんだ」と頭を切り替えるだけで、ずいぶんと気持ちが楽になり、仕事へのやる気がよみがえるものです。
これを終えたら自分にご褒美を与える
人間には、ご褒美が必要です。 会社の表彰制度や臨時ボーナスなどがそれにあたります。でも、そんなにしょっちゅうご褒美がもらえたりはしませんよね? そこで、自分で自分にご褒美を用意するのです。
やる気がない人ほど、実はこの「自分へのご褒美」を忘れている人かもしれません。何でもいいのです。 お酒が好きなら「よし、これを終えて飲みに行こう」、あるいは「これをやり遂げたら、私はものすごいスキルがひとつ身に付くのだ」と言い聞かせてみたり。何ごともポジティブに考えることがよいでしょう!
過去を忘れる
やる気が出ない時、その理由にこんなことはありませんか?
「昔の上司なら、こういうふうにしてくれたのにな」
「以前なら成果を出したらボーナスがもらえたのにな」
「昨年度は予算があったから、頑張った日は夕飯が出たのに」
いずれも過去の良かったことを思い出して、今を憂いている状態です。肯定的に振り返るなら良いのですが、過去と今を比べて諦めや絶望感を感じてやる気が出ないことがあります。
こんなときは、今の現実をきちんと受け止め、そしてどんな未来にしたいのか、を考えるようにしましょう。人生は前進あるのみ。会社の仕事も全く同じです。 やる気のない人は、つい過去の栄光に浸ってしまう人もいるのですが、これからのことを前向きに考えて、行動することが、明るい未来を切り開く唯一の手段です。
仕事へのやる気を出す方法
さて、仕事のやる気が出ない原因と対処法について、いろいろと考えてみました。私たちは、より良い仕事をする努力を繰り返すことで、自分の生活をより良いものにしようと日々頑張っています。 毎日の仕事へ向かう前に、いつも仕事へのやる気に満ち溢れているような自分でありたいものですね。
最後に、仕事へのやる気を出す方法について整理してみましょう。そして、ぜひこれを日々の会社での生活に生かしてくださいね!
モーニングクエスチョン
これは「毎朝1分で人生は変わる」という書籍からの抜粋です。朝は1日の始まりであり、その日のエンジンをかけるもっとも重要な時間なのだそう。
これは「千里の道も一歩より」と似ていて、まず一歩を踏み出してみると、一里、次は十里、というように、長い旅を歩いていけるようになるということのたとえです。
脳が、良い方向に焦点を合わせざるを得ない質問をあえて自分にすることで、その日をポジティブにすることができるのだそうです。ぜひ、試してみましょう!
いつもと違うことをしてみる
これはとても簡単な方法です。たとえば、
- いつもと違うルートで駅まで歩く
- いつもと違うコンビニに立ち寄る
- 行ったことがないお店へランチへ行ってみる
本当に些細なことでOKです。 これだけで、いつもと違う刺激を脳に与えることができ、なんだかすっきりした気持ちを手軽に味わえるはずです。
やる気がない人ほど、すべてがマンネリ化し、自分自身への刺激に欠けているといえます。 能動的に、ほんの小さなことで良いですから、いつもと違うことをしてみましょう。「日々変化している」自分を再発見できると思いますよ。
かんたんな仕事をまず片づけてみる
これには、やる気がない人にとって二つの効果があります。一つ目は、仕事を終わらせたということに対する達成感を味わえること。人は何かを完了させると、達成感を味わい、快感を感じる脳内物質が分泌されます。 そうすると、味わった達成感が勢いとなって、次のアクションに移りやすくなるのです。
そして二つ目は、かんたんな仕事を片付けることで、残されたややこしい仕事に集中しやすくなることです。かんたんな仕事を片付けて達成感を味わった状態ですから、ややこしい仕事に取り組む自分がその時点で準備された状態となるのです。
ちなみに、時間配分はきちんとしましょう。 たくさんのかんたんな仕事を片付けたらもう夕方、なんてことにならないように。
やる気ない時の対処法は考え方の転換
さて、いろいろと見てきましたが、仕事に限らず、やる気ない時の対処法は「考え方」を変えることではないでしょうか。まず、なぜ自分はいまやる気ない時にいるのか、その原因と対処法は何かを知ることで、自分を「やる気のある」状態に変化させることができます!
人間ですから、やる気の出ない、やる気ない時は確かにありますが、大切なのは、その状態を長く引きずることなく、やる気の出ない状態から離れて、出来るだけ早くスイッチを切り替えることです。やる気がないからといって何もしなければ、なにも問題は解決しませんし、逆に行動を起こすことで次の未来が見えてくるのです。
今の社会は複雑なストレスの絡み合いと言えますが、上手にコントロールして、有意義な毎日を過ごしたいものですね。