利き目が左目の人は右脳や利き手が関係?利き目を使うメリット・デメリット
利き目とは聞いたことがあるでしょうか。利き手については皆さんご存知かと思います、利き手というと生活においてメインで使用する方の手で、少数派のサウスポーは天才肌やスポーツ向きなど少しかっこいい響きです。実は目にも利き目があるのです、また利き目を知ると普段の生活の見方を少し変えることができます。今回はあまり普段意識することのない利き目について解説するとともに、気なる調べ方、利き目が視力、脳や性格に関係することも含めてご紹介します。
目次
利き目とは?
鉛筆を持つ手が利き手のように、利き手とはよく日常的に話題になります。一般に利き手の人が全人口の90%で左利きの方は肩身狭い思いをした経験があるかもしれません。左利きというと天才肌とか感覚的などと言われるように性格にまで利き手の左右は影響します。
実は"目"にも利き手と同じように利き目があるのです。普段聞き慣れないですが利き目は性格に影響することもあり、視力と同じく大切でとりわけスポーツには大きな影響を及ぼします。
利き目の役割とは?
利き手はよく使う方の手ですが、利き目にはどのような役割があるのでしょうか。実は無意識的に人は利き目で対象物のピントを合わせ、ものの動きを捉えているのです。もう一方の目はその補助で視野全体を大雑把に捉えている役割があります。
通常両目の視力が同じ人が多いと思いますが、視力に差がある人もいます。その場合良く使う利き目の視力の方が高いことが多いです。
なぜ利き目があるのか?人類の進化の歴史がカギ
利き目が対象物を見る上で重要な役割を果たしていることはわかりましたがなぜ利き目は存在するのでしょうか。それは利き手と人類の進化の歴史にカギがあります。
利き手で言うと5000年前の人類は90%が右と研究によって明らかにされています、現在と同じぐらいの割合です。そこからさらに遡り原人が道具を使いだした200〜250万年前、出土された道具から判断すると59%の原人が利き手が右と言われています。人類の歴史を解き明かす為、サルやチンパンジーを調べるとなんと利き手の割合は50%50%です。
右利き目の増加は脳の進化が関係
人類が進化するにつれて利き手が右の割合が多くなって行ったのは上から明らかです。人間の構造上、ものを動かす手、ものを見る目はその反対側の脳が指令をだします。人類は道具を使いだし、言葉を使いだすにつれて論理的、思考力、言語野を司る左脳が発達してきました。つまり左脳の反対側である右手、右目が発達したというのが有力な説です。
利き目が左目の人は右脳が関係しているのか?
人類の脳の成長の過程で利き目の割合が変わっていたことは上述で触れました。もしかしたら人類が直感的に、また空間把握に長けるように進歩していたら利き目が左目の人の方が多かったかもしれません。
利き目と脳、どのような関係があるのでしょうか。また利き目が左と右では脳にどのような違いが生じるのでしょうか。解説して行きます。
利き脳?利き目が左目の人は右脳が発達している?
利き脳と言う言葉があります。右脳、左脳のうち普段から活発に使う方を利き脳と呼びますが、この利き脳は利き目から判断できます。利き脳は利き目と反対側、つまり利き目が右の人は左脳、利き目が左目の人は右脳と言うことになります。利き脳は利き手ではなく利き目から判断するというのは驚きかもしれません。
普段から人は利き脳で理解や判断をすることが多いです。利き目が左目で利き脳が右脳の人は右脳が発達していると言えます。
右脳に優れた利き目が左目の人は直感力、空間的、幾何学的に優れています。例えば説明も図形的にすると理解が早いでしょう。また右脳に優れた人の説明は擬音が多かったり、抽象的であったりします。長嶋茂雄さんのようなタイプと言えます。
利き目が左目の人は利き手が関係しているのか?
利き手と利き目、お互い関係がありそうですが、実際は相互の直接的な関係はないです。利き目が左だから利き手も左になると言うよりかは脳とそれぞれが関係しています。
利き目が左目であることと利き手の左右
利き目が左目で利き手が左手の場合、普段から右脳を良く使います。右脳が良く発達しているので物事を直感的に捉え、五感に優れます。一方、利き目が左目で利き手が右手の場合、右脳左脳どちらも使うシチュエーションがあるので物事をバランス良く捉えることができます。
利き目が左目の人の特徴
上述のように利き目が左目の人は右脳が発達しています。利き目が左目の人は直感的な発想力や空間的な捉え方、芸術や音楽に長けています。そのような利き目が左目の人は普段の生活でどのような特徴を持っているかを解き明かしていきます。
利き目が左目の人の性格
日常的な生活の中でも利き目が左目の人は利き目が右目の人と違いがあります。例えば電化製品を購入した時、取扱説明書を一通り読んでから操作する人は左脳が発達している利き目が右目の人です。一方、ひとまず使ってみよう、使って慣れようというタイプは右脳が発達している利き目が左目の人です。
また夢を見ることが日常的に多い人は右脳が発達した利き目が左目の人が多いです。利き目に関わらず夢を見ている時の人間の脳は右脳は活発に活動しています。実際に右脳に損傷が生じた人はそれ以降夢を見なくなります。夢を鮮明に覚えていたり夢に色や匂いがある人は右脳がとくに発達している人です。
利き目が左目の人は相手のウソを見抜ける?
