サザエさん症候群の原因や対策方法!サザエさんシンドロームって?
日本の有名なアニメであるサザエさんに因んだ、サザエさん症候群という現象が、近年は働き盛りの人たちの間で起こっているそうです。サザエさん症候群とは一体どのような現象なのでしょうか。サザエさん症候群に陥る原因や、その対策方法について紹介します。
目次
サザエさんを見終わると憂鬱になる…
サザエさんといえば、日本人なら知らない人はいないともいえるほど有名な、長谷川町子原作の国民的なアニメです。もともとは新聞に掲載されていた4コマ漫画でしたが、昭和44年にアニメ放送が開始され、現在まで続いています。
サザエさんは日曜日の夜の時間帯に放送されていますが、最近、サザエさんを見終わると憂鬱な気分になるという人が増えているそうです。そのような状態はサザエさん症候群と言われており、最近になってその名前が知られるようになりました。
サザエさん症候群(サザエさんシンドローム)の意味とは?
サザエさん症候群は、サザエさんシンドロームとも呼ばれています。日曜日の夕方に何となく気分が落ち込むような人や、体調が悪くなってくるような方は、サザエさん症候群である可能性があります。
サザエさんのお決まりのエンディングテーマが流れると、いよいよ日曜日が終わるという気分になるのでしょうか。特に働き盛りの人が、月曜日の仕事のことを考えて気分が落ち込む傾向にあるそうです。
サザエさん症候群は、必ずしも日曜日の夕方に起こるわけではないそうです。土日休みではない人でも、休日の終わりに気分が落ち込む場合はサザエさん症候群として認定されるようです。
サザエさん症候群の英語名
サザエさんは日本の国民的アニメですから、サザエさん症候群も日本人に特有の現象と思われがちです。しかしながら、海外でも休日終わりの夕方に体調を崩す現象はよくあるそうです。
海外ではサザエさん症候群とは言われていませんが、「ブルーマンデー」という名前で知られています。いわゆる月曜病であり、サザエさん症候群と似たような意味で用いられています。
サザエさん症候群になる原因
ここからは、サザエさん症候群に陥る原因について紹介します。サザエさん症候群には、仕事がが原因であることが大きいと言われています。そのため、学生よりも、働いている人の方がサザエさん症候群に陥りやすいのです。
生活リズムの乱れ
仕事をしている人にありがちですが、サザエさん症候群になる原因として、生活リズムの乱れが挙げられます。仕事のために平日朝早く起きていると、休日くらいはゆっくり…とお昼頃まで寝ている人もいるのではないでしょうか。
このような生活リズムの乱れによって睡眠時間や食事が変則的になると、体内時計が狂ってしまいます。体内時計の乱れは身体的、精神的な不調を引き起こし、元気がなくなったりネガティブ思考に陥りやすくなります。
休日の楽しみがない
「平日の仕事の疲れを癒したいから」と休日にダラダラ過ごしてしまうような、休日の楽しみがない人もサザエさん症候群になりやすいと考えられます。
休日を漫然と過ごしてしまうと、仕事に向けての気持ちのリフレッシュができないまま平日を迎えてしまいます。楽しみがないまま週末を終え、また仕事をこなすというサイクルは、精神的な負担になります。
スポーツや運動など、身体を動かす行為は、人をポジティブにすることが科学的に証明されているそうです。激しい運動が難しい方は、まずは身の回りの掃除など簡単な運動から始めてみてはいかがでしょうか。
仕事のストレス
サザエさん症候群になりやすい原因として、多いとされているのが仕事に対するストレスです。職場の人間関係や仕事の忙しさ、責任に対するプレッシャーなど、理由は様々ありますが、それらのストレスが原因でサザエさん症候群になることがあります。
休日は仕事に対するストレスから回避することができますが、平日になると常にそのストレスに晒され続けることになります。そのため、仕事に対するストレスが大きければ大きいほど、サザエさん症候群に陥りやすいと考えられます。
人生に充実感がない
人生に充実感や満足感がない人も、サザエさん症候群に陥りやすいと言われています。必ずしも仕事に対するストレスが関係しているわけではないので、仕事に対して不満がない方でも、充足感や満足感がなければサザエさん症候群に陥る可能性があります。
平凡な毎日も捨てがたいですが、何かしら些細な刺激がある方が、より濃い満足感や充足感が得られるはずです。今までやったことがない新しいことにチャレンジしてみるのも良いでしょう。
サザエさん症候群になりやすい人の特徴
続いて、サザエさん症候群になりやすい人の特徴について紹介します。基本的に明るくて社交的、アクティブな性格の人はサザエさん症候群にはなりにくいと言われています。
内向的、出不精、消極的な性格の方がサザエさん症候群に陥るリスクは高いとされています。サザエさん症候群になりやすい人について下でさらに詳しく紹介します。
気分のムラが激しい人
普段から気分のムラが激しく、気持ちが浮き沈みしやすい人はサザエさん症候群に陥りやすい傾向にあります。このようなデリケートな方は、日曜日の夕方、外が暗くなってくると気分が落ち込み気味になってくるようです。
特に女性はホルモンバランスの乱れが原因で気分の浮き沈みが激しくなる時期があります。そのような症状を軽減する薬剤もあるので、まずは気持ちのコントロールができるように努力することが必要です。
休日に外出せずひとりで過ごす人
休日に外出をしたがらない出不精な人も、サザエさん症候群に陥りやすいと言われています。平日の仕事が忙しいため、休日は家でゆっくり過ごすという人は少なくないのではないでしょうか。
休日にひとりで閉じこもる時間が増えると孤独感が募り、精神的にネガティブになりやすいと言われています。少しでもいいので、外出するように心がけましょう。日の光を浴びることが気持ちリフレッシュに繋がり、ネガティブな気分を軽減させてくれます。
趣味がない人
これといった趣味がない人は、サザエさん症候群に陥りやすいタイプであると言えます。没頭できる趣味があると、仕事が原因のストレスを趣味で発散することが可能です。逆に趣味がないと、ストレスを発散することができずに、どんどん蓄積してしまいます。
陰鬱な気分のまま週末を過ごすと、気分がリフレッシュされず、沈んだ気分のまま仕事を迎えることになります。そのため、趣味がない人はサザエさん症候群に陥りやすいと考えられます。
可能であれば屋外で出来るようなアクティブな趣味があれば良いのですが、難しい人はインドアな趣味でも構いません。まずは、自分が熱中できるような趣味を見つけるところから始めてみてはいかがでしょうか。
睡眠時間が足りていない人
平日に睡眠時間が足りていない人は、サザエさん症候群に陥りやすいと考えられます。上でも紹介しましたが、平日に睡眠時間が足りていないような方は、休日にここぞとばかりに寝だめしてしまいがちです。
寝だめによって生活サイクルが乱れると、身体的にも精神的にも不調をきたし、ネガティブな気分になりやすくなります。その結果、サザエさん症候群に陥ってしまうと考えられます。
仕事がある日ほど早起きする必要はないと思いますが、あまり極端な生活サイクルにならないように、睡眠時間をコントロールすることも大切です。
人付き合いがあまりない人
人付き合いがあまり得意でなく、気心知れた友人があまりいないという人は、サザエさん症候群に陥りやすいと考えられます。仕事が原因のストレスを、友人に聞いてもらうことで発散しているという方も多いのではないでしょうか。
自分の不満やストレスを他人に聞いてもらい、共感してもらうことで、ストレスはかなり軽減されます。しかしそのような知人や友人が少ない人は、自分の中にストレスを溜めこんでしまいがちです。
その結果、休日も憂鬱な気分で過ごすことが増え、サザエさん症候群に陥りやすくなるのだと考えられます。
サザエさん症候群の症状
サザエさん症候群に陥った場合の具体的な症状について紹介します。サザエさん症候群は、単に精神的にネガティブになるだけではありません。時には身体的な不調を訴えるケースもあると言われています。
重症化した場合の症状
サザエさん症候群の主な症状は、気分の落ち込みやネガティブな思考など、精神的な症状が多いと言われています。日曜日の午後や夕方から翌日にかけて、仕事のことを考えて塞ぎがちになる人が大半です。
しかし、サザエさん症候群の症状が進行してくると、精神的な症状だけでなく身体的な症状も出てくると言われています。主な身体症状は、胃痛や吐き気、下痢や食欲不振などが挙げられます。
一見、風邪に似たような症状ですが、病原菌に感染しているわけではありません。そのため、風邪薬などを服用しても症状が軽快しないのが特徴です。
新型うつ病の危険
サザエさん症候群に陥っている人は、新型うつ病のリスクが高まります。そもそも新型うつ病は、いざ仕事となるとうつ症状は発生し、仕事から離れると元気になるという特徴があります。
休日や休職など仕事から離れた途端に、旅行や飲み会など元気に参加できるようになるので、新型うつ病を甘えだと評価する人も少なくありません。
仕事のことを考えると体調不良になるという点で、サザエさん症候群と新型うつ病は共通しています。そのため、サザエさん症候群に当てはまっている人は、新型うつ病の可能性も秘めていると考えられます。