右脳が発達している利き目が左目の人は視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五感を認識することにも長けています。それに加えて直感的なので少しの変化や違いにも気付きやすく、人や物の本質を見抜きやすいです。
例えば会話の中で嘘をつくとき、少し表情が変わったり、声の調子が変わったりします。利き目が左目の人はそれを敏感に勘づきやすい脳を持っています。男女の違いもありますが人によって鈍感であったり敏感であったりするのは利き目も関連しています。
利き目が左目の人はリーダーに向いていない?
グループの中での利き目が左目の人の役割はどうでしょうか。相手の少しの違いに気づいて相手の考えていることや意図を敏感に察知できる利き目が左目の人、とても仕事ができそうでリーダーに向いていそうです。しかしそうではないのです。
敏感に察知するあまりに反面、全体を大きく捉えることが苦手です。ある一方に集中して、肝心な方を見逃してしまうこともあります。また、論理的な説明を苦手とするので人に説明したり、理解を求めることが必要なリーダーには一般には向いていないとされています。
すごい仕事ができ、営業もたくさん成績を残せる人がリーダーになり期待されていたのにも関わらず、リーダーとしては奮わなかったということがありますが、利き目が関係していることもあります。
利き目が左目の人のメリット
利き目が左目の人は右脳が発達しており五感、直感が優れ芸術、音楽、スポーツにおいて優れた人が多いです。人と違うというだけで全体の中でも珍しい存在になれるので異なったアプローチで結果を残せるメリットがあります。スポーツにおいてもビジネスの分野においても違った発想力をもつ右脳型の人物はチームの中には欠かせない存在であることは言うまでもありません。
利き目が左目の人のデメリット
メリットは少数派であることですが、少数派であるがゆえにデメリットになることもあります。利き目も利き手も右の人が多数派です。そのため、世の中の多くは右利き用に作られていることが多いです。日常の中で感じづらいかもしれませんが、その例を紹介していきます。
映像が右側で見づらい
一概には言えませんがこれは色々な状況であてはまります、想像して見てください。例えば教室で正面に黒板があります、授業で映像を使用する際のTVはどこにあるでしょうか。または長距離バスの中のTVはどこにあるでしょうか。漫画喫茶やインターネットカフェ、TVを使う予備校に自習ブースなどOA機器の画面は向かってどちら側にあるでしょうか。
実は右側にあることが多いです。もちろん正面に付いていることもたくさんありますがなかなか左側に付いていることはありません。正面か右側が多いです。これは多数派である利き目が右目の人用にあらゆるものが設計されている証拠です。
つまり利き目が左目の人はそれに対して視野が狭くなりがちな左目で捉えないといけません。見づらいと大きく感じないまでも無意識のうちに体が無理していることがあります。
カメラのファインダー
これはわかりやすい例と言えます。カメラのファインダーも上述と例外なく右利き用に設計されています。ファインダーは覗く側から見て少し左側に設計されています。覗かない方の目はつむるという方は関係ないですが、技術として覗かない方の目をつむらず全体を把握することがあります。
例えば電車を撮影する際、ファインダーに当ててない方の目で電車が目の前に来るタイミングを図ります。スポーツの撮影もこれと同様で、マラソンランナーがゴールテープを破るまでのタイミングはファインダーから外している方の目で図るのです。左目が利き目の人がこれをやろうとするとカメラに右目が被ってしまい、全体を把握できません。
利き目が左目の人はスポーツに有利?どんな影響があるの?
スポーツにおいて利き手は重要な意味があります。右利きの人が多いので左利きは特殊な動きに見えたりする為、有利で、それだけでチームから必要とされます。
一方利き目は対象物を捉える方の目です。利き手と同様にスポーツでは重要な要素です。とりわけ球技のような動体視力を必要とするスポーツは重要度が高いです。この事実はスポーツ界では知られており利き目を意識的に変えるように訓練をすることもあるぐらいです。
野球の名選手であるイチローがバッターボックスに入る前のルーティンでバットを振りかざし、片目をつぶりますが自ら利き目である右目にピントを合わせている意味があります。
利き目が左目と利き脳とスポーツの関係
利き目が左目の人は利き脳は右脳です。右脳は五感に敏感で空間把握に優れており、スポーツにおいてとても有利に働きます。例えばサッカー、芸術的なパスをだすことができる選手はコートを上から見ているかのような感覚で敵味方の位置を把握しています。これは右脳の発達が必要です。
利き目と視力とスポーツの関係
人は自然と視力の良い方で見るので視力の良い方が利き目になりやすいです。またこれは距離も関係してきます。例えば右が正常視力、左が近視の場合、遠くのものを見るときは利き目が右目となりますが、近くのものを見るときは利き目は左となります。
遠くのものを見ることと近くのものを見ることはスポーツによっても異なりますし、スポーツの状況によっても異なります。アーチェリーとダーツでは距離が全然違うので視力によって利き目が入れ替わることもあり得ます。
野球と利き目と利き手の関係
野球では利き目とバッターボックスが同じと言うのは不利と言われます。例えば右バッターで利き目が右の場合、ピッチャーに対して左目の方が大きな視野で見れます。慣れている手でバットを操作できますが、動体視力の優れた利き目は視野が狭いと言うわけです。
メジャーリーグで活躍しているイチロー選手や松井選手は左打者で利き目が右とであり、そのようなハンデを受けていないことも優れた結果を残している要因とも言えます。
ダーツと利き目と利き手の関係
ダーツは体を半身に構え利き手が右の人は右目でボードの各部位に狙いを定め、打ち込みます。つまり利き目と利き手が同じ方が有利と言うことになります。これがそれぞれが逆の人は操作する手か、対象物を捉える利き目かどちらかを優先しなければなりません。
これはアーチェリーや射撃、ビリヤードのようなスポーツにも共通しております。
フィギュアスケートと利き目の関係
関係のないようなフィギュアスケートも関係しているのです。なかなかプレーすることはないので参考になりにくいですがフィギュアスケートの選手はジャンプと言って空中で回転する技術があります。これは回転する先が利き目側の方が良いです。つまり次に来る空間を利き目で見れる方が着地面や状況を把握しやすいと言うことです。また目線を回転方向に送ることで目も回りにくいです。スノーボードのような回転を伴う競技も同様です。
利き目の調べ方
利き手の調べ方は鉛筆を持つ方などわかりやすいですが利き目の調べ方は一見わかりません。簡単に正確に利き目を判別する調べ方があるのでご紹介します。
①A4ぐらいの紙に穴を開けます。②目線の高さに対象物を定めます。③紙を両手で持ってそれを下からグッと目線の高さまで持ってきます。④穴の中に対象物が来るように目線を合わせます。⑤そのとき左目をつむって穴の中に対象物が収まっていれば利き目は右目、外れれば左目です。
親指と人差し指で丸を作って覗き込む調べ方もありますが、利き目は動くものを捉える方の目なので、このように動きを持たせた調べ方の方が正しい結果が得られます。
また普段のふとした行動でもわかる調べ方があります。例えば望遠鏡やカメラのファインダーは片目で覗きます、覗いている目が利き目です。人間は無意識のうちにピントを合わせやすい利き目側で覗き込んでいるのです。
ぜひこれらの調べ方を試して利き目がどちらかを確かめて今後の生活に役立てて下さい。なお上の調べ方の方が正確なので結果が違った場合はそちらを参照ください。
利き目が左目と右目の割合はどれくらい?
利き手が右手の人の割合は全人口の90%と言われておりますが利き目の割合はどうでしょうか。日本人は利き目が右の人の割合は全体の66%と言われています。利き手の割合に比べて比較的差がないですが、利き目が左の割合の方がやはり少数派のようです。この割合から利き手も利き目も右という方が多いでしょう。
利き目を変える・矯正する方法
利き目を変える、矯正することは利き手と同様に可能です。変えることも矯正することもどのような状況で必要になるのかを解説します。
利き目を変える状況・方法
利き目を変える必要がある状況は上述で説明した通り、スポーツやカメラを扱う人になります。プロやハイアマチュアになってくると利き目を変えることで成果が大きく変わることもあります。
利き目を変える方法は日々の訓練によります。方法としてはコンタクトレンズや眼鏡の着用で視力を調整する方法があります。ただ、これを行う際は医師の診断を受けた上で行いましょう。
利き目を矯正する状況・方法
これは一般の方にも多い状況です。人は生活の中で視力の良い利き目だけでものを見がちです、スマホやパソコンなど集中して目を使うことが多い現代ではなおさらです。無意識のうちに偏ってくることで、体に歪みが生じ、ひいては頭痛や健康不良を引き起こすこともあります。
この状況を変えるには利き目でない方での目でものを見る割合を増やす、つまり矯正することが有効になります。こちらもコンタクトレンズなどにより視力が低い方を補うことがお手軽です。
利き目との上手い付き合い方
利き目についてここまでご紹介しましたがいかがでしょうか。ただこれはあくまで適正です。調べ方を行って、自分は利き目が右目だから芸術に向いていないと心配する必要はありません。利き目が右目でも芸術において優れた方はたくさんいますし、スポーツにおいても同様です。
利き目が右目でも左目でも自分にとって大切な目です、利き目の調べ方を試して役割を理解し、考え方を変えるだでけ状況は変えることが多いです。上手い付き合い方をして生活していけると日々がより良いものになるでしょう。