サザエさん症候群の対策方法
サザエさん症候群によって気分が落ち込むと、最悪の場合自殺に走ってしまう人もいるそうです。そのため週明けの月曜日は、他の曜日に比べて自殺率が高いと言われています。
そのような最悪の事態に陥らないためにも、サザエさん症候群の対策方法について紹介します。手軽に試せるものもあるので、ぜひ参考にして試してみてください。
自分へのご褒美を用意する
サザエさん症候群にならないための対策として、自分へのご褒美を用意するという方法があります。特別に凝ったご褒美でなくても週末の食事を豪華にしたり、美味しいスイーツを食べたりと、些細なご褒美で大丈夫です。
自分が「これで来週も頑張るそ!」という気持ちになれるご褒美を用意することが大切です。報酬があると人は頑張ろうという気になるものなので、ぜひ探してみてください。
適度に運動をする
生活の中に適度に運動をとりいれることで、サザエさん症候群に陥るリスクを減らすことができます。平日あくせく働いている人が、休日にアクティブに活動するというのはなかなか難しいかもしれません。
しかし、運動して汗をかくことは、ストレス解消など精神的な癒し効果が期待できます。運動不足が原因で気持ちが落ち込み気味になることもあるので、激しすぎない適度な運動を意識するようにしてみてください。
規則正しい睡眠をとる
何度も紹介しましたが、平日の睡眠不足により休日に寝だめするという睡眠サイクルは、身体的にも精神的にもあまりオススメできるものではありません。睡眠は生活の基本であり、日によって大きく変動すると身体に負担がかかります。
一般的に、人が必要とする睡眠時間は6時間半~7時間が目安と言われています。しかしながら、必要な睡眠時間は個人差があるので、まずは自分がどれくらい睡眠時間が必要なのかを把握する必要があります。
平日、休日関係なく一定の睡眠時間を確保することで、生活サイクルが乱れることも防げます。それによって、サザエさん症候群に陥るリスクを減らせると考えられます。
バランスのよい食事をとる
休日も3食きちんとバランスのよい食事をとることも、サザエさん症候群に陥るリスクを減らす方法として有効です。休日ついついゆっくり過ごしてしまい、朝食を抜いてしまったり、ひどい人は1食で済ませる人もいるのではないでしょうか。
栄養のバランスが大切であることも勿論大切ですが、規則正しく3食の食事をとっていることが大前提です。食事を怠ると脳のエネルギーが欠乏し、うまく頭が働かずボーッとしてしまいます。
まずは休日でも3食規則正しく食事をとるように心がけてください。規則正しい生活ができるようになれば、必要な栄養価など注意してみてください。
あなたはサザエさん症候群?診断してみよう
ここまでサザエさん症候群について紹介しましたので、実際自分がサザエさん症候群に当てはまっているのではないか気になっている人もいるかと思います。そこで、サザエさん症候群診断を紹介します。
簡単にできるチェック式の診断なので、時間もほとんどかかりません。自分が当てはまる項目がいくつあるのかを確認してみてください。
サザエさん症候群診断
□翌日の仕事のことを考えると、憂鬱な気分になる。
□ひとりでいると不安や孤独を感じる。
□突然理由もなく悲しくなり、涙がでることがある。
□仕事のことを考えると眠れなくなる。
□翌日に仕事が控えていると、身体が怠くなる。
□日曜日の夜になると、頭痛や吐き気の症状が出る。
□仕事のことで頭がいっぱいで食欲不振になる。
サザエさん症候群診断結果
サザエさん症候群診断はいかがでしたでしょうか。当然のことながら、当てはまる項目が多いほどサザエさん症候群に陥るリスクは高くなります。ひとつでも心当たりがある方は、これ以上ストレスを溜め込まないように注意してください。
精神的な症状だけでなく身体的な不調も現れているような方は、うつ傾向にある可能性も否定できません。自分ひとりで解決できそうにない場合は、家族や友人など周りに頼る勇気も必要です。場合によってはメンタルクリニックへの通院も視野に入れましょう。
サザエさん症候群はゆっくり治療しよう
サザエさん症候群は、風邪や怪我と違って一朝一夕で治癒するものではありません。気長にゆっくり、時間をかけて治していくものなので、焦る必要はありません。むしろ焦ることで、余計なストレスを溜めかねません。
まずは自分が抱えているストレスを、洗いざらい書き出してみてください。そのうえでひとつひとつのストレスに向き合い、解決方法を導き出すことが第一歩になるはずです。